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新月の運命
揺蕩う思惑・4
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ルシフは冥殿内をすごい勢いで進み、そのままの勢いで冥王の執務室を開け放った。
ノックもなしに開け放たれた扉に、室内にいたリキは思いっきり肩を飛び跳ねた。
「わーっ!!びっ、吃驚した……。もー、なんだよ!ノックぐらいしてほしいんですけど」
リキは軽い悲鳴と共に、ルシフをじとりと見るが、そのルシフが苛立ちを無理矢理抑えている表情で立っていた。
「おっとー、珍しく機嫌悪いな。怖いからやめて?」
さすがのリキも、若干引きながら言うが、ルシフはずんずんとリキの前まで来ると、ドンッと机に書類を叩きつけた。
「目を通してくれ。先日、魔界で大事件が起きて、それを纏めたものだ」
びくびくするリキを無視して、ルシフがやっと口を開いた。
その声色は、苛立ちを抑えているとは言え、怒ってはいなさそうで、リキは少しだけほっとしながら、置かれた書類に手を伸ばした。
「あー、聞いた聞いた。魔物が人襲って大変だったんだって?」
リキが書類をぱらぱら捲りながら軽い口調で答えると、ルシフは口角を上げた。
「ああ。キール=サファイアの命令で、ガルラ=ミーキニアが作った泥人形に、メサイア=リズールが死者の魂ぶち込んで、実験データをとっていた」
「っ!?はああああああああっ!?」
バサーッと盛大な音を立てて書類を落としたリキは、冥殿中に響き渡ったのではと思うぐらいの叫び声を上げた。
そんな絶叫も物ともせず、ルシフは大きな溜め息を吐くと、執務室の中央にあるソファにどかりと腰をかけた。
「点と点が繋がっただろう?先日、月界で起きた行方不明及び殺人事件は、今回の魔界の事件での準備だったということだ。月界の事件で殺された人の魂を使って、泥人形を動かしていたっぽい」
ルシフの言葉に、リキは開いた口が塞がらないとばかりに、ぽかんとしている。しかし、ルシフは構わずに話を続けた。
「それに、冥王の予想通り、黒幕はあの亡国の王子……キール=サファイアで間違いないだろう。今回の件を考えると、反乱軍は既にかなりの力を持っていると思う。何が目的かはわからないが……あの男、ナギサを狙っているらしい」
「えええええっ!?」
リキは再び叫ぶと、思わず頭を抱えた。あまりにも衝撃的な報告ばかりで、いろいろと追いつかないようだ。
「もう意味わかんないんだけど」
「ガルラは『ナギサはいずれキールのものだ』って言いきったらしい」
「それはまた、なんつーか……ナギサは変人を惹きつける能力でも持ってるんじゃないのか?」
「それは否定できないな。ただ、『ナギサを誘拐したかった』とも言っていたようだから、本気だとは思うが」
ルシフはそこまで言うと、ぐっと顔を歪めた。殺気を隠しもせず、「人の娘に手を出して、タダで済むと思うなよ」と怒り狂っている。
リキは「“娘”って、切り替え早いよなー」とぼやくが、カッとなっているルシフには聞こえてないらしい。
「今から潰しに行くか」
「そんな、買い物行って来る、みたいなノリで言うなよ。まだ情報が足りないと思うけど」
リキが何とかルシフを宥めていると、音もなくカイが現れ、リキは思わず声にならない悲鳴をあげた。
「では、私が良い情報をご報告いたしましょう」
楽しそうに言うカイに、リキは「急に現れるなよ」とツッコむが、ルシフは「良い情報だと!?」と飛びついた。
「ええ。我々もサファイア家が率いる反乱軍の事を調べておりまして、ざっくりとした情報ではありますが、報告できる分は揃いましたので。まず、キールがガルラの脱獄を手伝ったのは確定ですね。封印の神の証言を考慮し、あれだけのことができるのはほんの一握りです。その中でも特に、キールが水属性の術が得意のようです。彼は晶術を使いますが、滅びた氷晶国の守護神は水の精霊だったようです」
「晶術?あれって、使える人間いるのか?術者の負担がかなり大きかったんじゃなかった?」
カイの言葉にリキが問えば、ルシフは考え込む様子で口を開いた。
「全くいない訳じゃないし、低位なら使える奴は多い。ただ、氷晶国王族はかなり高位の晶術が使えたという文献も残っている。末裔であるサファイア家が使えてもおかしくないだろう」
ルシフの言葉に、リキは「うわぁ」と面倒そうに答える。
カイは更にぺらぺらと書類を捲って、話を続けた。
「また、ガルラを筆頭に、錬金術士たちが反乱軍と同盟を組んだそうです。それにより、大幅に戦力が拡大、ついに行動に移したといったところですね。ナギサ様を手に入れたいというのも、謂わば人質かと」
「人質?」
リキがきょとんとしたが、ルシフは盛大に溜め息を吐いた。
「薄々そうだろうとは思ったが……ナギサが王族、しかも正統な後継者だからか」
「はい。彼らの目的は国を復興させること。そのためには、正統な血筋と婚姻関係を結んだ方が確実です。この世界で、正統な王家は月王家であるルシード家と、魔王家であるルベラ家で、尚且つ王女の身分はフウ様、ナギサ様、ピアラ様の三名になります。特にナギサ様は、次期大神であり王位継承権も第一位。それはもう、喉から手が出るほど欲しいでしょうね」
カイがさらりと述べるが、リキは眉間に皺を寄せた。
「じゃあ、反乱軍との戦いは避けられない、ということか?」
リキの言葉に、カイは重々しく頷きながら、「そろそろ本格的に動くと思います」と答える。
ルシフも考えながら、口を開いた。
「カイ。キール本人の実力とかはわかるか?」
その質問に、カイもぐっと眉を顰める。
「まだ、ちゃんとした情報は出ていないのですが……かなり高い戦力を持っているようです。少なくとも、ナギサ様やダーク様よりは上。下手したら、あなた方三大王一人とほぼ同等かと」
カイが硬い表情で答え、ルシフも一瞬眉を顰めた。
リキは驚いたように思いっきり立ち上がる。
「はっ?そんな馬鹿なことあるか!三大神と契約している三大王と匹敵って、有り得ないだろ!」
「いや。氷晶国王族の末裔であるサファイア家が、氷晶国守護神と契約を結んでいれば、有り得ない話じゃない」
リキに答えたのはカイではなく、ルシフだったが、彼もあまり良くない状況に思わず頭を抱えた。
リキとカイは、一番の年長者であるルシフの態度に、思わず二人で目を合わせた。
「それで?侮っていたガイトに恐れ戦いて、のこのこと帰ってきたと?」
キールは冷たい視線を向けながら問うた。
その視線を向けられたガルラは、しょんぼりしながらはにかんで見せる。
「マジで、ごめんね?まさか、第二王子があそこまでやるなんて思わなくて。……でもさ!データ取れたし!ね?メサイアちゃん」
助けを求めるように、隣にいるメサイアに視線を向けるが、メサイアにも冷たい視線を返された。
「いくら、ガイト様が兄妹間で一番魔力が低いとは言え、魔王家の正統な血筋の方ですよ?そこら辺の術士よりも強くて当たり前では?……キール様、大変申し訳ございません」
メサイアはぴしゃりと正論をガルラに叩きつけた上で、キールに頭を下げた。
「いや、いい。最低限のデータは取れたしな。……ガルラ、お前は少しメサイアを見習え」
キールに釘を刺されたガルラは、むっと頬を膨らませる。
それを無視し、キールはメサイアがまとめた書類を捲っていた。錬金術で作った魔物たちの実験結果はもちろん、戦闘になったレイガやガイトの戦力まで見やすく纏められている。
メサイアの有能っぷりに、キールは笑みを零したが、そのままにたりとしたままメサイアに視線を向けた。
「メサイア。今度は、ナギサの戦力が知りたい。ガルラも含め、幹部を全て執務室に呼んでくれ」
キールが高慢な態度で言えば、メサイアは「かしこまりました」とすぐに頭を下げる。
そのまま、ガルラの腕を掴んで引き摺るように部屋を出た。
「えっ!ちょっ!メサイアちゃん!?」
「話を聞いていたでしょう?あなたも参加ですよ。ほら!しっかり働いてください」
「怖い!そんな怒るなって。ほら、もっと笑顔で」
ガルラは冷たい表情のメサイアに言うが、彼女の表情はそのままだった。
「失礼ですね。笑っていますよ?あなたのことを、心の底からバカにして笑っています」
