478 / 744
4:龍撃の学院
478:大陸間弾道卵の謎、超高速魔法杖と飛行魔法
しおりを挟む
「おい、タター。気をしっかり持てよ――ニャァ!」
彼女の故郷、ネネルド村。
村は完全に、広範囲にわたって水没していた。
その、元から水はけの良くなかった寂れた土地中央。
巨大な木が生い茂った村の様子は、地上……水上へ降りたつまでもなくわかる。
どこからどう見ても、壊滅状態だ。
「そうですよ、きっと村の人たちは無事です!」
少女メイドの元上役で有る、元侍女長も必死に励ますが――
「いえそれは、わかってますので平気です。むしろ、あの木の方が心配ですよぉ」
少女は正面の装甲板に投影表示された、巨木の姿をジッと見つめている。
はぁ?
生れ故郷の大惨事に、何を言ってやがるんだぜ?
気が動転してるって感じでもねぇのに――
心配するのは村人じゃなくて、災害である巨木の方だ。
「まだまだ距離がぁ、ありますのぉーでぇー、このまま加速しつづけまぁすぅよぉぉう?」
ルリーロがそう言ってから、約5分後。
「止まぁりぃまぁすぅよぉぉぉぉぉうっ――――♪」
魔法杖からたなびいていた細く長い雲が――途切れる。
ヴォヴォヴォォォォゥン!
急旋回する魔法杖。
「「「「「「「「「んぎぎぎぎぎぎぎぎっ!!!」」」」」」」」っ――ニャァ!!!」
おれたちは、前のめりになった。
そしてゲイルの腕を伝い、魔石へ次々と飛びこんでいく――
何だぜ……小さな燃える蜥蜴かっ!?
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォゴォゥゥゥゥゥウウゥゥウウゥゥゥンッ!!!
魔法杖が反転し、おれたちを飛び越した!
ふぉん♪
『>ルードホルドの魔法杖の推進力、急速低下!
外燃機関である魔石出力の測定値が、1122・5KW/hへ到達しました』
ちっ、おれが猪蟹屋の地下で髪の毛を燃やしたときの、1・35倍かっ!
ふぉふぉん♪
『ゴウライ>リオレイニア、ひかりのたてを前に向かって張ってくれ!』
白眼鏡の一行表示に、割り込む方が速ぇ。
ガギッチャコンッ――――ガシガシィン!
装甲板で覆われ、鉄の箱みたいになった馬車を――両膝で抱える。
「――ひかりのたてよ!」
馬車を抱えたおれの眼前に、光の文様が浮かびあがった。
「あっぶねぇっ――ニャァ!!」
上下倒な上に、複雑な回転。
魔法杖をかろうじて避け、魔石から噴出する炎も防げた。
「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」」」」
女子供は座席に、つなぎ止められてる。
「「わぁぁぁぁ、みんな大丈夫ですかっ!」――ニャァ!?」
男連中は気絶中の工房長を除けば、立派なもんだ。
ごおぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉっ――――――――!!!!!
薪を焼べられた魔法杖から迸るのは、凄まじいまでの奔流。
火龍ゲートルブと戦ったときの火弾より、ひでぇ。
ひかりのたてを回り込んだ炎に、炙られる。
「うおわっちちちちちちちちっ――――ニャァ!?」
鉄鎧の体でも、熱ぃもんは熱ぃぜ!
このままだと馬車を、振り落としちまう!
おれは太鎖を放し――馬車を両手両足で抱える!
最初の魔法杖の急旋回で、粗方の慣性はかき消えたが――
それでも、おれの勢いは止まらねぇ!
ヒュヒィィィィィィイィィィィィィィ――――――――ドガァァァァァァアンッ!!!!
背中の大筒を、全ての神力を使い切る勢いで、全開にした!
シュゴゴォォォォォッ――ォォォォォッ!
それでも、止まりそうもねぇ――――足下に木が迫る。
「(解析指南、どーにかしろっ!)」
ふぉふぉん♪
『解析指南>背面推進装置から噴出する龍脈由来の推進剤に、
再点火してください。推力が約50%増加します』
再点火ぁ? 火に火を付けてどうしようって――あ。
いまさっきゲイルが魔石に焼べてた、燃える蜥蜴かっ?
おれは背中の大筒の、うしろ辺りを――『◇』。
「ひのたまひのたまっ――ニャァ!」
ぼっじゅじゅじゅじゅぅ!
点かねぇ!
なら――『<<<<<◇>>>>>』。
「ひののひたたまひひたまぁやぁ――――!」
ぼこわわぁ、じゅじゅじゅぅぅっ!
点いたが消えちまった――――もう木にぶつかるぜ。
おれの念話も、いつまでも時間が稼げるわけじゃねぇ。
「このやろう――滅せよ!」
ゴォッ――ビリビリビリビリッ!
実効のない文言。巨木の幹にぶつかる瞬間。
ヒュィィィィィィィィ、ゴォウゴゴォォォオゥゥォォォオォォォォ!
おれの背中が、赤く光った。
「ぅぅうぅぅっぉおおぉぉおぉぉわぁぁぁぁぁぁあっちあちあちあちぃっ――――――――ニャァ!」
リオレイニアに背中から、火炎の魔法で撃たれたみてぇだぜっ!
ふぉふぉん♪
『>背面推進装置の測定出力値が、1247KW/hへ到達しました』
つまるところ、見込みが甘かったのだ。
走りだした物は、何時かは止まらないといけない。
加速を続けた魔法杖が、止まることが出来るのは――
轟雷を着た今ならわかる。
魔法の神髄が残した、飛行経路。
その活力の残滓が、長ければ長いほど――
その勢いを相殺するだけの、別の活力が必要になるのだ。
「(いやまて、そもそも魔法杖に乗る二人は、どーして吹っ飛ばされねぇんだぜ?)」
ふぉん♪
『>〝魔法杖に乗る術者に掛かる慣性〟をキャンセルするための術式が、飛行魔法に組み込まれているのだと思われます』
そーいうのが有るんだな、ひとまず納得したぜ。
とおざかる、ルードホルドの魔法杖。
あれには、あの巨大な魔石を扱えるだけの、術者と――
その魔石へ焼べるための薪、ゲイル少年が搭載されている。
奥方さまだって、ここまでの速さで飛んだのは――
今日が初めてだったんだろうさ。
馬車とおれには、そのどちらも搭載されていない。
あれだな。あのカワイらしい巻き角のアイツ。
ふぉん♪
『人物DB>モゼル・マトン
魔術研究所兵站線課第一班所属』
フワフワモコモコのアイツには責任を取って、ルードホルドにも耐えられる馬車を作らせようぜ――――
ドゴバギャメキメキメキメキ――――――――!!
おれは巨木の幹に、突き刺さる!
ふぉん♪
『イオノ>シガミー。馬車を木の幹にぶつからないように、放り投げてねー♪』
てめぇ、大人しいと思ったら――何をいまさら出てきて命令してやがるっ!
ガッシャバキボキ、ガッキュゥゥウゥン――――ゴガァァン!
おれは最後の力を振り絞り、言われたとおりに真横へ放り投げた!
彼女の故郷、ネネルド村。
村は完全に、広範囲にわたって水没していた。
その、元から水はけの良くなかった寂れた土地中央。
巨大な木が生い茂った村の様子は、地上……水上へ降りたつまでもなくわかる。
どこからどう見ても、壊滅状態だ。
「そうですよ、きっと村の人たちは無事です!」
少女メイドの元上役で有る、元侍女長も必死に励ますが――
「いえそれは、わかってますので平気です。むしろ、あの木の方が心配ですよぉ」
少女は正面の装甲板に投影表示された、巨木の姿をジッと見つめている。
はぁ?
生れ故郷の大惨事に、何を言ってやがるんだぜ?
気が動転してるって感じでもねぇのに――
心配するのは村人じゃなくて、災害である巨木の方だ。
「まだまだ距離がぁ、ありますのぉーでぇー、このまま加速しつづけまぁすぅよぉぉう?」
ルリーロがそう言ってから、約5分後。
「止まぁりぃまぁすぅよぉぉぉぉぉうっ――――♪」
魔法杖からたなびいていた細く長い雲が――途切れる。
ヴォヴォヴォォォォゥン!
急旋回する魔法杖。
「「「「「「「「「んぎぎぎぎぎぎぎぎっ!!!」」」」」」」」っ――ニャァ!!!」
おれたちは、前のめりになった。
そしてゲイルの腕を伝い、魔石へ次々と飛びこんでいく――
何だぜ……小さな燃える蜥蜴かっ!?
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォゴォゥゥゥゥゥウウゥゥウウゥゥゥンッ!!!
魔法杖が反転し、おれたちを飛び越した!
ふぉん♪
『>ルードホルドの魔法杖の推進力、急速低下!
外燃機関である魔石出力の測定値が、1122・5KW/hへ到達しました』
ちっ、おれが猪蟹屋の地下で髪の毛を燃やしたときの、1・35倍かっ!
ふぉふぉん♪
『ゴウライ>リオレイニア、ひかりのたてを前に向かって張ってくれ!』
白眼鏡の一行表示に、割り込む方が速ぇ。
ガギッチャコンッ――――ガシガシィン!
装甲板で覆われ、鉄の箱みたいになった馬車を――両膝で抱える。
「――ひかりのたてよ!」
馬車を抱えたおれの眼前に、光の文様が浮かびあがった。
「あっぶねぇっ――ニャァ!!」
上下倒な上に、複雑な回転。
魔法杖をかろうじて避け、魔石から噴出する炎も防げた。
「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」」」」
女子供は座席に、つなぎ止められてる。
「「わぁぁぁぁ、みんな大丈夫ですかっ!」――ニャァ!?」
男連中は気絶中の工房長を除けば、立派なもんだ。
ごおぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉっ――――――――!!!!!
薪を焼べられた魔法杖から迸るのは、凄まじいまでの奔流。
火龍ゲートルブと戦ったときの火弾より、ひでぇ。
ひかりのたてを回り込んだ炎に、炙られる。
「うおわっちちちちちちちちっ――――ニャァ!?」
鉄鎧の体でも、熱ぃもんは熱ぃぜ!
このままだと馬車を、振り落としちまう!
おれは太鎖を放し――馬車を両手両足で抱える!
最初の魔法杖の急旋回で、粗方の慣性はかき消えたが――
それでも、おれの勢いは止まらねぇ!
ヒュヒィィィィィィイィィィィィィィ――――――――ドガァァァァァァアンッ!!!!
背中の大筒を、全ての神力を使い切る勢いで、全開にした!
シュゴゴォォォォォッ――ォォォォォッ!
それでも、止まりそうもねぇ――――足下に木が迫る。
「(解析指南、どーにかしろっ!)」
ふぉふぉん♪
『解析指南>背面推進装置から噴出する龍脈由来の推進剤に、
再点火してください。推力が約50%増加します』
再点火ぁ? 火に火を付けてどうしようって――あ。
いまさっきゲイルが魔石に焼べてた、燃える蜥蜴かっ?
おれは背中の大筒の、うしろ辺りを――『◇』。
「ひのたまひのたまっ――ニャァ!」
ぼっじゅじゅじゅじゅぅ!
点かねぇ!
なら――『<<<<<◇>>>>>』。
「ひののひたたまひひたまぁやぁ――――!」
ぼこわわぁ、じゅじゅじゅぅぅっ!
点いたが消えちまった――――もう木にぶつかるぜ。
おれの念話も、いつまでも時間が稼げるわけじゃねぇ。
「このやろう――滅せよ!」
ゴォッ――ビリビリビリビリッ!
実効のない文言。巨木の幹にぶつかる瞬間。
ヒュィィィィィィィィ、ゴォウゴゴォォォオゥゥォォォオォォォォ!
おれの背中が、赤く光った。
「ぅぅうぅぅっぉおおぉぉおぉぉわぁぁぁぁぁぁあっちあちあちあちぃっ――――――――ニャァ!」
リオレイニアに背中から、火炎の魔法で撃たれたみてぇだぜっ!
ふぉふぉん♪
『>背面推進装置の測定出力値が、1247KW/hへ到達しました』
つまるところ、見込みが甘かったのだ。
走りだした物は、何時かは止まらないといけない。
加速を続けた魔法杖が、止まることが出来るのは――
轟雷を着た今ならわかる。
魔法の神髄が残した、飛行経路。
その活力の残滓が、長ければ長いほど――
その勢いを相殺するだけの、別の活力が必要になるのだ。
「(いやまて、そもそも魔法杖に乗る二人は、どーして吹っ飛ばされねぇんだぜ?)」
ふぉん♪
『>〝魔法杖に乗る術者に掛かる慣性〟をキャンセルするための術式が、飛行魔法に組み込まれているのだと思われます』
そーいうのが有るんだな、ひとまず納得したぜ。
とおざかる、ルードホルドの魔法杖。
あれには、あの巨大な魔石を扱えるだけの、術者と――
その魔石へ焼べるための薪、ゲイル少年が搭載されている。
奥方さまだって、ここまでの速さで飛んだのは――
今日が初めてだったんだろうさ。
馬車とおれには、そのどちらも搭載されていない。
あれだな。あのカワイらしい巻き角のアイツ。
ふぉん♪
『人物DB>モゼル・マトン
魔術研究所兵站線課第一班所属』
フワフワモコモコのアイツには責任を取って、ルードホルドにも耐えられる馬車を作らせようぜ――――
ドゴバギャメキメキメキメキ――――――――!!
おれは巨木の幹に、突き刺さる!
ふぉん♪
『イオノ>シガミー。馬車を木の幹にぶつからないように、放り投げてねー♪』
てめぇ、大人しいと思ったら――何をいまさら出てきて命令してやがるっ!
ガッシャバキボキ、ガッキュゥゥウゥン――――ゴガァァン!
おれは最後の力を振り絞り、言われたとおりに真横へ放り投げた!
0
あなたにおすすめの小説
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる