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第一章
6 地下水路 2
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「お花を摘みに行ってきます」
ソフィアが用を足しに行ったついでに、おれたちも休憩することにした。
このときには、地下水路の景色は様変わりしていて、水路を彩る柱廊も、いにしえの神殿もなくなっていた。
アーティファクトの光は健在だったが、水路の幅が狭くなっていくのに比例して、天井も低くなり、よくある狭くて薄汚い地下水路に戻りつつあった。それでもまだ水路の幅は10メートルほどあったが、水の勢いが増していくにつれ、堤防は高くなっていき、困ったことに、今では歩道と水面の高低差は、ちょっとした崖くらいになってしまっていた。落ちたりでもしたら、もう自力では這い上がれそうにない。
水路は緩やかなカーブを描きながら奥へと続いていく。水路の壁には通気のためか、ところどころに横穴が薄黒い口を開けていた。
「遅いな……」
おれはルドマンから差し出された燻製肉を齧りながら呟いた。
「ソフィア様は、少々遠くまで行かれたようですな」
ルドマンは、壁の横穴を心配そうに見つめている。
ソフィアが用を足すために、カンテラを片手に横穴へ入ってから、もう何分経過しただろう。
「どうする、見に行くか?」
「私が行くよりは、リュカ様が行ったほうがいいでしょう」ルドマンは意味深に微笑む。
「わかった、我らが王女様のお花摘みを、手伝いに行ってこよう」
おれはソフィアが置いていったクロースを片手に、颯爽と横穴へと進んでいった。ソフィアのあられもない姿を目にしたとしても、このクロースをそっと被せれやれば、それは不可抗力ってもんだ。
横穴はおれの身長では、身をかがめないと頭をこすってしまうほどだった。横穴はまっすぐ続き、よく目を凝らすとその先に、カンテラに照らされたソフィアの背中が、もぞもぞしているのがわかった。
ここで話しかけるのも無粋だろう。おれはソフィアの気が済むまで待ってやることにした。
ソフィアは丁度用を足し終わったところらしく、たどたどしい手つきで、服の上から下着の位置を調整すると、今度は腰帯の結び紐と格闘しだした。
乙女の花摘みを待つ分には、おれは全然苦にならなかった。それが間近で行われているなら、なおさらのことだ。
しかし状況が状況だということを思い出し、おれはソフィアをなるべく驚かさないように、軽く咳き込んだ後、ささやくように話しかけた。
「ソフィア様、大丈夫ですか」
「リュカ! もう、いつから居たの?」それでもソフィアはおののき振り返った。
「今来たばかりです、お戻りが遅かったので心配になりまして」
「今戻ろうとしたところだったの」ソフィアはなんとか帯を結び終えたようだった。
「では、早く戻りましょう、ルドマンが燻製肉を抱えて待っています」
おれはソフィアにクロースをかけて、首紐を結んでやる。まさか天下のフランディル王国の王女様が、近衛騎士からこんなぼろきれを纏わされるとは、人生とは分からないものだ。
そして、おれがカンテラを揺らしながら、ソフィアと共に横穴から戻ってきたときには、ルドマンとノクスが対峙していたのだから、本当に人生とは分からないことだらけだった。
「俺を置いていくなんてつれないな、リュカ」
ノクスはおれとソフィアを見留めると、嬉しそうに目を細めた。その隙にルドマンはリュックを抱えて、おれの側までにじり寄ってくる。
「リュカ様……」
「みなまで言うな、下がってろ」おれはルドマンとソフィアを後ろにかばうと、ノクスの前に進み出た。
「おい、ノクス、お前だけか?」5歩の間合いだ、これを維持する。
「何言ってんだ、見りゃ分かるだろ?」ニヤついたまま、ノクスが手を広げて1歩前に出た。おれがその分後ろに下がったため「一体なんだってんだよ」とノクスは笑った。
「アドリアン公はどうした?」
