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タイロン、岐路に立つ
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タイロンとジュディの家を、父侯爵が静かに訪れる回
夕食前の時間。
サリーが慌てて居間に飛び込んでくる。
サリー
「た、旦那様……!
侯爵様が……お一人で……っ!」
タイロン
「父上が? なぜ……?」
ジュディも顔を上げる。
ただならぬ気配を察して、カレンを抱きしめたまま部屋の隅へよける。
父侯爵、静かに座り込む
侯爵
「タイロン、ジュディ夫人……突然すまない。
少し、話をさせてほしい」
その顔はやつれ、目は沈んでいる。
ルデルの件で眠れていないのがわかる。
ジュディ
「お茶をお持ちしますね」
侯爵
「……ありがとう」
湯気が揺れる。
しばらく沈黙が落ちた後——
侯爵
「タイロン。
お前が王と外務大臣に“信頼された”と聞いた。
王宮でも高く評価されている、と」
タイロンは胸が熱くなる。
父に褒められた記憶など、過去に一度もなかった。
タイロン
「……ありがとうございます。
家の名を汚さぬように働くつもりです」
侯爵
「うむ。それでこそシーラン家の息子だ」
その言葉に、ジュディが横で少し笑う。
タイロンは耳が赤くなる。
だが次の言葉で、空気が変わった。
◆侯爵の悩みと“相談”
侯爵
「……ルデルが、仕事ができぬ」
タイロン
「……」
侯爵
「できぬどころか——
“侯爵”という器に耐えられる基礎が、あまりにも足りない。
あれは私の責任だ。
好きにさせすぎた」
タイロンは黙って聞く。
兄を怒る気持ちより、痛ましさの方が勝っていた。
侯爵
「廃嫡すれば、平民落ちだ。
だが……あれを市井に落とすのは、あまりにも酷い」
ジュディが少し息を呑む。
侯爵
「そこで……タイロン。
“お前が侯爵になり、ルデルを男爵に降ろす”という案を考えている」
タイロン
「……!」
ジュディも、言葉を失う。
侯爵
「男爵ならば……今からでも務められるだろう。
優秀な補佐をつければ、領地管理もできる。
あれにとっての“再出発”にもなる」
タイロン
「……それで、家を守る、と?」
侯爵
「そうだ。
王宮で評価され、文書仕事もできる。
お前なら……侯爵の重責も背負える」
タイロンは拳を握る。
誇りと、重圧と、嬉しさと、兄への複雑さが胸に渦巻く。
タイロンの答え
タイロン
「……父上。
私に侯爵を——とお考えなのは、光栄です。
しかし」
ジュディが目を細めて見守る。
タイロン
「私はまだ……“夫婦”になっていません。
家を持つ覚悟も、ジュディと共に未来を築く覚悟も……
これからなのです」
侯爵
「……タイロン……」
タイロン
「今この時に侯爵となれば、
ジュディやカレンまで巻き込んでしまう」
ジュディ
(……)
タイロン
「兄が男爵になる案には、賛成です。
兄が“落ちる”のではなく、
“やり直すための位”を与えるのは正しい。
父上の判断に、私は従います」
侯爵は、深く、深くうなずいた。
侯爵
「……ありがとう、タイロン。
お前の言葉で……決心がついた」
その声には、疲れと安堵が混ざっていた。
帰り際、侯爵はジュディに頭を下げる。
侯爵
「……息子を助けてくれて、感謝する。
あれは……良い者を妻にした」
ジュディ
「……いえ。
まだ“妻”ではありませんので」
侯爵
「ほほ……そうだったな。
だが——“良い夫婦になる”匂いがする」
そう言って侯爵は帰っていった。
家に静けさが戻る。
タイロン
「……ジュディ」
ジュディ
「なに?」
タイロン
「俺……そんなに、頼りになるように見えるか?」
ジュディ
「……少しだけね。
昨夜より、また“0.5ミリ”くらい進歩したわ」
タイロンの顔が真っ赤になる。
サリー
「旦那さま、またニヤけてます」
カレン
「たいろん、えらかったね!」
家の空気が、少しだけ温かくなる。
ルデルへ「男爵位降格」が正式通達される回
侯爵家・執務室。
扉の外で執事長が深く頭を下げる。
執事長
「若旦那様……侯爵様がお呼びです」
ルデルは、青ざめた顔で歩み寄る。
昨日から続く激務で、手は震えていた。
ルデル
「……父上は、まだ怒っているのか?」
執事長
「怒りではございません。
“決断”でございます」
その言葉に、ルデルの顔色が変わった。
◆父侯爵、書類を前に静かに座る
扉が開く。
侯爵
「来たか、ルデル」
ルデル
「父上……昨日の、あれは……」
侯爵
「座れ」
無言の圧が、痛いほど重い。
ルデルは従うしかなかった。
テーブルには一枚の書状。
封蝋には王宮の紋章。
ルデル
「……まさか」
侯爵
「読み上げる」
侯爵はゆっくりと封を切り、
王宮式の朗読口調で文章を読み始めた。
◆“決定”の読み上げ
侯爵
『シーラン侯爵家・ルデル殿。
先の行政執務において、
重責を担うに足る力量の不足が明らかとなったため——
侯爵家当主としての任務継続は困難と判断する』
ルデル
「……っ」
侯爵
『ついては、貴殿を“男爵位”へ降格し、
相応の支援と補佐をつけた上で、
領地管理および行政の基礎から再教育を行うものとする』
ルデル
「待ってくれ、父上! 私は——」
侯爵
「まだある」
侯爵の声は静かだが、揺るがない。
侯爵
『これに伴い、シーラン侯爵家当主の座は、
代わって弟タイロン・シーランへ委譲する。
王宮より、正式に承認済み』
ルデル
「——————」
頭が真っ白になった。
ルデルの絶望
ルデル
「な、なぜ……
私は……侯爵家を守るつもりで……
お、俺が……侯爵で……!」
侯爵
「“守るつもり”はあっただろう。
だが“守れる技量”がなかった」
ルデル
「努力した! 昨日だって……!」
侯爵
「昨日から努力しても、間に合うものではない。
お前の欠落は、十年以上かけて積み上がったものだ」
ルデルの膝が崩れ落ちる。
ルデル
「……そんな……
俺が……男爵……? そんな……」
侯爵
「男爵は“落ちぶれた者の位”ではない。
“やり直すための位”だ」
ルデル
「俺は……平民には落ちないのか?」
侯爵は目を伏せる。
一瞬、父の情が見えた。
侯爵
「落とせば……死ぬだろう。
だから男爵にした。
……生きて、やり直せ」
その声音には、怒りよりも——
“親としての痛み”がにじんでいた。
ルデルの最後の抵抗
ルデル
「タイロンが……侯爵に?
あいつは……俺より下の……!」
侯爵
「“下”かどうかは、もう明らかだろう。
あれは王宮で通用した。
お前は……書類の読み込みも満足にできなかった」
ルデル
「タイロンは……
俺から全部奪う気か……?」
侯爵
「違う。
“お前が捨てたものを拾っているだけだ”」
ルデル
「……」
反論できない。
事実だった。
沈黙と崩壊
ルデルは静かに泣き始めた。
悔しさなのか、情けなさなのか、自分でもわからない涙。
侯爵は、息子の泣き声を聞きながら言う。
侯爵
「ルデル。
お前は、まだ家庭を持つことは、できる。
……ランディ嬢の子を愛さず、タイロンに押しつけたことは許せないがな」
ルデルの肩が震える。
侯爵
「罪はある。
だが、生きて償う道はまだ残っている」
とうとう、書類に署名をする
執事長が静かに差し出す。
執事長
「若旦那様……
ご署名を」
ルデルは震えながら、ゆっくりとペンを取る。
ルデル
「……わかった……
男爵として……やり直す……」
ペン先が紙に触れた瞬間、
“侯爵ルデル”は死に、
“男爵ルデル”が誕生した。
夕食前の時間。
サリーが慌てて居間に飛び込んでくる。
サリー
「た、旦那様……!
