32 / 499
第2章 確かなもの
第32話 お散歩開始♪
しおりを挟む
「ふんふんふ~ん、お散歩お散歩~っと♪」
鼻唄を唄いながら、実に上機嫌といった様子で「飼い犬」と共に路上へと繰り出す紗耶香。そしてー。
「うう、まさか、こんな恰好で、出歩くなんて・・・」
紗耶香に脅され、仕方なく本物の犬のように四つん這いになりながら、葉月はリールを惹かれつつ紗耶香の後に続いた。
意外なことに、道路のアスファルトはそんなに熱くは感じられなかった。考えてみれば、このアルカディア島は活動するのに「ちょうどいい気候」のような気がした。暑くもなく、寒くもない。昨日、公園で三好相手に全裸で夜のお務めをしていた時も、むしろ夜風が心地よいくらいの気候に感じられた。
もしかしたら、この島の気候すら運営側によりうまくコントロールされているのかもしれなかった。
・・・が。
当の葉月自身は額から汗を流し、顔を真っ赤にしながら・・・といった状態だった。暑さではなく羞恥からくる熱で、彼女の体は火照っていたのだった。
「・・・!」
時折吹く風が、彼女のスカートを捲し上げる。そのたびに、葉月は
「ひゃうっ!!」
と、声にもならない悲鳴を上げるのだった。
今の彼女はノーパン・・・つまりは何も履いていないわけで、しかも犬のように四つ足で歩かされている。当然背後からはその白い双臀は丸見えー場合によっては、秘所を覆う陰毛や肛門さえ確認できる状態であった。
風が吹いても、四つ足で歩いている以上はスカートを抑えることもできない。風がスカートを揺らすたびに、葉月は痴漢にお尻を撫でまわされているような錯覚に陥った。
「おやおや、我が家のワンコはなんとも可愛らしい声で鳴くねぇ。いや、哭くかな、この場合は」
そんな葉月をさも愉快そうに見下ろしながら、紗耶香はさらに強くリールを引いた。
「ああん」
葉月が、普段からは考えられないくらいに哀れな・・・そしてそそられるような声をあげる。それが、ますます紗耶香の中の嗜虐心を刺激した。
ーもっといじめてやりたくなったー
「何だよ、葉月。もうギブアップか・・・まだまだお散歩は始まったばかりだよ。この学校周辺を一通り回る予定だからね」
「せ、先輩・・・」
顔は紅潮し、涙目状態の葉月が、なんとも哀れさを感じさせるような声をあげ、上目遣いに紗耶香を見上げる。
「あ、あたし、このままお散歩してたら、何かおかしくなりそうっす」
そして、紗耶香から目をそらすと、今度は周囲をせわしなく見回す。
そんな葉月に、半ば呆れた様子で、
「さっきも言っただろ?見られてるんだよ、あたしらは。もう諦めな」
「それは・・・あ、頭では理解できるっすが・・・いざこうしてみると」
「いやあ、意外とお散歩しているうちに、お前もそっち方面に目覚めるかもしれないぞ」
先ほどまでの葉月の「可愛らしい鳴き声」を思い出し、口の端を歪めながら、葉月を嬲る紗耶香。
「い、いやっすよ!!あたしはMじゃなくSの方が性に合ってるっす!」
葉月が裏返った声で反論する。その無気な姿が、却って紗耶香の嗜虐心という火に油を注ぐことになる。
「へえ、あたしとしては、お前は本来Mじゃないかとさえ思ってるんだけどね・・・」
「冗談きついっす、先輩!」
葉月はすかさず反論しようとするが、しかし紗耶香は、葉月が実はMではないかと半ば本気で信じていたりする。
葉月がやたらと「完全勝利」にこだわるのも、実は自分が傷つけられることで、その部分を葉月が否応なく実感させられるからではないかーと。相手を一方的に嬲るのが好きと彼女は言うが、それは自身がやられる立場になれば非常に脆いという被虐的な一面を覆い隠すための、それこそペルソナともいうべきものなのではないだろうか。
それを、これから暴くというのも一興。まだまだお散歩も始まったばかりだし、それに、学校を出る前にアレも飲ませておいたので・・・。
「葉月、今日は風が気持ちいいなぁ」
