八百屋王女、なんの冗談ですか?ーー行方不明のパパが国王でした!?

夢窓(ゆめまど)

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大騒ぎの園遊会ダンス

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園遊会――大狂乱の王宮

入場
園遊会が始まった。
国王一家が現れる。
王と王妃、王太子、そして――
エドウィン。

エドウィンは、深い紺色を基調とした上着を着ていた。
白いカフスや襟、ラインは深い紺色。
襷も、白に紺色のライン。
袖からは、レース。
上着の裾も、レース。
歩くと、レースがヒラヒラする。
そして、白いズボンにライン。

ランディは、ブルーの上着。
以下同文。
エドウィンと完璧なお揃い。
ランディは、王族のビクトリアの側に控えている。

入場の時から――
令嬢や奥様方は、大騒ぎである。
「見て……!」
「お揃い……!」
「レース……!」
「ヒラヒラ……!」
「素敵……!」

セリーヌの悔しさ
セリーヌは、男爵令嬢なので来れない。
身分が低い令嬢たちは、王宮のパーティには来れないのである。

セリーヌは、屋敷で悔しがっていた。
「見たい……! ランディ様を……!」
他の行けなかんった令嬢たちも、同じように悔しがっている。
「どっかの高位貴族の親父に、身を売ろうか……」令嬢たちは、いろいろ考えるが、王宮に忍びこむなんてできない。
「ダメよ! そんなことするわけにはいかないわ!」
「でも……!」
「我慢よ……!」
令嬢たちは、泣きながら我慢していた。

会場の反応
会場では――
令嬢たちが、エドウィンとランディを見比べて――泣いている。
「ホゥ~……」
ため息をつく。
「美しい……」
「お揃い……」
「完璧……」

王太子は、困惑していた。
(この騒ぎは、なんだ!?)
(みんな、弟ばかり見て、私を見てないぞ?)
危機感を感じた。

それぞれ、心の中が忙しい。

ビクトリアは、ランディが話題の中心とは思っていなかった。
「ランディ、頑張ってるね」
マリカが、呆れた顔をした。
「殿下……ランディ様、話題の中心ですよ」
「え? そうなの?」
「はい」
「へえ」
ビクトリアは、のんびりしていた。

ダンス開始は、中盤に

しばらく経って――照明が暗くなって、
エドウィンとランディが、中央にやってくる。

ポジション。
ポーズ。

別の照明が、クルクル回り出す。
幻想的な演出。
音楽が流れ始める。

エドウィンとランディのダンスが始まった。

お揃いの衣装。
完璧なステップ。
絡みが多い。
見つめ合う場面も多い。
優雅に、ステップを踏む二人。

会場、大狂乱
会場では――
「なんですか、これ……?」
「噂には聞いてましたけど……色っぽい!」
「あー、倒れそう……」
「キラキラ男子二人が絡んでる……」
「観れて、幸せ……」

男性からも、熱い応援。
「すげえ!」
「かっこいい!」
「ブラボー!」
暖かい笑顔。

ビクトリアは、のんびりと言った。
「ランディ、練習した甲斐あったね」
マリカが、呆れた顔をした。
「殿下……現実、わかってないですね」
「え?」
「あとで、説明します」

音楽が止む。
フィニッシュ!

大歓声。
倒れそうなご婦人、多数。
崩れ落ちそうな令嬢、多数。

でも――
見逃したくない。
令嬢たちは、必死で立ち上がり、踏ん張る。

ランディは、胸に手を当てて挨拶。
ぺこぺこ。
エドウィンは、手を大きく上げたり、胸に手を当てたり――
派手に挨拶。

そして――
エドウィンが、ランディの方を見て微笑んだ。
なぜか――
ランディの頬にキス!

きゃーーーーーーーー!
ぎゃーーーーーーーーーー!
うおーーーーーーーーーー!!

大騒ぎ。
男の叫びも、ある。
なぜ?

ランディ、固まる
エドウィンが、にっこりと笑った。
「ランディ、よかったよ」
ランディは――
固まった。
「…………」
完全に、固まった。

大歓声のうちに
大歓声のうちに、余興は終わった。

王妃様は、大満足である。
「ふふふ……素晴らしいわ」
王宮の支持は、上がった。

王太子は、わけがわからない顔をしていた。
(弟の支持が、バカ上がりしている……)
(やばいかもしれないけど……)
(笑うしかない……)
王太子は、苦笑いしていた。

ビクトリアの反応
ビクトリアが、ランディに駆け寄った。
「ランディ! すごかったよ!」
ランディは、まだ固まっている。
「…………」
「ランディ?」
「…………殿下、殿下が……」
「殿下が?」
「頬にキスを……」
「え? そうなの?」
「見てなかったんですか!?」
「ごめん、ちょっと目を離してた」
「…………」
ランディは、完全に脱力した。

園遊会は――
大狂乱だった。
エドウィンとランディのお揃い衣装。
完璧なダンス。
頬へのキス。

令嬢たちは―大興奮だった。
男性たちも――大興奮だった。
王妃様は――大満足だった。
王宮の支持は――爆上がりした。

ランディは――固まっていた。
ビクトリアは――のんびりしていた。
エドウィンは――満足そうに笑っていた。

王宮の園遊会は、みんなが満足して、
終わった!
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