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Ⅰ 約束
第6話 記憶
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明保野さんはショックを抱いて硬直していた。
「ごめんね。僕のおばあちゃんが」
「ううん。心配しないで。それに……時々自分は何者なのか分からないときがあるの。だからあんな風に言われても全然ピンとこない」
明保野さんは少し切ない表情をした。明保野さんの記憶を取り戻すことも重要だよな。この人がずっと、宙を浮いているような感覚で、ずっと立っていなきゃいけないのは苦しい。
でも不本意に探ってはだめだ。本人が取り戻したい、と言えばいいのだが。明保野さんはまた、顔を上げた。
「あの像、ずっとあるの?」
白い像のことを言っているのだろう。見惚れたように恍惚とした表情で見上げる。
「うん。おばあちゃんが言うには千年前からあったって」
自慢げに言うと、案の定彼女は大きく目を見開いてそれなりの反応をしてくれた。それを見てふっと微笑む。
あの像はこの街を見守るように高い所に立ててあって、祈るように両手を胸の前で合わせている。大空に近いほどガスや放射性物質が多いと色が変色し腐って、終いには崩れ落ちる。それなのに、あの像は色が変色することもなく、苔が生えることなく、真新しい白さ。
本当に聖母が宿っている、という噂だ。ただの噂。でも、この像には秘密がある。
「あの像を前に手を合わせれば一人一つだけ願いが何でも叶えられるんだって」
そう言ったら、彼女はキラキラした眼差しに変わった。それに機嫌を良くした僕は、ペラペラと話す。
「でも注意しないといけないのが一つ。願いは一人につき一つ。万とある願いの中でたった一つを絞り、対価にはそれ相応以上のものが渡される。でももし、これを破ったら……」
「破ったら……?」
明保野さんはごくりとつばを飲み込んだ。僕は溜めて溜めて明保野さんを焦らす。明保野さんはじっ、と餌を与えてくれるのを待っている子犬のように待ってくれている。
「破ったら……知らない」
ドテと明保野さんは転がる。
「ちょっと! 期待して待っていたのにっ! 『知らない』キョトン顔で言って、いじめてる? いじめてるよね?」
明保野さんはジリジリと詰め寄る。すると、顔を逸らして舌を出した。
「空くんのバァカ。せいらに言いつけてやる!」
小学生が言いつけるような台詞で走って去っていった。僕はその背中を追う。女性特有の丸みを帯びた体のラインで、小枝のように細い足。白髪の髪の毛がサラサラ揺れて綺麗だ。
先にせいらの病院に着いたのは当然、彼女であり、追いかけっ子は終わり。彼女と別れて帰路につく。帰ったらおばあちゃんが待っていて、おばあちゃんに文句をつけるとおばあちゃんはゴホゴホ咳き込んで部屋の奥に戻っていった。
「あら、おばあちゃんまた散歩しに行ってたの?」
奥から母さんが出てきて、おばあちゃんの体を支える。おばあちゃんは「大丈夫だ」と言って無視。
具合が悪いくせに汚染物質が渦巻く外にわざわざ散歩しにいくのは、うちのおばあちゃんぐらいだ。
「まぁた白い像を見に散歩しに行ってたの?」
母さんはやれやれとため息ついた。
「うるさいのぉ。これが日課なんじゃ」
おばあちゃんは近所でも変人だ。
白い像を見るために具合が悪くても外に出る。白い像を見るだけで願いも叶えることはできない。そこにたっているだけの像だ。
「そうだ。空」
奥に行くまでにおばあちゃんがこちらに声をかけてきた。しわくちゃな顔をさらにしわくちゃにさせて。
「あの子は気をつけな。とんでもないものだ」
おばあちゃんの顔は真剣だった。
おばあちゃんはそれだけ言うと、襖を閉じてそれっきり。
こっちがどんなに誠意を伝えてもおばあちゃんは心の髄からあの子を警戒している。どうしてなのか分からない。初対面なのに。
翌日、家の前に嵐が立っていた。
「よぉ」
嵐は後ろの髪の毛をいじりながら突っ立っていた。
「え、何?」
突然のことで頭が回らない。
「一緒に……学校」
「え、行くの?」
僕がキョトンとして訊くと嵐は、むっとした表情になった。あ、これは焦らした。別に焦らしたつもりはないけど。早くしろよと言わんばかりにギロリと睨まれた。
嵐の隣に恐る恐る近寄ると、嵐はすぐに歩き出した。全然こっちのほう振り向きもしない。まぁ行く道が同じだしついていくけども。
