触手無双 エッチなスキルとはもう言わせない

イッシー

文字の大きさ
3 / 32
第一章 出会い

二本目 悪役令嬢 を 拾ったぞ

しおりを挟む
(ワインside)


 十三歳になりました。どうもワインです。

 十一歳にガルマーダに拾われて二年。月日が過ぎて、彼と生活していき、サバイバルな生活には最初は苦労しましたが、今では慣れました。

 常に死活問題でありんしたが、気合いと根性――――ではなく、触手で乗りきりました。

 触手さんはまだまだ知らない力を秘めていたそうです。

 いろんな技が使えるとのことです。

 また魔力で構成されてるため、魔法を掴めたり、魔法を構成する手の形に変えたりできるようだ。

 おかげで手のつけていない家事をこなせる、こなせる。手の届かない家事にお困りの奥様にオススメスキルですぜ。

 あと、手の形だけでなく剣の刀身や槍の矛先変えたりできる。そのため、ガルマーダとやり合う時は武器入らずで助かってる。

 オレがこのスキルを活躍させれば、エロスキルって蔑まされるがなくなってくれそうだとハッキリ証明されるのだ。

 さよならエロスキル。ようこそ、最強スキル!

 そんな感じに目指して、今日も触手をレベルアップしていく。全ては触手さんのパワーを世に知らしめるために!

「ん? なんぞこれは。oh……これは足跡ではあーりませんか」

 クマにかつてのリベンジするために、【はじまりの森】に探索しにきたオレが見つけたのは、誰かの足跡だ。まだ新しい。

 ここに人がいるとは珍しい。オレやガルマーダ以外の人が来るなんてほとんどないらしい。

 来ても腕試しかガルマーダを探す同僚しかいないとか。

 足跡を辿っていくとそこにいたのは赤毛をウェーブさせた少女が、木の穴に寝ていた。つり目がちで気の強そうな女の子がなぜここにいるのか知らないが、とりあえず起こしてみる。

 起きろ。そこはお前の寝床じゃねぃ。

「うぅーん。もう少しいいでしょ、セバス。……アンタ誰よ」
「ワインレットと申す」
「あ、これはご丁寧に。わたくしはアリアーゼ・フォーラムですわ。こちらこそどうも。……って、なんで貴方のような子どもがここにいるのですか!」
「ここら辺に住み着いて一年目に突入したでござる」
「知らないですわそんなこと!」

 なぜに怒鳴らなければならぬ。解せぬ。

 それはそうとここから出た方がいいと忠告しておいた。

 しかし、鼻で笑われた。

「貴方のような平民の指図は受けませんわ。わたくしはここにいたいからいるのですわ」
「あ。つまりただの馬鹿ってわけね」
「いきなり馬鹿呼ばわりとは失礼ですわね!」
「事実馬鹿だろ。子ども一人でこんなところにいるなんて、馬鹿なの。死ぬの?」
「な、生意気な……。平民の分際で!」
「じゃあお前、貴族なの?」
「当たり前ですわっ。【シラム公国】四代公爵の令嬢こそがわたくしですわ!」
「捨てられたのに?」

 あ。足が崩れて四つん這いに。図星なのね。

「そ、そんなことないですわ。わたくしが捨てられたなんてことは……き、きっとないですわ! そうですわ! お父様もこのわたくしを捨てるなんて……捨てるなんてこと…………うぅ……」

 なんか泣き出してる。メンタルどんだけ豆腐なんだよ。

 気の強い人ってだいたいメンタルが弱さを隠してるってことがあるよね。

「泣くなよ豆腐」
「トーフじゃないですわ! アーゼですわ!」
「じゃあ、アーゼたん。早くここから出た方がいいぞ」
「『たん』呼ばわりしないでくださいまし! というか、指差す方に何がいると」

 アーゼ後ろを振り返る。先住民熊吉(今、命名した)がメンチきってるぞ!

 慌てて抜け出すアーゼを追って、熊吉もといクマがのっそり出てきた。

「きゃ、きゃあぁぁぁぁぁ!」
「おー。デケーなオイ」
「なんでそれほど暢気に言ってるのです!? キングベアーですのよ! Sランクの魔物ですのよ!!」

 そんなにスゲー魔物なのか熊吉。はじめて会ったとき、あっさりガルマーダにやられてたのに。

「とりあえず、売られた勝負はいどまねーとな。よし、いっちょやるか」
「逃げないのですか!?」
「逃げるという文字はオレの辞書にはねぃ。あ、逃走するって文字はあるけど」
「それも逃げるってことですわよ! とにかく逃げるのが一番ですわ! 走りましょう!」
「えぇー。やだよめんどくさい。アーゼ一人でやってて」
「わたくし一人で逃げろと言うのですか! 公爵家の娘として、しもじもの前で背中を向けてなるものですか!」

 おぉー。これはかの有名なノーブルなんちゃらってヤツですか。どうでもいいけど。

 熊吉さんが大きな身体を見せはじめてきたのでオレは触手を伸ばす。途端にアーゼが白けた目で見てきた。なんだよ。

「なんですの……それ」
「触手」
「どこから伸ばしましたの」
「背中」
「そんなえっちぃスキルでキングベアーに勝てるものですかー!」

 うがぁーと叫ぶアーゼ。熊吉さんが刺激されて、アーゼに襲いかかる。

 悲鳴をあげるアーゼに。
 涎を垂らして襲いかかる熊吉。
 鼻をほじりながらーーーー触手を伸ばして、そんな熊吉を持ち上げるオレ。

『JUa? JURUaaaaaaa!?』

 ヒョイッと持ち上げられたオレに威嚇する熊吉。うるさいので腹パンして黙らせた。

 悶絶していそうな仕草をしている熊吉をスルーして、アーゼに話しかけた。

「おーい。無事だぞー」
「たすけて……たすけてぇ、お母様。…………え、あ、はれ……?」
「うん無事だから、顔を押し付けないで。おっぱいが邪魔」

 なかなか大層なものをお持ちで。アーゼは顔を髪の色と同じくしながら、オレから離れた。

「んじゃ、まあ。アーゼ、コイツをどうすればいい?」
「どう……って。どうすればいいのです」
「殴るor必殺技。どっちかお選びくださいませ」
「えっと……では必殺技、で」
「はいよ」

 触手を拳ではなく、ミミズのする。それを熊吉の顔面まで近づけた。当の本人はというと相変わらず、威嚇したり吠えている。

 そんな熊吉にミミズの触手さんは、

『グパァアァァー』
『……………………』

 口を開いた。食虫植物のごとく、某エイリアンがしそうな口を開いていた。

 そのとき熊吉は静かになった。いや、もう蒼白していた。

 そして――――熊吉の顔面から補食開始。

『JU、aaaaa――――………………』

 バキ、ボキ、メリメリ!! クチャクチャ……。


 触手さんがグロ映画びっくり光景を見せてくれた。

 触手さんは実際に食べてない。あくまでエーテルで構成された腕の一部みたいなものなので、口のような構成をして歯で噛み砕くという感じにしてるのだ。

 そう。これこそ、我が新技。

「名付けて『ハンバーグ製造法』!」

 なぜそんな名前かと言うと、ハンバーグを作るためにわざわざミンチにしなきゃならない。

 いちいち手で捏ねるのがめんどくさいので、触手さんが噛み砕いてミンチにするという方法を閃いたのである。

 おかげで骨まで砕けるので、解体した後の処分には使える使える。
 あ、ちなみにしっかりしたハンバーグにするので、いらない骨をああやって、ぺっぺ吐き出すので大丈夫でやんす。

「アーゼ、もう大丈夫だぞ」
「………………きゅう」

 返事がないただの屍のようだ。てか、ここで寝られてしまえば運ぶの…………どないしよ。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

処理中です...