滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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5:大森林観測村VSガムラン町

595:悪逆令嬢ロットリンデ、日の本と五百乃大角御神体

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「ヒーノモトー? 聞いたことありませんでしてよ、小猿こざる
 だから小猿こざるじゃねぇ。

 いやまて、この御神体ごしんたい造形かたちを知ってて、神々かみがみ世界せかい
 おれが死んだのちの、ずーっとさきの日の本生もとうまれじゃねぇ――
 なんてことは、あり得ん・・・・

 どうなってやがる?
 いいかげん、起きろや迅雷ジンライ
 ふぉん♪
『シガミー>根菜、星神か、この際、リオでも良いから返事をしろ!』
 だれも居ねぇ。

「ひとまず休戦きゅうせんと行こうぜ? ここをとおって大森林だいしんりん開拓村かいたくむらとやらまで、行かなきゃならねぇんだ」
 その目的もくてきは、大森林の長おまえさまに会うことだったんだが。

「はぁっ? 休戦きゅうせんですって? ふふん、おかしなことおっしゃられますのね?」
 まさか、まだやるってぇのかぁ?
 向かい合ってすわる、長机ながつくえ両端りょうはし
 立てかけた錫杖かたな鉄棒まほうつえは、等距離おなじだ。
 このおれが、負ける通り・・はねぇ。

完膚無かんぴなきまでにわたくしが、圧勝あっしょうしたでしょう?」
 あー、そーいう?
 女将おかみさんが言ってたことは、どうやら本当ほんとうだ。
 喧嘩けんかぱやいとか言うまえに、負けずぎらいなとこなんかが――
 ガムラン代表ウチのひめさんに、そっくりだぜ。

「わかった、完敗かんぱいだぜ! 僧兵そうへいのおれがぁ、手もあしも出なかった! このとおり、まいりました!」
 手を突き、あたまを下げた。
 若干癪じゃっかんしゃくだが、負けたのは本当ほんとうだ。
 轟雷ごうらいを着たおれでも、相手あいてになるかはあやしい。
 迅雷ジンライが居りゃ、またはなしちがっただろぉが。

「わかれば、よろしいですのよ。くすくす、ぅふふ♪」
 たのしげにふるえる、そのほそからだのどこから、あの怪力かいりきと――
 あの何処どこまでもふくれ上がる爆煙ばくえんが、生み出されているのか――
 不可解ふしぎでならねぇ。

 ニゲルや女将おかみさんを相手あいてにしても、引けを取らなそうだ。

「ところでこの、かわいらしい女神粘土めがみねんどちゃんを――ゆいずっていただけないかしら♪」
 はぁ? そりゃぁ、駄目だめだぜ!
なんでも売る猪蟹屋ししがにやだがぁ、女神御神体このやろうさまだけは、非売品ひばいひんだぜ」
 一瞬いっしゅん、目が合う。

 ドガンッ――――ゴロロロッ、ガチャチャガチャン!
 おれはテーブルを蹴り、突き飛ばし――
 ころがって来た根菜ねがみめんどを、がしりとひっつかんだ。

転生前てんせいまえ記憶きおくよみがえって以来いらい、この世界せかいには、ほんとぉーにっ娯楽ごらくが無くって――!!!!」
 山葵さんしょう山葵わさびでもかじったような、ひでつら

 ぼごごごご、ぼごごご、ぼぼぼごぉぉん♪
 机椅子つくえいす小石こいしおおきな割石われいし倒木とうぼく茶器一式ちゃきいっしき
 バッチュィン、ガチュィン、ガチバチチィッ!!
 すべてがはじけ飛んでいく。
 
「もうすでに、こちらでの人生じんせいほうが、ながくなってしまいましたけれどー。ソレ・・かつてに連なる・・・・・・・唯一無二ゆいいつむにの――――」
 ぼごごごごごぉぉぉうわぁっ――――!!!!!

「だろう!? だから間違まちがいなく、おめぇさんわぁ同郷どうきょうの――日のもとの生まれだろうがぁぁぁぁぁぁぁっ――――!?」
 せま爆煙ばくえん群青色ぐんじょういろ)を、かわしたつもりだったが――
 ぼごごごごぅわわっつ――!?
 ただよけむりはじけ、どこまでもおれを、追って来やがる!

「あっちあちっ、あっちゃっちゃっ――!!!!!!!!」
 蜻蛉とんぼ連続れんぞくで切る。
 まるでリカルルと最初さいしょに、ガムランの草原そうげんで立ち会ったときみてぇだっぜっ!
 猪蟹屋ししがにや給仕服きゅうじふくを、着といてたすかったぜ!

「ぅお待ちっ、小猿こざるっ!」
 だれが待つか、黒焦くろこげにされちまわぁっ――――――――!
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