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No.6 グラニーテファミリー②
しおりを挟む能面の裏はレヴリグラニーテそのもの。
しかしそれはレヴリグラニーテではない。
彼女はレヴリグラニーテから生まれた呪いの一つ。 人々はそのグラニーテの呪いの存在を知らない。知るはずも知る由も無い
レヴリですら知らないのだから。
真っ当な血筋、家系を継ぐ彼女ですら知り得ない。自分の娘であるオロルと同時期に生まれたもうひとりの娘の存在を知らないのはおかしい…しかし知らないし知らないのだ。まるでそこだけぽっかりと記憶を抜かれてしまったかのように知らないのだ。
勇者ヒツギによって切られた者は
ヒツギ能力でもある『虚無回帰』
によって存在をなかったものにされる。
その力は斬った人物の戸籍や、その名前を無くすものであり、生みの親でもあっても娘がヒツギの会心の一撃を食らえば親は娘の存在を忘れるというもの。
ヒツギの祖先である勇者ハカモリは魔王を虚無回帰で斬ったことによって魔王の存在を魔物すべてから消した。記憶もその存在による権力や魔力ですら消したのだ。
結果、魔王自身も自分が何者であるか分からず認知されてない化け物という扱いを受け、最終的に自害したのだから恐ろしい力と言えよう。
だが、その虚無回帰を受けてもなお、死を迎えない者がいた。
能面をかぶり和服にトレンチコート
を被った剣士だ。
2つ大きな鉈のような
ナイフを持つその剣士は
ヒツギの虚無回帰を受けても
尚、ヒツギを返り討ちするほどの
力を持っていた。
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