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290 鈴木さんと後輩君……と妹(前の召喚主視点)
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「俺の妹が可愛すぎる件についてだが」
「うわー、大雪警報出てるよ。帰り電車大丈夫かな?」
「いや、聞けよ。今、大事な話をしているのに」
「……いやいや、鈴木さん! 家に帰れるか帰れないかの方が大事じゃないっすか!?」
後輩は物事の優先順位をまるで理解していない。
この真っ白い雪のような清らかさを持つ妹の尊さはもはや国宝レベルだ。可愛さ・謙虚さ・愛らしさ、どれをとってもこれ以上重要なことはないというのに。
その上、オタク趣味を許容するどころか援護射撃してくれる心の広さまで持っているんだぞ? 俺の妹(心の)完璧すぎるだろ。
ああ、この雪がすべて妹だったらいいのになぁ。そしたら天候なんて気にせず、喜んで得意先を駆け回るのに。テンション爆上がりでノルマ100倍だって夢じゃない。
それに、たとえ電車が止まっても会社の仮眠室に泊まればいいだけだ。今日の仕事量からするとどうせ残業になるし、別にいつもの事だから何も問題はない。
残業が常態化しすぎて、会社のロッカーには着替えだって常備してあるしな。
だから俺はコーヒー店での、心の妹とのアレコレについて後輩に話してやった。話したら減るかもしれないが、これは幸せのお裾分けだ。後輩の正月の出勤代わったからこそ実現した夢のような時間だった訳だしな。うんうん。
悪魔な王子の方は、まあ、適当に誤魔化せばいいか。
アイツのことは可愛い妹の面倒見の良さを現す一要素にしか過ぎないし。
まさに妹の可愛さ詰め合わせの福袋! ……のような、素晴らしいエピソードの数々を聞かせてやったというのに後輩ときたら。
「いや~…、正直ないっすわ。なんスか、その心の妹さん? でしたっけ。図々しいというか何と言うか」
「……何がだよ。俺が色々お勧めしているのに遠慮してケーキセットにするとこなんて最高につつましいだろうが。贈答用の『焼き菓子とドリップコーヒーの詰め合わせ』まで遠慮したんだぞ? 『特選和牛ローストビーフサンド』と違って、日持ちだってするのに」
「う~ん、ソレ頼んじゃうくらいあからさまな方がむしろ清々しいと思いますけどね。何か胡散臭いって言うか……。だいたい、実の兄妹でもないのにお年玉まで貰うとかありえないですよ」
「しかもさぁ~、妹がケーキを食べているってだけでも可愛いのに、一生懸命倒さないように頑張っているんだよ。倒れちゃったとき肩をびくっと震わせてしょんぼりしている姿を見ていたら叫びたくなったね。妹サイコーかよ!! って。いや、店内でそんなことしたら社会的に終わるから現実ではやらないが」
夢では叫んだがな。力の限り。
翌朝、喉が枯れていたが後悔はない。
「いや鈴木さん、ちゃんと俺の話聞いてます? コレ俺要ります?」
「それにさ、お年玉については相手が断ったのを俺が無理やり妹に受け取らせたんだよ。その……何て言うか、あれだ、呪いのアイテム引き取ってもらったお礼というか」
「…は……?」
しまった、後輩が引いている。しかし、悪魔召喚機能つきのミニカーペットとか、一体なんて説明したらいいんだ。そんな荒唐無稽な話、信じてもらえるわけがないだろう。
むしろ疑うことなく、食い気味に引き受けてくれたあの子天使すぎないか? ……何てことだ。俺の心の妹は天使だった! 悪魔王子とは大違いだ!!
「妹サイコーかよ!!」
おっと、我慢できずに叫んでしまった。
まあ、ここには後輩しかいないし、別にいいか。
「…………いやまあ、人の趣味はそれぞれですけど。そんな妙なアイテム渡してくる見ず知らずの男の誘いに乗るとか、その女の危機管理能力どうなってんですか。警戒心低すぎませんか。うちの妹だったらあり得ないっすわ。マジで」
「やけに自信満々だな」
「そりゃあ、小さい頃から散々言い聞かせていますからね。変なことに関わるなって。ソレが俺の妹だったらデコピンの刑ですよ」
「なっ!? お前、リアル妹にそんな酷い事を……!? 妹の扱い酷くないか? お前がハマっているスマホゲームのイベントある日限定で残業させるぞ? ゲームアプリのサービス終了するまで」
「なっ!? 後輩の扱い酷くないですか!?? なんスかその地味に効く嫌がらせ。いや、ほら、そこはリアル妹だからこそですよ。うちの妹、ただでさえ妙な縁を引き寄せやすいというか、妙な奴に目をつけられたりするんで。もはや変人ホイホイですね。高校の時なんて、オカルト趣味拗らせた年上の男に脅しまがいに付きまとわれていましたから」
「なっ! 妹に脅しかけるとか、悪魔以上の悪魔じゃないか」
「まあ、その悪魔以上に悪魔な奴に何故か懐いちゃってるんですけどね、ウチの妹。『眼鏡に悪人はいない』とか訳の分からないこと言って」
「……なるほど着眼点はいいな、俺も眼鏡だし。つまり、お前の妹も天使属性だったわけだ。まあ、妹はみんな天使だけどな。しかしそれだけに心配だ。うちの妹はしっかり者だから大丈夫だとは思うが、天使ながら小悪魔的な可愛さも併せ持っているからな。そうだ、念のために小悪魔天使な妹の周りに変な奴がいないか身辺調査を…」
「いやいやいや、鈴木さん。赤の他人に何しようとしてんすか!」
「俺の妹だからな。心のだけど」
「それを赤の他人というんですよ! はあ……一見まともに見えて世の中色んな人がいるもんだ。うちの妹には改めて妙な事・人にはかかわるなって注意しておこう」
「ははは、しつこいお兄ちゃんは嫌われるぞ?」
「鈴木さんに言われたくないですけどね!」
「……雪止まないな」
「止まないっすね」
「……泊まりになったらコンビニに朝食買いに行けるが、この雪の中、もし妹が出勤だったらと思うと、それはそれでお兄ちゃんは心配だ……」
「……話が止まない………」
「俺の妹、ちゃんと昼ご飯食べたかな? この雪で転んだりしていないといいが……」
「やった! 昼休み終わった!! 鈴木さん、お先に!!!」
※※※※※
「……やっぱ電車止まっちゃいましたね。はー…、ついてない」
「なぁに、たまには仮眠室に泊まるのもいいもんだぞ? やることなければ仕事だって出来るしな」
「それしかないかぁ……。いえ、別に仕事はしませんけど……って、うわ、寒……あれ? 鈴木さん、仮眠室のエアコンつかないんすけど」
「どれどれ……本当だ。故障かな? まずいな、この時間じゃ業者も呼べないぞ。かといって無理に歩いて帰っても、明日の朝時間通りに出勤できるかどうか分からないし。……近くのビジネスホテル空いてるかな?」
「……ダメですね、検索したけど全部埋まっちゃってます。考えることはみんな同じかぁ。……こうなったら仕方ない。鈴木さん、ちょっと待っててください」
何てことだ。前々から調子悪かったが、このタイミングでエアコンが故障するなんて。いや、むしろこの寒さでトドメを刺されたのか。
修理するよう上司に交渉していたが、まだ使えるとか、完全に壊れてないとか、どうせ自分は使わないとか言って、まったく話にならなかったんだよな。
