滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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5:大森林観測村VSガムラン町

587:大森林観測所への道、メイドさんの姿勢?

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「ウカカカッ――この二鼠足袋にそたびてぇのわぁ、さむくなくて良いやな♪」
 前掛けエプロン裾の長い服ワンピースとやらをたくし上げ、クルクルとまわってみた。

「あらカワイイイィ――
 ニゲルの二号店みせ給仕きゅうじたちが履いてた足袋やつに、化けぎつね……奥方さまルリーロ巫女装束みこしょうぞくむすひもが付いたようなかんじ。
 そのひも鼻緒はなおいろが、おれがつくった鉢巻はちまきのいろおなじだった。

 ふぉん♪
『響言の鉢巻き【今紫】
 防御力30。魔力量10(固定)。
 魔術の多重詠唱が可能になる』

 鉢巻き・・・記録ブクマが、表示ひょうじされた。
 魔法まほう威力いりょく倍増ばいぞうさせる、この鉢巻リボンきとおな色合いむらさきてのが――
 なんかいやだが、この足袋たびは、おれがこさえたわけじゃねぇから、心配しんぱいない。

 おれは地面じめんに、どかりと胡坐あぐらをかく。
 前掛まえかけをまくり上げ、下駄げたあしを伸ばす。
しめしめうっひっひじょうきゅうかんてい♪」

 ぽこん♪
『和風メイドさんのニーソ足袋
 防御力35。丈夫で疲れを感じづらい。』
 よし、普通ふつうだな。
 でわぁ、もう一つ。

しめうひじょうかん♪」
 ぽこん♪
『手編みのサンダル
 防御力43。汚れ知らずで長持ちする。』
 こっちも、普通ふつうだ。
 手編てあみって言っても、機械腕編うであみだろうがな。

 鼻緒はなおには金糸きんしなにかの模様もようが、刺繍さえがかれていて――
 しゃらあしゃらした夜会やかいにも、履いていけそうではある。

 ついでに下駄もしめしめ鑑定しとくかうっひっひ――がらころん♪

『神木の下駄【神足】
 防御力125。見た目は普通の二枚歯の下駄だが、
 ほぼ不壊。火にも水にも強く、水に沈まない。
 追加効果/空を一度だけ、蹴り上がれる。』

 こっちは駄目だめだ。とても普段使ふだんづかいに出来できる、代物しろものじゃねぇーぜ。
 ふぉん♪
『イオノ>カヤノヒメちゃんに見せたら間違いなく、ルリーロちゃんに売りに行くわね♪』
 ふぉん♪
『>はい。レア素材である巨木の性能が、発現したようです。しかも巨木の削り出しなので、魔導伝導率も高いです』

魔導伝導率まどうでんどうりつわぁ、たかくても良いだろ。まさかあし魔法まほう使つかやつもいねぇしな、ウカカカッ♪」
 まぁ、それ以外いがいところが、全部ぜんぶやばい。
 おれは給仕服メイドふくを、バサバサとはらって起き上がった。

 ふぉん♪
『シガミー>この下駄っていうか、神木を使った装備は一端引っ込めろ。リカルルかルリーロに相談するまでは、とても扱えん』
 ふぉん♪
『>了解しました。では回収します』
 すぽん――〝神木しんぼく下駄げた神足じんそく】〟が、『使用並びに売買不可』フォルダ格納さしまわれた。

「ふぅ、その天狗てんぐみたいなわらかたもぉ、おやめっ! スカートも、ばさばさするんじゃないの
 ヴォヴォヴォゥゥン――『( >︹<おやめっ!)』
 バシンバシンバシン――「いていてぇ!」
 BOTから伸びてきた細腕かいなに、しりをはたかれた。

   §

ちょう、良いかんじだぜ♪」
 スパパパァーン、スパササァーン♪
 草履ぞうりくつよかしずかで、夜襲やしゅうなんかにはもってこいだぜ。

「そーわねぇーん♪ 蟹股がにまたなのもなおって、まくれ上がらなくなったわよぅ
 地をつかむ感覚かんかく大分だいぶ、取りもどせたし――さらに加速かそくする。
 地を駆けるときの踏足ふみあしを、一定いっていに繰り出すだけで――
 ほとんあたまが揺れなくなった。

「しかし、行っても行っても一本道いっぽんみちだぜ?」
 ゴォォォォォッ――――!
 時折ときおり、植え込みが正面しょうめんあらわれる。
 仕方しかたなく左右さゆうにに曲がらされることがあっても、すぐ真っ直ぐに――
 フカフむらがあるはずの方向むきへ、突きすすまされている。

「もう一回いっかい泥音ドローンを飛ばしてみろや」
 ずざざざざぁぁぁぁっ――――くつくらべると、止まるのに苦労くろうした。

「でスが、マたイろとりドりの噴煙ふんエんニ、撃ち落とされる・・・・・・・のがおちデは
 そのときは、そのときだぜ。
 どうせ、向こうがやるつもりって言うなら――
 さっさと居場所いばしょおしえてもらったほうが、よっぽどまし・・だろうが。

 ふぉん♪
『シガミー>女将さんたちの方にはカヤノヒメも、おにぎりも居るし心配ないが。おっさんと神官さまのほうが少し心配だろう?』
 ふぉん♪
『イオノ>そうわね』
 ふぉん♪
『>では、最小のドローンを使用します』

 ヴヴッ――――カシッ♪
 あらわれたのは、おれのてのひらよりもちいさな――いたっぺら。
 それがひょろろぉーと、たよりなく浮かび上がる。

 ひょろろぉ、ひょろろぉ、ひょろろぉぉおぉおぉ――――――――――ぼっごわわわわわぁぁぁぁぁぁぁぁっ、ぼふわぁん!!

「やべぇ、結構近けっこうちかくからけむりが、上がりやがったぞ!?」
 女将おかみさんの知り合いの、下手へたしたらリカルルそっくりな・・・・・・・・・性根しょうねやつが――
 ちかくに居やがるぜ!
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