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第4章 更なる戦い
第481話 ゲーム会場へようこそ121
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「ふふ・・・だいぶおとなしくなったじゃない?」
荒谷の唇から自らのそれを離し、荒谷の両頬を優しく撫でながるカヤー傍から見ていれば二人の美少女たちの秘められた逢瀬ともいえるのだが、当事者である荒谷は、背筋が凍り付くような悪寒が走った。
ーお、犯される・・・ー
カヤの表情は、愛おしいものを見つめるそれなのだが、それが逆に荒谷を戦慄させていた。
「そんなに怖がらなくてもいいわよ・・・ああ、この程度じゃあまだ足りないのかしら、荒谷さん?」
そう言うが早いか、荒谷はそのまま寝台に荒谷の体を押しつけていた。再び体を押さえつけられて、荒谷が悲鳴を上げた。
「く・・・は、離して!!」
身をよじって逃れようとする荒谷の身に異変が起こった。
「ひっ・・・」
荒谷の引きつったような小さな悲鳴が上がった。
カヤの舌が、荒谷の白くて細い首筋を這っている。
カヤは、荒谷の喉にまで舌を移動させると、何度も何度も彼女の喉を舐め始めた。
「・・・ああん」
荒谷が、悔し涙を目尻に浮かべながら身をよじって抵抗しようとするが、カヤの拘束から逃れることはできなかった。まるで、何かの軟体動物が自分の喉元を這いずり回っているかのような気持ちの悪さと、不思議と湧き上がる艇的な快楽がないまぜになったような、本人にもよく理解できないような感覚に支配された。
ーやだ、なにこれぇー
自分でも何が起きているのかよくわからなかった。
これから、自分が穢されようとしているというのに、それに対する恐れもあるというのに、一方でそれを待ち望んでいるかのような感覚がある。
ロッジの部屋の中では、荒谷の喉を嘗めるカヤの舌の卑猥な音と、それを受け入れざるを得ない荒谷の鼻にかかったような淫靡な声だけが響いていた。
傍から見れば、二人の美少女たちの秘められた逢瀬に見える光景だった。
ーはあ、この子、可愛いー
舌を荒谷の喉に這わせながら、カヤは自らの中に沸き起こってきた欲情を抑えられなくなってきていた。
ーこの子の首、欲しくなっちゃったー
最初、洞窟まで案内させたらそのまま見逃してやろうかとも思ったが、しかしこうして弄んでいるうちに、荒谷そのものが欲しくなってしまったのだ。
この大会において、カヤは既に何人かの参加者の少女たちを殺めている。何人かの少女たちを襲い、その後無理やり戦いを挑んで殺害した。いずれの戦いも圧勝だったーそれも当たり前のことである。分家とは言え、「その手」のプロフェッショナルの風間家の女として生まれ、その道で生きてきたのだから、それは当たり前の結果だった。
だが、そのカヤに、「あること」を芽生えさせたのがこの大会なのだった。
風間家は、暗殺、間諜などの裏の仕事を主に行って生計を立てている。カヤはーそしてヒナもだがー日本にいた頃は家からの指示で何人もの人間を暗殺してきた。
だが、そんな彼女たちでも、自分が殺した相手の遺体を損壊することはない。あくまでも、「殺す」までが彼女たちの仕事でもあり、それ以降の「処理」については、風間家内部の「死体処理専門班」が行っていたのだった。
文明国家である日本では、人間一人の痕跡を完全に消し去るのはかなりのリスクとコストを要する。ゆえに、それを専門とするチームを風間家内に作り、カヤやヒナが暗殺した人間の「後始末」を行ってきたのだ。
要するに、カヤやヒナにとっては、対象を殺して終わり、なのが日本での生活だったのだ。
だが、この大会では、相手を殺害した後、その首を切断し、晒すことが求められる。
最初の勝負の後、負けた相手の首に刃を振り下ろしたとき、カヤの中に今までにない「何か」が芽生えた。それこそ、体全体に震えが走るような・・・そんな衝撃がカヤの内側に生じたのだった。
切り離された首の美しさーそれは、日本にいた頃にはほとんど実感したこともないような感動をカヤにもたらしたのだった。
荒谷の唇から自らのそれを離し、荒谷の両頬を優しく撫でながるカヤー傍から見ていれば二人の美少女たちの秘められた逢瀬ともいえるのだが、当事者である荒谷は、背筋が凍り付くような悪寒が走った。
ーお、犯される・・・ー
カヤの表情は、愛おしいものを見つめるそれなのだが、それが逆に荒谷を戦慄させていた。
「そんなに怖がらなくてもいいわよ・・・ああ、この程度じゃあまだ足りないのかしら、荒谷さん?」
そう言うが早いか、荒谷はそのまま寝台に荒谷の体を押しつけていた。再び体を押さえつけられて、荒谷が悲鳴を上げた。
「く・・・は、離して!!」
身をよじって逃れようとする荒谷の身に異変が起こった。
「ひっ・・・」
荒谷の引きつったような小さな悲鳴が上がった。
カヤの舌が、荒谷の白くて細い首筋を這っている。
カヤは、荒谷の喉にまで舌を移動させると、何度も何度も彼女の喉を舐め始めた。
「・・・ああん」
荒谷が、悔し涙を目尻に浮かべながら身をよじって抵抗しようとするが、カヤの拘束から逃れることはできなかった。まるで、何かの軟体動物が自分の喉元を這いずり回っているかのような気持ちの悪さと、不思議と湧き上がる艇的な快楽がないまぜになったような、本人にもよく理解できないような感覚に支配された。
ーやだ、なにこれぇー
自分でも何が起きているのかよくわからなかった。
これから、自分が穢されようとしているというのに、それに対する恐れもあるというのに、一方でそれを待ち望んでいるかのような感覚がある。
ロッジの部屋の中では、荒谷の喉を嘗めるカヤの舌の卑猥な音と、それを受け入れざるを得ない荒谷の鼻にかかったような淫靡な声だけが響いていた。
傍から見れば、二人の美少女たちの秘められた逢瀬に見える光景だった。
ーはあ、この子、可愛いー
舌を荒谷の喉に這わせながら、カヤは自らの中に沸き起こってきた欲情を抑えられなくなってきていた。
ーこの子の首、欲しくなっちゃったー
最初、洞窟まで案内させたらそのまま見逃してやろうかとも思ったが、しかしこうして弄んでいるうちに、荒谷そのものが欲しくなってしまったのだ。
この大会において、カヤは既に何人かの参加者の少女たちを殺めている。何人かの少女たちを襲い、その後無理やり戦いを挑んで殺害した。いずれの戦いも圧勝だったーそれも当たり前のことである。分家とは言え、「その手」のプロフェッショナルの風間家の女として生まれ、その道で生きてきたのだから、それは当たり前の結果だった。
だが、そのカヤに、「あること」を芽生えさせたのがこの大会なのだった。
風間家は、暗殺、間諜などの裏の仕事を主に行って生計を立てている。カヤはーそしてヒナもだがー日本にいた頃は家からの指示で何人もの人間を暗殺してきた。
だが、そんな彼女たちでも、自分が殺した相手の遺体を損壊することはない。あくまでも、「殺す」までが彼女たちの仕事でもあり、それ以降の「処理」については、風間家内部の「死体処理専門班」が行っていたのだった。
文明国家である日本では、人間一人の痕跡を完全に消し去るのはかなりのリスクとコストを要する。ゆえに、それを専門とするチームを風間家内に作り、カヤやヒナが暗殺した人間の「後始末」を行ってきたのだ。
要するに、カヤやヒナにとっては、対象を殺して終わり、なのが日本での生活だったのだ。
だが、この大会では、相手を殺害した後、その首を切断し、晒すことが求められる。
最初の勝負の後、負けた相手の首に刃を振り下ろしたとき、カヤの中に今までにない「何か」が芽生えた。それこそ、体全体に震えが走るような・・・そんな衝撃がカヤの内側に生じたのだった。
切り離された首の美しさーそれは、日本にいた頃にはほとんど実感したこともないような感動をカヤにもたらしたのだった。
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