滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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5:大森林観測村VSガムラン町

596:悪逆令嬢ロットリンデ、根菜に執着する

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 ひゅぼっごがががっががががががっ、ぼぼがががががががががががぁん♪
 こりゃぁ、あれか。
 ミノタウ……こえに出すのもはばかられる忌事いみごとになっちまったぜ、縁起えんぎわりぃー!

 ミ……ミノ太郎たろうたたかったときや、リオレイニアの中身なかみ再現した・・・・笑う・・魔法具まほうぐとらえたときのような――
 (多重たじゅうロックオンです、シガミー)

 そうだそれだ。はずれてもはずれても、しつこく追って来やがる。

 迅雷ジンライこしかわベルトに差してある。
 ふぉん♪
『シガミー>迅雷迅雷! 五百乃大角!』
 五百乃大角いおのはら同様どうように、返事へんじがねぇ。

 (以後いご、ミノタウロースを〝ミノ太郎たろう〟と、呼称こしょうしますか?)
 それでも、こんなこえが聞こえるのは、そんな気がしてるだけで――
 本当ほんとう念話ねんわが聞こえている、わけじゃない。

 根菜こんさいさまを落とさねぇように、仕舞しまっておきてぇんだが――
 迅雷ジンライ収納魔法具しゅうのうまほうぐは、いまはつかえん。

 おれの収納魔法具しゅうのうまほうぐには、あんまり此奴こいつさまを入れたくねぇんだよな。
 迅雷ジンライ以外いがい収納魔法しゅうのうまほう仕舞しまっておくと――あの野郎いおのはらは、何処どこかに消えちまいそうでなぁ!
 ぼっがぁぁぁん!

 あっぶねっ――よこっ飛びに避ける。
 四方八方しほうはっぽうから飛んでくる、大筒おおづつのような大爆発どかーん

 どったん!
 しげみの向こうに、落ちた。

 ひゅぼぼぼぼごごごごごごおぉ、ごごぉん、ぼぼぼぼごごごごごぉぉぉぉぉぅん!
 山道やまみちよこかすみさき
 横道よこみちへ逸れると、もといた山道やまみち|(の反対側はんたいがわ)にもどるのは、ひとものだけで――
 あの高等魔術ばくはつは、追ってこなかった。

 うらまわった、おれの目のまえ。
 かすみにぶち当たり――ぼごごぉん、ぐらぐらららっ!?
 あたりを揺らす、いろとりどりの大爆煙だいばくえん

 おかげたすかったが――なみ冒険者ぼうけんしゃなら、とっくに丸焦まるこげだぞ。

 くるりとこちらを振りかえる、ご令嬢れいじょう
 いや、年齢としのころは――
 おれが前世ぜんせ厄介やっかいになってた飯処めしどころ香味庵こうみあん女将おかみくらいか。
 当時とうじおれぁ、四十路よそじ宿無やどなしで――
 向こうは、三十路みそじくれぇじゃなかったか?

 そんなとしにみえる、みじかくなった鉄棒つえを持ったおんなが――
「お寄越よこしなさい! 言い値で買ってえ、あーげますかるぁぁ――――♪」
 ぼっごっわぁぁっ――――仕方しかたねぇ、おれは五百乃大角いおのはらほうり投げた。

 ズザザァッ――草履ぞうりあしで地をつかむ――ズダダダッ!
 果敢かかんに飛び込むが――捨て身じゃねぇぞぉ。

 落ちてた錫杖しゃくじょうを、ひっつかむ!
 上下倒じょうげさかしまに、蜻蛉とんぼを切った!

「ッチィイィィェェェェェェェェェェェェェイィイイィィッ!」
 シュッカァァァァァンッ――――ごごぼごわわわぁぁぁぁっ!
 目に見える爆煙けむりは、指の間よっつ×両手ふたつ
 猪蟹屋装備メイドふくを着てるから、一度いちど二度直撃にどちょくげきを食らっても、大事だいじにはいたらん。

 のだが、ひとつでも切り損ねたら・・・・・・、その一つが・・・弾け――つび爆発ばくはつに取り付かれる。
 グゥングググゥン――燕返つばめがえ四連撃・・・
 修行ぎょうためし打ちもなしに、出来できるもんじゃぁねぇだろうガァ――――ボゴッガァァァァァァアァンッ♪

 ほらみろ、最後さいごひとつを逃した!
 くそうあしに、一発食らっちまったが――ザァッ!
 二鼠足袋にそたびことほか頑丈がんじょうことなきを得た。

「ばかやろう! 此奴こいつだけは売れん。此奴こいつは、この御神体からだを無くしたら、そうながくは生きちゃいられねぇ!」
 目線めせん大穴おおあなほうへ。
 あしはフカフむらが、あるほうへ。
 錫杖しゃくじょうさやを跳ね上げ、根菜こんさいさまをはじく。
 スゥゥウゥゥッ――チャキン、ガキン♪
 錫杖かたなおさめる。

「はぁ!? 小猿こざるいま、このわたくしたばかりましたわねっ!? お人形にんぎょうちゃんが、生きてるはずが無いじゃ有りませんのっ! もう許しませんよっ!?」
 遠くなる、御簾路頭ミスロット厘手リンデ綺麗きれいこえ

 うしろ手に根菜こんさいを、つかみ取り――――
 おれは脱兎だっとごとく、逃げ出す。
 フカフむらとやらへ。

 このさきみちにも大穴おおあながあったら、迅雷うかぶぼうが居ないいま間違まちがいなくお陀仏だぶつだ。
 だが、さっき一瞬いっしゅんだけうえから見た、巨大きょだい大渓谷だいけいこくつづいているなら――
 縦に道が出来る・・・・・・・

 (そのこころは?)
 鉄下駄てつげた使つかえりゃ、あの大申おおざる御簾路頭ミスロット相手あいてでも活路かつろが、見いだせるだろぉがぁ!。
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