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1.
ーーバシッ、バシッ
「あんたのせいで!!あんたがいるからあたしはっっ!!!」
(ごめんなさい…)
ーバシンッ、ドンッッ
(ごめんなさい…、ごめんなさい)
泣きながらぼくを叩くママ。
本当は痛くて苦しいけど、ぼくが悪い子だからいけないんだ。
泣いてるママの方がぼくよりもたくさん痛いんだ、だから泣かない。
「××、××!!なんでよぉっ、なんであたしを捨てるのっっ!!!
あたしには××しかいないのにっ、なんでよぉおー…」
泣かないで。
泣かないで。
ぼく、いいこになるから。
悪い子でごめんなさい、言いつけを守れなくてごめんなさい、だから嫌いにならないで。
あれ…?声が出ないや、それに体も動かない……ママの近くにいきたいのに。
ーーガシャーーンッ!バンッ!バンッ…
四つ足の低いテーブルにあった大小様々な物が音を立てて飛び散った。ガラスで出来た物もあったのか、粉々に砕け無惨な姿になっている。
それだけでは足りず、今度はソファーにあったクッションを叩きつけた。
荒々しいその物音に、男の子は無意識にびくびくと震え縮こまる。
「××が子供欲しいっていたじゃん…だから産んだのに、何で帰ってきてくれないの??あたし、頑張ったよ?頑張るあたしが好きって言ってくれたじゃん…っ
なのに別れるって…だったら子供なんかいらなかったじゃん!!!アアアアァアアア!!」
ひとしきり泣いて叫んだ女は突然立ち上がり、冷たい床で力無く転がる男の子を睨み付け近づいた。
「この疫病神!!
あんたが産まれなきゃあたしは捨てらなかったんだよ!!
あたしよりもブスな女に盗られてムカつくのにあたしよりもブスのくせに生意気に笑いやがった!全部全部あんたを産んだせいで!!
このっ、このっ!!まじでいらねぇんだよお前!
あたしの前から消えて!!消えろよっ!死ねっ!死ねっ!死ね!」
何度も何度も容赦なく男の子に蹴る殴るを繰り返し、罵詈雑言を浴びせた。けれども男の子はひたすら耐え続けた。
やがて痛みで霞む思考の中、男の子は言われた言葉だけを考える。
『あんたのせいで』
ぼくのせいで…
ぼくがここにいるから…
ぼくはいらない子だったんだ
だからママは怒ってるの…??
「……ナ…サイ」
産まれてきてごめんなさい。
生きててごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ちゃんと言わなきゃ、ごめんなさいと伝えたけど、かすれて声が出ない。
「×××、×××、×××……」
目を閉じた時、ママに頭をなでてもらったあったかい手を思い出す
もう一回だけ
なでてほしかった
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