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モリガン一人旅(第7話)
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「紫の機体が・・・雲海に降りる?」
モリガンは、降下を始めた紫の機体を使い魔に追わせた。陽の光を浴び、白銀色に輝く美しい雲海の中を目指して、使い魔は空間転移を繰り返しながら、そのあとを追う。
雲海というだけあって、さすがに視界は真っ白でほとんど何も見えなかったが、唯一紫の機体と思しきシルエットだけは常に捉えることができた。この分では、追うだけなら見逃すことは無いだろう。
「おそらくあの紫の機体は、先ほど撃ち漏らしたやつを追っているはずじゃ」
先ほどの戦いで、真っ先に墜落していった敵の機体も、この雲海から下へと突き抜けたはずだ。もし、この雲海の下に、何らかの陸地ー浮遊大陸や衛星、あるいは惑星の類があれば、不時着している可能性もある。
「あやつ、とどめを刺すつもりなんじゃろうか・・・む」
雲海が晴れるーというより、紫の機体と使い魔が雲海を突き抜けたのだ。雲海の下の中空の光景が、立体映像に映し出された。
「おお、あれは・・・!」
巨大な惑星ー公園の遊具・回転ジャングルジムにも似た外殻だけの惑星と、それに内包される浮遊大陸ー惑星Σ-11と呼ばれる場所で、まさに、今モリガンが向かっている先も、その惑星なのであった。
「何じゃ、わしと同じ目的地なのか・・・」
おそらく偶然だが、モリガンの目的地と同じ場所に、紫の機体は向かっているらしい。その後を、小刻みに転移しながら、高速で使い魔は追いかける。
使い魔の存在は、まだ紫の機体の主には気付かれていないようだ。
「よりによって、あの大陸とはな・・・まあ、わしは関係ないので捨て置いてもいいが・・・」
今回の目的は、年上だが友人でもある桐ケ谷楓のアトリエを訪れることだ。久々の友人の招きもあり、たまには空の旅もいいかと向かうことになったのだ。
桐ケ谷楓は、変わり者の多い魔女たちから見ても、結構な変人である。悪いやつではないが、その変人ぶりに周囲の人間とは疎遠になっていたりする。
ゆえに、モリガンは彼女の数少ない友人の一人というわけだ。
その他、彼女の家の世話をしてくれる15~16歳くらいの女性もいるらしいが、直接の面識はない。あとは、楓が勝手に執事に任命したという(笑)魔法フクロウが1羽いるくらいか。
「まあ、この飛空船もそこに向かっておるし、後からでも確認を・・・む?」
使い魔を呼び戻そうとして、気になる光景に出くわした。害蟲の群れと戦う5人の少年少女たちの姿だった。
「まさか、あれが空の世界のチームか・・・?」
おそらく、元は空賊と言われていた連中だろうか。それにしては若い連中ばかりのような気もするが・・・。
そして、紫の機体も何やら彼らのことに興味がわいたようだ。食い入るように、彼らと害蟲達との戦いを見守っている。
「・・・わしもしばらく様子を見てみるか」
モリガンは、もうしばらくの間、使い魔を滞在させることにしたー。
モリガンは、降下を始めた紫の機体を使い魔に追わせた。陽の光を浴び、白銀色に輝く美しい雲海の中を目指して、使い魔は空間転移を繰り返しながら、そのあとを追う。
雲海というだけあって、さすがに視界は真っ白でほとんど何も見えなかったが、唯一紫の機体と思しきシルエットだけは常に捉えることができた。この分では、追うだけなら見逃すことは無いだろう。
「おそらくあの紫の機体は、先ほど撃ち漏らしたやつを追っているはずじゃ」
先ほどの戦いで、真っ先に墜落していった敵の機体も、この雲海から下へと突き抜けたはずだ。もし、この雲海の下に、何らかの陸地ー浮遊大陸や衛星、あるいは惑星の類があれば、不時着している可能性もある。
「あやつ、とどめを刺すつもりなんじゃろうか・・・む」
雲海が晴れるーというより、紫の機体と使い魔が雲海を突き抜けたのだ。雲海の下の中空の光景が、立体映像に映し出された。
「おお、あれは・・・!」
巨大な惑星ー公園の遊具・回転ジャングルジムにも似た外殻だけの惑星と、それに内包される浮遊大陸ー惑星Σ-11と呼ばれる場所で、まさに、今モリガンが向かっている先も、その惑星なのであった。
「何じゃ、わしと同じ目的地なのか・・・」
おそらく偶然だが、モリガンの目的地と同じ場所に、紫の機体は向かっているらしい。その後を、小刻みに転移しながら、高速で使い魔は追いかける。
使い魔の存在は、まだ紫の機体の主には気付かれていないようだ。
「よりによって、あの大陸とはな・・・まあ、わしは関係ないので捨て置いてもいいが・・・」
今回の目的は、年上だが友人でもある桐ケ谷楓のアトリエを訪れることだ。久々の友人の招きもあり、たまには空の旅もいいかと向かうことになったのだ。
桐ケ谷楓は、変わり者の多い魔女たちから見ても、結構な変人である。悪いやつではないが、その変人ぶりに周囲の人間とは疎遠になっていたりする。
ゆえに、モリガンは彼女の数少ない友人の一人というわけだ。
その他、彼女の家の世話をしてくれる15~16歳くらいの女性もいるらしいが、直接の面識はない。あとは、楓が勝手に執事に任命したという(笑)魔法フクロウが1羽いるくらいか。
「まあ、この飛空船もそこに向かっておるし、後からでも確認を・・・む?」
使い魔を呼び戻そうとして、気になる光景に出くわした。害蟲の群れと戦う5人の少年少女たちの姿だった。
「まさか、あれが空の世界のチームか・・・?」
おそらく、元は空賊と言われていた連中だろうか。それにしては若い連中ばかりのような気もするが・・・。
そして、紫の機体も何やら彼らのことに興味がわいたようだ。食い入るように、彼らと害蟲達との戦いを見守っている。
「・・・わしもしばらく様子を見てみるか」
モリガンは、もうしばらくの間、使い魔を滞在させることにしたー。
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