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第二部 眼の底
第二章 沈む耳
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止栄町を離れてから十日後、私は再びこの地に戻ってきた。
あの録音の音声について、いくつかの検証を試みたが、都市の実験室では再現できなかった。
周波数も波形も一致しない。
けれど、聞こえる。
どの環境でも、私は無意識にあの音を予期してしまう。
それは「存在する音」ではなく、「現れることを待つ音」だった。
調査の再開を申請した際、見目が「同行します」と申し出た。
理由を尋ねると、彼女は「まだ気になるデータがある」とだけ言った。
彼女がどこに所属しているのか、私は深く追及しなかった。
観察者は、観察者を詮索してはいけない。
その原則を、自分でも守る必要があると思ったからだ。
山を越えるバスの窓から、灰色の光が流れ込む。
雲は低く垂れ、海の境界を曖昧にしている。
どんよりとした光。
あの土地は、晴れても決して青くならない。
光そのものが濁っているのだ。
見目は隣の席でスマートフォンをいじり、ほとんど口を開かない。
時折、彼女のイヤホンから音が漏れ聞こえる。
短い電子音、通知のようなリズム。
その音が途切れるたびに、彼女は指先で画面を滑らせた。
まるで、別の現実の温度を確かめているように。
町に着くと、潮の匂いが以前よりも濃かった。
観光シーズンのはずだが、歩く人影はまばらだ。
バス停の看板は潮風で文字が剥げ、色の境目だけが残っている。
善利の店は閉まっていた。
シャッターに貼られた紙には、「都合により当分休業」とだけ書かれている。
“当分”がいつを指すのか、この町では誰も定義しない。
目的地は、神楽殿だった。
留里神社の境内の奥、漆喰塗りの二階建て。
半ば崩壊しかけた屋根の下、白壁はまだ辛うじて形を保っている。
以前訪れたときよりも、草木が伸びていた。
苔が石段を覆い、足音が吸い込まれていく。
静かだ。
静かすぎて、耳が自分の呼吸を拾い始める。
「ここ、倒壊の危険があるので、入るときは注意してください」
見目はそう言いながら、崩れかけた戸を押し開けた。
錆びた蝶番が低い声をあげる。
中は、光よりも湿気が先に入ってきた。
床板の色は暗く、天井の梁から蜘蛛の糸が垂れている。
舞台の中央には、砂が溜まっていた。
雨漏りで屋根が破れ、風が運び込んだものだろう。
私は録音機を三脚に据え、角度を調整した。
「低音を拾うために、床下にも仕込みます」
見目は頷き、スマートフォンで記録を取っている。
彼女の眼差しは、まるで機械そのものだ。
観察者というより、観察の代行者。
感情が削ぎ落とされ、反応の温度が一定だ。
床下の空間は浅く、泥のような匂いがした。
そこに金属製のマイクを埋め込み、ケーブルを伸ばす。
指先が泥に沈むと、ひんやりとした感触が骨に伝わる。
“沈む”という言葉は、あの帳面にもあった。
——沈むほどに豊けく。
土が、音を蓄える。
私はそう考えた。
土壌の粒子が微細な共鳴体となり、わずかな空気振動を封じ込める。
もしそうなら、音の記録は時間を超える。
人間の記録とは違う方法で。
設置を終えると、見目が私の方を見た。
「再生、どうします?」
「環境音をまず記録してから」
「了解。——あ、これ見ます?」
彼女がスマートフォンの画面を見せる。
そこには、波形が動いていた。
「リアルタイムのスペクトログラムです。
でも、ここの音、変なんですよ。全部が低い。
たぶん建物の共鳴。
……“声”には見えないですね」
「そうですか」
「でも、“声”って、見ようと思えばどこにでもあるものですよ」
その言葉を聞き、私は少し笑った。
それは同意ではなく、反射だった。
彼女は笑わない。
ただ記録を続ける。
私は録音を開始した。
赤いランプが光る。
外の風の音、梁の軋み、砂をかむ音。
そのどれもが、静寂の一部に見えた。
音を取り除けば取り除くほど、静けさが増す。
静けさは、音よりも強い。
それが、この建物の真実だった。
——まえ。
脳の奥で、あの音が形を作った。
私は息を止め、機材のモニタを見つめた。
針は動かない。
ノイズもない。
何も起きていない。
けれど、聞こえた。
聞こえたという事実だけが、確かにそこにある。
「先生?」
見目がこちらを見た。
私は軽く首を振った。
「いえ、何でもありません」
声を出した瞬間、反響が広がった。
人の声が、この空間では異物に感じられる。
私は思わず口を閉ざした。
録音を続ける。
数分、何も変化がない。
ただ、風が抜けるたびに、砂が微かに鳴る。
見目はその間も画面から目を離さず、指で記録をスクロールしていた。
「先生」
「はい」
「——何か、見えるような気がしません?」
「何をです?」
「いえ、光の中に。動きじゃなくて、“濃さ”みたいな」
私は視線を向けた。
光はどんよりと白く、壁を濡らしていた。
それは確かに動かない。
だが、層のように重なって見える。
「光の層、ですね」
「ええ。層があると、時間がずれて見えるんです」
彼女はそう言って、立ち上がった。
「これで充分です。——あとは解析ですね」
「もう少しだけ録ります」
「了解です。じゃ、私は外で待ってます」
そう言って、彼女は出ていった。
神楽殿に一人残る。
静寂がさらに濃くなった。
録音機の小さな赤い光が、暗闇で呼吸しているように見える。
私は目を閉じた。
音がない。
しかし、耳が沈む。
自分の内側に、音を探そうとする感覚。
海の底で、遠い波を思い出すような。
音はやがて、聴くことそのものを侵食する。
聞く、という行為が、存在の根を震わせる。
——沈むほどに豊けく。
その文が、脳裏をかすめた。
豊けく、とは何だ。
死と同義ではないのか。
死とは、音の終端ではなく、反響の消滅なのではないか。
私は目を開けた。
録音機は、ただ光っている。
何も、聞こえない。
再生を押す。
沈黙。
風の音も、砂の音も、消えていた。
録音されていないのではなく、録音が空である。
機械が拒んだのではない。
この空間が、音を拒んだのだ。
《観察記録・止栄神楽殿再訪》
・録音データ:無音(-60dB以下)
・建物内部:気圧正常/温度19℃/湿度83%
・音響測定:反響時間 0.0~0.1s(測定不能値)
→ 音の残響が存在しない。
・原因不明。
・心理的錯覚の可能性を除外できず。
外に出ると、見目が鳥居の下でスマートフォンを見ていた。
「どうでした?」
「——何も録れませんでした」
「それが一番、正しい結果ですよ」
「……?」
「何もない、ってことを確認するのが、調査ってやつです」
彼女は微笑んだような、そうでもないような顔で言った。
その言葉の温度は、潮風と同じくらい冷たかった。
その夜、宿で録音を再生した。
やはり無音。
だが、無音の底で、私は自分の呼吸を聞いた。
いや、呼吸を思い出したのかもしれない。
“耳”という器官は、思い出の中でも働く。
聞こえない音ほど、記憶に強く残る。
《追記》
・「音が存在しない場所」において、耳は自己再生を始める。
・それは記録行為の最終段階であり、観察者の終端でもある。
・沈黙とは、対象の欠如ではなく、観察者の飽和である。
ペンを置いたあと、私は天井を見上げた。
どんよりとした光が、障子の向こうで揺れている。
光は沈み、耳も沈む。
そして私は思った。
——この土地は、音を返さない。
それが、祈りの正体なのかもしれない。
あの録音の音声について、いくつかの検証を試みたが、都市の実験室では再現できなかった。
周波数も波形も一致しない。
けれど、聞こえる。
どの環境でも、私は無意識にあの音を予期してしまう。
それは「存在する音」ではなく、「現れることを待つ音」だった。
調査の再開を申請した際、見目が「同行します」と申し出た。
理由を尋ねると、彼女は「まだ気になるデータがある」とだけ言った。
彼女がどこに所属しているのか、私は深く追及しなかった。
観察者は、観察者を詮索してはいけない。
その原則を、自分でも守る必要があると思ったからだ。
山を越えるバスの窓から、灰色の光が流れ込む。
雲は低く垂れ、海の境界を曖昧にしている。
どんよりとした光。
あの土地は、晴れても決して青くならない。
光そのものが濁っているのだ。
見目は隣の席でスマートフォンをいじり、ほとんど口を開かない。
時折、彼女のイヤホンから音が漏れ聞こえる。
短い電子音、通知のようなリズム。
その音が途切れるたびに、彼女は指先で画面を滑らせた。
まるで、別の現実の温度を確かめているように。
町に着くと、潮の匂いが以前よりも濃かった。
観光シーズンのはずだが、歩く人影はまばらだ。
バス停の看板は潮風で文字が剥げ、色の境目だけが残っている。
善利の店は閉まっていた。
シャッターに貼られた紙には、「都合により当分休業」とだけ書かれている。
“当分”がいつを指すのか、この町では誰も定義しない。
目的地は、神楽殿だった。
留里神社の境内の奥、漆喰塗りの二階建て。
半ば崩壊しかけた屋根の下、白壁はまだ辛うじて形を保っている。
以前訪れたときよりも、草木が伸びていた。
苔が石段を覆い、足音が吸い込まれていく。
静かだ。
静かすぎて、耳が自分の呼吸を拾い始める。
「ここ、倒壊の危険があるので、入るときは注意してください」
見目はそう言いながら、崩れかけた戸を押し開けた。
錆びた蝶番が低い声をあげる。
中は、光よりも湿気が先に入ってきた。
床板の色は暗く、天井の梁から蜘蛛の糸が垂れている。
舞台の中央には、砂が溜まっていた。
雨漏りで屋根が破れ、風が運び込んだものだろう。
私は録音機を三脚に据え、角度を調整した。
「低音を拾うために、床下にも仕込みます」
見目は頷き、スマートフォンで記録を取っている。
彼女の眼差しは、まるで機械そのものだ。
観察者というより、観察の代行者。
感情が削ぎ落とされ、反応の温度が一定だ。
床下の空間は浅く、泥のような匂いがした。
そこに金属製のマイクを埋め込み、ケーブルを伸ばす。
指先が泥に沈むと、ひんやりとした感触が骨に伝わる。
“沈む”という言葉は、あの帳面にもあった。
——沈むほどに豊けく。
土が、音を蓄える。
私はそう考えた。
土壌の粒子が微細な共鳴体となり、わずかな空気振動を封じ込める。
もしそうなら、音の記録は時間を超える。
人間の記録とは違う方法で。
設置を終えると、見目が私の方を見た。
「再生、どうします?」
「環境音をまず記録してから」
「了解。——あ、これ見ます?」
彼女がスマートフォンの画面を見せる。
そこには、波形が動いていた。
「リアルタイムのスペクトログラムです。
でも、ここの音、変なんですよ。全部が低い。
たぶん建物の共鳴。
……“声”には見えないですね」
「そうですか」
「でも、“声”って、見ようと思えばどこにでもあるものですよ」
その言葉を聞き、私は少し笑った。
それは同意ではなく、反射だった。
彼女は笑わない。
ただ記録を続ける。
私は録音を開始した。
赤いランプが光る。
外の風の音、梁の軋み、砂をかむ音。
そのどれもが、静寂の一部に見えた。
音を取り除けば取り除くほど、静けさが増す。
静けさは、音よりも強い。
それが、この建物の真実だった。
——まえ。
脳の奥で、あの音が形を作った。
私は息を止め、機材のモニタを見つめた。
針は動かない。
ノイズもない。
何も起きていない。
けれど、聞こえた。
聞こえたという事実だけが、確かにそこにある。
「先生?」
見目がこちらを見た。
私は軽く首を振った。
「いえ、何でもありません」
声を出した瞬間、反響が広がった。
人の声が、この空間では異物に感じられる。
私は思わず口を閉ざした。
録音を続ける。
数分、何も変化がない。
ただ、風が抜けるたびに、砂が微かに鳴る。
見目はその間も画面から目を離さず、指で記録をスクロールしていた。
「先生」
「はい」
「——何か、見えるような気がしません?」
「何をです?」
「いえ、光の中に。動きじゃなくて、“濃さ”みたいな」
私は視線を向けた。
光はどんよりと白く、壁を濡らしていた。
それは確かに動かない。
だが、層のように重なって見える。
「光の層、ですね」
「ええ。層があると、時間がずれて見えるんです」
彼女はそう言って、立ち上がった。
「これで充分です。——あとは解析ですね」
「もう少しだけ録ります」
「了解です。じゃ、私は外で待ってます」
そう言って、彼女は出ていった。
神楽殿に一人残る。
静寂がさらに濃くなった。
録音機の小さな赤い光が、暗闇で呼吸しているように見える。
私は目を閉じた。
音がない。
しかし、耳が沈む。
自分の内側に、音を探そうとする感覚。
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音はやがて、聴くことそのものを侵食する。
聞く、という行為が、存在の根を震わせる。
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死とは、音の終端ではなく、反響の消滅なのではないか。
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この空間が、音を拒んだのだ。
《観察記録・止栄神楽殿再訪》
・録音データ:無音(-60dB以下)
・建物内部:気圧正常/温度19℃/湿度83%
・音響測定:反響時間 0.0~0.1s(測定不能値)
→ 音の残響が存在しない。
・原因不明。
・心理的錯覚の可能性を除外できず。
外に出ると、見目が鳥居の下でスマートフォンを見ていた。
「どうでした?」
「——何も録れませんでした」
「それが一番、正しい結果ですよ」
「……?」
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その夜、宿で録音を再生した。
やはり無音。
だが、無音の底で、私は自分の呼吸を聞いた。
いや、呼吸を思い出したのかもしれない。
“耳”という器官は、思い出の中でも働く。
聞こえない音ほど、記憶に強く残る。
《追記》
・「音が存在しない場所」において、耳は自己再生を始める。
・それは記録行為の最終段階であり、観察者の終端でもある。
・沈黙とは、対象の欠如ではなく、観察者の飽和である。
ペンを置いたあと、私は天井を見上げた。
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