6 / 27
No.5 グラニーテファミリー①
しおりを挟むグラニーテファミリー
フルノフス地方にでは古来から存在するマフィアの1つ。そこのボスはレヴリ・グラニーテであり、その事実は揺らぐ事がないはずだったが…
レヴリは3日前突如、息を引き取った。
銃と刀を使う彼女の腕前は男ばかりのむさ苦しい数々のマフィアに有無を言わさず彼女の目に宿る紺色と緋色の目は見るもの全てを圧倒させた。彼女はその目を隠すためデスマスクで顔を隠した。
グラニーテファミリーの用心棒には隣国で死んだはずの亡霊剣豪や、滅んだはずの伝説、『存在不可能』の肩書きをもつ剣士、『乗車拒否』の異名を持つ
ケンタウロスのアーチャーなど、数々の伝説の殺し屋が傘下にいた。だが、やはり異質な力を持つものたちはどういうわけかきまって短命なのだ。代償ともいうべきか、負荷というものがかかった結果なのかそれは不明ではあるが、
その中で異質を極めたのが謎の八十人斬りの侍、楽號だった。
誰も知る由もない。その楽號が姿形、性別すらを変え転生を繰り返し、
レヴリを影から守る右腕としてファミリーにいた事実を。
楽號の異名は転生を繰り返すことから不死鳥と名付けられたがその概念すらもとうに超えている現実否定的な存在から『不死超』とレヴリから呼ばれていた。この存在を知る者は数少ない。
そして、ここから先は誰も知らない。
楽號はレヴリを何年も守っていた。
どんな悲惨な死に方や拷問、
特攻を顧みず
死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで蘇り
記憶すら曖昧になりながら、人としても大切なものすら摩耗させながら死んでは蘇り、レヴリを守るということだけを
灯火に生きていた。
その理由の根本は楽號が転生する前の最初の人格の主、無印の楽號がレヴリを愛していたからだ。
たった一つ。それだけの理由。
その理由すら今の楽號は知らないし憶えてもいないというのに…守れ。という本能のみで彼は彼女を守り続けた。
しかし、楽號といえど、不可能はあったのだ。単純明快な敗北と死が存在するのだ。
彼自身そのような死が来る事を予測できなっだであろう。
其れもその筈…。
敵が彼女となれば、
それを殺すことは不可能だ。
レヴリグラニーテの前に立ちはだかる殺し屋を幾度も殺してきた楽號でも
レヴリと瓜二つ、
そして同じ目をもつ『彼女』を
殺せなかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる