25 / 78
夏休み前、お別れのアイテム
部屋に積まれた贈り物
兄からの荷物
ビクトリアの部屋には、可愛らしい髪飾りとおしゃれなタイピンが山積みになっていた。
ひとつひとつ、丁寧に封筒に入っている。
ランディが、箱を開けながら呟いた。
「……また、カール様ですか」
「うん。もうすぐ一学期が終わるから、って」
ビクトリアは、手紙を広げた。
手紙には、こう書かれていた。
『ビック、元気か?
ノンナと雑貨屋を始めることになった。
アルバートで流行ってる小物を送るから、
いつも世話になってる人たちに配ってくれ。
お嬢様には髪飾り、ご子息にはタイピン。
宣伝も兼ねてるから、遠慮なく配れ。
ショップカードも入れといた。よろしく。
――カール』
ビクトリアは、呆れた顔をした。
「にいちゃん、宣伝のためだろうけど、ガッチリしてるよな」
「ショップカードまで入ってますね」
ランディが、カードを取り出す。
そこには、**『Carl & Nonna’s Accessories』**と、洒落た文字で書かれていた。
ビクトリアは、ため息をついた。
「配ればいいんだろ、配れば」
ランディが、あっさりと言った。
ビクトリアは、慌てて付け加える。
「ランディ、貴族っぽさ、忘れたらダメだよ」
「へーへー、わかってます」
ランディは、面倒そうに答えた。
中庭での贈呈式
翌日、中庭。
ビクトリアとランディは、テーブルを用意し、髪飾りとタイピンを並べていた。
令嬢たちが、集まってくる。
「ビクトリア様、何かあるんですか?」
「あの、ランディ様も……!」
ビクトリアは、にっこりと笑った。
「いつも私たちにお気遣いいただき、ありがとうございます」
「しばしのお別れの前に、わたくし達から、我が国で流行っているものを、お礼にお渡しします」
「どうぞ、お並びください」
令嬢たちの目が、キラキラと輝いた。
「ビクトリア様から!?」
「しかも、ランディ様も!?」
「並ぶ! 今すぐ並ぶ!」
あっという間に、長い列ができた。
ランディの適当な接客
最初の令嬢が、緊張した顔で近づいてきた。
ランディは、髪飾りを手に取り――
「あなたの菫の瞳には、この淡いピンクが似合います」
そう言って、手渡した。
令嬢は、顔を真っ赤にした。
「ら、ランディ様……! しばらくお別れが、辛くて……!」
「……そうですか」
ランディは、涼しい顔で次の令嬢に向き直った。
「こちらのお嬢様には、ピンク」
「こちらのお嬢様には、赤」
「こちらは、青」
完全に、流れ作業だった。
それでも、令嬢たちは大喜びだった。
「ランディ様が、選んでくださった……!」
「私の瞳、菫色じゃないけど……!」
「でも、嬉しい……!」
ビクトリアの対応
一方、ビクトリアは男性貴族たちにタイピンを配っていた。
「こちら、我が国で流行っているタイピンです」
「どうぞ、お使いください」
にっこりと笑いながら、どんどん渡していく。
男性貴族たちも、照れくさそうに受け取る。
「ビクトリア様、ありがとうございます」
「大切に使います」
ビクトリアは、テンポよく配り続けた。
エドウィンの反応
エドウィンも、列に並んでいた。
側近が、驚いて囁く。
「殿下、並ばれるのですか?」
「ああ」
「……なぜ?」
「面白そうだから」
エドウィンは、静かに笑った。
順番が来ると、ビクトリアがにっこりと笑った。
「エドウィン殿下」
「ビクトリア殿下」
「こちら、どうぞ」
ビクトリアが、タイピンを手渡す。
エドウィンは、それを受け取り――
「ありがとう」
「いえいえ」
エドウィンは、少しだけ笑みを浮かべた。
「……一学期、楽しかった」
「私もです」
二人は、静かに微笑み合った。
ハリスとマリカの反応
ハリスは、遠くで呆れた顔をしていた。
「……あいつら、何やってんだ」
マリカが、微笑んだ。
「いいじゃないですか。皆さん、喜んでますよ」
「まあ、確かに」
ハリスは、ため息をついた。
「でも、ランディの適当さ、バレないのかな」
「バレませんよ。だって、ランディ様が選んでくださったってだけで、皆さん幸せそうですから」
マリカは、くすりと笑った。
配り終えて
すべての髪飾りとタイピンを配り終えた後。
ビクトリアとランディは、椅子に座って休憩していた。
「……疲れた」
ビクトリアが、ぐったりとした。
「お疲れ様です」
ランディも、同じようにぐったりしている。
「でも、みんな喜んでたね」
「そうですね」
