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呪われた子 28
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青白く発光する足跡が、森の奥へと続いている。グロウが先行し、次の足跡を見つける。それにバリュフ、サアラと続き、ガリウスがセヴルを背負って歩いてくる。
セヴルの体の血は拭われ、包帯が巻かれていた。だが、完全にガリウスに体を預け、意識はすでにないようだった。
「置いてきた方が良かったんじゃないの?」
「蟲を一撃で屠れるのが、彼しかいないのに?」
サアラはむっとしながら、バリュフを追う。前で飛び跳ねるグロウの足が、目に止まる。
「ねえ!」
「何か見つかったの?」
ガリウスが後ろで声を上げる。
「あの子の足、何か変な風に見えるんだけど……」
「鹿の足が珍しいのかい?」
バリュフが振り返る。
「どうしたのー?」
グロウが飛び跳ねながらやって来る。その足が、鹿の足に変わっている。サアラとガリウスの目が点になる。
「君たちも普段、奇跡を見ている割に、結構驚くんだね」
バリュフが笑って、グロウの頭をなでた。グロウは再び走り出す。バリュフも下草を掻き分けながら歩き始める。サアラとガリウスは顔を見合わせる。
「奇跡って言うか」
「怪異ばかりだからね」
低く鈍い音が聞こえてくる。草原の中に大きな穴が口を広げていた。大人が三十人くらいいれば、手をつないで周りを囲めるだろうか。湿った空気が吹き上がるのと同じくして、洞穴の奥から低いうなり声のような音が聞こえてくる。光る足跡は、穴の中に続いている。
「ここなの?」
サアラが穴の奥を眺める。ガリウスはセヴルを背負ったまま離れたところから中をうかがう。
「この奥に逃げ込んだようだね」
サアラは手を上げてバリュフたちを送り出そうとする。
「じゃあ、気をつけてね」
「来ないの?」
「こんなところに入るなんて絶対に嫌よ。ナメクジがいたら、あたし死ぬわ」
「一人でいたら、蟲の餌になるよ」
グロウが不思議そうにサアラを見る。
「あんたさ、時々可愛くないわよね」
「お姉さんは、いつも可愛くないよね」
「うるさいわね!」
「ここからは、私一人でもいいけど……」
「先生、僕も行くよ」
バリュフは、グロウの頭をなで、肩に手を置く。
「冗談。置いて行きはしないさ。ここにいたら、蟲に食われちゃうかもしれないしね」
バリュフはチラリとサアラを見る。サアラは鋭く舌打ちをする。
「わざわざ食べられに行くこともないでしょうに……」
「基本的に、蟲は避けてくれると思うよ」
「何で?」
「金の輪っかですか?」
「それもあるんだけど……」
「そうよ! 何で法師なのを黙ってたのよ」
「それ、今する話かい?」
「もういいわ。行きましょう」
バリュフが両腕を掲げて呪文を唱える。
「『光(フェアリー)の(・)精(ライト)』」
両手に小さな光の玉が二つ現れる。
「一つは僕が持つとして、もう一つは……」
「僕、僕!」
バリュフは、セヴルの左肩に光の玉を乗せる。グロウがつまらなそうな顔をする。バリュフはその肩を叩いて指示した。
「さあ、行くよ」
穴は、ほぼ真下に伸びていた。螺旋階段のように渦を巻いており、その表面は硬く、透明な何かがこびりついていて、それが固めているようだった。足跡は飛び石のように点在している。
「臭い」
グロウが鼻をつまむ。ガリウスがしわくちゃの顔をして苦しんでいる。
「何の臭いだろう」
「死体かね?」
バリュフが先を行く。その頭上に光る玉が浮かんでいる。
「あんまり先に行かないでくださいね」
一歩ずつゆっくり降りるガリウスの背で、セヴルが目を開ける。
「くさ……」
全員が立ち止まって、セヴルを見る。
「ガリウス。ありがとう。もう降りるよ」
セヴルは、ガリウスの背を降りて段に座った。
「ここが巣?」
「おそらくね」
ガリウスが答えると、セヴルは自分の左肩で光る玉に驚き、身をよじる。
「いて。……これ何?」
右の指先で玉に触れようとするが、すり抜けてしまう。
「明かりさ。光は闇を除き、真実を映し出す。空に浮かぶ太陽も、同じような……」
「バリュフ」
「ん?」
「ありがとう。ガリウスも。ここからは自分で歩くよ」
セヴルは立ち上がる。折れた剣を抜くと、先頭を歩き出す。
「包帯巻いたの、あたしなんだけど」
サアラがそれに続き、ガリウスが追いかける。
「利用したのは私なのにな……」
「先生?」
「なんでもない。行こうか」
バリュフはグロウの背を軽く叩いて歩き出した。
穴の底に降り立つと、光る足跡が黒い影に埋もれていた。数十の丸蟲が横穴にびっしりとその身を埋めているのが見えた。
バリュフは指で合図して一行は、少し螺旋階段を上る。
「あんな数がいるってことは、やっぱり巣なのね」
「足長がいなかったけど」
ガリウスとサアラが思案する。
「横穴のどれかに道があるのかもね」
「あの数を相手にするのは、ちょっと無理があるよね」
「何か方法はないの?」
グロウがバリュフを見る。
「先生、火(ファイ)は?」
「うーん。火(ファイ)は少し弱いかな。火球(ファイアボール)が撃てれば、何とかなるかなぁ」
「じゃあ、撃ちなさいよ」
バリュフは困ったような顔をする。
「足跡が消えてしまう」
「不便ね」
「だけど、このまま待っていても仕方がないからやろう。ここで待っていても、意味が無い」
セヴルがバリュフを説得する。
「わかった。火球(ファイアボール)は危険な魔術だから、十分に離れていてね。あと……」
「何?」
「これで大技が使えなくなるから、気を抜かないようにね」
「わかった」
「はい。先生」
「どうせ大した術じゃないんでしょ」
「わかりました」
バリュフは笑った。
「セヴル。逃れるのも必ずいるから、君はそれを殺してくれ。術の発動後は、私は動けない。それから私の足よりは降りないこと」
「任せて」
セヴルは、右手に折れた剣を左手に鞘を握り締めてバリュフの脇に控える。サアラが、グロウの手を引いて螺旋階段を上る。ガリウスも後からついていく。
バリュフは、ポケットを探る。赤い石のついた指輪を取り出すと左の中指に押し込める。
「これはもう、使わないと決めていたんだけどな……」
バリュフの呟きが、別の言葉へと変わっていく。指先や手、腕を大きく動かして、複雑な印を結ぶ。
目の前にかざした両手に、小さな火の玉が二つ生まれる。
バリュフの目が閉じられ、眉間にしわが寄る。火の玉は徐々に大きくなっていく。バリュフは二つの玉を左右に分ける。その額や体には、汗がにじむ。側にいるセヴルの顔からも汗が流れ落ちる。火の玉は、すでに人間の頭を超える大きさになっていた。火の玉の中で、炎が渦巻き暴れ狂っている。バリュフが、左の玉を穴に向かって撃ち出す。
「『火球(ファイアボール)』」
高く響く音がして、一つ目の火球が、穴の底で爆発を起こす。開放された炎は渦を巻く。固まる蟲を飲み込みながら、あっという間にボロボロに燃やしてしまう。だが、炎に向かってくる蟲の数は減らない。炎の渦が、蟲の渦に飲み込まれていく。
螺旋階段を上ってくる丸蟲をセヴルが切り捨てる。
バリュフは、ふらつく足で右手に残された火球を蟲の渦に向かって撃つ。火球は、蟲の渦に飲み込まれる。
セヴルは、飛び掛ってくる蟲を切り裂き、その死体を左手の鞘で穴の中に叩き落とす。
耳を破壊しそうなほどの高い音が響き、大爆発が起きる。真昼の太陽よりも明るい光が、蟲を白く染め替え、やがて消し去ってしまう。
バリュフが、螺旋階段の上に座り込む。
セヴルは飛び掛ってくる蟲を探すが、もはや動いている蟲はいない。階段を下りて、蟲を探しに行こうとすると、バリュフが止める。
「まだ、行くな」
「熱いの?」
「違う。火球を使うと、爆発した周辺の生き物は窒息するんだ。空気がなくなるからね」
セヴルは、穴の底を眺める。
「火球ってすごいね。一回でこんなに蟲が殺せるなんて」
「いや、これは二回分だよ」
「一回にしておけばいいのに」
「残念だけど、今はそんなに器用じゃないのさ」
セヴルの左肩にまだ光の玉が浮いている。
「これは消えないんだ」
「集中型ではないからね」
青白く発光する足跡が、森の奥へと続いている。グロウが先行し、次の足跡を見つける。それにバリュフ、サアラと続き、ガリウスがセヴルを背負って歩いてくる。
セヴルの体の血は拭われ、包帯が巻かれていた。だが、完全にガリウスに体を預け、意識はすでにないようだった。
「置いてきた方が良かったんじゃないの?」
「蟲を一撃で屠れるのが、彼しかいないのに?」
サアラはむっとしながら、バリュフを追う。前で飛び跳ねるグロウの足が、目に止まる。
「ねえ!」
「何か見つかったの?」
ガリウスが後ろで声を上げる。
「あの子の足、何か変な風に見えるんだけど……」
「鹿の足が珍しいのかい?」
バリュフが振り返る。
「どうしたのー?」
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「奇跡って言うか」
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低く鈍い音が聞こえてくる。草原の中に大きな穴が口を広げていた。大人が三十人くらいいれば、手をつないで周りを囲めるだろうか。湿った空気が吹き上がるのと同じくして、洞穴の奥から低いうなり声のような音が聞こえてくる。光る足跡は、穴の中に続いている。
「ここなの?」
サアラが穴の奥を眺める。ガリウスはセヴルを背負ったまま離れたところから中をうかがう。
「この奥に逃げ込んだようだね」
サアラは手を上げてバリュフたちを送り出そうとする。
「じゃあ、気をつけてね」
「来ないの?」
「こんなところに入るなんて絶対に嫌よ。ナメクジがいたら、あたし死ぬわ」
「一人でいたら、蟲の餌になるよ」
グロウが不思議そうにサアラを見る。
「あんたさ、時々可愛くないわよね」
「お姉さんは、いつも可愛くないよね」
「うるさいわね!」
「ここからは、私一人でもいいけど……」
「先生、僕も行くよ」
バリュフは、グロウの頭をなで、肩に手を置く。
「冗談。置いて行きはしないさ。ここにいたら、蟲に食われちゃうかもしれないしね」
バリュフはチラリとサアラを見る。サアラは鋭く舌打ちをする。
「わざわざ食べられに行くこともないでしょうに……」
「基本的に、蟲は避けてくれると思うよ」
「何で?」
「金の輪っかですか?」
「それもあるんだけど……」
「そうよ! 何で法師なのを黙ってたのよ」
「それ、今する話かい?」
「もういいわ。行きましょう」
バリュフが両腕を掲げて呪文を唱える。
「『光(フェアリー)の(・)精(ライト)』」
両手に小さな光の玉が二つ現れる。
「一つは僕が持つとして、もう一つは……」
「僕、僕!」
バリュフは、セヴルの左肩に光の玉を乗せる。グロウがつまらなそうな顔をする。バリュフはその肩を叩いて指示した。
「さあ、行くよ」
穴は、ほぼ真下に伸びていた。螺旋階段のように渦を巻いており、その表面は硬く、透明な何かがこびりついていて、それが固めているようだった。足跡は飛び石のように点在している。
「臭い」
グロウが鼻をつまむ。ガリウスがしわくちゃの顔をして苦しんでいる。
「何の臭いだろう」
「死体かね?」
バリュフが先を行く。その頭上に光る玉が浮かんでいる。
「あんまり先に行かないでくださいね」
一歩ずつゆっくり降りるガリウスの背で、セヴルが目を開ける。
「くさ……」
全員が立ち止まって、セヴルを見る。
「ガリウス。ありがとう。もう降りるよ」
セヴルは、ガリウスの背を降りて段に座った。
「ここが巣?」
「おそらくね」
ガリウスが答えると、セヴルは自分の左肩で光る玉に驚き、身をよじる。
「いて。……これ何?」
右の指先で玉に触れようとするが、すり抜けてしまう。
