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七十七話 明かされる関係
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もう隠すこととはしないと言ったものの、別に俺たちの関係を大きな声で叫ぼうってんじゃない。ただ無理に距離を置いたり、会話を最小限に留めていたことをやめにしようということだ。
そうすればいずれ、俺と繭奈が付き合っていることを皆の知るところになるだろう。先ほどの女子生徒たちもいるし、きっと彼女たちから広がっていくはずだ。
教室に戻った後は、そのまま放課後を迎えた。相変わらず繭奈に絡んでいる連中がいるけど、そんなことはもう関係ない。
もう見て見ぬふりはしないさ。
「ねぇ龍彦くん、この後って暇かな?」
「あーごめん告美、実は先約があって」
荷物を手に立ち上がると、告美がなにやらのお誘いをしようとしてくれた。しかし繭奈を放っておくわけにはいかないので、もうしわけないがその誘いは断っておく。
「そっか、じゃあまた遊ぼ!」
「ありがと。またね」
「うん!」
可愛らしい笑みで返した告美に手を振って、すぐに繭奈の元へ向かう。話しかけられて嫌そうにいている彼女の傍に来て、俺はその手を握った。
「行くぞ、繭奈」
「あっ、龍彦くん……」
手を握られたというのに、全く嫌そうな素振りを見せない繭奈に周囲が静まり返る。繭奈は嬉しそうに頷いて、そんな俺たちを見ている皆は目を見開いていた。
「こらこら、二人の世界に入らないの。アタシもいるぞー」
「はいはい。じゃあ冬夏も行くか」
「なんか雑ー、いつもいつも見せつけんなっての」
悪態をつきながらニヤニヤしている冬夏は、繭奈とは逆の手を握って、その手を引く。繭奈は腕を抱くように、俺の隣に寄り添った。
──────────
それはあっという間の出来事だった。龍彦くんは、相変わらず色んな男の子たちに話しかけられている白雪さんの手を、人目も憚らずに握って教室から出ていった。
笹山さんも一緒だったけど、彼女はまるでおまけのような口ぶりで……
もしかして、龍彦くんが本当に付き合っているのは白雪さんだったってこと?笹山さんも白雪さんも、お互いに龍彦くんの傍にいるような感じで、それはただならぬ関係に見えた。
夏休みの時から距離は近かったけど、海に行ったあの日とは全く違う。あれからいったいなにがあったんだろう。
私は、あの旅行の後から龍彦くんを遊びに誘おうか悩んでいた。あんまり絡むと嫌がられるかなとか、予定があったりして邪魔しちゃうかなとか考えて、軽く挨拶したり会話したりする程度に留めていたんだ。
きっと私が付き合えると信じて。それはたぶん、麗凪も同じだと思う。私と同じ反応をしてたから。
おかしいな、私の方が先に仲良くなったと思ったのに。でも今になって思い返せば、きっとあの時のやらかしが大きかったのだろう。
クラスの誰かが、龍彦くんの中学時代に起きた出来事を大声で言ったあの騒動。その言い分を信じてしまった私たちには、きっとチャンスなんてなかったのかもね。
結局あの騒動を解決させたのも白雪さんだった。彼女が龍彦くんに悪態をつくのもきっと、仲が良いことの表れだったのかもしれない。
笹山さんはきっと彼女の繋がりだろう、あの二人は仲良しだから、どこかで三人で会っていたとしても不思議じゃない。
先ほどの光景を目の当たりにしたショックで、私と麗凪はなにも言わずに帰路につく。途中で麗凪とも別れて、一人で家に向かう。
家に着いて、私の部屋にあるベッドに身を投げて、まるで胸にぽっかりと穴が空いたような気持ちを抱き締める。
私はずっと、龍彦くんの隣にいることを夢見ていたんだ。でも、それが果たされることはないと今になって実感すると、苦しい気持ちが目元を濡らす。
うつ伏せになりながら、布団を握りしめて嗚咽を堪える。だけどそれはできなくて、苦しむ声は収まらない。
明日から龍彦くんと、どんな顔をして会えば良いのだろう。もう遊ぶこともできないのかな?