「にいちゃん、商売上手だわ」
「……宣伝、成功ですね」
二人は、静かに笑った。
令嬢たちの反応
その夜、サロンでは大騒ぎになっていた。
「見て! ランディ様が選んでくださった髪飾り!」
「私も! 私も!」
「ビクトリア様も、優しかったわ!」
「そして、もうすぐお別れなのね……」
令嬢たちは、しんみりとした。
「夏休みが明けたら、また会えるわよね?」
「当然よ! 待ち遠しいわ!」
「ランディ様……」
セリーヌも、髪飾りを大切そうに持っていた。
「……綺麗」
彼女は、静かに微笑んだ。
一学期、終了
そして、一学期が終わった。
ビクトリアたちは、アルバートへ帰ることになった。
「じゃあ、また夏休み明けに」
「はい。お気をつけて」
エドウィンが、静かに手を振る。
ビクトリアも、笑顔で手を振り返した。
「ありがとうございました」
馬車が、ゆっくりと動き出す。
ランディとハリスも、窓から手を振った。
令嬢たちも、涙ぐみながら手を振っている。
「ランディ様……!」
「ビクトリア様……!」
「また、会いましょう……!」
馬車の中
馬車の中で、ビクトリアは大きく伸びをした。
「ふう……疲れた」
「お疲れ様でした」
マリカが、紅茶を淹れる。
ランディは、窓の外を見ながら呟いた。
「……一学期、終わりましたね」
「うん。早かったね」
「次の学期は、どうなるんでしょうね」
「さあ? でも、楽しみだね」
ビクトリアは、にっこりと笑った。
ハリスが、あくびをしながら言った。
「とりあえず、帰ったらゆっくり休もうぜ」
「賛成」
四人は、静かに笑い合った。
残された者たち
アルデバイン王宮では――
エドウィンが、タイピンを見つめていた。
「……また、会えるな」
側近が、尋ねる。
「殿下、楽しみですか?」
「ああ」
エドウィンは、静かに笑った。
「とても」
セリーヌも、自室で髪飾りを見つめていた。
「……綺麗」
彼女は、それを大切そうに箱にしまった。
「また、会えるわね」
「ランディ様……」
彼女は、静かに微笑んだ。
そして
一学期が終わり、夏休みが始まった。
ビクトリアたちは、アルバートへ帰り――
アルデバインでは、彼らを待つ者たちがいた。
次の学期が――
楽しみで、仕方なかった。
兄からの荷物
ビクトリアの部屋には、可愛らしい髪飾りとおしゃれなタイピンが山積みになっていた。
ひとつひとつ、丁寧に封筒に入っている。
ランディが、箱を開けながら呟いた。
「……また、カール様ですか」
「うん。もうすぐ一学期が終わるから、って」
ビクトリアは、手紙を広げた。
手紙には、こう書かれていた。
『ビック、元気か?
ノンナと雑貨屋を始めることになった。
アルバートで流行ってる小物を送るから、
いつも世話になってる人たちに配ってくれ。
お嬢様には髪飾り、ご子息にはタイピン。
宣伝も兼ねてるから、遠慮なく配れ。
ショップカードも入れといた。よろしく。
――カール』
ビクトリアは、呆れた顔をした。
「にいちゃん、宣伝のためだろうけど、ガッチリしてるよな」
「ショップカードまで入ってますね」
ランディが、カードを取り出す。
そこには、**『Carl & Nonna’s Accessories』**と、洒落た文字で書かれていた。
ビクトリアは、ため息をついた。
「配ればいいんだろ、配れば」
ランディが、あっさりと言った。
ビクトリアは、慌てて付け加える。
「ランディ、貴族っぽさ、忘れたらダメだよ」
「へーへー、わかってます」
ランディは、面倒そうに答えた。
中庭での贈呈式
翌日、中庭。
ビクトリアとランディは、テーブルを用意し、髪飾りとタイピンを並べていた。
令嬢たちが、集まってくる。
「ビクトリア様、何かあるんですか?」
「あの、ランディ様も……!」
ビクトリアは、にっこりと笑った。
「いつも私たちにお気遣いいただき、ありがとうございます」
「しばしのお別れの前に、わたくし達から、我が国で流行っているものを、お礼にお渡しします」
「どうぞ、お並びください」
令嬢たちの目が、キラキラと輝いた。
「ビクトリア様から!?」
「しかも、ランディ様も!?」
「並ぶ! 今すぐ並ぶ!」
あっという間に、長い列ができた。
ランディの適当な接客
最初の令嬢が、緊張した顔で近づいてきた。
ランディは、髪飾りを手に取り――
「あなたの菫の瞳には、この淡いピンクが似合います」
そう言って、手渡した。
令嬢は、顔を真っ赤にした。
「ら、ランディ様……! しばらくお別れが、辛くて……!」
「……そうですか」
ランディは、涼しい顔で次の令嬢に向き直った。
「こちらのお嬢様には、ピンク」
「こちらのお嬢様には、赤」
「こちらは、青」
完全に、流れ作業だった。
それでも、令嬢たちは大喜びだった。
「ランディ様が、選んでくださった……!」
「私の瞳、菫色じゃないけど……!」
「でも、嬉しい……!」
ビクトリアの対応
一方、ビクトリアは男性貴族たちにタイピンを配っていた。
「こちら、我が国で流行っているタイピンです」
「どうぞ、お使いください」
にっこりと笑いながら、どんどん渡していく。
男性貴族たちも、照れくさそうに受け取る。
「ビクトリア様、ありがとうございます」
「大切に使います」
ビクトリアは、テンポよく配り続けた。
エドウィンの反応
エドウィンも、列に並んでいた。
側近が、驚いて囁く。
「殿下、並ばれるのですか?」
「ああ」
「……なぜ?」
「面白そうだから」
エドウィンは、静かに笑った。
順番が来ると、ビクトリアがにっこりと笑った。
「エドウィン殿下」
「ビクトリア殿下」
「こちら、どうぞ」
ビクトリアが、タイピンを手渡す。
エドウィンは、それを受け取り――
「ありがとう」
「いえいえ」
エドウィンは、少しだけ笑みを浮かべた。
「……一学期、楽しかった」
「私もです」
二人は、静かに微笑み合った。
ハリスとマリカの反応
ハリスは、遠くで呆れた顔をしていた。
「……あいつら、何やってんだ」
マリカが、微笑んだ。
「いいじゃないですか。皆さん、喜んでますよ」
「まあ、確かに」
ハリスは、ため息をついた。
「でも、ランディの適当さ、バレないのかな」
「バレませんよ。だって、ランディ様が選んでくださったってだけで、皆さん幸せそうですから」
マリカは、くすりと笑った。
配り終えて
すべての髪飾りとタイピンを配り終えた後。
ビクトリアとランディは、椅子に座って休憩していた。
「……疲れた」
ビクトリアが、ぐったりとした。
「お疲れ様です」
ランディも、同じようにぐったりしている。
「でも、みんな喜んでたね」
「そうですね」
「にいちゃん、商売上手だわ」
「……宣伝、成功ですね」
二人は、静かに笑った。
令嬢たちの反応
その夜、サロンでは大騒ぎになっていた。
「見て! ランディ様が選んでくださった髪飾り!」
「私も! 私も!」
「ビクトリア様も、優しかったわ!」
「そして、もうすぐお別れなのね……」
令嬢たちは、しんみりとした。
「夏休みが明けたら、また会えるわよね?」
「当然よ! 待ち遠しいわ!」
「ランディ様……」
セリーヌも、髪飾りを大切そうに持っていた。
「……綺麗」
彼女は、静かに微笑んだ。
一学期、終了
そして、一学期が終わった。
ビクトリアたちは、アルバートへ帰ることになった。
「じゃあ、また夏休み明けに」
「はい。お気をつけて」
エドウィンが、静かに手を振る。
ビクトリアも、笑顔で手を振り返した。
「ありがとうございました」
馬車が、ゆっくりと動き出す。
ランディとハリスも、窓から手を振った。
令嬢たちも、涙ぐみながら手を振っている。
「ランディ様……!」
「ビクトリア様……!」
「また、会いましょう……!」
馬車の中
馬車の中で、ビクトリアは大きく伸びをした。
「ふう……疲れた」
「お疲れ様でした」
マリカが、紅茶を淹れる。
ランディは、窓の外を見ながら呟いた。
「……一学期、終わりましたね」
「うん。早かったね」
「次の学期は、どうなるんでしょうね」
「さあ? でも、楽しみだね」
ビクトリアは、にっこりと笑った。
ハリスが、あくびをしながら言った。
「とりあえず、帰ったらゆっくり休もうぜ」
「賛成」
四人は、静かに笑い合った。
残された者たち
アルデバイン王宮では――
エドウィンが、タイピンを見つめていた。
「……また、会えるな」
側近が、尋ねる。
「殿下、楽しみですか?」
「ああ」
エドウィンは、静かに笑った。
「とても」
セリーヌも、自室で髪飾りを見つめていた。
「……綺麗」
彼女は、それを大切そうに箱にしまった。
「また、会えるわね」
「ランディ様……」
彼女は、静かに微笑んだ。
そして
一学期が終わり、夏休みが始まった。
ビクトリアたちは、アルバートへ帰り――
アルデバインでは、彼らを待つ者たちがいた。
次の学期が――
楽しみで、仕方なかった。
あなたにおすすめの小説
