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しおりを挟む食べるように勧めるとトコトコと隣にやってきてちょこんと座る仕草は、やはり22歳には見えないが…。
両手を合わせて、食べる前の挨拶をするなんてこの国には無い作法を不思議そうに見つめるデフロット。
自分だけで食べるのではなく、他の人の事を気にするところは好感が持てる、と感心した。
「…私は甘いものは食べない。気にせず食べなさい。…私を呼ぶときは、閣下ではなく、デフロットと呼びなさい。」
穂乃香が自分を呼ぶ”閣下”と言う響きが気になった。
少々、嫌な気持ちになる。
なぜだ?
「じゃあ、旦那様?…先ほどの方は閣下と呼ばれていましたよね…。ナラフさんたちは旦那様と。私がお名前で呼ぶのはいけないのでは?」
もっともらしい理由に納得はするが…。
「ホノカの国では貴族制度はもう無いと聞いた。みんな平等だと…。…私が許すのだから気にせず呼ぶが良い。」
今まで召喚した者たちに聞いた世界は”日本”というところだった。
そこは、昔は貴族制度がここと同じように存在していたが、今は無いと言っていた。
「でも、呼び捨てって言うのはなかなかハードルが高くて。」
「ハードル?ホノカの言うことはわからない言葉がたびたび…。友人などは”デフ”と呼ぶ者もいるが、そう呼ぶか?」
そう言えば、ちょっと考えるような目を伏せる表情をした。
その瞳や仕草は少々色香を感じるが…それ意外はやはり子供だな。
子供に色香…その嗜好は無い。
「ちなみに閣下は何歳ですか?」
また、閣下だ。
そして唐突な質問だな。
「…34歳だ。」
「私よりも年上ですもんね。じゃあ、デフさま!」
「さまなど付けなくてもよい。」
「では、デフさん…馴れ馴れしいし、一気に老けた感が…。それはダメダメ!う~ん…デフくん!」
「…くん、とはなんだ?」
「ここにはないのかな?…男の人に付ける敬称なんです。付けて悪くは無いのですが、比較的若い方に…。」
「ホノカの国では34歳は若いのか?なら悪い気はしない。それを採用しよう。」
国によって感じ方と言うものは違うなあ。
非常に興味がある。
”日本”という所はこの国とは異なる事ばかりだ。
私が知っている召喚者はホノカを加えて6名。
すべて”日本”というところからだ。
…その事をホノカにも話しておかなければならないなあ。
「…ホノカ。食べ終わったらでよい、ゆっくりと話がしたい。大事な話だ。」
穂乃香は持っていたティーカップをテーブルの皿に戻した。
ジーとデフロットの目を見つめて…。
「はい。」
頷きながら返事を返した。
穂乃香も自分に必要な大事な事なんだと、聞かなければならない話なんだとわかったから。
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