おれが一層低い声で核心に迫ると、ノクスはわざとらしく頭を抱えて「ああ! なんてことだ、閣下は自害なさったんだ。幼いご子息も一緒に。――ついでに大臣も何人か」と述べ、目頭を押さえた。
「嘘よ! 叔父様は人を殺せるような方ではないわ、たとえそれが自分の命でも」すぐにソフィアが抗議の声を上げた。
「嘘ではありませんソフィア様。閣下は私ども下民のため、その命を投げ打って、敵に許しを請いだのです。最後まで民草のことを思いやる素晴らしい方でした」
ノクスは取っておきの悲壮感を顔に写し、前に進み出た。「是非、ソフィア様とジル王にも、見習っていただかなければ!」
今度はおれも一歩前へ出る。これで3歩の間合いだ。意表を付かれたノクスは右手で鼻先をこする。ノクスが剣を抜く前のクセだ。何度も見てきた光景が、今日は自分に向けられているんだと実感すると、心臓が女みたいに騒ぎ立て、それにつられて体中が一斉に脈打つ。初手はノクスに譲ろう、おれは後の先を取る。ノクスと本気で戦うのは初めてだが、絶対おれのほうが早い、すぐに追いつける、大丈夫だ。
ノクスが剣に手をかけて一瞬、おれは弾けるように前へ出た。
ロングソードの刃が鞘から完全に抜け出る前に、おれはノクスの肘を掴んで身体を押し込んだ。ノクスがバランスを崩し、刃が鞘に納まっていくのを見ながら、右手の平でノクスの目を打つ、まだサーベルは抜かない。
ノクスは済んでのところで、おれの目打ちをかわすと、肘を抑えたおれの手を振りほどき、仕切り直そうとする。そうはさせるか! おれは蹴りを入れて、やつを転がす。ノクスは受身を取って、もう一度、ロングソードの柄に手をかける。だがノクスが剣を抜く前に、おれはサーベルの剣先をノクスの首元に向けていた。
「自分が何をやってるのか分かってるのか?」ノクスは立ち上がりながら、両手を上げて、本来おれから出るべき台詞を吐いた。
「こっちの台詞だ」念のために言ってやった「おれに勝てると思ったのか」とも言った。
「まだ勝負はついてない」ノクスはおれの剣先から目をそらさない。おれはノクスの目力に押されてしまいそうになるのを、話し続けることで防ぐしかなかった。
「スヴァルト伯に言われて、おれたちを追ってきたのか」
「確かに伯爵とは懇意だが、ここに来たのはごくごく個人的な事情でだ」
「どういうことだ」
「お前に話す必要はない」ノクスが言い終わる前に、おれはサーベルの腹をノクスの喉元に押し付けた。ノクスは一瞬たじろいだが、おれから目を離さずに続けた。
「リュカ、分かってないな、どちらにせよこの国はもう終わりだ。ジル王が軍を率いて戻ってきたところで、スヴァルト伯には勝てやしない。今さらそこの娘に忠誠を誓ったところで、何にも残らんぞ」
「分かってないのはお前のほうだ! スヴァルト伯の軍勢だけで治めるには、この国は広すぎる。すぐにエルフにケツを掘られて、領土を失うぞ」
おれの口からエルフという言葉が出ると、ノクスは待ってましたと言わんばかりに、笑みで顔をゆがませて言った。
「心配するな。エルフはもう、森から出れない」
ノクスの言葉が何を示唆しているのか、今のおれには分からなかったが、スヴァルト伯が何らかの方法をもって、万全の準備をした上で事に及んだということだけは理解できた。それこそ妖精種の王たるエルフたちを押さえ込むほどの何かを。
「なあリュカ、悪いことは言わん、俺と組め、スヴァルト伯にもお前のことは伝えてある、こっちにつけばもう王女の子守なんてやらなくていいんだぞ。いつも言ってただろ、ソフィアのような小便臭いガキの子守なんてうんざりだって!」
ノクスの言葉に、おれは動揺を隠せなかった。ついソフィアの方を振り返ってしまった。
ソフィアは唇をかみ締めて、その大きな灰色の瞳のやり場に戸惑っていた。一体どこに向ければ、零れ落ちようとするその涙を止められるというのか。
「違う!」そう言おうとした瞬間、おれは腹部に鈍い衝撃を受けてよろめいた。すぐに体制を建て直し、ノクスへ向き直ろうとするが遅かった。
