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第190話 バタークスマルハーゲ
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これは西暦9980年のはるか未来のお話し。
この時代に召喚されたマイは、ここに来て魂の拒絶を引き起こしてしまう。
魂の拒絶。
それは召喚者にとってどこか夢の様な感覚の、この時代への召喚。
夢ならば、どこかおかしいと気がついた時点で、夢は終わり、目が覚める。
ここで言う目が覚めるとは、この時代に召喚された召喚者が、元の時代に戻る事を意味している。
しかし、夢から醒めても、夢を見続ける方法は、いくつかある。
これが夢だと言うのなら、その夢を楽しむのも、ひとつの手段。
いわゆる明晰夢と言うヤツだ。
しかしマイの場合、少し事情が違う。
マイは召喚前の記憶を、急速に失っていた。
まるで召喚前が、夢であるかのように。
そう、マイが魂の拒絶を起こしても、どこに帰ればいいのか分からない状態なのだ。
帰る場所が分からないマイの魂は、この時代に留まり、苦しみ続ける事になる。
それが、この時代に召喚されたマイの、宿命だった。
「しばらくの間、後ろを向いてはもらえませんか。」
メディカルルームのベッドにマイを寝かせながら、アイはマインに言う。
「どうして?」
それは、見られたくないからだろうと察するマインも、一応確認してみる。
「いや、マインのパートナーとして、言う。
マイン、しばらく部屋から出て行ってくれ。」
マインにそう告げるミサの表情は、いつになく真剣だ。
「そう、分かったわ。」
マインはミサの言う事に、素直に従った。
マインが扉を開けてメディカルルームを出ると、アイとミサの会話が聞こえる。
「何も、そこまでする事ないじゃない。」
「いや、マインの身に何が起きるか分からない。
マインの安全のためにも、マインはここに居てはいけない。」
マインは丁度扉を閉めた所だったので、アイの「何も」と言う言葉しか、耳にしなかった。
「マイ。」
閉めた扉に向かい、マインはつぶやく。
マイの身に、何が起きたのだろうか。
ミサの態度からして、それは自分にも伝染するのかもしれない。
そしてその場合、自分はマイよりも重症化するみたいだと、マインは思った。
マインはマイについて、思いをはせる。
そう言えば、マイと初めて会った時は、どんなだったろう。
「マインお姉ちゃん。」
そうそう、なぜか私に、凄く懐いてたんだっけ。
男嫌いの私でも、マイはなぜか平気だった。
それはマイが、少女と見間違える様な少年だったからだろう。
女の子扱いすると、凄く怒ってたっけ。
ほんとマイの無邪気さにはまいった。
男とは距離を取りたい私にお構いなく、ずかずかと私の領域に入り込んできた。
でも不思議と、嫌ではなかった。
私にも仲の良い弟がいたとしたら、こんな感じだったのだろう。
って、あれ?マイ?
マインは脳裏に浮かぶマイに、困惑。
それは、今メディカルルームで眠るマイではなかった。
昔のマイを思い出したら、なぜか別な少年の姿が浮かぶ。
当然、その様な少年に、覚えはない。
「マインお姉ちゃん、大好き。」
「危ない、マインお姉ちゃん!」
「マインお姉ちゃんを助けられて、僕は嬉しい、よ。」
知らないはずの少年との記憶。
ここに来て、マインは気づく。
アイのパートナーは、今のマイが十人目。
その前の九人は、全員戦死したとされている。
ならば、今のマイよりも前に存在した召喚者と、行動を共にした事もあったのではないか?
そのはずなのだが、その記憶はない。
ミサか誰かに、その記憶を消されたのだろうか。
しかし、マインの脳裏に浮かんだこの少年。
彼は、確かに存在したはずだ。
マインは、居酒屋区画に戻った。
居酒屋のマスターは、マイに対して久しぶりと言った。
ならば以前のマイの事を、知ってるに違いない。
「あらマインちゃん、ひとりでどうしたの?」
「ちょっとマイが体調崩しちゃって、私だけ暇になりました。」
マインは居酒屋のカウンター席に座る。
「大丈夫なのかい、マイちゃん。」
マスターは大ジョッキのビールを出す。
「アイもついてるし、多分大丈夫よ。」
マインは出されたビールを飲みだす。
「ぷはー、この一杯の為に生きてるのを感じるわー。」
マインは大ジョッキのビールを一気に呑み干す。
「いい飲みっぷりね、マインちゃん。」
マスターはビールとたこわさを出す。
「マインちゃんって、飲まないイメージだったけど、違うのね。」
たこわさをつまみながらビールを飲むマインを見て、マスターは言う。
「私はどちらからって言うと、部屋飲み派だから。」
マインは、あまりこの居酒屋に飲みに来た事がない。
酔い潰れたミサを迎えに来た事はしょっちゅうだが、ここで呑んだ事は数度しかない。
「そう言えば、マイって、ここによく来てたの?」
マインは聞きたかった本題を、さりげなく聞いてみる。
「そうね、アイちゃんと一緒に、よく来てたわ。」
マスターも当時を思い出す。
「バタークスマルハーゲが大好きでね、よく食べてたわ。」
と言うと、マスターはくすくすと笑いだす。
「どうしたの、マスター。」
マインは聞き返す。
「いやね、これがビールと良く合うのよ。」
「あら、私も食べてみたいわね。」
「じゃあ、ちょっと待ってね。」
マスターは何やら調理を始める。
「これがビールと良く合うんだけどね。」
マスターは調理しながら、話しを続ける。
「マイちゃん、未成年だからって、アイちゃんにビールを飲んじゃダメって言われてるのよ。」
「へー、流石はアイ。ちゃんとしてるわね。」
「そうそう、どこかの呑んだくれだったら、無理矢理呑ませてるわね。」
「あはは、誰の事だか、分かるのがつらいわ。」
簡単な調理を終え、バタークスマルハーゲが出される。
バターでソテーされたクリーミーでまろやかで脂っこさがさっぱりしたそれは、そのままでも美味しいが、確かにビールと良く合う味だった。
「なるほど、確かにビールと良く合うわね。」
マインはビールとバタークスマルハーゲをおかわり。
「でしょ。
マイちゃんもね、アイちゃんがトイレに行くたびに、こっそりビールを注文してたわ。」
「あら、未成年にビールを出すなんて、マスターも悪い人ね。」
思い出し笑いをするマスターを、マインはあえてたしなめる。
「でも召喚者って、アバター体と精神って、年齢的に一致してない事もあるんでしょ?」
先に注文のビールを出すマスターも、悪びれない。
「普通は、一致してる事がほとんどよ。」
「でもマイちゃんは例外かもしれないし、聞かなかった事にするわ。」
二皿目のバタークスマルハーゲは、すぐに出た。
「確かに、マイは例外かもしれないわ。」
マインは二皿目のバタークスマルハーゲを、よく味わうように食す。
「その、未成年のマイが来てたのって、何年くらい前かしら。」
と言ってお刺身を注文するマイン。
「あいよ、お刺身はマインちゃんの大好物だったわね。」
マスターはその場でお魚をさばきだす。
「もう、三年くらい経つのかな、マイちゃんが来なくなってから。」
お刺身の詰め合わせを出しながら、マスターはマインの問いに答える。
「三年前。」
お刺身を食べながら、マインはつぶやく。
三年前、自分は何をしてただろう。
その記憶を辿ると、ある疑問が浮かぶ。
自分は召喚されてから、何年経つのだろうか。
三年前なら、自分もすでに召喚されていたと思うが、記憶が定まらない。
つか、召喚されてから、三年は経っているのか。
その実感は、微塵も無いのは、なぜだろう。
「そっか、あれから三年になるのね。あれ?」
マスターも、何やら疑問をかかえる。
「マイちゃん、三年であんなに大きくなったの?
十年ぶりくらいだと思ってたわ。」
首をかしげるマスターだか、すぐに自己解決。
「召喚者のアバター体って、普通とは成長の速度が違うのね。」
「そうかもしれないわね。」
お刺身とバタークスマルハーゲを合わせて食いながら、マインは答える。
そんなはずはない。
アバター体なら外見は固定され、歳をとる事などありえない。
しかしマイは特別な存在らしい。
ありえないとは、言いがたかった。
この時代に召喚されたマイは、ここに来て魂の拒絶を引き起こしてしまう。
魂の拒絶。
それは召喚者にとってどこか夢の様な感覚の、この時代への召喚。
夢ならば、どこかおかしいと気がついた時点で、夢は終わり、目が覚める。
ここで言う目が覚めるとは、この時代に召喚された召喚者が、元の時代に戻る事を意味している。
しかし、夢から醒めても、夢を見続ける方法は、いくつかある。
これが夢だと言うのなら、その夢を楽しむのも、ひとつの手段。
いわゆる明晰夢と言うヤツだ。
しかしマイの場合、少し事情が違う。
マイは召喚前の記憶を、急速に失っていた。
まるで召喚前が、夢であるかのように。
そう、マイが魂の拒絶を起こしても、どこに帰ればいいのか分からない状態なのだ。
帰る場所が分からないマイの魂は、この時代に留まり、苦しみ続ける事になる。
それが、この時代に召喚されたマイの、宿命だった。
「しばらくの間、後ろを向いてはもらえませんか。」
メディカルルームのベッドにマイを寝かせながら、アイはマインに言う。
「どうして?」
それは、見られたくないからだろうと察するマインも、一応確認してみる。
「いや、マインのパートナーとして、言う。
マイン、しばらく部屋から出て行ってくれ。」
マインにそう告げるミサの表情は、いつになく真剣だ。
「そう、分かったわ。」
マインはミサの言う事に、素直に従った。
マインが扉を開けてメディカルルームを出ると、アイとミサの会話が聞こえる。
「何も、そこまでする事ないじゃない。」
「いや、マインの身に何が起きるか分からない。
マインの安全のためにも、マインはここに居てはいけない。」
マインは丁度扉を閉めた所だったので、アイの「何も」と言う言葉しか、耳にしなかった。
「マイ。」
閉めた扉に向かい、マインはつぶやく。
マイの身に、何が起きたのだろうか。
ミサの態度からして、それは自分にも伝染するのかもしれない。
そしてその場合、自分はマイよりも重症化するみたいだと、マインは思った。
マインはマイについて、思いをはせる。
そう言えば、マイと初めて会った時は、どんなだったろう。
「マインお姉ちゃん。」
そうそう、なぜか私に、凄く懐いてたんだっけ。
男嫌いの私でも、マイはなぜか平気だった。
それはマイが、少女と見間違える様な少年だったからだろう。
女の子扱いすると、凄く怒ってたっけ。
ほんとマイの無邪気さにはまいった。
男とは距離を取りたい私にお構いなく、ずかずかと私の領域に入り込んできた。
でも不思議と、嫌ではなかった。
私にも仲の良い弟がいたとしたら、こんな感じだったのだろう。
って、あれ?マイ?
マインは脳裏に浮かぶマイに、困惑。
それは、今メディカルルームで眠るマイではなかった。
昔のマイを思い出したら、なぜか別な少年の姿が浮かぶ。
当然、その様な少年に、覚えはない。
「マインお姉ちゃん、大好き。」
「危ない、マインお姉ちゃん!」
「マインお姉ちゃんを助けられて、僕は嬉しい、よ。」
知らないはずの少年との記憶。
ここに来て、マインは気づく。
アイのパートナーは、今のマイが十人目。
その前の九人は、全員戦死したとされている。
ならば、今のマイよりも前に存在した召喚者と、行動を共にした事もあったのではないか?
