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書籍化記念
柾人が嫉妬をした夜は13
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久しぶりに味わう愉悦が何度も背筋を駆け上がり脳を麻痺させていく。柾人のことしか考えられず、もっともっとと快楽を求めてしまう。
いやずっとだ、彼のことを考えるのは。
出会ったあの瞬間から。
小さなバーのカウンターで声を掛けられ優しくされたあの瞬間から、柾人は自分の中で大きな存在になっていたように思う。
恋人だと思っていた人に塵屑のように捨てられ、やけ酒を呑んでいたあの時、柾人が声を掛けてくれなかったら今頃どうなっていたかわからない。
もしかしたら変な男に股引っかかって、それこそ性の道具にされていたかもしれない。
朔弥と出会ったことを「僥倖」だと柾人はよく口にする。けれど本当に僥倖なのは朔弥の方だ。彼に会ったからこそ、今の自分がある。目標を持って生き、自信を持つことができた。卑下するのが当たり前になっていた過去すら思い出すことができない程、充実した日々を過ごしている。
すべて柾人が愛してくれたからだ。溺れるほどの愛情に自分は変われた。だから、柾人がわがままな事を口にしても受け止めるだけの余裕ができたのだと思う。
甘えの感情をぶつけてくれるのが嬉しくて愛おしくて、胸から溢れてくる。
腹筋に手を突き上下に揺らしていた身体を止めた。
涙で濡れた目を彼に向ける。
呼吸を整えて、乾いた唇を舐めて濡らした。
「あい、してます」
荒い吐息の合間にそれだけ伝えるので精一杯だ。
「っ!」
「ゃっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
きついくらいに下から突き上げられ、しかも痛いくらいに腰を掴まれ、落ちた身体を深くねじ込むように揺さぶられた。
「だめっそこはぃやぁぁぁぁぁぁあ」
最奥のさらに奥をこじ開けるような動きに朔弥は狂乱した。
感じすぎて溢れ出た涙を飛ばすくらいに髪を振り乱し、両手を突っぱねても、そこから沸き起こる抗いきれない強烈な愉悦に翻弄されていく。コントロールなんてできるはずがない。
逞しい腰使いで何度も何度も打ち付けられ、一番深い場所を容赦なく突かれる。
「そこっだめぇぇぇ……あああっ」
ビクンッと大きく身体が跳ね、遂情とは全く違った感覚が全身に広がる。
絶頂だ。
女のように白濁を吐き出さずに極めるのは初めてではない。
けれどいつだって双球が空っぽになってから訪れるのに、今日はまだ分身を膨らませたままそれを迎えてしまった。身体がおかしいくらいに震え、痙攣が止まらない。
頭も真っ白になり何も考えられず、見開いているはずの視界も真っ白で景色を映し出さない。戦慄く唇からは言葉を零すこともできず、ひたすら退かない余韻に打ち震えるばかりだ。
いやずっとだ、彼のことを考えるのは。
出会ったあの瞬間から。
小さなバーのカウンターで声を掛けられ優しくされたあの瞬間から、柾人は自分の中で大きな存在になっていたように思う。
恋人だと思っていた人に塵屑のように捨てられ、やけ酒を呑んでいたあの時、柾人が声を掛けてくれなかったら今頃どうなっていたかわからない。
もしかしたら変な男に股引っかかって、それこそ性の道具にされていたかもしれない。
朔弥と出会ったことを「僥倖」だと柾人はよく口にする。けれど本当に僥倖なのは朔弥の方だ。彼に会ったからこそ、今の自分がある。目標を持って生き、自信を持つことができた。卑下するのが当たり前になっていた過去すら思い出すことができない程、充実した日々を過ごしている。
すべて柾人が愛してくれたからだ。溺れるほどの愛情に自分は変われた。だから、柾人がわがままな事を口にしても受け止めるだけの余裕ができたのだと思う。
甘えの感情をぶつけてくれるのが嬉しくて愛おしくて、胸から溢れてくる。
腹筋に手を突き上下に揺らしていた身体を止めた。
涙で濡れた目を彼に向ける。
呼吸を整えて、乾いた唇を舐めて濡らした。
「あい、してます」
荒い吐息の合間にそれだけ伝えるので精一杯だ。
「っ!」
「ゃっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
きついくらいに下から突き上げられ、しかも痛いくらいに腰を掴まれ、落ちた身体を深くねじ込むように揺さぶられた。
「だめっそこはぃやぁぁぁぁぁぁあ」
最奥のさらに奥をこじ開けるような動きに朔弥は狂乱した。
感じすぎて溢れ出た涙を飛ばすくらいに髪を振り乱し、両手を突っぱねても、そこから沸き起こる抗いきれない強烈な愉悦に翻弄されていく。コントロールなんてできるはずがない。
逞しい腰使いで何度も何度も打ち付けられ、一番深い場所を容赦なく突かれる。
「そこっだめぇぇぇ……あああっ」
ビクンッと大きく身体が跳ね、遂情とは全く違った感覚が全身に広がる。
絶頂だ。
女のように白濁を吐き出さずに極めるのは初めてではない。
けれどいつだって双球が空っぽになってから訪れるのに、今日はまだ分身を膨らませたままそれを迎えてしまった。身体がおかしいくらいに震え、痙攣が止まらない。
頭も真っ白になり何も考えられず、見開いているはずの視界も真っ白で景色を映し出さない。戦慄く唇からは言葉を零すこともできず、ひたすら退かない余韻に打ち震えるばかりだ。
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