「俺に勝てると思ったのか?」
今度はノクスの剣先が、おれの喉元を捉える番だった。
ソフィアが用を足しに行ったついでに、おれたちも休憩することにした。
このときには、地下水路の景色は様変わりしていて、水路を彩る柱廊も、いにしえの神殿もなくなっていた。
アーティファクトの光は健在だったが、水路の幅が狭くなっていくのに比例して、天井も低くなり、よくある狭くて薄汚い地下水路に戻りつつあった。それでもまだ水路の幅は10メートルほどあったが、水の勢いが増していくにつれ、堤防は高くなっていき、困ったことに、今では歩道と水面の高低差は、ちょっとした崖くらいになってしまっていた。落ちたりでもしたら、もう自力では這い上がれそうにない。
水路は緩やかなカーブを描きながら奥へと続いていく。水路の壁には通気のためか、ところどころに横穴が薄黒い口を開けていた。
「遅いな……」
おれはルドマンから差し出された燻製肉を齧りながら呟いた。
「ソフィア様は、少々遠くまで行かれたようですな」
ルドマンは、壁の横穴を心配そうに見つめている。
ソフィアが用を足すために、カンテラを片手に横穴へ入ってから、もう何分経過しただろう。
「どうする、見に行くか?」
「私が行くよりは、リュカ様が行ったほうがいいでしょう」ルドマンは意味深に微笑む。
「わかった、我らが王女様のお花摘みを、手伝いに行ってこよう」
おれはソフィアが置いていったクロースを片手に、颯爽と横穴へと進んでいった。ソフィアのあられもない姿を目にしたとしても、このクロースをそっと被せれやれば、それは不可抗力ってもんだ。
横穴はおれの身長では、身をかがめないと頭をこすってしまうほどだった。横穴はまっすぐ続き、よく目を凝らすとその先に、カンテラに照らされたソフィアの背中が、もぞもぞしているのがわかった。
ここで話しかけるのも無粋だろう。おれはソフィアの気が済むまで待ってやることにした。
ソフィアは丁度用を足し終わったところらしく、たどたどしい手つきで、服の上から下着の位置を調整すると、今度は腰帯の結び紐と格闘しだした。
乙女の花摘みを待つ分には、おれは全然苦にならなかった。それが間近で行われているなら、なおさらのことだ。
しかし状況が状況だということを思い出し、おれはソフィアをなるべく驚かさないように、軽く咳き込んだ後、ささやくように話しかけた。
「ソフィア様、大丈夫ですか」
「リュカ! もう、いつから居たの?」それでもソフィアはおののき振り返った。
「今来たばかりです、お戻りが遅かったので心配になりまして」
「今戻ろうとしたところだったの」ソフィアはなんとか帯を結び終えたようだった。
「では、早く戻りましょう、ルドマンが燻製肉を抱えて待っています」
おれはソフィアにクロースをかけて、首紐を結んでやる。まさか天下のフランディル王国の王女様が、近衛騎士からこんなぼろきれを纏わされるとは、人生とは分からないものだ。
そして、おれがカンテラを揺らしながら、ソフィアと共に横穴から戻ってきたときには、ルドマンとノクスが対峙していたのだから、本当に人生とは分からないことだらけだった。
「俺を置いていくなんてつれないな、リュカ」
ノクスはおれとソフィアを見留めると、嬉しそうに目を細めた。その隙にルドマンはリュックを抱えて、おれの側までにじり寄ってくる。
「リュカ様……」
「みなまで言うな、下がってろ」おれはルドマンとソフィアを後ろにかばうと、ノクスの前に進み出た。
「おい、ノクス、お前だけか?」5歩の間合いだ、これを維持する。
「何言ってんだ、見りゃ分かるだろ?」ニヤついたまま、ノクスが手を広げて1歩前に出た。おれがその分後ろに下がったため「一体なんだってんだよ」とノクスは笑った。
「アドリアン公はどうした?」
おれが一層低い声で核心に迫ると、ノクスはわざとらしく頭を抱えて「ああ! なんてことだ、閣下は自害なさったんだ。幼いご子息も一緒に。――ついでに大臣も何人か」と述べ、目頭を押さえた。