侯爵様が……お一人で……っ!」
タイロン
「父上が? なぜ……?」
ジュディも顔を上げる。
ただならぬ気配を察して、カレンを抱きしめたまま部屋の隅へよける。
父侯爵、静かに座り込む
侯爵
「タイロン、ジュディ夫人……突然すまない。
少し、話をさせてほしい」
その顔はやつれ、目は沈んでいる。
ルデルの件で眠れていないのがわかる。
ジュディ
「お茶をお持ちしますね」
侯爵
「……ありがとう」
湯気が揺れる。
しばらく沈黙が落ちた後——
侯爵
「タイロン。
お前が王と外務大臣に“信頼された”と聞いた。
王宮でも高く評価されている、と」
タイロンは胸が熱くなる。
父に褒められた記憶など、過去に一度もなかった。
タイロン
「……ありがとうございます。
家の名を汚さぬように働くつもりです」
侯爵
「うむ。それでこそシーラン家の息子だ」
その言葉に、ジュディが横で少し笑う。
タイロンは耳が赤くなる。
だが次の言葉で、空気が変わった。
◆侯爵の悩みと“相談”
侯爵
「……ルデルが、仕事ができぬ」
タイロン
「……」
侯爵
「できぬどころか——
“侯爵”という器に耐えられる基礎が、あまりにも足りない。
あれは私の責任だ。
好きにさせすぎた」
タイロンは黙って聞く。
兄を怒る気持ちより、痛ましさの方が勝っていた。
侯爵
「廃嫡すれば、平民落ちだ。
だが……あれを市井に落とすのは、あまりにも酷い」
ジュディが少し息を呑む。
侯爵
「そこで……タイロン。
“お前が侯爵になり、ルデルを男爵に降ろす”という案を考えている」
タイロン
「……!」
ジュディも、言葉を失う。
侯爵
「男爵ならば……今からでも務められるだろう。
優秀な補佐をつければ、領地管理もできる。
あれにとっての“再出発”にもなる」
タイロン
「……それで、家を守る、と?」
侯爵
「そうだ。
王宮で評価され、文書仕事もできる。
お前なら……侯爵の重責も背負える」
タイロンは拳を握る。
誇りと、重圧と、嬉しさと、兄への複雑さが胸に渦巻く。
タイロンの答え
タイロン
「……父上。
私に侯爵を——とお考えなのは、光栄です。
しかし」
ジュディが目を細めて見守る。
タイロン
「私はまだ……“夫婦”になっていません。
家を持つ覚悟も、ジュディと共に未来を築く覚悟も……
これからなのです」
侯爵
「……タイロン……」
タイロン
「今この時に侯爵となれば、
ジュディやカレンまで巻き込んでしまう」
ジュディ
(……)
タイロン
「兄が男爵になる案には、賛成です。
兄が“落ちる”のではなく、
“やり直すための位”を与えるのは正しい。
父上の判断に、私は従います」
侯爵は、深く、深くうなずいた。
侯爵
「……ありがとう、タイロン。
お前の言葉で……決心がついた」
その声には、疲れと安堵が混ざっていた。
帰り際、侯爵はジュディに頭を下げる。
侯爵
「……息子を助けてくれて、感謝する。
あれは……良い者を妻にした」
ジュディ
「……いえ。
まだ“妻”ではありませんので」
侯爵
「ほほ……そうだったな。
だが——“良い夫婦になる”匂いがする」
そう言って侯爵は帰っていった。
家に静けさが戻る。
タイロン
「……ジュディ」
ジュディ
「なに?」
タイロン
「俺……そんなに、頼りになるように見えるか?」
ジュディ
「……少しだけね。
昨夜より、また“0.5ミリ”くらい進歩したわ」
タイロンの顔が真っ赤になる。
サリー
「旦那さま、またニヤけてます」
カレン
「たいろん、えらかったね!」
家の空気が、少しだけ温かくなる。
ルデルへ「男爵位降格」が正式通達される回
