396 / 464
続・モリガン一人旅(第28話)
しおりを挟む
メリル、アメリアと名乗る二人の女性と別れたアサギー。
しばらくして、アサギは「しまった」という顔をした。
「あのお二人に、あやつらの姿を見なかったか尋ねておけばよかったか・・・」
アサギが楓のアトリエを後にしてから森を出るまで、ついにモリガンと楓の姿を見つけることはできなかった。
「あやつらめ・・・それにしても、どこへと姿をくらましたのか」
アサギが少し目を離した隙に姿を消しているので、そう遠くヘは行っていないと思ったのだが・・・。
「・・・まあ、見つからぬものは仕方がない・・・今は、あの飛空鎧が牽引された場所を見つけないとな。一旦、紫の牙まで戻るか」
自身の飛空鎧に乗り、町を目指した方が早いだろう。町を見つけたら、付近に紫の牙を隠して飛空鎧の牽引場所を捜索することにした。
ーー
「くっくっく・・・」
町へと向かうアサギを見送った後、その場にメリルとアメリアだけが残されたわけだがー。
「あっはっはー」
メリルが、腰に手を当て豊かな胸を反らしながら、得意げに笑い出した。その隣で、緊張の糸が切れたかのように、その場に腰を下ろすアメリアの姿があったー。
「これぞ、我が変装魔法じゃ!!見たか、楓よ!!」
ローブ姿にとんがり帽子という典型的な魔女姿のメリルーもといモリガンが、誇らしげに隣のアメリアーではなく桐ケ谷楓を振り返った。
「お前な・・・こっちは冷や汗もんだぞ・・・マジばれなくて助かったけどさ・・・」
対する楓の今の姿は、薄紫の髪の毛をアップにしてポニーテールに束ねた女性研究員みたいな恰好をしている。
「それにしても、モリガン、お前・・・普通の言葉使いもできるんだな。普段通りの喋り方だったら、絶対怪しまれてただろ」
「そこは心得ておるわい!・・・まあ、今回は我が母エレオノーラの口調をまねたんじゃがな」
エレオノーラの名を聞いて、楓も納得したという表情で頷く。
「確かに、エレオノーラさんだったらあんな感じだよな・・・」
楓も、モリガンの母であるエレオノーラとは面識がある。そう何度も顔を会わせたわけではないが、あの物腰やわからな喋り方や態度はとても印象に残っていた。
「ただ・・・モリガン、お前な」
楓は、ふと現在の姿のモリガンのー特に胸の辺りーを見つめて、
「お前さん、いくら何でも盛りすぎじゃね?」
楓の指摘通り、現在のモリガンの姿は、一言で言って「ナイスバディ」である・・・つまりは、出るところはやたらと出ており、くびれているところはくびれているというわけだ。特に、胸と尻は、ローブ姿であってもその存在をはっきりと主張しており、明らかに異性の目を釘付けにすること間違いないしである。
「何を言うか、楓」
モリガンは、軽くウィンクし、唇の端をいささか釣り上げながら、
「これが10年後のわしの姿じゃよ」
自信満々にそう告げたのであったー。
しばらくして、アサギは「しまった」という顔をした。
「あのお二人に、あやつらの姿を見なかったか尋ねておけばよかったか・・・」
アサギが楓のアトリエを後にしてから森を出るまで、ついにモリガンと楓の姿を見つけることはできなかった。
「あやつらめ・・・それにしても、どこへと姿をくらましたのか」
アサギが少し目を離した隙に姿を消しているので、そう遠くヘは行っていないと思ったのだが・・・。
「・・・まあ、見つからぬものは仕方がない・・・今は、あの飛空鎧が牽引された場所を見つけないとな。一旦、紫の牙まで戻るか」
自身の飛空鎧に乗り、町を目指した方が早いだろう。町を見つけたら、付近に紫の牙を隠して飛空鎧の牽引場所を捜索することにした。
ーー
「くっくっく・・・」
町へと向かうアサギを見送った後、その場にメリルとアメリアだけが残されたわけだがー。
「あっはっはー」
メリルが、腰に手を当て豊かな胸を反らしながら、得意げに笑い出した。その隣で、緊張の糸が切れたかのように、その場に腰を下ろすアメリアの姿があったー。
「これぞ、我が変装魔法じゃ!!見たか、楓よ!!」
ローブ姿にとんがり帽子という典型的な魔女姿のメリルーもといモリガンが、誇らしげに隣のアメリアーではなく桐ケ谷楓を振り返った。
「お前な・・・こっちは冷や汗もんだぞ・・・マジばれなくて助かったけどさ・・・」
対する楓の今の姿は、薄紫の髪の毛をアップにしてポニーテールに束ねた女性研究員みたいな恰好をしている。
「それにしても、モリガン、お前・・・普通の言葉使いもできるんだな。普段通りの喋り方だったら、絶対怪しまれてただろ」
「そこは心得ておるわい!・・・まあ、今回は我が母エレオノーラの口調をまねたんじゃがな」
エレオノーラの名を聞いて、楓も納得したという表情で頷く。
「確かに、エレオノーラさんだったらあんな感じだよな・・・」
楓も、モリガンの母であるエレオノーラとは面識がある。そう何度も顔を会わせたわけではないが、あの物腰やわからな喋り方や態度はとても印象に残っていた。
「ただ・・・モリガン、お前な」
楓は、ふと現在の姿のモリガンのー特に胸の辺りーを見つめて、
「お前さん、いくら何でも盛りすぎじゃね?」
楓の指摘通り、現在のモリガンの姿は、一言で言って「ナイスバディ」である・・・つまりは、出るところはやたらと出ており、くびれているところはくびれているというわけだ。特に、胸と尻は、ローブ姿であってもその存在をはっきりと主張しており、明らかに異性の目を釘付けにすること間違いないしである。
「何を言うか、楓」
モリガンは、軽くウィンクし、唇の端をいささか釣り上げながら、
「これが10年後のわしの姿じゃよ」
自信満々にそう告げたのであったー。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
9
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる