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第4部 帝都地下神殿篇
7 魔術の最高到達点
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「完全均衡ときたか……」
ジュイユはナナカに歩み寄ると、その顔を覗きこんだ。
「人間になってからも魔物になってからも、会うのは初めてだな。話には聞いたことがあるが。お前さんが見つけたのか?」
ジュイユの、白眼のない黄緑色に光る目で見据えられてセストはたじろぐ。
「はい……」
「さすがは光の来訪者、といったところか。なんという運命のいたずらだ。こんなことが起こるとはな。……お前さん、運が良かったな。こんな幸運は滅多に起こることじゃないぞ」
ジュイユはナナカに向かって言う。
「僕たちが聖域で戦った闇の来訪者は、彼女でした。いや、彼女の姿だった、と言うべきか」
バルクの言葉に、ジュイユは僅かに目を見開く。
「なるほどな。完全均衡の無限の力を得んとしたか」
〈闇の来訪者は、ナナカの魂を利用して、世界を混沌で塗りつぶすつもりみたいなの。そうよね?〉
「そうです」リコの言葉をセストが引き継ぐ。「光と闇の和合を目論む者だと」
「光と闇の和合か……。その者はもしかしたら、ただ世を混乱に陥れて楽しもうとしているのではないのかもしれんな」
ジュイユは天井を見上げた。
「どういうことです?」
バルクが尋ねる。
「私は、常々考えていた。全ての要素を混ぜ合わせると、何が起こるのかを。と言うより、人間だった頃の私がたどり着いた結論が、それだった。全ての要素を混合し、擬似的に光や闇を作る。それが、魔術の最高到達点になるだろうと」
〈今も、その研究を続けているの?〉
ジュイユが何か、魔術の研究をしていることは知っていた。しかし、尋ねてもその内容は決して教えてはくれなかった。
「ああ。そうだ。しかし、研究すればするほど、これは完成させてはならないものだとわかってきた。増殖する混沌を分離し元に戻す方法がないことと、魂が受ける混沌の影響を排除できないからだ。混沌に取り込まれた魂は、他の魂と混ざりあい、分離不能になるだろうと私は予想している」
「魂が混ざりあう?」
ヒューゴが訝しげに言う。そんなことはないと先程リコが語ったのを聞いたところだ。
「そうだ。混沌は、魂の属性を無視できるのではないかと私は考えている。自他の境界は崩壊するだろう。世界は『ひとつ』になる」
「……光の世界だ」
セストが呟く。全員の視線がセストに集中した。
「今の俺の言葉ではうまく言えないけど、かつてはそうだった、と思っていた……。全てはひとつで、世界は喜びの歌でいっぱいだった」
〈闇の来訪者は、それをこの世界に作ろうとしている、ということ?〉
リコが救いを求めるようにジュイユを見る。
「全ては私の想像でしかないがな。もしそうだとすれば、全くもって余計な世話だ」
〈でも、混沌は既にあるよ。帝都に。だから、帝都では魔術師は自分の属性の術しか使えないし、特殊な力を持った魔物しかいられないんだよ〉
リコは否定したくて言い募るが、それに対してバルクがクールに言う。
「いや、今はまだ『その程度』の混沌でしかない、ということじゃないかな。魂に影響がない程度の混沌。それをアップグレードするために来訪者がナナカの魂を必要としている、というのは、説得力がある仮説だと僕は思う」
「魂の専門家の意見を聞くか」
ジュイユはそう言うとかき消え、しばらくしてヴィラントを伴って戻ってきた。
「完全均衡の魂とはまた、なんたることでございましょうか。ゼロが一周回って無限になる、みたいな話でございますよこれは」
ヴィラントはナナカの顔を覗き込む。セストは突然現れた、頭部だけ牛の、モーニングを着た骸骨を見ても最早驚く気力もない。世の中には自分の知らない世界がたくさんあるんだなぁなどと呆然と考える。
「心ここに在らず……否、魂ここに在らず、でございますね。しかし、完全均衡の魂があの、帝都の混沌の中にあるとなると、見つけるのはなかなかにホネでございますよ、骸骨だけに。ほっほっほ」
ヴィラントは骨だけの手で自分の、頭蓋骨の頬を撫でる。
「なにか、いい方法はないんだろうか」
セストはヴィラントに尋ねる。
「魂を探す目的は何でございましょうか? 完全均衡の魂を利用させないということが主な目的であるならば、方法はごく簡単でございますが」
「それは?」
ヴィラントの空洞の目で真っ直ぐに見られて、嫌な予感がしながらセストは重ねて問う。
「肉体を殺すことです」
「それは……。それは、できない」
頭を殴りつけられたような衝撃を受けながら、何とか、呻くように言う。
「彼女を愛しておいでなので、来訪者殿?」
「……」
セストは黙って頷く。
「ならば致し方ございませんね。なんとか、あの混沌の中から魂を見つけ出さなければ。レイフ様のような、クソデカパワーに凶悪マインドがあれば、あの混沌を一時的にでも吹き飛ばせましょうが……はてさて」
「お前さんでも難しいか」
ジュイユが言う。
「あの混沌の中では、わたくしといえども難しゅうございますね。本来生者の魂は大変に目立ちますので、発見は比較的容易なのでございますが」
「お前さん」ジュイユがセストに言う。「帝都の混沌を吹き飛ばせ。何人か巻き込まれて死ぬかもしれんが、構わんだろ。優先順位として」
「師匠、そりゃ、酷っすよ」
ヒューゴが笑いながら言う。
「私を師匠呼ばわりするんじゃない。何遍言ったらわかるんだ。すると……そうさな。やはり、闇の来訪者から直接取り戻すしかないか」
「力を貸していただけるとありがたい」
セストが、改めてこの場の全員に言う。
〈ナナカのことは、ここにいる子たちに任せて。まずは、彼女の魂を見つけださなきゃ〉
「あ、そのついででいいんで、過集中の解除を手伝ってもらえると、助かる」
ヒューゴが言う。
〈バルクも、来てくれるよね?〉
リコがバルクの手にそっと指先を触れる。
「仕方ないからね」
〈ありがとう〉
バルクは笑って答え、その顔を見たリコも笑った。
「じゃ、早速で悪いんだけど、できるだけ早く来てくれねえかな。こっちも必死にやってんだけど、もう、いつ死人が出てもおかしくない状況なんだ」
〈セストも、いい? 今のナナカは、連れては行けない〉
「ナナカの様子が見たければ、バルクに頼んでいつでも見に来るがいい」
ジュイユがセストに言う。
「……わかりました、お願いします」
ナナカと離れるのは不安だったが、今は、ヒューゴが師と呼ぶこの不思議な人物を信じて託すしかなかった。
「リコ様、わたくしも一緒に参ってもよろしゅうございますでしょうか」
ヴィラントがリコに言う。
〈大丈夫なの?〉
「ボッチを連れて参りますので」
帝都の地下から、ヴィラントについて守護者の塔にやってきた魔物のニックネームを口にする。その魔物は属性攻撃を無効化する力があり、混沌に対しても抵抗力を持つ。
「わたくしがあそこにいたのは、何か意味があるのではないか、そんな気がしてならないのでございますよ。それを確かめたいのでございます」
「わかった。ただ、きみを堂々と連れて歩くわけにはいかないから、後で合流する形にしよう。適当な部屋を借りて、そこにポートを作るよ。それで、離脱で簡単に行き来できるようになる」
「バルク様、ありがとう存じます。お手数をおかけします」
〈会ったばかりで信じるのは難しいかもしれないけれど、ナナカのことは、わたしたちに任せてほしいの〉
リコが不安そうにしているセストに気づいて、言う。
「申し訳ない。信じてないというわけじゃ、ないんだけど……」
〈ううん、当然のことだと思う。……ジー、ルー〉
ナナカが呼びかけると、2体のファミリアが姿を現した。
「リコ、ちょうどよかった。シェフがさ、ナナカは何食べるのか聞いてほしいって」
ジーが言うのをナナカはそのままセストに伝える。
「食べられないものはないけど、食事の時は『食べなさい』と指示する必要がある」
〈それは案外ハードルが高いね。ナナカに伝えられるとなると……〉
