金色と漆黒
退屈な主婦と破滅を知る女。 夜の公園で交差する「無い物ねだり」の物語
結婚4年目、27歳の夏美は、代わり映えのしない日々に窒息しかけていた。夫とは会話がなく、職場と家の往復だけの毎日。「もっと刺激的な人生を送りたかった」
そんな満たされない思いを抱え、夜の公園で缶ビールを煽っていた夏美の前に、一人の女性が現れる。
鮮やかな金髪、奔放な振る舞い。彼女の名は冬香。
18歳で日本を飛び出し、世界を放浪し、ドラッグや狂乱の夜を駆け抜けてきた冬香の「金色の人生」に、夏美は強烈な憧れを抱く。
だが、冬香がその瞳の奥に隠していたのは、夏美が想像もしない「虚無」と、夏美が忌み嫌う「退屈」への切実な渇望だった。
「刺激的な人生なんて、なんにも残らないよ」
金色の虚像と、漆黒の実像。
対照的な二人の対話の果てに、夏美が数年後に見た景色とは。
日常の尊さを再発見する、心温まるヒューマンドラマ。
登場人物:
夏美:27歳、結婚して4年目。夫の俊哉とは倦怠期気味。真面目な性格で何不自由ない暮らしをしてきた。
共働きだが、毎日仕事で疲れ、家事をして、俊哉との会話もなく、「結婚してもさびしい」と感じている
冬香:27歳、独身。金髪。波乱の人生を送ってきた。世界中を渡り歩いて、数々の男性経験を持つ。博打、ドラッグ、乱交パーティーまで経験している。
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