「嘘よ! 叔父様は人を殺せるような方ではないわ、たとえそれが自分の命でも」すぐにソフィアが抗議の声を上げた。
「嘘ではありませんソフィア様。閣下は私ども下民のため、その命を投げ打って、敵に許しを請いだのです。最後まで民草のことを思いやる素晴らしい方でした」
ノクスは取っておきの悲壮感を顔に写し、前に進み出た。「是非、ソフィア様とジル王にも、見習っていただかなければ!」
今度はおれも一歩前へ出る。これで3歩の間合いだ。意表を付かれたノクスは右手で鼻先をこする。ノクスが剣を抜く前のクセだ。何度も見てきた光景が、今日は自分に向けられているんだと実感すると、心臓が女みたいに騒ぎ立て、それにつられて体中が一斉に脈打つ。初手はノクスに譲ろう、おれは後の先を取る。ノクスと本気で戦うのは初めてだが、絶対おれのほうが早い、すぐに追いつける、大丈夫だ。
ノクスが剣に手をかけて一瞬、おれは弾けるように前へ出た。
ロングソードの刃が鞘から完全に抜け出る前に、おれはノクスの肘を掴んで身体を押し込んだ。ノクスがバランスを崩し、刃が鞘に納まっていくのを見ながら、右手の平でノクスの目を打つ、まだサーベルは抜かない。
ノクスは済んでのところで、おれの目打ちをかわすと、肘を抑えたおれの手を振りほどき、仕切り直そうとする。そうはさせるか! おれは蹴りを入れて、やつを転がす。ノクスは受身を取って、もう一度、ロングソードの柄に手をかける。だがノクスが剣を抜く前に、おれはサーベルの剣先をノクスの首元に向けていた。
「自分が何をやってるのか分かってるのか?」ノクスは立ち上がりながら、両手を上げて、本来おれから出るべき台詞を吐いた。
「こっちの台詞だ」念のために言ってやった「おれに勝てると思ったのか」とも言った。
「まだ勝負はついてない」ノクスはおれの剣先から目をそらさない。おれはノクスの目力に押されてしまいそうになるのを、話し続けることで防ぐしかなかった。
「スヴァルト伯に言われて、おれたちを追ってきたのか」
「確かに伯爵とは懇意だが、ここに来たのはごくごく個人的な事情でだ」
「どういうことだ」
「お前に話す必要はない」ノクスが言い終わる前に、おれはサーベルの腹をノクスの喉元に押し付けた。ノクスは一瞬たじろいだが、おれから目を離さずに続けた。
「リュカ、分かってないな、どちらにせよこの国はもう終わりだ。ジル王が軍を率いて戻ってきたところで、スヴァルト伯には勝てやしない。今さらそこの娘に忠誠を誓ったところで、何にも残らんぞ」
「分かってないのはお前のほうだ! スヴァルト伯の軍勢だけで治めるには、この国は広すぎる。すぐにエルフにケツを掘られて、領土を失うぞ」
おれの口からエルフという言葉が出ると、ノクスは待ってましたと言わんばかりに、笑みで顔をゆがませて言った。
「心配するな。エルフはもう、森から出れない」
ノクスの言葉が何を示唆しているのか、今のおれには分からなかったが、スヴァルト伯が何らかの方法をもって、万全の準備をした上で事に及んだということだけは理解できた。それこそ妖精種の王たるエルフたちを押さえ込むほどの何かを。
「なあリュカ、悪いことは言わん、俺と組め、スヴァルト伯にもお前のことは伝えてある、こっちにつけばもう王女の子守なんてやらなくていいんだぞ。いつも言ってただろ、ソフィアのような小便臭いガキの子守なんてうんざりだって!」
ノクスの言葉に、おれは動揺を隠せなかった。ついソフィアの方を振り返ってしまった。
ソフィアは唇をかみ締めて、その大きな灰色の瞳のやり場に戸惑っていた。一体どこに向ければ、零れ落ちようとするその涙を止められるというのか。
「違う!」そう言おうとした瞬間、おれは腹部に鈍い衝撃を受けてよろめいた。すぐに体制を建て直し、ノクスへ向き直ろうとするが遅かった。
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