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第四章
大人の色気
しおりを挟む「アーレス先生は今までどちらに学園に?」
「私、アーレス先生にぜひ教わりたいことがありますの!よろしいですか?」
「アーレス先生は何がお好きですか?ぜひ知りたいわ!!」
「アーレス先生!」「アーレス先生!!」「アーレス先生!!!」
朝のHRが終わった瞬間
本日の主役は女子生徒に…いや、肉食獣に取り囲まれていた……って!よく見たら男子もいるじゃん!!!おいおい、本当に魔性すぎるぞシェリーめ…!
わらわらと群がる生徒たちに嫌な顔一つせず、すべて輝く笑顔で対応するシェリーを遠目で見ていれば
「セツィーリアちゃんも、新しい先生が気になる??」
「気にならないと言えば嘘になるけど、少なくともあの子たちみたいな感じじゃないわよ」
「そりゃそうだよね~、セツィーリアちゃんはあの子たちと違ってアーレス先生のことは知り尽くしてるもんね~」
「…やっぱり、知ってて聞いてきたわね」
「ふふん、セツィーリアちゃんのことはだいたい調べたからね」
「ただのストーカーじゃない」
進級して隣の席じゃなくなったから絡まれる回数は少なくなったものの、ハルは相変らずこんな感じでちょくちょく私に探りを入れてくる
「行かなくていいの~?会いたかったんでしょ?」
なんであんたがそれを言うわけ??いや、会いたかったけども!!
「副担任になるんだからこれから毎日会うし会話する機会もあるわ。今あの輪の中に飛び込む必要はないわよ」
「とか何とか言って、あの子たちと同じ扱いを受けるのが嫌なだけじゃな~い?」
「昔がどうあれ、今の私とシェ…アーレス先生はただの生徒と先生よ。同じ扱いじゃなかったらどんな扱いがあるって言うの」
「………あっそ…まあ、強がってるセツィーリアちゃん珍しいからそういうことにしといてあ・げ・る」
耳元に口を寄せてねっとりとそう囁くハルの声に顔をしかめる
つくづく人の神経を逆なでするのが好きだなこいつ…
私の顔を見て満足したのか、ハルはひらひらと手を振りながら去っていった
「はあ~~~~~」
クソデカため息をついてチラッとシェリーの方を見るも
そこには相変らず囲まれている昔よりさらに美しくなってる美人しかいなかった
いや~、にしても、ほんっと、ソフィもユーリもそうだけど、なんで男の子って数年でこんなに変わってくるのかね
シェリーなんて、出会った時は今の私と同じ年で充分大人だったし、あの時点ですら溢れ出る美しさと色気が渋滞してて、もうこれ、これ以上どうにかなることねえだろうって思ったのに
あれから8年ってことは、今のシェリーは24歳ってことか………いやっ…本当にびっくらこくわ…
これか?これが俗に言う大人の色気ってやつか??おいおい、冗談はよしこちゃんだぜ全く…あんなん…あんな奴のフェロモンに当てられたら男も女も関係なしに妊娠するわ!!
心の雄叫びが漏れないようにしっかり歯を食いしばりながら耐えていれば、なんとなく視線を感じ顔を上げれば
「!!」
人の群れの向こうから、こっちを真っ直ぐ射抜く目と合った
シェリーだ
気づいてくれた、のか…?
ど、どうしよう
手!手でも振ってみる??
手を胸の前まで持っていき小さく手を振ろうとした瞬間
フイッ
明らかに私の動作に気づいていたはずなのに
シェリーはサッと目を逸らし近くにいた生徒に視線を戻した
まあ、完全無視されたというわけですが
ええ
今の私の気持ちを言葉で代弁するとですね
おんどりゃああああああシェイルスうううううう!!!!
こういうの無視されたらいっちばん恥ずかしいんだからなあああああああ!!!!
誰も見ていないと分かっていながら
私は次の授業が始まるまでずっと机に突っ伏して1人羞恥に耐えていた
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