侯爵家・執務室。
扉の外で執事長が深く頭を下げる。
執事長
「若旦那様……侯爵様がお呼びです」
ルデルは、青ざめた顔で歩み寄る。
昨日から続く激務で、手は震えていた。
ルデル
「……父上は、まだ怒っているのか?」
執事長
「怒りではございません。
“決断”でございます」
その言葉に、ルデルの顔色が変わった。
◆父侯爵、書類を前に静かに座る
扉が開く。
侯爵
「来たか、ルデル」
ルデル
「父上……昨日の、あれは……」
侯爵
「座れ」
無言の圧が、痛いほど重い。
ルデルは従うしかなかった。
テーブルには一枚の書状。
封蝋には王宮の紋章。
ルデル
「……まさか」
侯爵
「読み上げる」
侯爵はゆっくりと封を切り、
王宮式の朗読口調で文章を読み始めた。
◆“決定”の読み上げ
侯爵
『シーラン侯爵家・ルデル殿。
先の行政執務において、
重責を担うに足る力量の不足が明らかとなったため——
侯爵家当主としての任務継続は困難と判断する』
ルデル
「……っ」
侯爵
『ついては、貴殿を“男爵位”へ降格し、
相応の支援と補佐をつけた上で、
領地管理および行政の基礎から再教育を行うものとする』
ルデル
「待ってくれ、父上! 私は——」
侯爵
「まだある」
侯爵の声は静かだが、揺るがない。
侯爵
『これに伴い、シーラン侯爵家当主の座は、
代わって弟タイロン・シーランへ委譲する。
王宮より、正式に承認済み』
ルデル
「——————」
頭が真っ白になった。
ルデルの絶望
ルデル
「な、なぜ……
私は……侯爵家を守るつもりで……
お、俺が……侯爵で……!」
侯爵
「“守るつもり”はあっただろう。
だが“守れる技量”がなかった」
ルデル
「努力した! 昨日だって……!」
侯爵
「昨日から努力しても、間に合うものではない。
お前の欠落は、十年以上かけて積み上がったものだ」
ルデルの膝が崩れ落ちる。
ルデル
「……そんな……
俺が……男爵……? そんな……」
侯爵
「男爵は“落ちぶれた者の位”ではない。
“やり直すための位”だ」
ルデル
「俺は……平民には落ちないのか?」
侯爵は目を伏せる。
一瞬、父の情が見えた。
侯爵
「落とせば……死ぬだろう。
だから男爵にした。
……生きて、やり直せ」
その声音には、怒りよりも——
“親としての痛み”がにじんでいた。
ルデルの最後の抵抗
ルデル
「タイロンが……侯爵に?
あいつは……俺より下の……!」
侯爵
「“下”かどうかは、もう明らかだろう。
あれは王宮で通用した。
お前は……書類の読み込みも満足にできなかった」
ルデル
「タイロンは……
俺から全部奪う気か……?」
侯爵
「違う。
“お前が捨てたものを拾っているだけだ”」
ルデル
「……」
反論できない。
事実だった。
沈黙と崩壊
ルデルは静かに泣き始めた。
悔しさなのか、情けなさなのか、自分でもわからない涙。
侯爵は、息子の泣き声を聞きながら言う。
侯爵
「ルデル。
お前は、まだ家庭を持つことは、できる。
……ランディ嬢の子を愛さず、タイロンに押しつけたことは許せないがな」
ルデルの肩が震える。
侯爵
「罪はある。
だが、生きて償う道はまだ残っている」
とうとう、書類に署名をする
執事長が静かに差し出す。
執事長
「若旦那様……
ご署名を」
ルデルは震えながら、ゆっくりとペンを取る。
ルデル
「……わかった……
男爵として……やり直す……」
ペン先が紙に触れた瞬間、
“侯爵ルデル”は死に、
“男爵ルデル”が誕生した。
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