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スライ蟲退治(第11話)
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相手の体に変化が起こり始めたー。
といっても、その変化を見極めることができるのは、魔力の波動を感知できる者だけに限られる。要するに、日常的に魔法を扱う者だけがそれを理解できるのだ。
「・・・!あいつ、今は火属性だったのか」
「なるほど、じゃからわしの攻撃が吸収されておったのか」
魔力を扱う者であれば、それぞれの「波動の色彩」を認識することができる。今、こいつは赤い色調の波動を帯びており、それゆえに火属性であると判断できるのだ。
「オーソドックスな属性ゆえに、油断しておったわい。今火属性なら、水属性で攻撃し続ければ弱点を突くことができそうじゃな」
「まて、モリガン」
晶はモリガンを制した。
「確かに、弱点はつけるが、こいつがまた属性チェンジしてしまえば厄介だ。属性チェンジされる隙を与えず、次の一撃で確実に仕留めるか、あるいは無属性攻撃で攻めるか、どちらかの手でやるべきだ」
晶は、相手の波動を慎重に感知しながら、
「オレの予想だが、おそらく中途半端な攻撃を当て続けても、あいつはすぐに属性チェンジを行うだろう。だったら、一撃でやるか、そもそも属性に左右されない魔法攻撃で攻めるかのいずれかしかないはず。何せ、やつには直接的な物理攻撃は一切通じないからな」
今まで何度か刀や鉄扇を食らわせてみたものの、これといったダメージを与えることはできなかったのは事実である。厄介なことに、物理的な攻撃を全て吸収されてしまうようなのだ。
「なるほど、一気に叩くか、無属性の攻撃で属性チェンジに影響されないように攻めるか、いずれかで行こうというわけじゃな。それなら・・・」
モリガンはにんまりと笑みを浮かべ、
「わしの性格から考えれば、一気に叩くしかないじゃろう!」
「そういうだろうと思った」
晶も苦笑しながら応える。
「なら、モリガンはあいつを一撃で仕留められるくらいに魔力を集中させてくれ。その間、オレと清野はこいつの動きを封じる」
「おう!」
「こっちは任せて、モリガンちゃん」
3人は素早く反応した。
「さて、直接的な攻撃は効かないとはいえ、足止めくらいにはなるはず・・・清野、悪いがもう少し持ちこたえてくれ」
「私は大丈夫だよ、晶君」
早苗は、相手のボディアタックを優雅にかわしながら、同時に相手の体勢崩しを狙うべく鉄扇をふるっていた。確かにダメージはないものの、敵の動きを抑える効果は期待できるー!
「あの調子だと、清野の方は大丈夫そうだな。オレもガンガンいくか」
笛の先端から再び光の刀を生み出し、スライ蟲・ボス(仮)に斬りかかる。
その間も、敵は晶と早苗に対して執拗にボディアタックを繰り返していたが、図体がでかい分、動きも見切り易く、何とか回避し続けることができた。
予想していた通り、こちらが属性攻撃を行わない限りにおいては、相手も属性チェンジはしないようだ。ならば、下手に属性チェンジをされて、いちいちそれを探るという面倒な展開になるよりもなら、一気にけりをつけた方が楽かもしれない。
あとは、モリガンの魔力次第ということになる。
「頼んだぜ、「秋の領域最大の魔女殿」!こいつに必殺の一撃をお見舞いしてやれ!!」
「言わずもがなじゃ!」
モリガンの魔力が集中されていくのがわかる。後しばらく、持ちこたえることができれば、こちらの勝ちだー。
「よし、これでしまいじゃ!!」
モリガンが叫ぶ。どうやら、魔女殿の大魔法は完成したようだ。
「いっけぇぇ!モリガン!!」
「くらえぇ!!」
モリガンは、特大の水球を作り出し、それを敵に向けて放ったー。
といっても、その変化を見極めることができるのは、魔力の波動を感知できる者だけに限られる。要するに、日常的に魔法を扱う者だけがそれを理解できるのだ。
「・・・!あいつ、今は火属性だったのか」
「なるほど、じゃからわしの攻撃が吸収されておったのか」
魔力を扱う者であれば、それぞれの「波動の色彩」を認識することができる。今、こいつは赤い色調の波動を帯びており、それゆえに火属性であると判断できるのだ。
「オーソドックスな属性ゆえに、油断しておったわい。今火属性なら、水属性で攻撃し続ければ弱点を突くことができそうじゃな」
「まて、モリガン」
晶はモリガンを制した。
「確かに、弱点はつけるが、こいつがまた属性チェンジしてしまえば厄介だ。属性チェンジされる隙を与えず、次の一撃で確実に仕留めるか、あるいは無属性攻撃で攻めるか、どちらかの手でやるべきだ」
晶は、相手の波動を慎重に感知しながら、
「オレの予想だが、おそらく中途半端な攻撃を当て続けても、あいつはすぐに属性チェンジを行うだろう。だったら、一撃でやるか、そもそも属性に左右されない魔法攻撃で攻めるかのいずれかしかないはず。何せ、やつには直接的な物理攻撃は一切通じないからな」
今まで何度か刀や鉄扇を食らわせてみたものの、これといったダメージを与えることはできなかったのは事実である。厄介なことに、物理的な攻撃を全て吸収されてしまうようなのだ。
「なるほど、一気に叩くか、無属性の攻撃で属性チェンジに影響されないように攻めるか、いずれかで行こうというわけじゃな。それなら・・・」
モリガンはにんまりと笑みを浮かべ、
「わしの性格から考えれば、一気に叩くしかないじゃろう!」
「そういうだろうと思った」
晶も苦笑しながら応える。
「なら、モリガンはあいつを一撃で仕留められるくらいに魔力を集中させてくれ。その間、オレと清野はこいつの動きを封じる」
「おう!」
「こっちは任せて、モリガンちゃん」
3人は素早く反応した。
「さて、直接的な攻撃は効かないとはいえ、足止めくらいにはなるはず・・・清野、悪いがもう少し持ちこたえてくれ」
「私は大丈夫だよ、晶君」
早苗は、相手のボディアタックを優雅にかわしながら、同時に相手の体勢崩しを狙うべく鉄扇をふるっていた。確かにダメージはないものの、敵の動きを抑える効果は期待できるー!
「あの調子だと、清野の方は大丈夫そうだな。オレもガンガンいくか」
笛の先端から再び光の刀を生み出し、スライ蟲・ボス(仮)に斬りかかる。
その間も、敵は晶と早苗に対して執拗にボディアタックを繰り返していたが、図体がでかい分、動きも見切り易く、何とか回避し続けることができた。
予想していた通り、こちらが属性攻撃を行わない限りにおいては、相手も属性チェンジはしないようだ。ならば、下手に属性チェンジをされて、いちいちそれを探るという面倒な展開になるよりもなら、一気にけりをつけた方が楽かもしれない。
あとは、モリガンの魔力次第ということになる。
「頼んだぜ、「秋の領域最大の魔女殿」!こいつに必殺の一撃をお見舞いしてやれ!!」
「言わずもがなじゃ!」
モリガンの魔力が集中されていくのがわかる。後しばらく、持ちこたえることができれば、こちらの勝ちだー。
「よし、これでしまいじゃ!!」
モリガンが叫ぶ。どうやら、魔女殿の大魔法は完成したようだ。
「いっけぇぇ!モリガン!!」
「くらえぇ!!」
モリガンは、特大の水球を作り出し、それを敵に向けて放ったー。
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