こんなことなら、夏休みにもっと遊びに誘えば良かった。変に気を遣って遠慮して、結局後悔してるんじゃバカみたいじゃん。
きっと龍彦くんのことだ、明日も変わらない笑顔で声をかけてくれるだろう。それがまだ嬉しく感じてしまう私は、まだまだ彼を忘れることなんてできないだろう。
本当はもっと先のことだって期待してた。年頃の女の子として、龍彦くんに抱いてもらえる時がいつか来るんじゃないかと、根拠もなく信じて疑わなかった。
私の初めては、彼にもらってほしいのにな。
そうすればいずれ、俺と繭奈が付き合っていることを皆の知るところになるだろう。先ほどの女子生徒たちもいるし、きっと彼女たちから広がっていくはずだ。
教室に戻った後は、そのまま放課後を迎えた。相変わらず繭奈に絡んでいる連中がいるけど、そんなことはもう関係ない。
もう見て見ぬふりはしないさ。
「ねぇ龍彦くん、この後って暇かな?」
「あーごめん告美、実は先約があって」
荷物を手に立ち上がると、告美がなにやらのお誘いをしようとしてくれた。しかし繭奈を放っておくわけにはいかないので、もうしわけないがその誘いは断っておく。
「そっか、じゃあまた遊ぼ!」
「ありがと。またね」
「うん!」
可愛らしい笑みで返した告美に手を振って、すぐに繭奈の元へ向かう。話しかけられて嫌そうにいている彼女の傍に来て、俺はその手を握った。
「行くぞ、繭奈」
「あっ、龍彦くん……」
手を握られたというのに、全く嫌そうな素振りを見せない繭奈に周囲が静まり返る。繭奈は嬉しそうに頷いて、そんな俺たちを見ている皆は目を見開いていた。
「こらこら、二人の世界に入らないの。アタシもいるぞー」
「はいはい。じゃあ冬夏も行くか」
「なんか雑ー、いつもいつも見せつけんなっての」
悪態をつきながらニヤニヤしている冬夏は、繭奈とは逆の手を握って、その手を引く。繭奈は腕を抱くように、俺の隣に寄り添った。
──────────
それはあっという間の出来事だった。龍彦くんは、相変わらず色んな男の子たちに話しかけられている白雪さんの手を、人目も憚らずに握って教室から出ていった。
笹山さんも一緒だったけど、彼女はまるでおまけのような口ぶりで……
もしかして、龍彦くんが本当に付き合っているのは白雪さんだったってこと?笹山さんも白雪さんも、お互いに龍彦くんの傍にいるような感じで、それはただならぬ関係に見えた。
夏休みの時から距離は近かったけど、海に行ったあの日とは全く違う。あれからいったいなにがあったんだろう。
私は、あの旅行の後から龍彦くんを遊びに誘おうか悩んでいた。あんまり絡むと嫌がられるかなとか、予定があったりして邪魔しちゃうかなとか考えて、軽く挨拶したり会話したりする程度に留めていたんだ。
きっと私が付き合えると信じて。それはたぶん、麗凪も同じだと思う。私と同じ反応をしてたから。
おかしいな、私の方が先に仲良くなったと思ったのに。でも今になって思い返せば、きっとあの時のやらかしが大きかったのだろう。
クラスの誰かが、龍彦くんの中学時代に起きた出来事を大声で言ったあの騒動。その言い分を信じてしまった私たちには、きっとチャンスなんてなかったのかもね。
結局あの騒動を解決させたのも白雪さんだった。彼女が龍彦くんに悪態をつくのもきっと、仲が良いことの表れだったのかもしれない。
笹山さんはきっと彼女の繋がりだろう、あの二人は仲良しだから、どこかで三人で会っていたとしても不思議じゃない。
先ほどの光景を目の当たりにしたショックで、私と麗凪はなにも言わずに帰路につく。途中で麗凪とも別れて、一人で家に向かう。
家に着いて、私の部屋にあるベッドに身を投げて、まるで胸にぽっかりと穴が空いたような気持ちを抱き締める。
私はずっと、龍彦くんの隣にいることを夢見ていたんだ。でも、それが果たされることはないと今になって実感すると、苦しい気持ちが目元を濡らす。
うつ伏せになりながら、布団を握りしめて嗚咽を堪える。だけどそれはできなくて、苦しむ声は収まらない。
明日から龍彦くんと、どんな顔をして会えば良いのだろう。もう遊ぶこともできないのかな?
こんなことなら、夏休みにもっと遊びに誘えば良かった。変に気を遣って遠慮して、結局後悔してるんじゃバカみたいじゃん。
きっと龍彦くんのことだ、明日も変わらない笑顔で声をかけてくれるだろう。それがまだ嬉しく感じてしまう私は、まだまだ彼を忘れることなんてできないだろう。
本当はもっと先のことだって期待してた。年頃の女の子として、龍彦くんに抱いてもらえる時がいつか来るんじゃないかと、根拠もなく信じて疑わなかった。
私の初めては、彼にもらってほしいのにな。
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