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第29話 フィーナの決闘相手
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幼児退行して緑系魔素を暴走させてしまったユウト。
ユウトを救うには、混色の四重封印が必須だった。
妖精変化した四人で行う四重封印〔フェアリーカルテット)。
その最後の四人目を連れてくると、アスカは転移呪文でどこぞへと飛び去った。
残されたフィーナとコマチとミクは、なぜか恋ばなで盛り上がる。
「な、なんですか、コマチさん、いきなり。」
コマチに鈍すぎると言われ、困惑するフィーナ。
「はあ。」
コマチはフィーナに答えず、ため息をつく。
そしてミクの肩に手をポンと置く。
「ミクさん、フィーナちゃんと決闘しなさい。」
「な、なぜですか、お姉さま。」
いきなり決闘と言われ、戸惑うミク。
ヤバい、ユウト様の事を私も好きだって、バレたのか。
「フィーナちゃんから、ユウト君を奪い取りなさい。」
コマチはキリッとした表情で、そう告げる。
「はあ?何よ、その決闘理由。」
とフィーナはキレる。
「ユウト君は、進んでフィーナちゃんの下僕になった。
つまり、尻に敷かれたいタイプ。
フィーナちゃん、ユウト君取られるわよ。
アスカちゃんに。」
「あ、」
コマチの言い分に、フィーナは納得してしまった。
アスカみたいなタイプは、絶対尻に敷くタイプだ。
「そしてユウト君は、アスカちゃんの尻の下で、疲弊してしまうのも、目に見えているわ。
かわいそうなユウト君。
だからそうなる前に、ミクさん、あなたがユウト君を守るのよ。」
「そうですね、ユウト様は私の恩人。
そのユウト様の疲弊した姿なんて、見たくない。
鈍感なレスフィーナさんにその気がないなら、私がユウト様を守るしかない。
レスフィーナさん、勝負です!」
「はあ?なんでそうなるのよ!」
なぜか決闘したがるミクとコマチに、フィーナの理解が追いつかない。
ドゴん!
そこへ派手な音を立てて、マドカが帰ってきた。
今話題のアスカを連れて。
「はあはあ、連れて、来たぞ、四人、目を。」
アスカに肩を借りてたマドカだが、そのままその場に崩れ落ちる。
「だから言わんこっちゃない。」
アスカはすかさず回復魔法をかける。
転移魔法には、大量の魔素を使う。
浄化の腕輪を失った今のマドカには、無理のある魔法だった。
アスカが修行してる所へ、マドカは転移してきた。
ユウトを助けるのに、チカラをかせ。
混色の四重封印やるぞ。
と自分の言い分だけ伝えて、強引にアスカを連れてきた。
「か、代わります。アスカーナさん。」
マドカに回復魔法をかけてるアスカに、ミクが申し出る。
アスカは、修行の最中だっただけに、ぼろぼろ具合ではマドカとあまり変わらなかった。
そして緑の国の王女であるマドカには、青魔法の回復魔法より緑魔法の回復魔法の方が、相性が良かった。
「んー、癒される。成長したな、ミク。」
「いえ、これはお姉さまから頂いた、この腕輪のおかげです。」
マドカはくつろぐ猫の様に、丸くなる。
異世界パルルサ王国では、猫の姿に妖精変化していたマドカ。
すっかり猫の仕草が、染み付いていた。
そしてこの事は、姉から譲り受けた浄化の腕輪を通じ、ミクも分かっていた。
そんな微笑ましい姉妹に、表情がほころぶアスカ。
しかし、妹のフィーナに視線を向けると、その微笑みも消える。
龍脈に沈むユウトを見つめるフィーナ。
そんなフィーナに、アスカが歩み寄る。
「フィーナ。」
アスカはフィーナに声をかける。
振り向くフィーナ。
そんなフィーナの目の前で、アスカは右手を大きく振りかぶる。
ぱしっ。
アスカがそのまま平手打ちするのを、フィーナが左手で受け止める。
アスカは左手でも平手打ちするも、フィーナは右手で受け止める。
「なんのまねよ、アスカ。」
「なんのまね?それはこっちのセリフだ!」
フィーナの落ち着いた態度が、余計にアスカを苛立たせる。
「おまえが付いていて、なんだ、このザマは!」
フィーナは顔をしかめて、そっぽを向く。
その態度に、アスカはカチンとくる。
「おまえにこいつの事は、任せておけない。
決闘だ、フィーナ!」
「ふーん、ユウトに負けた事、まだ根に持ってんだ。」
「ああ、こいつには、レベルの違いってのを知らしめないといけないからな。」
「まあ!」
険悪な雰囲気になるフィーナとアスカに、コマチが目を輝かせる。
「アスカちゃんも、ユウト君の事が好きなのね。」
「はあ?なんでそうなるんだ。
私はこいつに勝ちたいだけだ!」
「うんうん。」
アスカの反論を、コマチはにっこり微笑んで聞いている。
「アスカちゃんも素直じゃないのは、フィーナちゃんと一緒ね。」
「はあ?私は関係ないでしょ。」
なぜか巻き込まれるフィーナ。
いや、事がユウトの事だけに、フィーナは当事者とも言える。
「やっぱり双子の姉妹って、似るものなのね。
まさか、好みのタイプも一緒だなんて。」
「ば、ばか、」
「バカ言わないでよ!」
アスカが言葉につまったセリフを、フィーナが一気に言い放つ。
「ユウトなんて、全然好みじゃないわよ!」
「えー、フィーナちゃん、そんな事言っちゃうんだ。
ユウト君かわいそー。」
「それは私も、どうかと思うぞ。」
アスカもコマチに同調し、フィーナにドン引き。
「な、だってユウト私の事嫌いなのよ。
この事は、コマチさんにも話したでしょ。」
「おまえ、それ本気で言ってんのか?」
フィーナの言葉に、アスカは呆気にとられる。
「な、何よ、アスカにユウトの何が分かるって言うの。」
「少なくとも、おまえよりかは分かるぞ。こいつの気持ち。」
「ほんと、フィーナちゃんって、おにぶさんなのよねぇ。」
アスカのセリフに、今度はコマチが同調する。
「何よそれ。
なら、後でいくらでも決闘してあげるわよ。
アスカ、ミク、それにマドカリアス。」
「え、マドカにも決闘吹っかけたの?」
アスカは小声でコマチに聞いてみる。
「ええ、ユウト君を巡って成り行きで。」
とコマチは答える。
ミクをけしかけたのは、コマチだったが。
「だから、お願い。
今はユウトを助けてよ。」
勝ち気に言い返してたフィーナだが、ここに来て瞳から涙が落ちる。
次回予告
はあーい、私、フィーナちゃんのママ様ですぅ。
このコーナーは私の物で、最早揺るがないわね。
ふふふ、ははは、はあーっはっはっはぁ!
ざまあみろ、小娘ども。
いえーい、ユウト君、見てるぅ?
って、何?
ユウト君まだあのまんまなの?
たくぅ、何やってるのよ、小娘ども。
早くユウト君助けなさいよ。混色の四重封印とやらで。
もう、それやったらどうなるのか、考えてないみたいな進行の遅さね。
私が出向いて、龍脈の魔素をどうにかした方が、早いんじゃない?
でもあそこは、緑の王妃のテリトリー。
青の王妃である私が、気軽に出向ける場所でもないのよね。
あ、そうそう。
青の龍脈のパワースポットの龍神山には、青い龍がいたけれど、緑の龍脈のパワースポット鳳凰谷には、何が居るのかしらね。
緑の龍?それとも、、
次回、異世界を救ってくれと、妖精さんに頼まれました、牙をむく鳳凰谷。
お楽しみに。
※今回も四重封印棚上げになるとは、思いませんでした。
この調子では、次回もどーなるか分かりません。
この予告とは異なる可能性が高いですが、それはそれで、ご了承下さい。
ユウトを救うには、混色の四重封印が必須だった。
妖精変化した四人で行う四重封印〔フェアリーカルテット)。
その最後の四人目を連れてくると、アスカは転移呪文でどこぞへと飛び去った。
残されたフィーナとコマチとミクは、なぜか恋ばなで盛り上がる。
「な、なんですか、コマチさん、いきなり。」
コマチに鈍すぎると言われ、困惑するフィーナ。
「はあ。」
コマチはフィーナに答えず、ため息をつく。
そしてミクの肩に手をポンと置く。
「ミクさん、フィーナちゃんと決闘しなさい。」
「な、なぜですか、お姉さま。」
いきなり決闘と言われ、戸惑うミク。
ヤバい、ユウト様の事を私も好きだって、バレたのか。
「フィーナちゃんから、ユウト君を奪い取りなさい。」
コマチはキリッとした表情で、そう告げる。
「はあ?何よ、その決闘理由。」
とフィーナはキレる。
「ユウト君は、進んでフィーナちゃんの下僕になった。
つまり、尻に敷かれたいタイプ。
フィーナちゃん、ユウト君取られるわよ。
アスカちゃんに。」
「あ、」
コマチの言い分に、フィーナは納得してしまった。
アスカみたいなタイプは、絶対尻に敷くタイプだ。
「そしてユウト君は、アスカちゃんの尻の下で、疲弊してしまうのも、目に見えているわ。
かわいそうなユウト君。
だからそうなる前に、ミクさん、あなたがユウト君を守るのよ。」
「そうですね、ユウト様は私の恩人。
そのユウト様の疲弊した姿なんて、見たくない。
鈍感なレスフィーナさんにその気がないなら、私がユウト様を守るしかない。
レスフィーナさん、勝負です!」
「はあ?なんでそうなるのよ!」
なぜか決闘したがるミクとコマチに、フィーナの理解が追いつかない。
ドゴん!
そこへ派手な音を立てて、マドカが帰ってきた。
今話題のアスカを連れて。
「はあはあ、連れて、来たぞ、四人、目を。」
アスカに肩を借りてたマドカだが、そのままその場に崩れ落ちる。
「だから言わんこっちゃない。」
アスカはすかさず回復魔法をかける。
転移魔法には、大量の魔素を使う。
浄化の腕輪を失った今のマドカには、無理のある魔法だった。
アスカが修行してる所へ、マドカは転移してきた。
ユウトを助けるのに、チカラをかせ。
混色の四重封印やるぞ。
と自分の言い分だけ伝えて、強引にアスカを連れてきた。
「か、代わります。アスカーナさん。」
マドカに回復魔法をかけてるアスカに、ミクが申し出る。
アスカは、修行の最中だっただけに、ぼろぼろ具合ではマドカとあまり変わらなかった。
そして緑の国の王女であるマドカには、青魔法の回復魔法より緑魔法の回復魔法の方が、相性が良かった。
「んー、癒される。成長したな、ミク。」
「いえ、これはお姉さまから頂いた、この腕輪のおかげです。」
マドカはくつろぐ猫の様に、丸くなる。
異世界パルルサ王国では、猫の姿に妖精変化していたマドカ。
すっかり猫の仕草が、染み付いていた。
そしてこの事は、姉から譲り受けた浄化の腕輪を通じ、ミクも分かっていた。
そんな微笑ましい姉妹に、表情がほころぶアスカ。
しかし、妹のフィーナに視線を向けると、その微笑みも消える。
龍脈に沈むユウトを見つめるフィーナ。
そんなフィーナに、アスカが歩み寄る。
「フィーナ。」
アスカはフィーナに声をかける。
