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第2章 確かなもの
第32話 お散歩開始♪
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「ふんふんふ~ん、お散歩お散歩~っと♪」
鼻唄を唄いながら、実に上機嫌といった様子で「飼い犬」と共に路上へと繰り出す紗耶香。そしてー。
「うう、まさか、こんな恰好で、出歩くなんて・・・」
紗耶香に脅され、仕方なく本物の犬のように四つん這いになりながら、葉月はリールを惹かれつつ紗耶香の後に続いた。
意外なことに、道路のアスファルトはそんなに熱くは感じられなかった。考えてみれば、このアルカディア島は活動するのに「ちょうどいい気候」のような気がした。暑くもなく、寒くもない。昨日、公園で三好相手に全裸で夜のお務めをしていた時も、むしろ夜風が心地よいくらいの気候に感じられた。
もしかしたら、この島の気候すら運営側によりうまくコントロールされているのかもしれなかった。
・・・が。
当の葉月自身は額から汗を流し、顔を真っ赤にしながら・・・といった状態だった。暑さではなく羞恥からくる熱で、彼女の体は火照っていたのだった。
「・・・!」
時折吹く風が、彼女のスカートを捲し上げる。そのたびに、葉月は
「ひゃうっ!!」
と、声にもならない悲鳴を上げるのだった。
今の彼女はノーパン・・・つまりは何も履いていないわけで、しかも犬のように四つ足で歩かされている。当然背後からはその白い双臀は丸見えー場合によっては、秘所を覆う陰毛や肛門さえ確認できる状態であった。
風が吹いても、四つ足で歩いている以上はスカートを抑えることもできない。風がスカートを揺らすたびに、葉月は痴漢にお尻を撫でまわされているような錯覚に陥った。
「おやおや、我が家のワンコはなんとも可愛らしい声で鳴くねぇ。いや、哭くかな、この場合は」
そんな葉月をさも愉快そうに見下ろしながら、紗耶香はさらに強くリールを引いた。
「ああん」
葉月が、普段からは考えられないくらいに哀れな・・・そしてそそられるような声をあげる。それが、ますます紗耶香の中の嗜虐心を刺激した。
ーもっといじめてやりたくなったー
「何だよ、葉月。もうギブアップか・・・まだまだお散歩は始まったばかりだよ。この学校周辺を一通り回る予定だからね」
「せ、先輩・・・」
顔は紅潮し、涙目状態の葉月が、なんとも哀れさを感じさせるような声をあげ、上目遣いに紗耶香を見上げる。
「あ、あたし、このままお散歩してたら、何かおかしくなりそうっす」
そして、紗耶香から目をそらすと、今度は周囲をせわしなく見回す。
そんな葉月に、半ば呆れた様子で、
「さっきも言っただろ?見られてるんだよ、あたしらは。もう諦めな」
「それは・・・あ、頭では理解できるっすが・・・いざこうしてみると」
「いやあ、意外とお散歩しているうちに、お前もそっち方面に目覚めるかもしれないぞ」
先ほどまでの葉月の「可愛らしい鳴き声」を思い出し、口の端を歪めながら、葉月を嬲る紗耶香。
「い、いやっすよ!!あたしはMじゃなくSの方が性に合ってるっす!」
葉月が裏返った声で反論する。その無気な姿が、却って紗耶香の嗜虐心という火に油を注ぐことになる。
「へえ、あたしとしては、お前は本来Mじゃないかとさえ思ってるんだけどね・・・」
「冗談きついっす、先輩!」
葉月はすかさず反論しようとするが、しかし紗耶香は、葉月が実はMではないかと半ば本気で信じていたりする。
葉月がやたらと「完全勝利」にこだわるのも、実は自分が傷つけられることで、その部分を葉月が否応なく実感させられるからではないかーと。相手を一方的に嬲るのが好きと彼女は言うが、それは自身がやられる立場になれば非常に脆いという被虐的な一面を覆い隠すための、それこそペルソナともいうべきものなのではないだろうか。
それを、これから暴くというのも一興。まだまだお散歩も始まったばかりだし、それに、学校を出る前にアレも飲ませておいたので・・・。
「葉月、今日は風が気持ちいいなぁ」
紗耶香は、葉月が風を気にしているのをわかっていながら、わざとらしく大きな声で言った。
「先輩、この風のおかげであたしのスカートの中がやばいことになってるっすよ!!」
予想通り、葉月が抗議の声をあげる。その様子があまりにも予想通りだったので、紗耶香は苦笑してしまった。
「ケツ丸見えだもんな、そりゃあ大変だ」
うう・・・とうつむきながら、葉月は思わずもう一度周囲をきょろきょろと見回す。そんなことをしても無駄だということはわかってはいたが、どうしてもそうしないと気が済まなかった。
「んん・・・うあ!」
一際強い風が吹き、当然のことながら、葉月のスカートも激しくめくれ上がった。尻を風に撫でられて、思わず変な声をあげてしまう葉月。
