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第9話:女のエネルギーチャージ
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深夜2時。
女は、家に戻ると、早速男にLINEした。
「今日はお店に来てくれてありがとう。嬉しかった。けど、お店じゃない所で話せたらもっと、嬉しかったな。」
深夜なので、返事は返ってこない。
女は、返事が来ることを期待しつつ、眠りについた。
翌朝10時。
女は、目覚ましで目が覚めた。期待を胸に、LINEを開いてみると、男からメッセージが返ってきていた。
(「なんて、返ってきてるかな。」)
少し緊張した面持ちで男とのトーク画面を開く。
「おはよう。昨日はお疲れ様。来週も講習会、よろしくね。」
そのメッセージを見て、女はスマホをソファに投げた。
「違~う、そうじゃないって。」
痺れを切らした女は、再びスマホを取り、メッセージを送った。
「今日、会いたい。会える時間、ある?」
返事は思いの外、直ぐに返ってきた。
「今、シンポジウムがあって、ビッグハート出雲にいるよ。16時まであるから、その後だったら大丈夫だよ。」
(「やったー!」)
女は、内心、喜びを爆発させた。が、返事は普通に振る舞う。
「16時に出雲市駅行くね。」
メッセージ送るも、返事は返ってこない。
(「シンポジウム、始まったのかな。」)
10時15分。
軽く準備を整えた女も、出かけることにした。
(車使わなかったら、助手席乗れちゃうかも!)
淡い期待を抱きつつ、女はタクシー会社に連絡した。
「はい、一畑タクシーです。」
「神社前のアパートまでタクシー1台お願いします。」
「分かりました。手配しますので、お待ち下さい。」
10時25分。
連絡して10分後に、タクシーが到着した。
「お待たせしましたって、もしかして、ミカちゃん?」
女と同じ位の年のタクシー運転手の女性が、女に、話しかけるも、女は、誰なのか、皆目見当がつかないでいた。
「だれ、ですか?」
「久しぶりだから、覚えてないかな。中1で同じクラスだった、大塚ミサキだよ。」
(大塚ミサキ、女は、その名前にピンときた。中1の一学期しか学校に行ってないけど、偶然にも席替えで隣になった、ミサキに声かけてもらって話していたっけ。他の女子は、知らないけど、ミサキなら思い出した。)
「ミサキちゃん!?久しぶりだね。元気そうだね。」
「うん。ミカちゃんも、元気そうだね。乗って。」
(女は、タクシーに乗り込む。)
「どこに行こうか。」
「出雲市駅で、お願い。」
「了解。シートベルト、お願いね。」
(女が、シートベルトしたのを確認するとミサキは出発した。)
10分後、タクシーは駅に到着した。
料金を払うと、ミサキがドアを開ける。
「忘れ物、ない?」
「うん、大丈夫。」
「気をつけて行ってきてね。また、会おうね。」
「うん。ありがとう。」
女は、タクシーを降りて、松江までの往復切符買って、ホームに移動した。
次の時間が、10時50分。電車は既にホームに到着して乗れるようになっている。女は、電車に乗り、無事に席を確保し、スマホの時計を見る。10時45分、電車の出発を待った。
10時50分、定刻通りに電車は出発した。11時35分、電車は、無事に松江に到着した。出雲を出発前に、駅前にある、行きつけの美容室とマッサージに予約して、向かった。
11時45分、最初に入ったのは、美容室だった。
「ミカちゃん、いらっしゃい。」
「しのぶさん、急に連絡してすみませんでした。忙しかったですよね。」
「大丈夫、ちょうど落ち着いた時間だったから。さあ、座って。」
店長のしのぶは、女を席に座らせる。
「それで。ミカちゃん、少しニヤけてるけど、好きな人でも、出来た?」
「好きって言えるほど、仲良くないというか。」
「どういうこと?」
「同じ町内で小中一緒の幼なじみで、中学3年間同じクラスだったんですけど、中学は1年の一学期しか行ってなくて、学校に行かなくなってからは、毎日、配布物届けてくれたりしてたから、クラス替え怖くて先生に、3年間、この人と同じクラスにしてくださいって言ったことはあります。」
「それ、好きって、ことじゃん。で、その彼と再会して、好きが再燃したって感じかな。」
しのぶさんの言葉に女の顔は紅潮した。
女は、恥ずかしくなって、下を向く。
下を向いた女の顔を、しのぶさんは上げた。
「好きな人が出来たのは、素敵なことだから、自信持って。」
「出来るかな。」
「その自信の原石を導いてあげるのが、私たちなんだから、遠慮なく頼ってくれれば、良いよ。」
女は、その言葉に、少し気が楽になった。
「お願いします。」
しのぶさんは、笑顔で頷いて、カットを始めていく。
女は、鏡をジッと見つめている。しのぶさんがカットしていく中で、徐々に見慣れた自分から新しい自分が顔を出した。肩甲骨まであった髪がベリーショートまで短くなっていく。
「ミカちゃんは、短い方が、カワイイよ。それに、明るく元気に見えるし、ね。」
「か、かわいい、、、。」
あまりの変わりぶりに言葉を失った女に、しのぶさんは続けた。
「ほら、笑ってごらん。」
女は、しのぶさんに言われた通りに笑って見せた。
「ほら、かわいい!ミカちゃんは、短い方が、やっぱり、かわいいよ。今日、頑張ってね。」
「ありがとうございました。」
女は、料金を支払い、店を出た。
12時30分、次のマッサージの時間まで時間あるし、場所も今いる駅前ビルの3階。1階にある美容室の周りに、喫煙可のカフェを見つけた女は、そこで一服しながら珈琲で休むことにした。
13時10分、そろそろ時間となり、女は、カフェを出て、3階に移動する。
「ミカちゃん、いらっしゃい。」
「カヤコ姉、お世話になります。」
このマッサージ店は、アロマを使ったマッサージのお店、女の従姉妹のお姉さん、カヤコが経営するお店だ。
「さぁ、ここに横になって。」
カヤコが案内する所にうつ伏せになった。
「今日は全身45分で良いのかな。」
「はい。」
「じゃあ始めるね。」
「お願いします。」
カヤコのマッサージの気持ちよさに一瞬でウトウトになった。目の上に温タオルを乗せられた瞬間に寝落ちしてしまっていた。
「ミカちゃん、ミカちゃん。終わったよ。」
カヤコの声かけにハッとなって起き上がる。
「あ、ありがとうございます。」
女は、ふと、匂いを嗅ぐ。
「今日、いつもと違う香りだ。、、、桃?」
「うん。ミカちゃん来る前に、しのぶさんから私に連絡あって、このあと、好きな人と会うって聞いたから、いつもと違う香りで、ミカちゃんに合う香りにしてみたよ。」
女は、不意に恥ずかしくなって頬を紅潮させた。
「あっ、ありがとうございます。」
会計を済ませて、女が、店を出ようとすると、カヤコが呼び止める。
「ミカちゃん、ちょっと待って。」
「はい。」
「これ、お守りであげる。ピーチオイルの入ったハンドクリーム。頑張ってね。」
「ありがとうございます。」
少し顔が晴れた女は、スッキリした感じで店を出た。
14時10分、女は、バス停向かって歩いていく。
14時18分、無事に一畑電車の松江しんじ湖温泉駅に向かうバスに乗れた女は、束の間の休息をした。
しばらくして、バスは松江しんじ湖温泉駅近くのバス停に停車した。乗り換えて、一畑電車で出雲に帰る女は、またちょっと、電鉄出雲市が近づく度に緊張度が増した。
15時45分、電車は、無事に、電鉄出雲市に到着した。
電車を降りた女は、お守りでもらったハンドクリームを付けて、深呼吸をした。
「ヨシッ!」
女は、そう言って、改札口を出た。
-続く-
女は、家に戻ると、早速男にLINEした。
「今日はお店に来てくれてありがとう。嬉しかった。けど、お店じゃない所で話せたらもっと、嬉しかったな。」
深夜なので、返事は返ってこない。
女は、返事が来ることを期待しつつ、眠りについた。
翌朝10時。
女は、目覚ましで目が覚めた。期待を胸に、LINEを開いてみると、男からメッセージが返ってきていた。
(「なんて、返ってきてるかな。」)
少し緊張した面持ちで男とのトーク画面を開く。
「おはよう。昨日はお疲れ様。来週も講習会、よろしくね。」
そのメッセージを見て、女はスマホをソファに投げた。
「違~う、そうじゃないって。」
痺れを切らした女は、再びスマホを取り、メッセージを送った。
「今日、会いたい。会える時間、ある?」
返事は思いの外、直ぐに返ってきた。
「今、シンポジウムがあって、ビッグハート出雲にいるよ。16時まであるから、その後だったら大丈夫だよ。」
(「やったー!」)
女は、内心、喜びを爆発させた。が、返事は普通に振る舞う。
「16時に出雲市駅行くね。」
メッセージ送るも、返事は返ってこない。
(「シンポジウム、始まったのかな。」)
10時15分。
軽く準備を整えた女も、出かけることにした。
(車使わなかったら、助手席乗れちゃうかも!)
淡い期待を抱きつつ、女はタクシー会社に連絡した。
「はい、一畑タクシーです。」
「神社前のアパートまでタクシー1台お願いします。」
「分かりました。手配しますので、お待ち下さい。」
10時25分。
連絡して10分後に、タクシーが到着した。
「お待たせしましたって、もしかして、ミカちゃん?」
女と同じ位の年のタクシー運転手の女性が、女に、話しかけるも、女は、誰なのか、皆目見当がつかないでいた。
「だれ、ですか?」
「久しぶりだから、覚えてないかな。中1で同じクラスだった、大塚ミサキだよ。」
(大塚ミサキ、女は、その名前にピンときた。中1の一学期しか学校に行ってないけど、偶然にも席替えで隣になった、ミサキに声かけてもらって話していたっけ。他の女子は、知らないけど、ミサキなら思い出した。)
「ミサキちゃん!?久しぶりだね。元気そうだね。」
「うん。ミカちゃんも、元気そうだね。乗って。」
(女は、タクシーに乗り込む。)
「どこに行こうか。」
「出雲市駅で、お願い。」
「了解。シートベルト、お願いね。」
(女が、シートベルトしたのを確認するとミサキは出発した。)
10分後、タクシーは駅に到着した。
料金を払うと、ミサキがドアを開ける。
「忘れ物、ない?」
「うん、大丈夫。」
「気をつけて行ってきてね。また、会おうね。」
「うん。ありがとう。」
女は、タクシーを降りて、松江までの往復切符買って、ホームに移動した。
次の時間が、10時50分。電車は既にホームに到着して乗れるようになっている。女は、電車に乗り、無事に席を確保し、スマホの時計を見る。10時45分、電車の出発を待った。
10時50分、定刻通りに電車は出発した。11時35分、電車は、無事に松江に到着した。出雲を出発前に、駅前にある、行きつけの美容室とマッサージに予約して、向かった。
11時45分、最初に入ったのは、美容室だった。
「ミカちゃん、いらっしゃい。」
「しのぶさん、急に連絡してすみませんでした。忙しかったですよね。」
「大丈夫、ちょうど落ち着いた時間だったから。さあ、座って。」
店長のしのぶは、女を席に座らせる。
「それで。ミカちゃん、少しニヤけてるけど、好きな人でも、出来た?」
「好きって言えるほど、仲良くないというか。」
「どういうこと?」
「同じ町内で小中一緒の幼なじみで、中学3年間同じクラスだったんですけど、中学は1年の一学期しか行ってなくて、学校に行かなくなってからは、毎日、配布物届けてくれたりしてたから、クラス替え怖くて先生に、3年間、この人と同じクラスにしてくださいって言ったことはあります。」
「それ、好きって、ことじゃん。で、その彼と再会して、好きが再燃したって感じかな。」
しのぶさんの言葉に女の顔は紅潮した。
女は、恥ずかしくなって、下を向く。
下を向いた女の顔を、しのぶさんは上げた。
「好きな人が出来たのは、素敵なことだから、自信持って。」
「出来るかな。」
「その自信の原石を導いてあげるのが、私たちなんだから、遠慮なく頼ってくれれば、良いよ。」
女は、その言葉に、少し気が楽になった。
「お願いします。」
しのぶさんは、笑顔で頷いて、カットを始めていく。
女は、鏡をジッと見つめている。しのぶさんがカットしていく中で、徐々に見慣れた自分から新しい自分が顔を出した。肩甲骨まであった髪がベリーショートまで短くなっていく。
「ミカちゃんは、短い方が、カワイイよ。それに、明るく元気に見えるし、ね。」
「か、かわいい、、、。」
あまりの変わりぶりに言葉を失った女に、しのぶさんは続けた。
「ほら、笑ってごらん。」
女は、しのぶさんに言われた通りに笑って見せた。
「ほら、かわいい!ミカちゃんは、短い方が、やっぱり、かわいいよ。今日、頑張ってね。」
「ありがとうございました。」
女は、料金を支払い、店を出た。
12時30分、次のマッサージの時間まで時間あるし、場所も今いる駅前ビルの3階。1階にある美容室の周りに、喫煙可のカフェを見つけた女は、そこで一服しながら珈琲で休むことにした。
13時10分、そろそろ時間となり、女は、カフェを出て、3階に移動する。
「ミカちゃん、いらっしゃい。」
「カヤコ姉、お世話になります。」
このマッサージ店は、アロマを使ったマッサージのお店、女の従姉妹のお姉さん、カヤコが経営するお店だ。
「さぁ、ここに横になって。」
カヤコが案内する所にうつ伏せになった。
「今日は全身45分で良いのかな。」
「はい。」
「じゃあ始めるね。」
「お願いします。」
カヤコのマッサージの気持ちよさに一瞬でウトウトになった。目の上に温タオルを乗せられた瞬間に寝落ちしてしまっていた。
「ミカちゃん、ミカちゃん。終わったよ。」
カヤコの声かけにハッとなって起き上がる。
「あ、ありがとうございます。」
女は、ふと、匂いを嗅ぐ。
「今日、いつもと違う香りだ。、、、桃?」
「うん。ミカちゃん来る前に、しのぶさんから私に連絡あって、このあと、好きな人と会うって聞いたから、いつもと違う香りで、ミカちゃんに合う香りにしてみたよ。」
女は、不意に恥ずかしくなって頬を紅潮させた。
「あっ、ありがとうございます。」
会計を済ませて、女が、店を出ようとすると、カヤコが呼び止める。
「ミカちゃん、ちょっと待って。」
「はい。」
「これ、お守りであげる。ピーチオイルの入ったハンドクリーム。頑張ってね。」
「ありがとうございます。」
少し顔が晴れた女は、スッキリした感じで店を出た。
14時10分、女は、バス停向かって歩いていく。
14時18分、無事に一畑電車の松江しんじ湖温泉駅に向かうバスに乗れた女は、束の間の休息をした。
しばらくして、バスは松江しんじ湖温泉駅近くのバス停に停車した。乗り換えて、一畑電車で出雲に帰る女は、またちょっと、電鉄出雲市が近づく度に緊張度が増した。
15時45分、電車は、無事に、電鉄出雲市に到着した。
電車を降りた女は、お守りでもらったハンドクリームを付けて、深呼吸をした。
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