振り向くフィーナ。
そんなフィーナの目の前で、アスカは右手を大きく振りかぶる。
ぱしっ。
アスカがそのまま平手打ちするのを、フィーナが左手で受け止める。
アスカは左手でも平手打ちするも、フィーナは右手で受け止める。
「なんのまねよ、アスカ。」
「なんのまね?それはこっちのセリフだ!」
フィーナの落ち着いた態度が、余計にアスカを苛立たせる。
「おまえが付いていて、なんだ、このザマは!」
フィーナは顔をしかめて、そっぽを向く。
その態度に、アスカはカチンとくる。
「おまえにこいつの事は、任せておけない。
決闘だ、フィーナ!」
「ふーん、ユウトに負けた事、まだ根に持ってんだ。」
「ああ、こいつには、レベルの違いってのを知らしめないといけないからな。」
「まあ!」
険悪な雰囲気になるフィーナとアスカに、コマチが目を輝かせる。
「アスカちゃんも、ユウト君の事が好きなのね。」
「はあ?なんでそうなるんだ。
私はこいつに勝ちたいだけだ!」
「うんうん。」
アスカの反論を、コマチはにっこり微笑んで聞いている。
「アスカちゃんも素直じゃないのは、フィーナちゃんと一緒ね。」
「はあ?私は関係ないでしょ。」
なぜか巻き込まれるフィーナ。
いや、事がユウトの事だけに、フィーナは当事者とも言える。
「やっぱり双子の姉妹って、似るものなのね。
まさか、好みのタイプも一緒だなんて。」
「ば、ばか、」
「バカ言わないでよ!」
アスカが言葉につまったセリフを、フィーナが一気に言い放つ。
「ユウトなんて、全然好みじゃないわよ!」
「えー、フィーナちゃん、そんな事言っちゃうんだ。
ユウト君かわいそー。」
「それは私も、どうかと思うぞ。」
アスカもコマチに同調し、フィーナにドン引き。
「な、だってユウト私の事嫌いなのよ。
この事は、コマチさんにも話したでしょ。」
「おまえ、それ本気で言ってんのか?」
フィーナの言葉に、アスカは呆気にとられる。
「な、何よ、アスカにユウトの何が分かるって言うの。」
「少なくとも、おまえよりかは分かるぞ。こいつの気持ち。」
「ほんと、フィーナちゃんって、おにぶさんなのよねぇ。」
アスカのセリフに、今度はコマチが同調する。
「何よそれ。
なら、後でいくらでも決闘してあげるわよ。
アスカ、ミク、それにマドカリアス。」
「え、マドカにも決闘吹っかけたの?」
アスカは小声でコマチに聞いてみる。
「ええ、ユウト君を巡って成り行きで。」
とコマチは答える。
ミクをけしかけたのは、コマチだったが。
「だから、お願い。
今はユウトを助けてよ。」
勝ち気に言い返してたフィーナだが、ここに来て瞳から涙が落ちる。
次回予告
はあーい、私、フィーナちゃんのママ様ですぅ。
このコーナーは私の物で、最早揺るがないわね。
ふふふ、ははは、はあーっはっはっはぁ!
ざまあみろ、小娘ども。
いえーい、ユウト君、見てるぅ?
って、何?
ユウト君まだあのまんまなの?
たくぅ、何やってるのよ、小娘ども。
早くユウト君助けなさいよ。混色の四重封印とやらで。
もう、それやったらどうなるのか、考えてないみたいな進行の遅さね。
私が出向いて、龍脈の魔素をどうにかした方が、早いんじゃない?
でもあそこは、緑の王妃のテリトリー。
青の王妃である私が、気軽に出向ける場所でもないのよね。
あ、そうそう。
青の龍脈のパワースポットの龍神山には、青い龍がいたけれど、緑の龍脈のパワースポット鳳凰谷には、何が居るのかしらね。
緑の龍?それとも、、
次回、異世界を救ってくれと、妖精さんに頼まれました、牙をむく鳳凰谷。
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※今回も四重封印棚上げになるとは、思いませんでした。
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