ーこいつ、マジでMだなー
本日のお散歩は実に楽しいものになりそうだと、内心ほくそ笑む紗耶香だった。
鼻唄を唄いながら、実に上機嫌といった様子で「飼い犬」と共に路上へと繰り出す紗耶香。そしてー。
「うう、まさか、こんな恰好で、出歩くなんて・・・」
紗耶香に脅され、仕方なく本物の犬のように四つん這いになりながら、葉月はリールを惹かれつつ紗耶香の後に続いた。
意外なことに、道路のアスファルトはそんなに熱くは感じられなかった。考えてみれば、このアルカディア島は活動するのに「ちょうどいい気候」のような気がした。暑くもなく、寒くもない。昨日、公園で三好相手に全裸で夜のお務めをしていた時も、むしろ夜風が心地よいくらいの気候に感じられた。
もしかしたら、この島の気候すら運営側によりうまくコントロールされているのかもしれなかった。
・・・が。
当の葉月自身は額から汗を流し、顔を真っ赤にしながら・・・といった状態だった。暑さではなく羞恥からくる熱で、彼女の体は火照っていたのだった。
「・・・!」
時折吹く風が、彼女のスカートを捲し上げる。そのたびに、葉月は
「ひゃうっ!!」
と、声にもならない悲鳴を上げるのだった。
今の彼女はノーパン・・・つまりは何も履いていないわけで、しかも犬のように四つ足で歩かされている。当然背後からはその白い双臀は丸見えー場合によっては、秘所を覆う陰毛や肛門さえ確認できる状態であった。
風が吹いても、四つ足で歩いている以上はスカートを抑えることもできない。風がスカートを揺らすたびに、葉月は痴漢にお尻を撫でまわされているような錯覚に陥った。
「おやおや、我が家のワンコはなんとも可愛らしい声で鳴くねぇ。いや、哭くかな、この場合は」
そんな葉月をさも愉快そうに見下ろしながら、紗耶香はさらに強くリールを引いた。
「ああん」
葉月が、普段からは考えられないくらいに哀れな・・・そしてそそられるような声をあげる。それが、ますます紗耶香の中の嗜虐心を刺激した。
ーもっといじめてやりたくなったー
「何だよ、葉月。もうギブアップか・・・まだまだお散歩は始まったばかりだよ。この学校周辺を一通り回る予定だからね」
「せ、先輩・・・」
顔は紅潮し、涙目状態の葉月が、なんとも哀れさを感じさせるような声をあげ、上目遣いに紗耶香を見上げる。
「あ、あたし、このままお散歩してたら、何かおかしくなりそうっす」
そして、紗耶香から目をそらすと、今度は周囲をせわしなく見回す。
そんな葉月に、半ば呆れた様子で、
「さっきも言っただろ?見られてるんだよ、あたしらは。もう諦めな」
「それは・・・あ、頭では理解できるっすが・・・いざこうしてみると」
「いやあ、意外とお散歩しているうちに、お前もそっち方面に目覚めるかもしれないぞ」
先ほどまでの葉月の「可愛らしい鳴き声」を思い出し、口の端を歪めながら、葉月を嬲る紗耶香。
「い、いやっすよ!!あたしはMじゃなくSの方が性に合ってるっす!」
葉月が裏返った声で反論する。その無気な姿が、却って紗耶香の嗜虐心という火に油を注ぐことになる。
「へえ、あたしとしては、お前は本来Mじゃないかとさえ思ってるんだけどね・・・」
「冗談きついっす、先輩!」
葉月はすかさず反論しようとするが、しかし紗耶香は、葉月が実はMではないかと半ば本気で信じていたりする。
葉月がやたらと「完全勝利」にこだわるのも、実は自分が傷つけられることで、その部分を葉月が否応なく実感させられるからではないかーと。相手を一方的に嬲るのが好きと彼女は言うが、それは自身がやられる立場になれば非常に脆いという被虐的な一面を覆い隠すための、それこそペルソナともいうべきものなのではないだろうか。
それを、これから暴くというのも一興。まだまだお散歩も始まったばかりだし、それに、学校を出る前にアレも飲ませておいたので・・・。
「葉月、今日は風が気持ちいいなぁ」
紗耶香は、葉月が風を気にしているのをわかっていながら、わざとらしく大きな声で言った。
「先輩、この風のおかげであたしのスカートの中がやばいことになってるっすよ!!」
予想通り、葉月が抗議の声をあげる。その様子があまりにも予想通りだったので、紗耶香は苦笑してしまった。
「ケツ丸見えだもんな、そりゃあ大変だ」
うう・・・とうつむきながら、葉月は思わずもう一度周囲をきょろきょろと見回す。そんなことをしても無駄だということはわかってはいたが、どうしてもそうしないと気が済まなかった。
「んん・・・うあ!」
一際強い風が吹き、当然のことながら、葉月のスカートも激しくめくれ上がった。尻を風に撫でられて、思わず変な声をあげてしまう葉月。
ーこいつ、マジでMだなー
本日のお散歩は実に楽しいものになりそうだと、内心ほくそ笑む紗耶香だった。
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