冷え切った声で言えば、ガルラは「はーい」と言いながら、内心では「メサイアを怒らせるのはやめよ」と思い、渋々とメサイアについていった。
ノックもなしに開け放たれた扉に、室内にいたリキは思いっきり肩を飛び跳ねた。
「わーっ!!びっ、吃驚した……。もー、なんだよ!ノックぐらいしてほしいんですけど」
リキは軽い悲鳴と共に、ルシフをじとりと見るが、そのルシフが苛立ちを無理矢理抑えている表情で立っていた。
「おっとー、珍しく機嫌悪いな。怖いからやめて?」
さすがのリキも、若干引きながら言うが、ルシフはずんずんとリキの前まで来ると、ドンッと机に書類を叩きつけた。
「目を通してくれ。先日、魔界で大事件が起きて、それを纏めたものだ」
びくびくするリキを無視して、ルシフがやっと口を開いた。
その声色は、苛立ちを抑えているとは言え、怒ってはいなさそうで、リキは少しだけほっとしながら、置かれた書類に手を伸ばした。
「あー、聞いた聞いた。魔物が人襲って大変だったんだって?」
リキが書類をぱらぱら捲りながら軽い口調で答えると、ルシフは口角を上げた。
「ああ。キール=サファイアの命令で、ガルラ=ミーキニアが作った泥人形に、メサイア=リズールが死者の魂ぶち込んで、実験データをとっていた」
「っ!?はああああああああっ!?」
バサーッと盛大な音を立てて書類を落としたリキは、冥殿中に響き渡ったのではと思うぐらいの叫び声を上げた。
そんな絶叫も物ともせず、ルシフは大きな溜め息を吐くと、執務室の中央にあるソファにどかりと腰をかけた。
「点と点が繋がっただろう?先日、月界で起きた行方不明及び殺人事件は、今回の魔界の事件での準備だったということだ。月界の事件で殺された人の魂を使って、泥人形を動かしていたっぽい」
ルシフの言葉に、リキは開いた口が塞がらないとばかりに、ぽかんとしている。しかし、ルシフは構わずに話を続けた。
「それに、冥王の予想通り、黒幕はあの亡国の王子……キール=サファイアで間違いないだろう。今回の件を考えると、反乱軍は既にかなりの力を持っていると思う。何が目的かはわからないが……あの男、ナギサを狙っているらしい」
「えええええっ!?」
リキは再び叫ぶと、思わず頭を抱えた。あまりにも衝撃的な報告ばかりで、いろいろと追いつかないようだ。
「もう意味わかんないんだけど」
「ガルラは『ナギサはいずれキールのものだ』って言いきったらしい」
「それはまた、なんつーか……ナギサは変人を惹きつける能力でも持ってるんじゃないのか?」
「それは否定できないな。ただ、『ナギサを誘拐したかった』とも言っていたようだから、本気だとは思うが」
ルシフはそこまで言うと、ぐっと顔を歪めた。殺気を隠しもせず、「人の娘に手を出して、タダで済むと思うなよ」と怒り狂っている。
リキは「“娘”って、切り替え早いよなー」とぼやくが、カッとなっているルシフには聞こえてないらしい。
「今から潰しに行くか」
「そんな、買い物行って来る、みたいなノリで言うなよ。まだ情報が足りないと思うけど」
リキが何とかルシフを宥めていると、音もなくカイが現れ、リキは思わず声にならない悲鳴をあげた。
「では、私が良い情報をご報告いたしましょう」
楽しそうに言うカイに、リキは「急に現れるなよ」とツッコむが、ルシフは「良い情報だと!?」と飛びついた。
「ええ。我々もサファイア家が率いる反乱軍の事を調べておりまして、ざっくりとした情報ではありますが、報告できる分は揃いましたので。まず、キールがガルラの脱獄を手伝ったのは確定ですね。封印の神の証言を考慮し、あれだけのことができるのはほんの一握りです。その中でも特に、キールが水属性の術が得意のようです。彼は晶術を使いますが、滅びた氷晶国の守護神は水の精霊だったようです」
「晶術?あれって、使える人間いるのか?術者の負担がかなり大きかったんじゃなかった?」
カイの言葉にリキが問えば、ルシフは考え込む様子で口を開いた。
「全くいない訳じゃないし、低位なら使える奴は多い。ただ、氷晶国王族はかなり高位の晶術が使えたという文献も残っている。末裔であるサファイア家が使えてもおかしくないだろう」
ルシフの言葉に、リキは「うわぁ」と面倒そうに答える。
カイは更にぺらぺらと書類を捲って、話を続けた。
「また、ガルラを筆頭に、錬金術士たちが反乱軍と同盟を組んだそうです。それにより、大幅に戦力が拡大、ついに行動に移したといったところですね。ナギサ様を手に入れたいというのも、謂わば人質かと」
「人質?」
リキがきょとんとしたが、ルシフは盛大に溜め息を吐いた。
「薄々そうだろうとは思ったが……ナギサが王族、しかも正統な後継者だからか」
「はい。彼らの目的は国を復興させること。そのためには、正統な血筋と婚姻関係を結んだ方が確実です。この世界で、正統な王家は月王家であるルシード家と、魔王家であるルベラ家で、尚且つ王女の身分はフウ様、ナギサ様、ピアラ様の三名になります。特にナギサ様は、次期大神であり王位継承権も第一位。それはもう、喉から手が出るほど欲しいでしょうね」
カイがさらりと述べるが、リキは眉間に皺を寄せた。
「じゃあ、反乱軍との戦いは避けられない、ということか?」
リキの言葉に、カイは重々しく頷きながら、「そろそろ本格的に動くと思います」と答える。
ルシフも考えながら、口を開いた。
「カイ。キール本人の実力とかはわかるか?」
その質問に、カイもぐっと眉を顰める。
「まだ、ちゃんとした情報は出ていないのですが……かなり高い戦力を持っているようです。少なくとも、ナギサ様やダーク様よりは上。下手したら、あなた方三大王一人とほぼ同等かと」
カイが硬い表情で答え、ルシフも一瞬眉を顰めた。
リキは驚いたように思いっきり立ち上がる。
「はっ?そんな馬鹿なことあるか!三大神と契約している三大王と匹敵って、有り得ないだろ!」
「いや。氷晶国王族の末裔であるサファイア家が、氷晶国守護神と契約を結んでいれば、有り得ない話じゃない」
リキに答えたのはカイではなく、ルシフだったが、彼もあまり良くない状況に思わず頭を抱えた。
リキとカイは、一番の年長者であるルシフの態度に、思わず二人で目を合わせた。
「それで?侮っていたガイトに恐れ戦いて、のこのこと帰ってきたと?」
キールは冷たい視線を向けながら問うた。
その視線を向けられたガルラは、しょんぼりしながらはにかんで見せる。
「マジで、ごめんね?まさか、第二王子があそこまでやるなんて思わなくて。……でもさ!データ取れたし!ね?メサイアちゃん」
助けを求めるように、隣にいるメサイアに視線を向けるが、メサイアにも冷たい視線を返された。
「いくら、ガイト様が兄妹間で一番魔力が低いとは言え、魔王家の正統な血筋の方ですよ?そこら辺の術士よりも強くて当たり前では?……キール様、大変申し訳ございません」
メサイアはぴしゃりと正論をガルラに叩きつけた上で、キールに頭を下げた。
「いや、いい。最低限のデータは取れたしな。……ガルラ、お前は少しメサイアを見習え」
キールに釘を刺されたガルラは、むっと頬を膨らませる。
それを無視し、キールはメサイアがまとめた書類を捲っていた。錬金術で作った魔物たちの実験結果はもちろん、戦闘になったレイガやガイトの戦力まで見やすく纏められている。
メサイアの有能っぷりに、キールは笑みを零したが、そのままにたりとしたままメサイアに視線を向けた。
「メサイア。今度は、ナギサの戦力が知りたい。ガルラも含め、幹部を全て執務室に呼んでくれ」
キールが高慢な態度で言えば、メサイアは「かしこまりました」とすぐに頭を下げる。
そのまま、ガルラの腕を掴んで引き摺るように部屋を出た。
「えっ!ちょっ!メサイアちゃん!?」
「話を聞いていたでしょう?あなたも参加ですよ。ほら!しっかり働いてください」
「怖い!そんな怒るなって。ほら、もっと笑顔で」
ガルラは冷たい表情のメサイアに言うが、彼女の表情はそのままだった。
「失礼ですね。笑っていますよ?あなたのことを、心の底からバカにして笑っています」
冷え切った声で言えば、ガルラは「はーい」と言いながら、内心では「メサイアを怒らせるのはやめよ」と思い、渋々とメサイアについていった。
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