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金色の人生
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焼酎をストレートで飲みながら、まるで他人の話をするかのように、自分の過去を語り始めた。
どこか諦めたような、虚しいような、でも淡々とした喋り方で。
その内容は、私が夢にまで見た刺激的な人生だった。
「私はさ、高校入ってすぐ家出したんだよね。母親が再婚して、その再婚相手が私の風呂を覗きに来るクズ野郎でさ。あ、本当の父親?誰だか知らないんだ。母親も誰が父親だかわかんないみたい」
夏美は、自分の退屈な学生時代とはかけ離れた話に、両手で缶ビールを握りしめた。
「高校なんて行ったの、最初の数カ月ぐらいかな。夏前には家に帰らなくなって、ダチとか、ネットで知り合った男の家とか、転々としてた。金をもらったこともあったな。あれって売春とかになるのかな?当時はそんなことも考えてなくてね」
夏美は、あまりの衝撃に呆然としていた。テレビとかネットニュースで見るような話が、いま目の前で展開している。
「ふつー、娘がそんなことしてたらどうする?ひっぱたいて髪の毛つけんででも連れ戻すでしょ?でも私の親は我関せず。厄介払いができたぐらいに思ってたんじゃないかな」
そんなことないって夏美は言いかけたが、口をつぐんで話を聞いていた。自分はそんな無責任な言葉は出せない。
「男の家巡りも、友達と遊ぶのも、なんとなく飽きちゃって。18で海外に出たのが、人生のターニングポイントかな。バックパッカーって言うと聞こえは良いけど。要するに貧乏旅行者。最初は楽しかったよ?見たことのない風景、言語、食べ物。けど、お金無くなるとやばいじゃん?」
冬香は焼酎のパックをくるくると手の中で回していた。
「イタリアだかに行ったときかな?街でフラフラしているヒッピーみたいのに声かけられて、もう見た感じからヤバそうなんだけど、行く宛もないからついて行ったんだよね」
ぞくぞくする。夏美はスリルと興奮で身震いした。
「こんなこと言ったらおねーさんに引かれちゃうかな?そいつの家で、みんなキメてんの。あ、クスリってことね」
クスリ?ドラッグ?!夏美はまじまじと冬香の顔を見た。
「あたしも変な錠剤飲まされてさ。もう頭の中ぐちゃぐちゃ。でも多幸感ってヤツ?とにかく楽しくって」
「気づいたら公園に一人で寝てた。たぶんヤるだけやって捨てられてんだろうね」
夏美は、冬香の話が現実離れしすぎて、目がまわりそうだった。
「え?大丈夫だったの?」
「なにが?体?もうボロボロ」
「いや、そうじゃなくて、その」
「心の問題?ぜーんぜん、日本にいるときとそんなに変わんないよ」
「そう、なんだ、、、」
「で、自分のポケット見たらさ、なんか金が入っていたのよ、それも結構な金額。よく盗られなかったと思ったけど、ホームレスみたいな格好してたから金持っているとおもわれなかったんだろうね」
「ラッキーでしたね、、」
「ラッキーか、そうだね。そっからカジノに行ったら、めっちゃ当たっちゃってさ!あれも一種のドラッグだね」
夏美には、見たことのない世界だった。
「札びらで男を犬みたいに使ったりね。それはそれで楽しかったけど、金が無くなったら誰もいなくなったね」
夏美は息をのんだ。目の前の金髪の女性が、まるで冒険映画のような体験をしてきたことに、現実感がなかった。
どこか諦めたような、虚しいような、でも淡々とした喋り方で。
その内容は、私が夢にまで見た刺激的な人生だった。
「私はさ、高校入ってすぐ家出したんだよね。母親が再婚して、その再婚相手が私の風呂を覗きに来るクズ野郎でさ。あ、本当の父親?誰だか知らないんだ。母親も誰が父親だかわかんないみたい」
夏美は、自分の退屈な学生時代とはかけ離れた話に、両手で缶ビールを握りしめた。
「高校なんて行ったの、最初の数カ月ぐらいかな。夏前には家に帰らなくなって、ダチとか、ネットで知り合った男の家とか、転々としてた。金をもらったこともあったな。あれって売春とかになるのかな?当時はそんなことも考えてなくてね」
夏美は、あまりの衝撃に呆然としていた。テレビとかネットニュースで見るような話が、いま目の前で展開している。
「ふつー、娘がそんなことしてたらどうする?ひっぱたいて髪の毛つけんででも連れ戻すでしょ?でも私の親は我関せず。厄介払いができたぐらいに思ってたんじゃないかな」
そんなことないって夏美は言いかけたが、口をつぐんで話を聞いていた。自分はそんな無責任な言葉は出せない。
「男の家巡りも、友達と遊ぶのも、なんとなく飽きちゃって。18で海外に出たのが、人生のターニングポイントかな。バックパッカーって言うと聞こえは良いけど。要するに貧乏旅行者。最初は楽しかったよ?見たことのない風景、言語、食べ物。けど、お金無くなるとやばいじゃん?」
冬香は焼酎のパックをくるくると手の中で回していた。
「イタリアだかに行ったときかな?街でフラフラしているヒッピーみたいのに声かけられて、もう見た感じからヤバそうなんだけど、行く宛もないからついて行ったんだよね」
ぞくぞくする。夏美はスリルと興奮で身震いした。
「こんなこと言ったらおねーさんに引かれちゃうかな?そいつの家で、みんなキメてんの。あ、クスリってことね」
クスリ?ドラッグ?!夏美はまじまじと冬香の顔を見た。
「あたしも変な錠剤飲まされてさ。もう頭の中ぐちゃぐちゃ。でも多幸感ってヤツ?とにかく楽しくって」
「気づいたら公園に一人で寝てた。たぶんヤるだけやって捨てられてんだろうね」
夏美は、冬香の話が現実離れしすぎて、目がまわりそうだった。
「え?大丈夫だったの?」
「なにが?体?もうボロボロ」
「いや、そうじゃなくて、その」
「心の問題?ぜーんぜん、日本にいるときとそんなに変わんないよ」
「そう、なんだ、、、」
「で、自分のポケット見たらさ、なんか金が入っていたのよ、それも結構な金額。よく盗られなかったと思ったけど、ホームレスみたいな格好してたから金持っているとおもわれなかったんだろうね」
「ラッキーでしたね、、」
「ラッキーか、そうだね。そっからカジノに行ったら、めっちゃ当たっちゃってさ!あれも一種のドラッグだね」
夏美には、見たことのない世界だった。
「札びらで男を犬みたいに使ったりね。それはそれで楽しかったけど、金が無くなったら誰もいなくなったね」
夏美は息をのんだ。目の前の金髪の女性が、まるで冒険映画のような体験をしてきたことに、現実感がなかった。
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