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8話・静寂を破る、猫のささやき
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8話・静寂を破る、猫のささやき
沈黙が支配する庭に、場違いなほど軽やかな声が響きました。
『そろそろ説明してもいいんじゃない、カイル?』
カイルは心臓をわし掴みにされたような衝撃に、息を呑みました。
その声は、これまで脳内に直接響いていた冷徹な響きとは違い、まるではっきりとそこに「誰か」が立っているかのように、鼓膜を震わせて届いたからです。
「えっ……?」
カイルが呆然と声を漏らした瞬間、隣にいたリーシャが、弾かれたように肩を震わせました。
彼女もまた、その「声」をはっきりと聞いたのです。
「……いま、誰が……? カイルさん、いま、女の人の声が……」
リーシャは顔を青ざめさせ、カイルの足元を這い回る影と、そこに佇む一匹の猫を凝視しました。
その視線に気づいたのか、猫は優雅にしっぽをひと振りすると、わざとらしく小首を傾げてみせました。
『あら、やだ。……話す相手を間違えちゃったかしら?』
猫の口は動いていません。
けれど、その黄金の瞳が不敵に細められた瞬間、確かにその場の「空気」そのものが喋ったかのような残響が、リーシャの耳にも届きました。
「ひっ……!」
リーシャは短い悲鳴を上げて、思わず後ずさりました。
自分の知る穏やかな日常に、絶対に存在してはいけない「異物」が混じり込んでいる。それを、ついにはっきりと突きつけられた恐怖。
カイルは、冷や汗が背中を伝うのを感じました。
ゼウスを追い払った安堵など、一瞬で吹き飛びました。
隠し通せると思っていた「異世界の理」と「猫」の存在。それが、最悪の形でリーシャの目の前に曝け出されようとしています。
「リーシャ、これは……その……」
カイルが伸ばそうとした手は、空を切りました。
リーシャは、助けてくれたはずのカイルのその手を、まるで得体の知れない毒に触れるのを恐れるように、無意識に避けてしまったのです。
『いいじゃない、別に。隠したって、どうせもう「普通」には戻れないんだし』
猫は、カイルの困惑をあざ笑うように、リーシャの足元へ一歩、音もなく近づきました。
リーシャは、まるで目に見えない壁にぶつかったかのように、その場に釘付けになっていました。
「……猫が、喋った……?」
彼女の声は、かすれて消えそうでした。
この世界の魔法体系において、動物が人間の言葉を解することはあっても、このように「概念そのものが語りかけてくる」ような現象は存在しません。それは魔法というより、世界の法則そのものがバグを起こしたような、生理的なおぞましさを伴っていました。
「カイルさん……いま、何て……? 『隠せない』って、どういうことですか?」
リーシャの視線が、足元の猫から、ゆっくりとカイルへと移ります。
その瞳には、先ほどゼウスから守ってもらったことへの感謝など、ひとかけらも残っていませんでした。そこにあるのは、もっと根源的な、**「自分の信じていた世界が足元から崩れていく」**ことへの恐怖です。
「……さっきの、魔法じゃないですよね? ゼウスさんの光が、ボロボロになって……。カイルさんの手が触れたところから、まるで死んでしまったみたいに……」
彼女は、自分の震える両手をぎゅっと組みました。
彼女にとってのカイルは、たとえ魔力を失っていても、この世界の理(ことわり)の中にいる「誇り高い魔法使い」でした。けれど、今目の前に立っている男から放たれる気配は、あまりに冷たく、そして「無」に近い。
「答えてください、カイルさん。……あなた、誰なんですか? 私の知っているカイルさんは、どこへ行ってしまったの……?」
一歩。彼女は無意識に、カイルから距離を置きました。
そのわずかな歩幅が、カイルには数千キロの断絶のように感じられました。
足元で、猫がわざとらしく欠伸をしました。
『あら、ひどい言われようね。……カイル、ほら。彼女、あなたが「化け物」にすり替わったんじゃないかって、本気で疑ってるわよ?』
「やめろ……!」
カイルが声を荒らげましたが、その拒絶さえも、今のリーシャには「異質な咆哮」のように響いていました。
彼女の知る「優しくて、少し情けないカイルさん」の面影が、異世界の理というどす黒い影に飲み込まれていく。
リーシャは、庭に散らばった「雷の灰」を見つめました。
それはかつて最強と呼ばれた魔法の残骸。そして同時に、彼女とカイルを繋いでいた「共通の言語(魔法)」が、永遠に失われたことを示す弔いのように見えました。
猫は、カイルの足元を八の字に歩きながら、その長いしっぽを彼のふくらはぎに絡めました。見上げる黄金の瞳には、三日月の形をした嘲笑が浮かんでいます。
『いいの? そんなに黙りこくっちゃって。……彼女、あなたが「病気」か何かで一時的に魔力を失っただけだって、まだ信じたがってるわよ』
「……よせ」
『教えてあげれば? ……あなたが今掴んでいるのは、この世界の誰一人として触れられない、そして決して交わることがない「異物」だってことをね』
猫の声は、残酷なほど透き通ってリーシャの耳に届きました。
「交わることが、ない……?」
リーシャの顔から、さらに血の気が引いていきました。
カイルは、震える拳を強く握りしめました。
カイルは、震える拳を強く握りしめました。
隠し通すことはもう不可能です。足元の猫が放つ異質な気配、そして自分の中にある「理」の感触が、もはや自分をこの世界の住人として留めてはくれない。
「……ああ。その通りだ、リーシャ」
カイルは、絞り出すような声で、ついにその一線を越えました。
「俺の魔力は、ただ消えたんじゃない。……いまは、全く別物の力を扱っているんだ」
「別物の力……? そんな、カイルさんは誰よりも魔法を使いこなして、誰よりもあの光を信じていたのに……」
「信じていたさ! でも、それじゃ届かなかったんだ。……今の俺が持っているのは、魔法じゃない」
カイルは、自分の手のひらを見つめました。そこには、ゼウスの雷を「灰」に変えた時の、あの冷たく、恐ろしいほどの静寂がまだ残っています。
「これは、この世界には存在しない理(ことわり)だ。これを使えば使うほど、俺は……君たちが知っている『人間』のあり方から、どんどん遠ざかっていく感覚がある」
カイルは、リーシャの瞳を真っ直ぐに見つめました。けれど、その瞳に映る自分は、かつての英雄でも、居候の青年でもありませんでした。
「さっきゼウスを退けたのは、力じゃない。……あいつの放った現象を、一瞬だけ『否定』したんだ。この世界のルールを無視して。……そんな得体の知れないものを抱えた男が、君の知っているカイルだと思うか?」
リーシャは、言葉を失いました。
「否定」――その言葉の響きが、あまりに冷酷で、目の前の男を遠くへ押しやっていく。
『ほら、言っちゃった。……満足? カイル』
猫は満足げに喉を鳴らし、今度はリーシャの方を向きました。
『彼はね、もうかつての「光」を分かち合うことはできないの。……彼が触れるものは、この世界の意味を失って崩れていく。……あなた、そんな人と一緒に、これからも隣に座るつもり?』
沈黙が支配する庭に、場違いなほど軽やかな声が響きました。
『そろそろ説明してもいいんじゃない、カイル?』
カイルは心臓をわし掴みにされたような衝撃に、息を呑みました。
その声は、これまで脳内に直接響いていた冷徹な響きとは違い、まるではっきりとそこに「誰か」が立っているかのように、鼓膜を震わせて届いたからです。
「えっ……?」
カイルが呆然と声を漏らした瞬間、隣にいたリーシャが、弾かれたように肩を震わせました。
彼女もまた、その「声」をはっきりと聞いたのです。
「……いま、誰が……? カイルさん、いま、女の人の声が……」
リーシャは顔を青ざめさせ、カイルの足元を這い回る影と、そこに佇む一匹の猫を凝視しました。
その視線に気づいたのか、猫は優雅にしっぽをひと振りすると、わざとらしく小首を傾げてみせました。
『あら、やだ。……話す相手を間違えちゃったかしら?』
猫の口は動いていません。
けれど、その黄金の瞳が不敵に細められた瞬間、確かにその場の「空気」そのものが喋ったかのような残響が、リーシャの耳にも届きました。
「ひっ……!」
リーシャは短い悲鳴を上げて、思わず後ずさりました。
自分の知る穏やかな日常に、絶対に存在してはいけない「異物」が混じり込んでいる。それを、ついにはっきりと突きつけられた恐怖。
カイルは、冷や汗が背中を伝うのを感じました。
ゼウスを追い払った安堵など、一瞬で吹き飛びました。
隠し通せると思っていた「異世界の理」と「猫」の存在。それが、最悪の形でリーシャの目の前に曝け出されようとしています。
「リーシャ、これは……その……」
カイルが伸ばそうとした手は、空を切りました。
リーシャは、助けてくれたはずのカイルのその手を、まるで得体の知れない毒に触れるのを恐れるように、無意識に避けてしまったのです。
『いいじゃない、別に。隠したって、どうせもう「普通」には戻れないんだし』
猫は、カイルの困惑をあざ笑うように、リーシャの足元へ一歩、音もなく近づきました。
リーシャは、まるで目に見えない壁にぶつかったかのように、その場に釘付けになっていました。
「……猫が、喋った……?」
彼女の声は、かすれて消えそうでした。
この世界の魔法体系において、動物が人間の言葉を解することはあっても、このように「概念そのものが語りかけてくる」ような現象は存在しません。それは魔法というより、世界の法則そのものがバグを起こしたような、生理的なおぞましさを伴っていました。
「カイルさん……いま、何て……? 『隠せない』って、どういうことですか?」
リーシャの視線が、足元の猫から、ゆっくりとカイルへと移ります。
その瞳には、先ほどゼウスから守ってもらったことへの感謝など、ひとかけらも残っていませんでした。そこにあるのは、もっと根源的な、**「自分の信じていた世界が足元から崩れていく」**ことへの恐怖です。
「……さっきの、魔法じゃないですよね? ゼウスさんの光が、ボロボロになって……。カイルさんの手が触れたところから、まるで死んでしまったみたいに……」
彼女は、自分の震える両手をぎゅっと組みました。
彼女にとってのカイルは、たとえ魔力を失っていても、この世界の理(ことわり)の中にいる「誇り高い魔法使い」でした。けれど、今目の前に立っている男から放たれる気配は、あまりに冷たく、そして「無」に近い。
「答えてください、カイルさん。……あなた、誰なんですか? 私の知っているカイルさんは、どこへ行ってしまったの……?」
一歩。彼女は無意識に、カイルから距離を置きました。
そのわずかな歩幅が、カイルには数千キロの断絶のように感じられました。
足元で、猫がわざとらしく欠伸をしました。
『あら、ひどい言われようね。……カイル、ほら。彼女、あなたが「化け物」にすり替わったんじゃないかって、本気で疑ってるわよ?』
「やめろ……!」
カイルが声を荒らげましたが、その拒絶さえも、今のリーシャには「異質な咆哮」のように響いていました。
彼女の知る「優しくて、少し情けないカイルさん」の面影が、異世界の理というどす黒い影に飲み込まれていく。
リーシャは、庭に散らばった「雷の灰」を見つめました。
それはかつて最強と呼ばれた魔法の残骸。そして同時に、彼女とカイルを繋いでいた「共通の言語(魔法)」が、永遠に失われたことを示す弔いのように見えました。
猫は、カイルの足元を八の字に歩きながら、その長いしっぽを彼のふくらはぎに絡めました。見上げる黄金の瞳には、三日月の形をした嘲笑が浮かんでいます。
『いいの? そんなに黙りこくっちゃって。……彼女、あなたが「病気」か何かで一時的に魔力を失っただけだって、まだ信じたがってるわよ』
「……よせ」
『教えてあげれば? ……あなたが今掴んでいるのは、この世界の誰一人として触れられない、そして決して交わることがない「異物」だってことをね』
猫の声は、残酷なほど透き通ってリーシャの耳に届きました。
「交わることが、ない……?」
リーシャの顔から、さらに血の気が引いていきました。
カイルは、震える拳を強く握りしめました。
カイルは、震える拳を強く握りしめました。
隠し通すことはもう不可能です。足元の猫が放つ異質な気配、そして自分の中にある「理」の感触が、もはや自分をこの世界の住人として留めてはくれない。
「……ああ。その通りだ、リーシャ」
カイルは、絞り出すような声で、ついにその一線を越えました。
「俺の魔力は、ただ消えたんじゃない。……いまは、全く別物の力を扱っているんだ」
「別物の力……? そんな、カイルさんは誰よりも魔法を使いこなして、誰よりもあの光を信じていたのに……」
「信じていたさ! でも、それじゃ届かなかったんだ。……今の俺が持っているのは、魔法じゃない」
カイルは、自分の手のひらを見つめました。そこには、ゼウスの雷を「灰」に変えた時の、あの冷たく、恐ろしいほどの静寂がまだ残っています。
「これは、この世界には存在しない理(ことわり)だ。これを使えば使うほど、俺は……君たちが知っている『人間』のあり方から、どんどん遠ざかっていく感覚がある」
カイルは、リーシャの瞳を真っ直ぐに見つめました。けれど、その瞳に映る自分は、かつての英雄でも、居候の青年でもありませんでした。
「さっきゼウスを退けたのは、力じゃない。……あいつの放った現象を、一瞬だけ『否定』したんだ。この世界のルールを無視して。……そんな得体の知れないものを抱えた男が、君の知っているカイルだと思うか?」
リーシャは、言葉を失いました。
「否定」――その言葉の響きが、あまりに冷酷で、目の前の男を遠くへ押しやっていく。
『ほら、言っちゃった。……満足? カイル』
猫は満足げに喉を鳴らし、今度はリーシャの方を向きました。
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