嵐との距離は一㍍くらい。でも心は少しずつ縮まってきているように感じる。ちょっと前まではこんな一緒に行動するなんて、あり得なかった。
全部、彼女のおかげだ。感謝してもしきれない。
「そーいや」
嵐が突然立ち止まって振り返った。何を言うのか、無表情だから分からない。
「あの女の、記憶、まだなのかよ」
嵐がさす〝あの女〟とはいっぱいいて分からない。クラスメイトの女子のことも殆ど名前呼びしないし、せいらにいたっては「おい」呼びだ。僕がだんまりしていると、嵐は眉間にシワを寄せて舌打ちした。
「あの女といえばあの女しかいねぇだろ! 空から降ってきたあの女!」
「あの女じゃなくて明保野さんだ。斎藤明保野、自分で思い出した名前みたい」
「へぇ」
興ざめた返事。記憶を全部思い出せずにいるけど、自分の名前を思い出したことは一歩全身だ。嵐は彼女に気があるのか、記憶について探ってみると。
「ババア共が言ってんだ。『あの子は胡散臭い』てな」
「それ、うちのおばあちゃんも言ってた」
「エデンから降ってきたのは明白。約束のために、あの女を利用すっぞ」
「え⁉ は⁉」
僕は嵐の顔を二度見、三度見した。嵐は澄ました顔している。僕は慌てて嵐の前に立った。
「まだエデンから降ってきたか分からないよ。それに明保野さんは僕らの恩人だし、利用するって」
僕はしどろもどろ口調で唱えると、嵐は大きな舌打ちをした。鋭い目つきで見下されている。蛇に睨まれたカエル如く動けない。
昔は身長同じだったのに、割とすんなり抜かれて身長も距離も、遠のくなっていた。嵐はイライラした表情で眉間にシワを寄せている。朝から不機嫌にシワを寄せてるな。僕と一緒だからかもしれない。すると、背後から元気な声が。このキンキンした声質は一人しかいない。振り向くと案の定、せいらがこちらに大きく手を振ってきて駆け寄ってきた。
「朝から一緒に登校なんて。もう、あたしゃここで死んでもいいくらいだわさ」
せいらはニマニマご満悦の表情。
「どこの人間の言葉だよ」
嵐が愚痴る。せいらの背後から明保野さんも駆け寄ってきて、挨拶を交わす。嵐は明保野さんを発見してじっ、とみる。せいらの悪戯っ子笑みが更に増す。
「な~んでずっとあーちゃんのこと見てんのかな? 好きなの? 好きになっちゃった?」
「ちっげぇぇよっ‼ いつも雛鳥みてぇにくっついてるな、て思っただけだ!」
嵐はかっ、となって怒って先に歩き出す。ドスドス足音をたてながら。どんどん小さくなる背を見てせいらは、申し訳ない顔した。
「やっちゃたかな~。ごめんね。せっかく二人で登校してたのに」
「たいした話はしてないから」
僕は歩き出す。嵐の隣で歩くのは良しと乞う。二人も歩きだして、また他愛もない会話をする。舗装されてない道路で、いつも見慣れた景色なのに途端に世界がキラキラ輝き出す。
§
大空から地鳴りの音が聞こえた。ドォォン、と何かとぶつかりあい爆発しているような気配。道歩く人たちも立ち止まって、家の中にいた人も窓を開けて空を見上げる。
その地鳴りの音は次第に大きくなって、二回、三回、繰り返される震音。幾度めかピタリと止まった。
「何だったの?」
初めての体験でせいらはその場でしゃがみこんでいた。
「さぁ?」
僕も何がなんだか。音のした場所は大空。雲が分厚くて見えないけどエデンからだ。雲と月の向こうにある惑星エデンから。
エデンから聞こえた爆発音らしきものに、地球の民は、刻が止まっていたように微動だにしない。音が止むとそれぞれ動き出す。地球の民が心配したところで、エデンで何が起きているのか知らない。知る必要はない。数日前は思っていた。でも、今は違う。
エデンは僕らを繋ぎ合わせる約束の地。もしエデンに何かがあれば〝約束〟がなくなる。でもここにいる以上、情報がない。
ロボットは教えてくれないし。新聞だってない。
「呼んでる」
明保野さんが静かに言った。
だらりと腕を落とし、持っていたバックを落とす。顔を大空に見上げる。
「呼んでる、て誰が?」
僕は顔を覗き込んだ。彼女は一切こちらに振り返らない。ずっと大空だけを見つめている。様子がおかしいことに気がついたせいらも、肩を揺らす。が、微動だにしない。ずっと瞬きもせず大空を見上げていた。
目が乾いて、つぅと透明な雫が頬を伝う。ポロポロと雫が垂れ、風に乗って消える。