そのはずなのだが、その記憶はない。
ミサか誰かに、その記憶を消されたのだろうか。
しかし、マインの脳裏に浮かんだこの少年。
彼は、確かに存在したはずだ。
マインは、居酒屋区画に戻った。
居酒屋のマスターは、マイに対して久しぶりと言った。
ならば以前のマイの事を、知ってるに違いない。
「あらマインちゃん、ひとりでどうしたの?」
「ちょっとマイが体調崩しちゃって、私だけ暇になりました。」
マインは居酒屋のカウンター席に座る。
「大丈夫なのかい、マイちゃん。」
マスターは大ジョッキのビールを出す。
「アイもついてるし、多分大丈夫よ。」
マインは出されたビールを飲みだす。
「ぷはー、この一杯の為に生きてるのを感じるわー。」
マインは大ジョッキのビールを一気に呑み干す。
「いい飲みっぷりね、マインちゃん。」
マスターはビールとたこわさを出す。
「マインちゃんって、飲まないイメージだったけど、違うのね。」
たこわさをつまみながらビールを飲むマインを見て、マスターは言う。
「私はどちらからって言うと、部屋飲み派だから。」
マインは、あまりこの居酒屋に飲みに来た事がない。
酔い潰れたミサを迎えに来た事はしょっちゅうだが、ここで呑んだ事は数度しかない。
「そう言えば、マイって、ここによく来てたの?」
マインは聞きたかった本題を、さりげなく聞いてみる。
「そうね、アイちゃんと一緒に、よく来てたわ。」
マスターも当時を思い出す。
「バタークスマルハーゲが大好きでね、よく食べてたわ。」
と言うと、マスターはくすくすと笑いだす。
「どうしたの、マスター。」
マインは聞き返す。
「いやね、これがビールと良く合うのよ。」
「あら、私も食べてみたいわね。」
「じゃあ、ちょっと待ってね。」
マスターは何やら調理を始める。
「これがビールと良く合うんだけどね。」
マスターは調理しながら、話しを続ける。
「マイちゃん、未成年だからって、アイちゃんにビールを飲んじゃダメって言われてるのよ。」
「へー、流石はアイ。ちゃんとしてるわね。」
「そうそう、どこかの呑んだくれだったら、無理矢理呑ませてるわね。」
「あはは、誰の事だか、分かるのがつらいわ。」
簡単な調理を終え、バタークスマルハーゲが出される。
バターでソテーされたクリーミーでまろやかで脂っこさがさっぱりしたそれは、そのままでも美味しいが、確かにビールと良く合う味だった。
「なるほど、確かにビールと良く合うわね。」
マインはビールとバタークスマルハーゲをおかわり。
「でしょ。
マイちゃんもね、アイちゃんがトイレに行くたびに、こっそりビールを注文してたわ。」
「あら、未成年にビールを出すなんて、マスターも悪い人ね。」
思い出し笑いをするマスターを、マインはあえてたしなめる。
「でも召喚者って、アバター体と精神って、年齢的に一致してない事もあるんでしょ?」
先に注文のビールを出すマスターも、悪びれない。
「普通は、一致してる事がほとんどよ。」
「でもマイちゃんは例外かもしれないし、聞かなかった事にするわ。」
二皿目のバタークスマルハーゲは、すぐに出た。
「確かに、マイは例外かもしれないわ。」
マインは二皿目のバタークスマルハーゲを、よく味わうように食す。
「その、未成年のマイが来てたのって、何年くらい前かしら。」
と言ってお刺身を注文するマイン。
「あいよ、お刺身はマインちゃんの大好物だったわね。」
マスターはその場でお魚をさばきだす。
「もう、三年くらい経つのかな、マイちゃんが来なくなってから。」
お刺身の詰め合わせを出しながら、マスターはマインの問いに答える。
「三年前。」
お刺身を食べながら、マインはつぶやく。
三年前、自分は何をしてただろう。
その記憶を辿ると、ある疑問が浮かぶ。
自分は召喚されてから、何年経つのだろうか。
三年前なら、自分もすでに召喚されていたと思うが、記憶が定まらない。
つか、召喚されてから、三年は経っているのか。
その実感は、微塵も無いのは、なぜだろう。
「そっか、あれから三年になるのね。あれ?」
マスターも、何やら疑問をかかえる。
「マイちゃん、三年であんなに大きくなったの?
十年ぶりくらいだと思ってたわ。」
首をかしげるマスターだか、すぐに自己解決。
「召喚者のアバター体って、普通とは成長の速度が違うのね。」
「そうかもしれないわね。」
お刺身とバタークスマルハーゲを合わせて食いながら、マインは答える。
そんなはずはない。
アバター体なら外見は固定され、歳をとる事などありえない。
しかしマイは特別な存在らしい。
ありえないとは、言いがたかった。
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