百合斬首~晒しな日記~

ミケとポン太

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第4章 更なる戦い

第290話 彩木穂乃果21

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「おお、赤毛のやつ、どうやら戦うつもりのようだぞ」
 穂乃果と眼鏡の少女の様子を見守っていたアエローが、身を隠していた看板から身を乗りだ素思想になったのを見て、
「おいおい・・・あまり出るなよ。あいつらに見つかるぞ」
 オキュペテーがアエローを引っ込めようとする。
「あの赤毛、マッパでう〇こたらして泣いて終わるだけかと思ったけど、結構根性あるじゃん」
「・・・まあ、あそこまでされたんじゃ、頭にきてぶっ殺してやりたいって気持ちにもなるだろうよ」
 ケライノーが、穂乃果の心境を代弁する。先ほどまでの穂乃果の声には明らかに怒気が含まれていたのだった。
「でもよぅ、あの赤毛、マッパでケツも拭かねえ状態で戦うんかぁ?」
 アエローが苦笑しながら、穂乃果の姿を見てぼやく。オキュペテーとケライノーは肩を竦めた。
 確かに、アエローの指摘通り、今の穂乃果は両腕の拘束こそ解かれたものの、全裸である。さらには、先ほど排泄を終えたままーつまりは尻拭いすらしていない。そして、人気が全くないとはいえ、ここは駅の構内を模したアーケード街だ。天井はガラス張り、辺りには飲食店他様々な店が立ち並んでいる。
 いくら周囲に人がいないとはいえ、さすがに場違いどころの騒ぎではなかった。
「まあ、あの眼鏡がこの状態のまま戦わせたいんだろうな・・・まったく、どこまで鬼畜な女だよ、あの眼鏡は」
 実際、眼鏡の少女は、そのままの恰好で穂乃果に戦わせようとしている。それ自体も、穂乃果に対しての冒涜とも言えた。
「見世物としてはいいかもな・・・街中で、う〇こたらしてマッパで刀振り回す美少女剣士なんて、なかなかお目にかかれるもんじゃねえぜ、確かに」
 アエローたちの場所からも、穂乃果が擬体から剣を作り出したのが見えた。豊満な肢体を惜しげもなく曝け出し、光り輝く剣を煌かせる赤毛の乙女の姿は、それ自体が絵になる。
「やらされる方はたまったもんじゃないだろうけどな」
 やれやれ・・・と頭を振るオキュペテーに対し、
「このアルカディア島は、そういう何でもありな場所だろ?逆に言えば、日本では絶対に見られない光景ってわけだし、まあたっぷりと堪能しようじゃないか」
 アエローがこれから始まる「日本では絶対に見られない光景」に胸を躍らせながら、穂乃果と眼鏡の少女のやり取りに見入った。
「やれやれ・・・アエローは相変わらず変態だよな・・・」
 そう愚痴をこぼすケライノー自身も、興味津々と言った様子で2人に視線を向けた。
「あたしだけじゃないじゃんかよ・・・お前ら2人だって、囚人相手にあんなことやこんなことをやりまくってるくせに」
 アエローが唇を尖らせつつ反論する。それに対し、オキュペテーとケライノーは、
「まあ、否定はしないけどな」
「囚人教育の一環だよ、アエロー」
 それぞれに異なる反応を見せる。自覚があるオキュペテーと自覚がないケライノーの差がもろに現れた返答だった。
「そろそろ、動くようだぞ」
 アエローの言葉通り、2人がそれぞれの獲物を手に交錯したー

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