紗耶香は、葉月が風を気にしているのをわかっていながら、わざとらしく大きな声で言った。
「先輩、この風のおかげであたしのスカートの中がやばいことになってるっすよ!!」
予想通り、葉月が抗議の声をあげる。その様子があまりにも予想通りだったので、紗耶香は苦笑してしまった。
「ケツ丸見えだもんな、そりゃあ大変だ」
うう・・・とうつむきながら、葉月は思わずもう一度周囲をきょろきょろと見回す。そんなことをしても無駄だということはわかってはいたが、どうしてもそうしないと気が済まなかった。
「んん・・・うあ!」
一際強い風が吹き、当然のことながら、葉月のスカートも激しくめくれ上がった。尻を風に撫でられて、思わず変な声をあげてしまう葉月。
ーこいつ、マジでMだなー
本日のお散歩は実に楽しいものになりそうだと、内心ほくそ笑む紗耶香だった。
鼻唄を唄いながら、実に上機嫌といった様子で「飼い犬」と共に路上へと繰り出す紗耶香。そしてー。
「うう、まさか、こんな恰好で、出歩くなんて・・・」
紗耶香に脅され、仕方なく本物の犬のように四つん這いになりながら、葉月はリールを惹かれつつ紗耶香の後に続いた。
意外なことに、道路のアスファルトはそんなに熱くは感じられなかった。考えてみれば、このアルカディア島は活動するのに「ちょうどいい気候」のような気がした。暑くもなく、寒くもない。昨日、公園で三好相手に全裸で夜のお務めをしていた時も、むしろ夜風が心地よいくらいの気候に感じられた。
もしかしたら、この島の気候すら運営側によりうまくコントロールされているのかもしれなかった。
・・・が。
当の葉月自身は額から汗を流し、顔を真っ赤にしながら・・・といった状態だった。暑さではなく羞恥からくる熱で、彼女の体は火照っていたのだった。
「・・・!」
時折吹く風が、彼女のスカートを捲し上げる。そのたびに、葉月は
「ひゃうっ!!」
と、声にもならない悲鳴を上げるのだった。
今の彼女はノーパン・・・つまりは何も履いていないわけで、しかも犬のように四つ足で歩かされている。当然背後からはその白い双臀は丸見えー場合によっては、秘所を覆う陰毛や肛門さえ確認できる状態であった。
風が吹いても、四つ足で歩いている以上はスカートを抑えることもできない。風がスカートを揺らすたびに、葉月は痴漢にお尻を撫でまわされているような錯覚に陥った。
「おやおや、我が家のワンコはなんとも可愛らしい声で鳴くねぇ。いや、哭くかな、この場合は」
そんな葉月をさも愉快そうに見下ろしながら、紗耶香はさらに強くリールを引いた。
「ああん」
葉月が、普段からは考えられないくらいに哀れな・・・そしてそそられるような声をあげる。それが、ますます紗耶香の中の嗜虐心を刺激した。
ーもっといじめてやりたくなったー
「何だよ、葉月。もうギブアップか・・・まだまだお散歩は始まったばかりだよ。この学校周辺を一通り回る予定だからね」
「せ、先輩・・・」
顔は紅潮し、涙目状態の葉月が、なんとも哀れさを感じさせるような声をあげ、上目遣いに紗耶香を見上げる。
「あ、あたし、このままお散歩してたら、何かおかしくなりそうっす」
そして、紗耶香から目をそらすと、今度は周囲をせわしなく見回す。
そんな葉月に、半ば呆れた様子で、
「さっきも言っただろ?見られてるんだよ、あたしらは。もう諦めな」
「それは・・・あ、頭では理解できるっすが・・・いざこうしてみると」
「いやあ、意外とお散歩しているうちに、お前もそっち方面に目覚めるかもしれないぞ」
先ほどまでの葉月の「可愛らしい鳴き声」を思い出し、口の端を歪めながら、葉月を嬲る紗耶香。
「い、いやっすよ!!あたしはMじゃなくSの方が性に合ってるっす!」
葉月が裏返った声で反論する。その無気な姿が、却って紗耶香の嗜虐心という火に油を注ぐことになる。
「へえ、あたしとしては、お前は本来Mじゃないかとさえ思ってるんだけどね・・・」
「冗談きついっす、先輩!」