デジャヴだ。昨日と全く同じ。でも、倒れるまではデジャヴじゃない。地に吸い込まれるようにして倒れた彼女は、病院に。僕らも心配して学校を休んだ。
「ごめんね。僕のおばあちゃんが」
「ううん。心配しないで。それに……時々自分は何者なのか分からないときがあるの。だからあんな風に言われても全然ピンとこない」
明保野さんは少し切ない表情をした。明保野さんの記憶を取り戻すことも重要だよな。この人がずっと、宙を浮いているような感覚で、ずっと立っていなきゃいけないのは苦しい。
でも不本意に探ってはだめだ。本人が取り戻したい、と言えばいいのだが。明保野さんはまた、顔を上げた。
「あの像、ずっとあるの?」
白い像のことを言っているのだろう。見惚れたように恍惚とした表情で見上げる。
「うん。おばあちゃんが言うには千年前からあったって」
自慢げに言うと、案の定彼女は大きく目を見開いてそれなりの反応をしてくれた。それを見てふっと微笑む。
あの像はこの街を見守るように高い所に立ててあって、祈るように両手を胸の前で合わせている。大空に近いほどガスや放射性物質が多いと色が変色し腐って、終いには崩れ落ちる。それなのに、あの像は色が変色することもなく、苔が生えることなく、真新しい白さ。
本当に聖母が宿っている、という噂だ。ただの噂。でも、この像には秘密がある。
「あの像を前に手を合わせれば一人一つだけ願いが何でも叶えられるんだって」
そう言ったら、彼女はキラキラした眼差しに変わった。それに機嫌を良くした僕は、ペラペラと話す。
「でも注意しないといけないのが一つ。願いは一人につき一つ。万とある願いの中でたった一つを絞り、対価にはそれ相応以上のものが渡される。でももし、これを破ったら……」
「破ったら……?」
明保野さんはごくりとつばを飲み込んだ。僕は溜めて溜めて明保野さんを焦らす。明保野さんはじっ、と餌を与えてくれるのを待っている子犬のように待ってくれている。
「破ったら……知らない」
ドテと明保野さんは転がる。
「ちょっと! 期待して待っていたのにっ! 『知らない』キョトン顔で言って、いじめてる? いじめてるよね?」
明保野さんはジリジリと詰め寄る。すると、顔を逸らして舌を出した。
「空くんのバァカ。せいらに言いつけてやる!」
小学生が言いつけるような台詞で走って去っていった。僕はその背中を追う。女性特有の丸みを帯びた体のラインで、小枝のように細い足。白髪の髪の毛がサラサラ揺れて綺麗だ。
先にせいらの病院に着いたのは当然、彼女であり、追いかけっ子は終わり。彼女と別れて帰路につく。帰ったらおばあちゃんが待っていて、おばあちゃんに文句をつけるとおばあちゃんはゴホゴホ咳き込んで部屋の奥に戻っていった。
「あら、おばあちゃんまた散歩しに行ってたの?」
奥から母さんが出てきて、おばあちゃんの体を支える。おばあちゃんは「大丈夫だ」と言って無視。
具合が悪いくせに汚染物質が渦巻く外にわざわざ散歩しにいくのは、うちのおばあちゃんぐらいだ。
「まぁた白い像を見に散歩しに行ってたの?」
母さんはやれやれとため息ついた。
「うるさいのぉ。これが日課なんじゃ」
おばあちゃんは近所でも変人だ。
白い像を見るために具合が悪くても外に出る。白い像を見るだけで願いも叶えることはできない。そこにたっているだけの像だ。
「そうだ。空」
奥に行くまでにおばあちゃんがこちらに声をかけてきた。しわくちゃな顔をさらにしわくちゃにさせて。
「あの子は気をつけな。とんでもないものだ」
おばあちゃんの顔は真剣だった。
おばあちゃんはそれだけ言うと、襖を閉じてそれっきり。
こっちがどんなに誠意を伝えてもおばあちゃんは心の髄からあの子を警戒している。どうしてなのか分からない。初対面なのに。
翌日、家の前に嵐が立っていた。
「よぉ」
嵐は後ろの髪の毛をいじりながら突っ立っていた。
「え、何?」
突然のことで頭が回らない。
「一緒に……学校」
「え、行くの?」
僕がキョトンとして訊くと嵐は、むっとした表情になった。あ、これは焦らした。別に焦らしたつもりはないけど。早くしろよと言わんばかりにギロリと睨まれた。
嵐の隣に恐る恐る近寄ると、嵐はすぐに歩き出した。全然こっちのほう振り向きもしない。まぁ行く道が同じだしついていくけども。
嵐との距離は一㍍くらい。でも心は少しずつ縮まってきているように感じる。ちょっと前まではこんな一緒に行動するなんて、あり得なかった。
全部、彼女のおかげだ。感謝してもしきれない。
「そーいや」
嵐が突然立ち止まって振り返った。何を言うのか、無表情だから分からない。
「あの女の、記憶、まだなのかよ」
嵐がさす〝あの女〟とはいっぱいいて分からない。クラスメイトの女子のことも殆ど名前呼びしないし、せいらにいたっては「おい」呼びだ。僕がだんまりしていると、嵐は眉間にシワを寄せて舌打ちした。
「あの女といえばあの女しかいねぇだろ! 空から降ってきたあの女!」
「あの女じゃなくて明保野さんだ。斎藤明保野、自分で思い出した名前みたい」
「へぇ」
興ざめた返事。記憶を全部思い出せずにいるけど、自分の名前を思い出したことは一歩全身だ。嵐は彼女に気があるのか、記憶について探ってみると。
「ババア共が言ってんだ。『あの子は胡散臭い』てな」
「それ、うちのおばあちゃんも言ってた」
「エデンから降ってきたのは明白。約束のために、あの女を利用すっぞ」
「え⁉ は⁉」
僕は嵐の顔を二度見、三度見した。嵐は澄ました顔している。僕は慌てて嵐の前に立った。
「まだエデンから降ってきたか分からないよ。それに明保野さんは僕らの恩人だし、利用するって」
僕はしどろもどろ口調で唱えると、嵐は大きな舌打ちをした。鋭い目つきで見下されている。蛇に睨まれたカエル如く動けない。
昔は身長同じだったのに、割とすんなり抜かれて身長も距離も、遠のくなっていた。嵐はイライラした表情で眉間にシワを寄せている。朝から不機嫌にシワを寄せてるな。僕と一緒だからかもしれない。すると、背後から元気な声が。このキンキンした声質は一人しかいない。振り向くと案の定、せいらがこちらに大きく手を振ってきて駆け寄ってきた。
「朝から一緒に登校なんて。もう、あたしゃここで死んでもいいくらいだわさ」
せいらはニマニマご満悦の表情。
「どこの人間の言葉だよ」
嵐が愚痴る。せいらの背後から明保野さんも駆け寄ってきて、挨拶を交わす。嵐は明保野さんを発見してじっ、とみる。せいらの悪戯っ子笑みが更に増す。
「な~んでずっとあーちゃんのこと見てんのかな? 好きなの? 好きになっちゃった?」
「ちっげぇぇよっ‼ いつも雛鳥みてぇにくっついてるな、て思っただけだ!」
嵐はかっ、となって怒って先に歩き出す。ドスドス足音をたてながら。どんどん小さくなる背を見てせいらは、申し訳ない顔した。
「やっちゃたかな~。ごめんね。せっかく二人で登校してたのに」
「たいした話はしてないから」
僕は歩き出す。嵐の隣で歩くのは良しと乞う。二人も歩きだして、また他愛もない会話をする。舗装されてない道路で、いつも見慣れた景色なのに途端に世界がキラキラ輝き出す。
§
大空から地鳴りの音が聞こえた。ドォォン、と何かとぶつかりあい爆発しているような気配。道歩く人たちも立ち止まって、家の中にいた人も窓を開けて空を見上げる。
その地鳴りの音は次第に大きくなって、二回、三回、繰り返される震音。幾度めかピタリと止まった。
「何だったの?」
初めての体験でせいらはその場でしゃがみこんでいた。
「さぁ?」
僕も何がなんだか。音のした場所は大空。雲が分厚くて見えないけどエデンからだ。雲と月の向こうにある惑星エデンから。
エデンから聞こえた爆発音らしきものに、地球の民は、刻が止まっていたように微動だにしない。音が止むとそれぞれ動き出す。地球の民が心配したところで、エデンで何が起きているのか知らない。知る必要はない。数日前は思っていた。でも、今は違う。
エデンは僕らを繋ぎ合わせる約束の地。もしエデンに何かがあれば〝約束〟がなくなる。でもここにいる以上、情報がない。
ロボットは教えてくれないし。新聞だってない。
「呼んでる」
明保野さんが静かに言った。
だらりと腕を落とし、持っていたバックを落とす。顔を大空に見上げる。
「呼んでる、て誰が?」
僕は顔を覗き込んだ。彼女は一切こちらに振り返らない。ずっと大空だけを見つめている。様子がおかしいことに気がついたせいらも、肩を揺らす。が、微動だにしない。ずっと瞬きもせず大空を見上げていた。
目が乾いて、つぅと透明な雫が頬を伝う。ポロポロと雫が垂れ、風に乗って消える。
デジャヴだ。昨日と全く同じ。でも、倒れるまではデジャヴじゃない。地に吸い込まれるようにして倒れた彼女は、病院に。僕らも心配して学校を休んだ。
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