38 / 58
味
しおりを挟む
俺は料理が得意だ。幼い頃から興味があったし、母の手伝いをして楽しさを知る。母は手伝う行為に褒めるし、俺が手伝う料理は必ず美味しいと笑顔で褒める。
その笑顔を絶やさない為にも学年が上がるにつれて、スーパーも一緒に行って、何を作るか母と喋るのが大好きだった。高校生にもなれば、母の代わりに料理をする日も多くなる。少しでも負担が減れば良いと思いの行動だ。
「今日の晩飯は俺が作るから」
「じゃあ、今日の仕事は頑張らなくちゃね」
本物の笑顔を知ってる俺には仕事へ行く母の笑顔は、苦労が見受けられる。俺は母が大好きなカレーを作ることにした。しかし、母はいつもの時間に帰って来ない。
一人で待つ。今日の隠し味で、より美味しくなった。母なら味の変化に気付いて喜ぶはずだ。何か仕事でトラブルでもあったのだろうか。そんな中、着信音が部屋を支配した。
「もしもし?」
俺が声を発すると見知らぬ男性の声がする。あんまり何を言っているのか、理解は出来なかったし、したくなった。場所を指定されてた病院の一室に入る。誰だが分からないが白い布で顔を隠されている。
「ご確認下さい」
布が捲られて、俺は顔を目視する。そして、即答した。
「知りません。家に帰ります。母が待っているので」
違う。似てるだけで違う。カレーを二人分作ってるんだから、そろそろ帰らないといけない。ドアノブを手にかけると肩を掴まれる。振り向くと知らない奴だ。
「引き止めてすいません。本当に違いますか?」
「はい。違います。母が帰ってきたら、カレー温めないといけないので、そろそろ帰ります」
「そのカレー……。一人で食べても美味しくないですよ」
人を初めて殴った。悪い事なのは知っている。それは母から教わった事だ。殴った後、涙が出てくる。まだ俺は母のただいまを聞いてない。初めての隠し味で、自信作のカレーを独りで食べろだなんて……。隠し味? 作った俺が食べても、それは隠れてない。
事後処理を済ませて、深夜に家へ帰る。カレーを温め直さないといけない。帰り道に女性が一人、夜道に座り込んでいた。
「あの……」
「何?」
いつもなら見て見ぬ振りをして通り過ぎるはずだった。そんな俺が声を掛ける。
「カレー……作り過ぎちゃって。一緒に食べてくれると嬉しいです」
「美味しいの?」
「隠し味に自信があります」
お互い真っ赤に目が腫れていた。そんな二人が笑顔でカレーを食べに歩く。知らない仲も、気付く味あり。
その笑顔を絶やさない為にも学年が上がるにつれて、スーパーも一緒に行って、何を作るか母と喋るのが大好きだった。高校生にもなれば、母の代わりに料理をする日も多くなる。少しでも負担が減れば良いと思いの行動だ。
「今日の晩飯は俺が作るから」
「じゃあ、今日の仕事は頑張らなくちゃね」
本物の笑顔を知ってる俺には仕事へ行く母の笑顔は、苦労が見受けられる。俺は母が大好きなカレーを作ることにした。しかし、母はいつもの時間に帰って来ない。
一人で待つ。今日の隠し味で、より美味しくなった。母なら味の変化に気付いて喜ぶはずだ。何か仕事でトラブルでもあったのだろうか。そんな中、着信音が部屋を支配した。
「もしもし?」
俺が声を発すると見知らぬ男性の声がする。あんまり何を言っているのか、理解は出来なかったし、したくなった。場所を指定されてた病院の一室に入る。誰だが分からないが白い布で顔を隠されている。
「ご確認下さい」
布が捲られて、俺は顔を目視する。そして、即答した。
「知りません。家に帰ります。母が待っているので」
違う。似てるだけで違う。カレーを二人分作ってるんだから、そろそろ帰らないといけない。ドアノブを手にかけると肩を掴まれる。振り向くと知らない奴だ。
「引き止めてすいません。本当に違いますか?」
「はい。違います。母が帰ってきたら、カレー温めないといけないので、そろそろ帰ります」
「そのカレー……。一人で食べても美味しくないですよ」
人を初めて殴った。悪い事なのは知っている。それは母から教わった事だ。殴った後、涙が出てくる。まだ俺は母のただいまを聞いてない。初めての隠し味で、自信作のカレーを独りで食べろだなんて……。隠し味? 作った俺が食べても、それは隠れてない。
事後処理を済ませて、深夜に家へ帰る。カレーを温め直さないといけない。帰り道に女性が一人、夜道に座り込んでいた。
「あの……」
「何?」
いつもなら見て見ぬ振りをして通り過ぎるはずだった。そんな俺が声を掛ける。
「カレー……作り過ぎちゃって。一緒に食べてくれると嬉しいです」
「美味しいの?」
「隠し味に自信があります」
お互い真っ赤に目が腫れていた。そんな二人が笑顔でカレーを食べに歩く。知らない仲も、気付く味あり。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる