おじさんの恋

椎名サクラ

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番外編

分裂と過剰と悦びと(遥人が二人になりました!?) 6

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「うっ……締め付けすぎです、隆則さん! そんなにそこ弄られるの好きなんですか? だったらフェラして中をガンガンに突いてあげますよ」

 二人が顔を見合わせてニヤリと笑ったが、当然愉悦に支配された隆則は気付くこともできず、巧みな手淫に啼いていたらぬるりと生暖かいものに分身を包まれて悲鳴を上げた。

「あっやぁ…………ああっひどく、しな……ああっ」

 後ろの遥人が逞しく腰を使うと隆則の身体は自然と前後に揺れ、分身を咥える遥人のフェラも自然と激しくなる。それに舌まで使われてはひとたまりもない。

 隆則は髪を振り乱して快楽を逃そうとするが、胸の尖りを二人が片方ずつ弄っていくのでは次から次へと湧きあがってどんどんと蓄積しては、身体の中で暴れ回り苛んでいく。何度も何度も背筋を快楽の痺れが走り抜ける。もし分身の根元を縛られていなければすぐにでも何度でも白濁を吐き出していただろう。それくらい強い愉悦だというのに、逃げ場を塞がれた今、熱はただ膨らむ一方でひたすら隆則の身体を色で溶かしていく。

「も……やめてぇぇ、むりっむりぃぃ」

 弱音すらも二人を煽るだけだ。前にいる遥人の肩に両手を突いて引き離そうとしているはずなのに、いつからか自分から引き寄せるようになっていた。

「やだやだ言って、なんでそんなに感じてるんですか? 今日の隆則さんやばすぎ……最初からこんなに締め付けられたら、俺すぐに達っちゃいますよ」

「達ってぇぇ」

「ホント、すぐに達きたい……でもダメです。隆則さんがメス達きしたらここにいっぱい俺のを注いであげます。だから早く達ってください」

 感じる場所を太い欲望で突かれ、無意識にギュッと蕾を窄めた。

「ほら、また締め付けてくる……そんなに気持ちいいですか?」

「いいっ……ああっ舌……からめ、る……なっ!」

 分身を咥えていただけの遥人が、もっと隆則を感じさせようとねっとりと舌を使ってくるのにまた、身悶える。淫らに腰を揺らし、欲しいのか逃げたいのか自分でも分からないまま、襲いかかる愉悦の中で藻掻くしかない。

「ねぇ、隆則さん。気持ちいい?」

「きもち……いいっ」

「こうして二人で愛されるの、好き?」

「あっ……あぁぁっ……!」

 後ろの遥人が動きを激しくしたから、もう答えられない。開きっぱなしの唇から涎と共に途切れ途切れの嬌声が零れ落ちた。足を閉じて堪えたいのに、遥人によって片方持ち上げられたままだから、突き上げられる度に身体が跳ね、爪先が何度も浮いた。

 もう無理だ。

 すぐそこに限界が来ているのが分かる。このままでは飲み込まれるのもすぐだ。

 抗いたいのに抗いきれず、前の遥人を強く引き寄せて絶頂へと上り詰める。

「あーー……っ」

 大きく腰を揺らしたあと、小刻みに身体が痙攣を始める。

 いつもそうだ、この快楽を味わうともう身体が言うことを聞かなくなる。あまりにも深すぎて、飲み込まれたまま冷静さがいつまで経っても訪れない。指一本動かすこともできず震えるしかない。

 身体を硬直させるのに下腹部から下が痙攣する独特の締め付けに、遥人も溜まらなくなり、大量の蜜を吐き出した。

「さすがにメス達きした隆則さんの締め付け、きつすぎる……」

「イヤだイヤだ言いながら気持ちよさそうにするから、本当に質が悪い。ほら見て、隆則さん。感じてる隆則さんの声だけでこんなになりました」

 前の遥人がいきり勃った欲望を見せつけてくる。血管が浮き充分に硬さを保ったそれを虚ろな目で確かめただけで、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 快楽しか考えられなくなった今、目が離せない。

「今度はこっちのを挿れましょうね。隆則さんもう立っていられないから、俺がやってあげます」

 後ろの遥人が両足を抱え上げるとずるりと欲望を抜き、そのまま身体を倒した前の遥人の下腹部に向け隆則の身体を下ろした。

「ぃっ……あぁ……」

 幼子がおしっこを促される体勢を取らされている恥ずかしさに、顔を背けたいのにずるりと挿った欲望の逞しさに首を仰け反らせてしまう。

「うわっ達ったばかりだから凄い締め付けてくる……こんなに締め付けたら長く持ちませんよ」

 苦しそうに、だが喜びが声に含まれる。

「まって……まだ、むり……おろして……」

 両足を下ろして貰ったら少しは休める。もう背骨までぐにゃぐにゃで起き上がれるかも怪しいけれど、こんな恥ずかしい格好よりはずっとマシだ。

 なのに、後ろの遥人はクスリと笑うと僅かに宙を浮いた状態で隆則の身体を固定した。

「動けないんですよね。でも安心してください、俺がやってあげます」

 一部始終を下から見ていた遥人が、動き出した。

「やぁぁぁっ!」

 長大な欲望が強引に中をかき混ぜていく。激しい動きに肉のぶつかり合う音と隆則の嬌声が混じり合い、部屋の中に響き渡る。

「さすがにこれは二人じゃないとできないですよね。どうですか、隆則さん」
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