寒すぎて会社の仮眠室が使えない。さて、どうするか……。
「ああ。そんじゃー、これからそっち行くわ(ピッ)。あ、鈴木さん。俺の妹のアパートがこの近くなので、今日はソコに泊めてもらいましょう……って、鈴木さん? 俺の声ちゃんと聞こえてます?? 鈴木さーん!」
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………え?」
「うわー、大雪警報出てるよ。帰り電車大丈夫かな?」
「いや、聞けよ。今、大事な話をしているのに」
「……いやいや、鈴木さん! 家に帰れるか帰れないかの方が大事じゃないっすか!?」
後輩は物事の優先順位をまるで理解していない。
この真っ白い雪のような清らかさを持つ妹の尊さはもはや国宝レベルだ。可愛さ・謙虚さ・愛らしさ、どれをとってもこれ以上重要なことはないというのに。
その上、オタク趣味を許容するどころか援護射撃してくれる心の広さまで持っているんだぞ? 俺の妹(心の)完璧すぎるだろ。
ああ、この雪がすべて妹だったらいいのになぁ。そしたら天候なんて気にせず、喜んで得意先を駆け回るのに。テンション爆上がりでノルマ100倍だって夢じゃない。
それに、たとえ電車が止まっても会社の仮眠室に泊まればいいだけだ。今日の仕事量からするとどうせ残業になるし、別にいつもの事だから何も問題はない。
残業が常態化しすぎて、会社のロッカーには着替えだって常備してあるしな。
だから俺はコーヒー店での、心の妹とのアレコレについて後輩に話してやった。話したら減るかもしれないが、これは幸せのお裾分けだ。後輩の正月の出勤代わったからこそ実現した夢のような時間だった訳だしな。うんうん。
悪魔な王子の方は、まあ、適当に誤魔化せばいいか。
アイツのことは可愛い妹の面倒見の良さを現す一要素にしか過ぎないし。
まさに妹の可愛さ詰め合わせの福袋! ……のような、素晴らしいエピソードの数々を聞かせてやったというのに後輩ときたら。
「いや~…、正直ないっすわ。なんスか、その心の妹さん? でしたっけ。図々しいというか何と言うか」
「……何がだよ。俺が色々お勧めしているのに遠慮してケーキセットにするとこなんて最高につつましいだろうが。贈答用の『焼き菓子とドリップコーヒーの詰め合わせ』まで遠慮したんだぞ? 『特選和牛ローストビーフサンド』と違って、日持ちだってするのに」
「う~ん、ソレ頼んじゃうくらいあからさまな方がむしろ清々しいと思いますけどね。何か胡散臭いって言うか……。だいたい、実の兄妹でもないのにお年玉まで貰うとかありえないですよ」
「しかもさぁ~、妹がケーキを食べているってだけでも可愛いのに、一生懸命倒さないように頑張っているんだよ。倒れちゃったとき肩をびくっと震わせてしょんぼりしている姿を見ていたら叫びたくなったね。妹サイコーかよ!! って。いや、店内でそんなことしたら社会的に終わるから現実ではやらないが」
夢では叫んだがな。力の限り。
翌朝、喉が枯れていたが後悔はない。
「いや鈴木さん、ちゃんと俺の話聞いてます? コレ俺要ります?」
「それにさ、お年玉については相手が断ったのを俺が無理やり妹に受け取らせたんだよ。その……何て言うか、あれだ、呪いのアイテム引き取ってもらったお礼というか」
「…は……?」
しまった、後輩が引いている。しかし、悪魔召喚機能つきのミニカーペットとか、一体なんて説明したらいいんだ。そんな荒唐無稽な話、信じてもらえるわけがないだろう。
むしろ疑うことなく、食い気味に引き受けてくれたあの子天使すぎないか? ……何てことだ。俺の心の妹は天使だった! 悪魔王子とは大違いだ!!
「妹サイコーかよ!!」
おっと、我慢できずに叫んでしまった。
まあ、ここには後輩しかいないし、別にいいか。
「…………いやまあ、人の趣味はそれぞれですけど。そんな妙なアイテム渡してくる見ず知らずの男の誘いに乗るとか、その女の危機管理能力どうなってんですか。警戒心低すぎませんか。うちの妹だったらあり得ないっすわ。マジで」
「やけに自信満々だな」
「そりゃあ、小さい頃から散々言い聞かせていますからね。変なことに関わるなって。ソレが俺の妹だったらデコピンの刑ですよ」
「なっ!? お前、リアル妹にそんな酷い事を……!? 妹の扱い酷くないか? お前がハマっているスマホゲームのイベントある日限定で残業させるぞ? ゲームアプリのサービス終了するまで」
「なっ!? 後輩の扱い酷くないですか!?? なんスかその地味に効く嫌がらせ。いや、ほら、そこはリアル妹だからこそですよ。うちの妹、ただでさえ妙な縁を引き寄せやすいというか、妙な奴に目をつけられたりするんで。もはや変人ホイホイですね。高校の時なんて、オカルト趣味拗らせた年上の男に脅しまがいに付きまとわれていましたから」
「なっ! 妹に脅しかけるとか、悪魔以上の悪魔じゃないか」
「まあ、その悪魔以上に悪魔な奴に何故か懐いちゃってるんですけどね、ウチの妹。『眼鏡に悪人はいない』とか訳の分からないこと言って」
「……なるほど着眼点はいいな、俺も眼鏡だし。つまり、お前の妹も天使属性だったわけだ。まあ、妹はみんな天使だけどな。しかしそれだけに心配だ。うちの妹はしっかり者だから大丈夫だとは思うが、天使ながら小悪魔的な可愛さも併せ持っているからな。そうだ、念のために小悪魔天使な妹の周りに変な奴がいないか身辺調査を…」
「いやいやいや、鈴木さん。赤の他人に何しようとしてんすか!」
「俺の妹だからな。心のだけど」
「それを赤の他人というんですよ! はあ……一見まともに見えて世の中色んな人がいるもんだ。うちの妹には改めて妙な事・人にはかかわるなって注意しておこう」
「ははは、しつこいお兄ちゃんは嫌われるぞ?」
「鈴木さんに言われたくないですけどね!」
「……雪止まないな」
「止まないっすね」
「……泊まりになったらコンビニに朝食買いに行けるが、この雪の中、もし妹が出勤だったらと思うと、それはそれでお兄ちゃんは心配だ……」
「……話が止まない………」
「俺の妹、ちゃんと昼ご飯食べたかな? この雪で転んだりしていないといいが……」
「やった! 昼休み終わった!! 鈴木さん、お先に!!!」
※※※※※
「……やっぱ電車止まっちゃいましたね。はー…、ついてない」
「なぁに、たまには仮眠室に泊まるのもいいもんだぞ? やることなければ仕事だって出来るしな」
「それしかないかぁ……。いえ、別に仕事はしませんけど……って、うわ、寒……あれ? 鈴木さん、仮眠室のエアコンつかないんすけど」
「どれどれ……本当だ。故障かな? まずいな、この時間じゃ業者も呼べないぞ。かといって無理に歩いて帰っても、明日の朝時間通りに出勤できるかどうか分からないし。……近くのビジネスホテル空いてるかな?」
「……ダメですね、検索したけど全部埋まっちゃってます。考えることはみんな同じかぁ。……こうなったら仕方ない。鈴木さん、ちょっと待っててください」
何てことだ。前々から調子悪かったが、このタイミングでエアコンが故障するなんて。いや、むしろこの寒さでトドメを刺されたのか。
修理するよう上司に交渉していたが、まだ使えるとか、完全に壊れてないとか、どうせ自分は使わないとか言って、まったく話にならなかったんだよな。
寒すぎて会社の仮眠室が使えない。さて、どうするか……。
「ああ。そんじゃー、これからそっち行くわ(ピッ)。あ、鈴木さん。俺の妹のアパートがこの近くなので、今日はソコに泊めてもらいましょう……って、鈴木さん? 俺の声ちゃんと聞こえてます?? 鈴木さーん!」
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………え?」
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