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1章 セキュリティ女子高生、紬
1−1 図書室の異変とトラブルメーカー
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放課後の図書室。私は窓際のカウンター席に分厚い専門書を広げて、静かな時間を味わうつもりだった。
だけど、それは長く続かない。
「つ・む・ぎ! 大変、大変!」
大声とともに現れたのは、私の幼馴染であり親友、そしてクラス一のトラブルメーカー、七香だ。
「……ここ図書室だよ、七香」
注意したところで効果はない。案の定、七香は真向かいに腰を下ろし、ぐいっと顔を寄せてきた。
彼女は流行やSNSに敏感で、いつも賑やかなタイプ。対して私は目立たず、本を読んでいる方が落ち着く。
正反対の私たちが一緒にいる理由は簡単だ。七香が何かをやらかすたび、私を頼ってくるから。
「紬、今度こそヤバいかも……!」
その声色には、いつもの冗談めいた調子がなかった。私は本を閉じ、観念して耳を傾ける。
「限定グッズの予約サイトでさ、パスワードが面倒すぎて……隣にいた友達に入力してもらっちゃった」
一瞬、胸の奥が冷たくなる。
――それは絶対にやってはいけないこと。パパがいつも言っていた。「パスワードは本人だけの秘密の鍵」だと。
七香は、その鍵を自分から差し出してしまったのだ。
だけど、それは長く続かない。
「つ・む・ぎ! 大変、大変!」
大声とともに現れたのは、私の幼馴染であり親友、そしてクラス一のトラブルメーカー、七香だ。
「……ここ図書室だよ、七香」
注意したところで効果はない。案の定、七香は真向かいに腰を下ろし、ぐいっと顔を寄せてきた。
彼女は流行やSNSに敏感で、いつも賑やかなタイプ。対して私は目立たず、本を読んでいる方が落ち着く。
正反対の私たちが一緒にいる理由は簡単だ。七香が何かをやらかすたび、私を頼ってくるから。
「紬、今度こそヤバいかも……!」
その声色には、いつもの冗談めいた調子がなかった。私は本を閉じ、観念して耳を傾ける。
「限定グッズの予約サイトでさ、パスワードが面倒すぎて……隣にいた友達に入力してもらっちゃった」
一瞬、胸の奥が冷たくなる。
――それは絶対にやってはいけないこと。パパがいつも言っていた。「パスワードは本人だけの秘密の鍵」だと。
七香は、その鍵を自分から差し出してしまったのだ。
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