前世の記憶しかない元侯爵令嬢は、訳あり大公殿下のお気に入り。(注:期間限定)
miy
恋愛
(※長編なため、少しネタバレを含みます)
ある日目覚めたら、そこは見たことも聞いたこともない…異国でした。
ここは、どうやら転生後の人生。
私は大貴族の令嬢レティシア17歳…らしいのですが…全く記憶にございません。
有り難いことに言葉は理解できるし、読み書きも問題なし。
でも、見知らぬ世界で貴族生活?いやいや…私は平凡な日本人のようですよ?…無理です。
“前世の記憶”として目覚めた私は、現世の“レティシアの身体”で…静かな庶民生活を始める。
そんな私の前に、一人の貴族男性が現れた。
ちょっと?訳ありな彼が、私を…自分の『唯一の女性』であると誤解してしまったことから、庶民生活が一変してしまう。
高い身分の彼に関わってしまった私は、元いた国を飛び出して魔法の国で暮らすことになるのです。
大公殿下、大魔術師、聖女や神獣…等など…いろんな人との出会いを経て『レティシア』が自分らしく生きていく。
という、少々…長いお話です。
鈍感なレティシアが、大公殿下からの熱い眼差しに気付くのはいつなのでしょうか…?
※安定のご都合主義、独自の世界観です。お許し下さい。
※ストーリーの進度は遅めかと思われます。
※現在、不定期にて公開中です。よろしくお願い致します。
公開予定日を最新話に記載しておりますが、長期休載の場合はこちらでもお知らせをさせて頂きます。
※ド素人の書いた3作目です。まだまだ優しい目で見て頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
※初公開から2年が過ぎました。少しでも良い作品に、読みやすく…と、時間があれば順次手直し(改稿)をしていく予定でおります。(現在、146話辺りまで手直し作業中)
※章の区切りを変更致しました。(9/22更新)
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
悪役令嬢になったようなので、婚約者の為に身を引きます!!!
夕香里
恋愛
王子に婚約破棄され牢屋行き。
挙句の果てには獄中死になることを思い出した悪役令嬢のアタナシアは、家族と王子のために自分の心に蓋をして身を引くことにした。
だが、アタナシアに甦った記憶と少しずつ違う部分が出始めて……?
酷い結末を迎えるくらいなら自分から身を引こうと決めたアタナシアと王子の話。
※小説家になろうでも投稿しています
思い込み、勘違いも、程々に。
棗
恋愛
※一部タイトルを変えました。
伯爵令嬢フィオーレは、自分がいつか異母妹を虐げた末に片想い相手の公爵令息や父と義母に断罪され、家を追い出される『予知夢』を視る。
現実にならないように、最後の学生生活は彼と異母妹がどれだけお似合いか、理想の恋人同士だと周囲に見られるように行動すると決意。
自身は卒業後、隣国の教会で神官になり、2度と母国に戻らない準備を進めていた。
――これで皆が幸福になると思い込み、良かれと思って計画し、行動した結果がまさかの事態を引き起こす……
身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
絵麻
恋愛
桐島花は父が病没後、継母義妹に虐げられて、使用人同然の生活を送っていた。
父の財産も尽きかけた頃、義妹に縁談が舞い込むが継母は花を嫁がせた。
理由は多額の結納金を手に入れるため。
相手は二十五歳も歳上の、海軍の大佐だという。
放り出すように、嫁がされた花を待っていたものは。
地味で冴えないと卑下された日々、花の真の力が時東邸で活かされる。
前世と今世の幸せ
夕香里
恋愛
【商業化予定のため、時期未定ですが引き下げ予定があります。詳しくは近況ボードをご確認ください】
幼い頃から皇帝アルバートの「皇后」になるために妃教育を受けてきたリーティア。
しかし聖女が発見されたことでリーティアは皇后ではなく、皇妃として皇帝に嫁ぐ。
皇帝は皇妃を冷遇し、皇后を愛した。
そのうちにリーティアは病でこの世を去ってしまう。
この世を去った後に訳あってもう一度同じ人生を繰り返すことになった彼女は思う。
「今世は幸せになりたい」と
※小説家になろう様にも投稿しています
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。