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最終章 ふたりで選ぶ、これからの未来
第14話 婚約披露パーティー、ふたりの奏でる未来
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婚約披露パーティーは、想像以上に華やかだった。
ノアは淡いグレイの正装に、リゼルのドレスとお揃いのグリーンのネクタイを締めていた。
リゼルのドレスは淡いアイボリーに緑の刺繍が散りばめられ、まるで春の風そのものだった。
来賓たちに囲まれながらも、ふたりはどこか静かな空気でつながっていた。
――そして、会の中盤。ふたりの提案で、小さなコンサートが開かれた。
「今日のために、一曲だけ……ふたりで、奏でます」
リゼルのピアノ。
ノアのバイオリン。
息を合わせるのは、最初は難しかったはずなのに、今ではもう言葉がいらない。
曲は、アデルから贈られた譜面にふたりで手を加えたもの。
“ありがとう”だけでは足りない、そんな想いが音になって流れていった。
演奏が終わると、会場には温かな拍手が満ちていた。
披露宴のあと、夜の庭でふたりきりになった。
「……今日、私……すごく幸せでした」
リゼルがそっと呟くと、ノアは彼女の手を取り、指先に口づけるようにそっと額を寄せた。
「リゼル。卒業したら……結婚しよう。まだ少し先だけど、俺はもう心を決めてる。
君となら――どこまでも歩いていける」
リゼルは静かに目を閉じて、うなずいた。
「はい。わたしも……あなたとなら、どこまでも」
その手は、もう離さないと、ふたりとも知っていた。
ノアは淡いグレイの正装に、リゼルのドレスとお揃いのグリーンのネクタイを締めていた。
リゼルのドレスは淡いアイボリーに緑の刺繍が散りばめられ、まるで春の風そのものだった。
来賓たちに囲まれながらも、ふたりはどこか静かな空気でつながっていた。
――そして、会の中盤。ふたりの提案で、小さなコンサートが開かれた。
「今日のために、一曲だけ……ふたりで、奏でます」
リゼルのピアノ。
ノアのバイオリン。
息を合わせるのは、最初は難しかったはずなのに、今ではもう言葉がいらない。
曲は、アデルから贈られた譜面にふたりで手を加えたもの。
“ありがとう”だけでは足りない、そんな想いが音になって流れていった。
演奏が終わると、会場には温かな拍手が満ちていた。
披露宴のあと、夜の庭でふたりきりになった。
「……今日、私……すごく幸せでした」
リゼルがそっと呟くと、ノアは彼女の手を取り、指先に口づけるようにそっと額を寄せた。
「リゼル。卒業したら……結婚しよう。まだ少し先だけど、俺はもう心を決めてる。
君となら――どこまでも歩いていける」
リゼルは静かに目を閉じて、うなずいた。
「はい。わたしも……あなたとなら、どこまでも」
その手は、もう離さないと、ふたりとも知っていた。
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