「明かりさ。光は闇を除き、真実を映し出す。空に浮かぶ太陽も、同じような……」
「バリュフ」
「ん?」
「ありがとう。ガリウスも。ここからは自分で歩くよ」
セヴルは立ち上がる。折れた剣を抜くと、先頭を歩き出す。
「包帯巻いたの、あたしなんだけど」
サアラがそれに続き、ガリウスが追いかける。
「利用したのは私なのにな……」
「先生?」
「なんでもない。行こうか」
バリュフはグロウの背を軽く叩いて歩き出した。
穴の底に降り立つと、光る足跡が黒い影に埋もれていた。数十の丸蟲が横穴にびっしりとその身を埋めているのが見えた。
バリュフは指で合図して一行は、少し螺旋階段を上る。
「あんな数がいるってことは、やっぱり巣なのね」
「足長がいなかったけど」
ガリウスとサアラが思案する。
「横穴のどれかに道があるのかもね」
「あの数を相手にするのは、ちょっと無理があるよね」
「何か方法はないの?」
グロウがバリュフを見る。
「先生、火(ファイ)は?」
「うーん。火(ファイ)は少し弱いかな。火球(ファイアボール)が撃てれば、何とかなるかなぁ」
「じゃあ、撃ちなさいよ」
バリュフは困ったような顔をする。
「足跡が消えてしまう」
「不便ね」
「だけど、このまま待っていても仕方がないからやろう。ここで待っていても、意味が無い」
セヴルがバリュフを説得する。
「わかった。火球(ファイアボール)は危険な魔術だから、十分に離れていてね。あと……」
「何?」
「これで大技が使えなくなるから、気を抜かないようにね」
「わかった」
「はい。先生」
「どうせ大した術じゃないんでしょ」
「わかりました」
バリュフは笑った。
「セヴル。逃れるのも必ずいるから、君はそれを殺してくれ。術の発動後は、私は動けない。それから私の足よりは降りないこと」
「任せて」
セヴルは、右手に折れた剣を左手に鞘を握り締めてバリュフの脇に控える。サアラが、グロウの手を引いて螺旋階段を上る。ガリウスも後からついていく。
バリュフは、ポケットを探る。赤い石のついた指輪を取り出すと左の中指に押し込める。
「これはもう、使わないと決めていたんだけどな……」
バリュフの呟きが、別の言葉へと変わっていく。指先や手、腕を大きく動かして、複雑な印を結ぶ。
目の前にかざした両手に、小さな火の玉が二つ生まれる。
バリュフの目が閉じられ、眉間にしわが寄る。火の玉は徐々に大きくなっていく。バリュフは二つの玉を左右に分ける。その額や体には、汗がにじむ。側にいるセヴルの顔からも汗が流れ落ちる。火の玉は、すでに人間の頭を超える大きさになっていた。火の玉の中で、炎が渦巻き暴れ狂っている。バリュフが、左の玉を穴に向かって撃ち出す。
「『火球(ファイアボール)』」
高く響く音がして、一つ目の火球が、穴の底で爆発を起こす。開放された炎は渦を巻く。固まる蟲を飲み込みながら、あっという間にボロボロに燃やしてしまう。だが、炎に向かってくる蟲の数は減らない。炎の渦が、蟲の渦に飲み込まれていく。
螺旋階段を上ってくる丸蟲をセヴルが切り捨てる。
バリュフは、ふらつく足で右手に残された火球を蟲の渦に向かって撃つ。火球は、蟲の渦に飲み込まれる。
セヴルは、飛び掛ってくる蟲を切り裂き、その死体を左手の鞘で穴の中に叩き落とす。
耳を破壊しそうなほどの高い音が響き、大爆発が起きる。真昼の太陽よりも明るい光が、蟲を白く染め替え、やがて消し去ってしまう。
バリュフが、螺旋階段の上に座り込む。
セヴルは飛び掛ってくる蟲を探すが、もはや動いている蟲はいない。階段を下りて、蟲を探しに行こうとすると、バリュフが止める。
「まだ、行くな」
「熱いの?」
「違う。火球を使うと、爆発した周辺の生き物は窒息するんだ。空気がなくなるからね」
セヴルは、穴の底を眺める。
「火球ってすごいね。一回でこんなに蟲が殺せるなんて」
「いや、これは二回分だよ」
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