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Ⅴ 救済の魔女
第87話 言い分
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魔女協会たちの裁判は、ひと悶着あった。アリス様は、わたしたち人間が嫌いになったから逃げたと、はっきり言ったからだ。
アリス様は自分たちのことを嫌いになっていないと、ありもしない希望を宿している。全部知ったら、どうなるだろう。
次はリュウとダイキ。
魔女でもない二人を裁判するなんて。二人がおかした罪なんて、今回のみ。しかも、二人の裁判はハルトを誘拐、監禁のあらぬ罪を着せられている。
二人は身の潔白を証明したが、一向に無罪に勝ち取れない。全然信用していない。当然だ。ここにいる全員がそれを、絶対に認めないから。
ここにいるのは、わたしたちを否定する人たちの集まり。認めるはずがない。
このままじゃ、拉致が明かない。裁判長が証言人を連れてきた。それは、被害者側ではあるハルトだった。良かった。意識を失ったあと、全然姿をみないから、何処かで倒れてんじゃないかと心配した。
ハルトは至って元気。硬そうな服に汚れ一つついていない。ハルトは、わたしたちのことを一切見ない。
目が合わなかった。
あらぬ罪を着せられて無実の二人に、良い証言を。そう願った。ハルトは絶対、リュウたちのことを、見捨てない。
「俺は、誘拐も監禁もされていない。自分からここを出て自分から帰ってきた。それだけ」
ハルト、よく言ってくれた。
ハルトの証言は、野次馬たちのそそられた奮に、塩を降った。ハルトの証言を信じない人はいないだろう。
なんせ、第七皇子。王様の目の前だ。信じるしかない。
リュウとダイキの罪は、晴れて無罪になった。ハルトのおかげだ。野次馬たちは少し、静かになった気がする。
ハルトの登場で、塩になったから。裁判はそのまま続行。
次にナズナ先輩とマナミ先輩。
二人ビクビクしながら、台の上に立っている。まるで、それが処刑台のように怯えている。裁かれる理由はこうだった。
どうしてノルン襲撃に戦うよりも、逃げたのか。十年前のことだ。今堀り起こすなんて。
「戦うよりも、守るのを先決したわ」
「確かに逃げたと解釈されるけど、戦うだけが魔女じゃない。守るのも魔女なの」
十年前のあの悲劇、誰もが戦い泣き崩れ、死んでいった。街の人たちは、なす術なくころされた。
守る魔女がいなかったら、この被害は、もっと多かった。ナズナ先輩マナミ先輩のおかげで、町の人たちの安全が確保された。二人はなんの罪もない。
裁判長はいきなり、身の上話を始めた。突然。十年前の悲劇の話を持ちかけてきてから、様子がおかしい。
涙を流し、顔を真っ赤にさせている。
十年前の悲劇。街は壊され、人々は眠れぬ恐怖に陥れた。裁判長も同じだ。その一人。しかも身内がころされている。あのとき、戦ってさえくれれば、身内は今でも生きているのにと。
それはただの、この裁判では不要な感情では。
「それ、あんたの身の上話に、あたしたちの有罪無罪が関わってるわけ?」
「裁判に感情はいらない。平等な裁判を!」
ナズナ先輩は、やれやれと手のひらを上に向かせ、参ったというポーズ。マナミ先輩は、拳をあげた。
全くもってそのとおりだ。
しかし、ここにいるのは、裁判長の味方。そんなの聞き入れるわけがない。結局このときもひと悶着やってやっと終了。
次はマドカ先輩。
王室管理職の人間が王様の目の前で裁かれる。傍からみたら、裏切り行為だ。マドカ先輩の裁判は、二つあった。十年前のあの悲劇で、建物を一番に破壊したのはマドカ先輩でどうしてそうなったのか、その罪を告白せよと。
「あのときは、大事な人を目の前で亡くし、興奮状態だったのです。建物を破壊し、それでさらに二次災害を起こした私を、どうか、罰してください」
胸の前に手を合わせた。
周囲の野次馬が一気に興奮した。塩を塗られて伏せていたのに、油を注がれて興奮状態。マドカ先輩に向かってあることないこと、悪口や暴言を叫んでいる。
再び鉄槌がなった。五~六回。
「静粛に! 静粛に!」
だが、その声は届かない。野次馬の声にかき消される。ほんとにどうしようもない人たちだ。
確かに。あの斬撃で建物へ崩壊。亡くなった人が大勢いた。でも知っている? あの事件で一番戦ったのはマドカ先輩なんだよ。
途中から参加したけど、その討伐数は抜かされることなくぶっちぎりに一位で、街の人たちからノルンを守っていた。
それを知らず、知ったような口でマドカ先輩の人格を否定するなんて。もうそろそろ限界だ。こんな奴等、殴ってやらないと気がすまない。
シノには止められたけど、我慢ならん。今すぐにでも、飛び掛かって殴りたい。
すると、微かにマドカ先輩が笑った気がした。見間違いかもしれない。
「しかし――もう一つの罪に、私は何も知らないです」
マドカ先輩がおだやかに言った。
もう一つの罪とは、なぜ魔女が王室管理職なのか。なぜ魔女が平気で王様の前にいるのか。裁判長、野次馬たちはこう結論つけた。
「体を使って管理職に入ったんだ」と。
一部の人はマドカ先輩の、その成熟した体つきをみて、そう考えたに違いない。なんて言いがかり。
管理職につけたのは、全部マドカ先輩の努力の成果。野次馬たちが静かになったのを見計らって、マドカ先輩は話を続けた。
「この裁判、さっきから何を言いがかりで言っているのでしょうか? 魔女だからですか? 忌み子だからですか? この裁判は、宮殿に侵入したことと王様に楯突いたことの裁判。ずっと最初から、話がズレてますけど、大丈夫ですか?」
ふふふと、あざ笑うように笑った。
暫く静かになった。
荒々しかった海が次第に穏やかになり、凪のように水平になった。マドカ先輩の裁判は終わり。今まで、荒々しかったせいで終始したのに、今までにない穏やかな最後。
次にシノ。
静かな空間で始まる。マドカ先輩の指摘に、シノから普通の裁判になった。罪状を言われ、本当かどうか確かめる。
嘘偽りなく本当だ。宮殿に侵入したこと、王様に楯突いたこと、これは紛れもなく事実だ。でも逆に、シノから質問が。
「どうしてここに、クーデターを起こしている奴らがいるの?」
辺りのざわつきは、波紋のように広がった。ここの傍観席にいるのは、全員クーデターを起こしている連中だ。
あの子たちがいる。親と一緒なのだろう。心配そうにこの裁判を見届けていた。
裁判長は、魔女について最も知っている人物だと。シノはそこを指摘した。まるで、ドラマに出てくるベテラン警察官のような振る舞い。
「ここは、宮殿の一部じゃないの? 私たちが気絶したのはせいぜい十五分弱。その間、近くの裁判所に移動するのは不可能。表のほうはまだお茶会が開いてて、警備の人たちは簡単にそこから離れられない。しかも、ここから近い裁判所はここから三千㌔離れた場所。到底不可能だわ」
しぃんと静かになった。
お互いの顔を見合っていた。裁判長は口を固く閉じている。王様は、びっくりしてて目を見開いている。
図星だ。シノの推理は当たっている。シノの推理は続いた。
「裁判所には行けない。ここは宮殿の一部なら、この人たちはどうして宮殿にいるの? 限られた人間しか入ってはいけない場所。軽々しく土足で踏み入れてるし、警備の人たちは一体何をやっているのかしら……それより、宮殿に侵入してるのは、自分たちもだったと、皮肉なことね。さっきまで猿みたいに暴れ回っていたのに、この罪がブーメランに返ってくる。さぁ、降りて来なさい。裁判にかけられるのは、どちらか」
鉄槌が三~四回なった。
裁判長が唇をプルプルさせて、鉄槌を下している。シノのことを、化物みたいな目で見下ろしている。シノの裁判は終わり。最初から最後まで、自分に都合が悪くなったら打ち切っている。
この裁判で結局無罪をちゃんと勝ち取ったのは、リュウとダイキ。二人は良かった。あと残すは、わたしの番。
その前にハルトが自ら証言台に立った。辺りがまた騒ぎ出した。ハルトは、裁判長いいや、正確には裁判長の奥にいる、王様のことをじっと見上げていた。
その眼差しは、何を語っているのか。向けられている王様にしか分からない。
「もう、やめましょう。こんな無駄な裁判。こんなのやっていても、不快なだけ」
鋭い口調。
本物の鉄槌が下りそうだ。
「七年間、何をしていたのだ?」
ずっと退屈そうに傍観していた王様が、口を開いて。ハルトは、びっくりして最初答えられなかった様子。でも、王様の質問に素直に答えた。
「王様の知らないところ。楽しいところが溢れてて、今まで知らないものがたくさんあった場所」
王様は、そうかと答えるだけ。
ほんとに興味があるなら、そんなそっけない返事するわけがない。失踪したのは知っていたけど、今まで何処にいたのか知らない。それは、探していないと言っている。親子なのに、寂しい。
アリス様は自分たちのことを嫌いになっていないと、ありもしない希望を宿している。全部知ったら、どうなるだろう。
次はリュウとダイキ。
魔女でもない二人を裁判するなんて。二人がおかした罪なんて、今回のみ。しかも、二人の裁判はハルトを誘拐、監禁のあらぬ罪を着せられている。
二人は身の潔白を証明したが、一向に無罪に勝ち取れない。全然信用していない。当然だ。ここにいる全員がそれを、絶対に認めないから。
ここにいるのは、わたしたちを否定する人たちの集まり。認めるはずがない。
このままじゃ、拉致が明かない。裁判長が証言人を連れてきた。それは、被害者側ではあるハルトだった。良かった。意識を失ったあと、全然姿をみないから、何処かで倒れてんじゃないかと心配した。
ハルトは至って元気。硬そうな服に汚れ一つついていない。ハルトは、わたしたちのことを一切見ない。
目が合わなかった。
あらぬ罪を着せられて無実の二人に、良い証言を。そう願った。ハルトは絶対、リュウたちのことを、見捨てない。
「俺は、誘拐も監禁もされていない。自分からここを出て自分から帰ってきた。それだけ」
ハルト、よく言ってくれた。
ハルトの証言は、野次馬たちのそそられた奮に、塩を降った。ハルトの証言を信じない人はいないだろう。
なんせ、第七皇子。王様の目の前だ。信じるしかない。
リュウとダイキの罪は、晴れて無罪になった。ハルトのおかげだ。野次馬たちは少し、静かになった気がする。
ハルトの登場で、塩になったから。裁判はそのまま続行。
次にナズナ先輩とマナミ先輩。
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どうしてノルン襲撃に戦うよりも、逃げたのか。十年前のことだ。今堀り起こすなんて。
「戦うよりも、守るのを先決したわ」
「確かに逃げたと解釈されるけど、戦うだけが魔女じゃない。守るのも魔女なの」
十年前のあの悲劇、誰もが戦い泣き崩れ、死んでいった。街の人たちは、なす術なくころされた。
守る魔女がいなかったら、この被害は、もっと多かった。ナズナ先輩マナミ先輩のおかげで、町の人たちの安全が確保された。二人はなんの罪もない。
裁判長はいきなり、身の上話を始めた。突然。十年前の悲劇の話を持ちかけてきてから、様子がおかしい。
涙を流し、顔を真っ赤にさせている。
十年前の悲劇。街は壊され、人々は眠れぬ恐怖に陥れた。裁判長も同じだ。その一人。しかも身内がころされている。あのとき、戦ってさえくれれば、身内は今でも生きているのにと。
それはただの、この裁判では不要な感情では。
「それ、あんたの身の上話に、あたしたちの有罪無罪が関わってるわけ?」
「裁判に感情はいらない。平等な裁判を!」
ナズナ先輩は、やれやれと手のひらを上に向かせ、参ったというポーズ。マナミ先輩は、拳をあげた。
全くもってそのとおりだ。
しかし、ここにいるのは、裁判長の味方。そんなの聞き入れるわけがない。結局このときもひと悶着やってやっと終了。
次はマドカ先輩。
王室管理職の人間が王様の目の前で裁かれる。傍からみたら、裏切り行為だ。マドカ先輩の裁判は、二つあった。十年前のあの悲劇で、建物を一番に破壊したのはマドカ先輩でどうしてそうなったのか、その罪を告白せよと。
「あのときは、大事な人を目の前で亡くし、興奮状態だったのです。建物を破壊し、それでさらに二次災害を起こした私を、どうか、罰してください」
胸の前に手を合わせた。
周囲の野次馬が一気に興奮した。塩を塗られて伏せていたのに、油を注がれて興奮状態。マドカ先輩に向かってあることないこと、悪口や暴言を叫んでいる。
再び鉄槌がなった。五~六回。
「静粛に! 静粛に!」
だが、その声は届かない。野次馬の声にかき消される。ほんとにどうしようもない人たちだ。
確かに。あの斬撃で建物へ崩壊。亡くなった人が大勢いた。でも知っている? あの事件で一番戦ったのはマドカ先輩なんだよ。
途中から参加したけど、その討伐数は抜かされることなくぶっちぎりに一位で、街の人たちからノルンを守っていた。
それを知らず、知ったような口でマドカ先輩の人格を否定するなんて。もうそろそろ限界だ。こんな奴等、殴ってやらないと気がすまない。
シノには止められたけど、我慢ならん。今すぐにでも、飛び掛かって殴りたい。
すると、微かにマドカ先輩が笑った気がした。見間違いかもしれない。
「しかし――もう一つの罪に、私は何も知らないです」
マドカ先輩がおだやかに言った。
もう一つの罪とは、なぜ魔女が王室管理職なのか。なぜ魔女が平気で王様の前にいるのか。裁判長、野次馬たちはこう結論つけた。
「体を使って管理職に入ったんだ」と。
一部の人はマドカ先輩の、その成熟した体つきをみて、そう考えたに違いない。なんて言いがかり。
管理職につけたのは、全部マドカ先輩の努力の成果。野次馬たちが静かになったのを見計らって、マドカ先輩は話を続けた。
「この裁判、さっきから何を言いがかりで言っているのでしょうか? 魔女だからですか? 忌み子だからですか? この裁判は、宮殿に侵入したことと王様に楯突いたことの裁判。ずっと最初から、話がズレてますけど、大丈夫ですか?」
ふふふと、あざ笑うように笑った。
暫く静かになった。
荒々しかった海が次第に穏やかになり、凪のように水平になった。マドカ先輩の裁判は終わり。今まで、荒々しかったせいで終始したのに、今までにない穏やかな最後。
次にシノ。
静かな空間で始まる。マドカ先輩の指摘に、シノから普通の裁判になった。罪状を言われ、本当かどうか確かめる。
嘘偽りなく本当だ。宮殿に侵入したこと、王様に楯突いたこと、これは紛れもなく事実だ。でも逆に、シノから質問が。
「どうしてここに、クーデターを起こしている奴らがいるの?」
辺りのざわつきは、波紋のように広がった。ここの傍観席にいるのは、全員クーデターを起こしている連中だ。
あの子たちがいる。親と一緒なのだろう。心配そうにこの裁判を見届けていた。
裁判長は、魔女について最も知っている人物だと。シノはそこを指摘した。まるで、ドラマに出てくるベテラン警察官のような振る舞い。
「ここは、宮殿の一部じゃないの? 私たちが気絶したのはせいぜい十五分弱。その間、近くの裁判所に移動するのは不可能。表のほうはまだお茶会が開いてて、警備の人たちは簡単にそこから離れられない。しかも、ここから近い裁判所はここから三千㌔離れた場所。到底不可能だわ」
しぃんと静かになった。
お互いの顔を見合っていた。裁判長は口を固く閉じている。王様は、びっくりしてて目を見開いている。
図星だ。シノの推理は当たっている。シノの推理は続いた。
「裁判所には行けない。ここは宮殿の一部なら、この人たちはどうして宮殿にいるの? 限られた人間しか入ってはいけない場所。軽々しく土足で踏み入れてるし、警備の人たちは一体何をやっているのかしら……それより、宮殿に侵入してるのは、自分たちもだったと、皮肉なことね。さっきまで猿みたいに暴れ回っていたのに、この罪がブーメランに返ってくる。さぁ、降りて来なさい。裁判にかけられるのは、どちらか」
鉄槌が三~四回なった。
裁判長が唇をプルプルさせて、鉄槌を下している。シノのことを、化物みたいな目で見下ろしている。シノの裁判は終わり。最初から最後まで、自分に都合が悪くなったら打ち切っている。
この裁判で結局無罪をちゃんと勝ち取ったのは、リュウとダイキ。二人は良かった。あと残すは、わたしの番。
その前にハルトが自ら証言台に立った。辺りがまた騒ぎ出した。ハルトは、裁判長いいや、正確には裁判長の奥にいる、王様のことをじっと見上げていた。
その眼差しは、何を語っているのか。向けられている王様にしか分からない。
「もう、やめましょう。こんな無駄な裁判。こんなのやっていても、不快なだけ」
鋭い口調。
本物の鉄槌が下りそうだ。
「七年間、何をしていたのだ?」
ずっと退屈そうに傍観していた王様が、口を開いて。ハルトは、びっくりして最初答えられなかった様子。でも、王様の質問に素直に答えた。
「王様の知らないところ。楽しいところが溢れてて、今まで知らないものがたくさんあった場所」
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