リコはジュイユの顔を見る。
「仕方ない。主に風に任せるが、必要とあらば私も手伝うよ」
〈ありがとう〉
ジュイユはリコの嬉しそうな笑顔を見て肩をすくめた。
ジュイユはナナカに歩み寄ると、その顔を覗きこんだ。
「人間になってからも魔物になってからも、会うのは初めてだな。話には聞いたことがあるが。お前さんが見つけたのか?」
ジュイユの、白眼のない黄緑色に光る目で見据えられてセストはたじろぐ。
「はい……」
「さすがは光の来訪者、といったところか。なんという運命のいたずらだ。こんなことが起こるとはな。……お前さん、運が良かったな。こんな幸運は滅多に起こることじゃないぞ」
ジュイユはナナカに向かって言う。
「僕たちが聖域で戦った闇の来訪者は、彼女でした。いや、彼女の姿だった、と言うべきか」
バルクの言葉に、ジュイユは僅かに目を見開く。
「なるほどな。完全均衡の無限の力を得んとしたか」
〈闇の来訪者は、ナナカの魂を利用して、世界を混沌で塗りつぶすつもりみたいなの。そうよね?〉
「そうです」リコの言葉をセストが引き継ぐ。「光と闇の和合を目論む者だと」
「光と闇の和合か……。その者はもしかしたら、ただ世を混乱に陥れて楽しもうとしているのではないのかもしれんな」
ジュイユは天井を見上げた。
「どういうことです?」
バルクが尋ねる。
「私は、常々考えていた。全ての要素を混ぜ合わせると、何が起こるのかを。と言うより、人間だった頃の私がたどり着いた結論が、それだった。全ての要素を混合し、擬似的に光や闇を作る。それが、魔術の最高到達点になるだろうと」
〈今も、その研究を続けているの?〉
ジュイユが何か、魔術の研究をしていることは知っていた。しかし、尋ねてもその内容は決して教えてはくれなかった。
「ああ。そうだ。しかし、研究すればするほど、これは完成させてはならないものだとわかってきた。増殖する混沌を分離し元に戻す方法がないことと、魂が受ける混沌の影響を排除できないからだ。混沌に取り込まれた魂は、他の魂と混ざりあい、分離不能になるだろうと私は予想している」
「魂が混ざりあう?」
ヒューゴが訝しげに言う。そんなことはないと先程リコが語ったのを聞いたところだ。
「そうだ。混沌は、魂の属性を無視できるのではないかと私は考えている。自他の境界は崩壊するだろう。世界は『ひとつ』になる」
「……光の世界だ」
セストが呟く。全員の視線がセストに集中した。
「今の俺の言葉ではうまく言えないけど、かつてはそうだった、と思っていた……。全てはひとつで、世界は喜びの歌でいっぱいだった」
〈闇の来訪者は、それをこの世界に作ろうとしている、ということ?〉
リコが救いを求めるようにジュイユを見る。
「全ては私の想像でしかないがな。もしそうだとすれば、全くもって余計な世話だ」
〈でも、混沌は既にあるよ。帝都に。だから、帝都では魔術師は自分の属性の術しか使えないし、特殊な力を持った魔物しかいられないんだよ〉
リコは否定したくて言い募るが、それに対してバルクがクールに言う。
「いや、今はまだ『その程度』の混沌でしかない、ということじゃないかな。魂に影響がない程度の混沌。それをアップグレードするために来訪者がナナカの魂を必要としている、というのは、説得力がある仮説だと僕は思う」
「魂の専門家の意見を聞くか」
ジュイユはそう言うとかき消え、しばらくしてヴィラントを伴って戻ってきた。
「完全均衡の魂とはまた、なんたることでございましょうか。ゼロが一周回って無限になる、みたいな話でございますよこれは」
ヴィラントはナナカの顔を覗き込む。セストは突然現れた、頭部だけ牛の、モーニングを着た骸骨を見ても最早驚く気力もない。世の中には自分の知らない世界がたくさんあるんだなぁなどと呆然と考える。
「心ここに在らず……否、魂ここに在らず、でございますね。しかし、完全均衡の魂があの、帝都の混沌の中にあるとなると、見つけるのはなかなかにホネでございますよ、骸骨だけに。ほっほっほ」
ヴィラントは骨だけの手で自分の、頭蓋骨の頬を撫でる。
「なにか、いい方法はないんだろうか」
セストはヴィラントに尋ねる。
「魂を探す目的は何でございましょうか? 完全均衡の魂を利用させないということが主な目的であるならば、方法はごく簡単でございますが」
「それは?」
ヴィラントの空洞の目で真っ直ぐに見られて、嫌な予感がしながらセストは重ねて問う。
「肉体を殺すことです」
「それは……。それは、できない」
頭を殴りつけられたような衝撃を受けながら、何とか、呻くように言う。
「彼女を愛しておいでなので、来訪者殿?」
「……」
セストは黙って頷く。
「ならば致し方ございませんね。なんとか、あの混沌の中から魂を見つけ出さなければ。レイフ様のような、クソデカパワーに凶悪マインドがあれば、あの混沌を一時的にでも吹き飛ばせましょうが……はてさて」
「お前さんでも難しいか」
ジュイユが言う。
「あの混沌の中では、わたくしといえども難しゅうございますね。本来生者の魂は大変に目立ちますので、発見は比較的容易なのでございますが」
「お前さん」ジュイユがセストに言う。「帝都の混沌を吹き飛ばせ。何人か巻き込まれて死ぬかもしれんが、構わんだろ。優先順位として」
「師匠、そりゃ、酷っすよ」
ヒューゴが笑いながら言う。
「私を師匠呼ばわりするんじゃない。何遍言ったらわかるんだ。すると……そうさな。やはり、闇の来訪者から直接取り戻すしかないか」
「力を貸していただけるとありがたい」
セストが、改めてこの場の全員に言う。
〈ナナカのことは、ここにいる子たちに任せて。まずは、彼女の魂を見つけださなきゃ〉
「あ、そのついででいいんで、過集中の解除を手伝ってもらえると、助かる」
ヒューゴが言う。
〈バルクも、来てくれるよね?〉
リコがバルクの手にそっと指先を触れる。
「仕方ないからね」
〈ありがとう〉
バルクは笑って答え、その顔を見たリコも笑った。
「じゃ、早速で悪いんだけど、できるだけ早く来てくれねえかな。こっちも必死にやってんだけど、もう、いつ死人が出てもおかしくない状況なんだ」
〈セストも、いい? 今のナナカは、連れては行けない〉
「ナナカの様子が見たければ、バルクに頼んでいつでも見に来るがいい」
ジュイユがセストに言う。
「……わかりました、お願いします」
ナナカと離れるのは不安だったが、今は、ヒューゴが師と呼ぶこの不思議な人物を信じて託すしかなかった。
「リコ様、わたくしも一緒に参ってもよろしゅうございますでしょうか」
ヴィラントがリコに言う。
〈大丈夫なの?〉
「ボッチを連れて参りますので」
帝都の地下から、ヴィラントについて守護者の塔にやってきた魔物のニックネームを口にする。その魔物は属性攻撃を無効化する力があり、混沌に対しても抵抗力を持つ。
「わたくしがあそこにいたのは、何か意味があるのではないか、そんな気がしてならないのでございますよ。それを確かめたいのでございます」
「わかった。ただ、きみを堂々と連れて歩くわけにはいかないから、後で合流する形にしよう。適当な部屋を借りて、そこにポートを作るよ。それで、離脱で簡単に行き来できるようになる」
「バルク様、ありがとう存じます。お手数をおかけします」
〈会ったばかりで信じるのは難しいかもしれないけれど、ナナカのことは、わたしたちに任せてほしいの〉
リコが不安そうにしているセストに気づいて、言う。
「申し訳ない。信じてないというわけじゃ、ないんだけど……」
〈ううん、当然のことだと思う。……ジー、ルー〉
ナナカが呼びかけると、2体のファミリアが姿を現した。
「リコ、ちょうどよかった。シェフがさ、ナナカは何食べるのか聞いてほしいって」
ジーが言うのをナナカはそのままセストに伝える。
「食べられないものはないけど、食事の時は『食べなさい』と指示する必要がある」
〈それは案外ハードルが高いね。ナナカに伝えられるとなると……〉
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