葉月はすかさず反論しようとするが、しかし紗耶香は、葉月が実はMではないかと半ば本気で信じていたりする。
葉月がやたらと「完全勝利」にこだわるのも、実は自分が傷つけられることで、その部分を葉月が否応なく実感させられるからではないかーと。相手を一方的に嬲るのが好きと彼女は言うが、それは自身がやられる立場になれば非常に脆いという被虐的な一面を覆い隠すための、それこそペルソナともいうべきものなのではないだろうか。
それを、これから暴くというのも一興。まだまだお散歩も始まったばかりだし、それに、学校を出る前にアレも飲ませておいたので・・・。
「葉月、今日は風が気持ちいいなぁ」
紗耶香は、葉月が風を気にしているのをわかっていながら、わざとらしく大きな声で言った。
「先輩、この風のおかげであたしのスカートの中がやばいことになってるっすよ!!」
予想通り、葉月が抗議の声をあげる。その様子があまりにも予想通りだったので、紗耶香は苦笑してしまった。
「ケツ丸見えだもんな、そりゃあ大変だ」
うう・・・とうつむきながら、葉月は思わずもう一度周囲をきょろきょろと見回す。そんなことをしても無駄だということはわかってはいたが、どうしてもそうしないと気が済まなかった。
「んん・・・うあ!」
一際強い風が吹き、当然のことながら、葉月のスカートも激しくめくれ上がった。尻を風に撫でられて、思わず変な声をあげてしまう葉月。
ーこいつ、マジでMだなー
本日のお散歩は実に楽しいものになりそうだと、内心ほくそ笑む紗耶香だった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
さくらと遥香
youmery
恋愛
国民的な人気を誇る女性アイドルグループの4期生として活動する、さくらと遥香(=かっきー)。
さくら視点で描かれる、かっきーとの百合恋愛ストーリーです。
◆あらすじ
さくらと遥香は、同じアイドルグループで活動する同期の2人。
さくらは"さくちゃん"、
遥香は名字にちなんで"かっきー"の愛称でメンバーやファンから愛されている。
同期の中で、加入当時から選抜メンバーに選ばれ続けているのはさくらと遥香だけ。
ときに"4期生のダブルエース"とも呼ばれる2人は、お互いに支え合いながら数々の試練を乗り越えてきた。
同期、仲間、戦友、コンビ。
2人の関係を表すにはどんな言葉がふさわしいか。それは2人にしか分からない。
そんな2人の関係に大きな変化が訪れたのは2022年2月、46時間の生配信番組の最中。
イラストを描くのが得意な遥香は、生配信中にメンバー全員の似顔絵を描き上げる企画に挑戦していた。
配信スタジオの一角を使って、休む間も惜しんで似顔絵を描き続ける遥香。
さくらは、眠そうな顔で頑張る遥香の姿を心配そうに見つめていた。
2日目の配信が終わった夜、さくらが遥香の様子を見に行くと誰もいないスタジオで2人きりに。
遥香の力になりたいさくらは、
「私に出来ることがあればなんでも言ってほしい」
と申し出る。
そこで、遥香から目をつむるように言われて待っていると、さくらは唇に柔らかい感触を感じて…
◆章構成と主な展開
・46時間TV編[完結]
(初キス、告白、両想い)
・付き合い始めた2人編[完結]
(交際スタート、グループ内での距離感の変化)
・かっきー1st写真集編[完結]
(少し大人なキス、肌と肌の触れ合い)
・お泊まり温泉旅行編[完結]
(お風呂、もう少し大人な関係へ)
・かっきー2回目のセンター編[完結]
(かっきーの誕生日お祝い)
・飛鳥さん卒コン編[完結]
(大好きな先輩に2人の関係を伝える)
・さくら1st写真集編[完結]
(お風呂で♡♡)
・Wセンター編[完結]
(支え合う2人)
※女の子同士のキスやハグといった百合要素があります。抵抗のない方だけお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる