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婚約破棄とワンナイト②
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もうさっさと終わらせて帰ってもらおうと、セシルはうつ伏せになり、コルセットの紐を解くよう強請った。
フレデリックは既に何度目かも分からない舌打ちをしつつも荒々しく紐を解く。
窮屈な圧迫感から解放され、ほうっと息を吐いたのも束の間、フレデリックは頼んでもいないのにドロワーズまで脱がせてセシルを裸に剥き、背後から抱きしめるように乳房を鷲掴んだ。
その加減のない強さに痛みを覚え、セシルは眉を顰める。
(この様子だと、きっと酷くされるわね。いっそのこと金輪際男は懲り懲りだと、トラウマになる程乱暴にしてくれればいいのよ)
恋愛になんて興味はないし、もう嘘でも男に媚びるなんてたくさんだ。
セシルは節くれだったフレデリックの手に手を重ねた。
「今日が最初で最後だから……この体はあなたの好きなようにして」
そう告げると、何を思ったかフレデリックの手の力が弱まり、指先で胸の突起を摘まみ上げた。
そうしてそのまま捻ったり、引っ張ったりと、まるでおもちゃのように弄ばれる。
でも――
(何も感じないわ……私って不感症なのかしら…)
しかしフレデリックのほうは段々その気になってきたのか、首筋に荒い呼気を感じたと思ったら、そのままガブリと齧り付かれた。
(痛い……さっきからなんなの? 女の体を齧るのがこの男の性癖ってこと?)
ということは、あんなにうっとりしていた女達はこんなのがよかったというのか……まったく、とんだ変態どもではないか。
やはりこんな男と結婚しないで済んでよかったとセシルはしみじみ思った。
もういい加減早く終わらないかと面倒に思いはじめてきたその瞬間――
「あっ……」
執拗にいじくり回されていた乳首になんともいえない疼きを感じ、セシルの唇から甘ったるい声が零れ出た。
そこでフレデリックはようやく加減する気になったのか、セシルの背中を甘噛みし、舐めて吸いながら尻たぶを掴んだ。
そして肉の感触を楽しむように揉みしだきつつ、長い指先が秘所に入り込んで上下に撫で上げる。
だがそこが乾いていることが気に食わなかったのか、フレデリックは面倒そうに舌打ちをし、セシルの尻を高く持ち上げた。
「な、何を……あぁっ!」
そのまま秘めたるところへ背後からしゃぶりつかれ、ザラザラとした舌で陰核をねっとりと嬲られた瞬間、強すぎる刺激が全身を貫き、セシルの下腹がきゅうっと締まり、腿がビクビクと痙攣するように震えた。
(なに、これ……)
逃れたいような、もっと味わいたいような不思議な感覚だった。
しかし余韻に浸る猶予も与えず、フレデリックはまるで犬のようにビチャビチャと卑猥な音を立てながら執拗に秘芽を舐り吸う。
「あっあっ……や、やめっ……!!」
強すぎる刺激が脳で白く弾け、甘過ぎる陶酔がセシルを包み込む。
なんという悦楽。
しかもまだこれで終わりじゃないということが恐ろしいところだ。
フレデリックはようやく秘部から唇を離し、硬い屹立の先端でセシルの割れ目をなぞった。
横目でチラリと背後を見遣ると、いつの間にかフレデリックも全裸になっていた。
あれだけセシルの体をいじくり回していながら器用な男だと感心する余裕をかましていると、ズプリと蜜洞に雄芯が入り込み、その衝撃にはくっと息が詰まった。
しかしゆっくりなどという配慮がなされるはずもなく、フレデリックは凶悪なもので一息にセシルの中を貫く。
「……っ!」
死んでも痛いなどというものかと、セシルは唇を強く噛み締める。
そしてジンジンと鈍く広がるこの痛みに、フレデリックへの恨み以上に喜びを感じた。
完璧とは程遠い傷物となったセシルを、父は決して赦さず見捨てるだろう。
これでセシルは本当に自由だ。
晴れてフレデリックなど用無しとなったわけだが、流石にここで帰れとも言い辛い。
(セックスってあとどれくらいかかるのかしら……)
そこで不意にセシルの腰を掴んだフレデリックは、叩きつけるような容赦ない抽挿でセシルを揺さぶりはじめた。
(痛い……ちっとも気持ちよくなんてないじゃない……)
最低な気分に浸りながら破瓜の痛みに耐えていたセシルだったが、中を擦られるたび徐々に痛みだけではない甘い疼きも感じはじめ、体がビクビクと震え出した。
「んっ、ふぅ……」
やがて突き上げられるたび媚びるような喘ぎが抑えられなくなり、次第に何も考えられなくなってゆく。
「あっ、あぁっ……!」
「くっ……」
一際大きな快楽の波がセシルを呑み込むのと、フレデリックが達するのはほぼ同時だった。
息を荒げ、甘すぎる余韻に脱力し、惚けたままの頭でセシルはぼんやり思う。
動物の交尾のようなこの体勢は、互いの顔を見ずに済んで自分達には最高に都合がいい体位だな、と。
ひとまずもう終わったようなので、セシルはフレデリックから離れようと身じろいだ。
しかし――
「えっ……?」
フレデリックはずるっと中から自身を引き抜いてセシルを表に返し、上からセシルを見下ろした。
「もう終わったんでしょ、どいてよ」
ムッと睨み上げるも、鼻で笑って軽くあしらわれる。
「終わって欲しいならもっと俺を満足させろよ」
「は? あなたの満足とかどうでもいいんだけど。約束は果たしてくれたし、ちゃんと同意書は差し上げるから」
フレデリックは、起き上がって押し除けようとするセシルの肩を押さえつけ、鼻先が触れるほど顔を近づけた。
視界いっぱいに広がる、これまで見たこともない暗い深淵のような輝きに、セシルの背がゾクッと震える。
怖い……いつもセシルを邪険にしてきたフレデリックとは全く違う、これは狂気のような危うさだ。
「……まだだ、まだ終わらない……お前から誘ったんだ、最後まで責任……取れよな」
「私は一度だけと言ったは……んんっ!?」
いきなり口付けられたと思ったら、言葉を奪うよう舌を絡め取られた。
そのまま舌裏をつつとなぞられ、ゾクゾクッと肩先が震える。
最初の時の好戦的なキス(キスとも言いたくない)とは全く違う、まるで官能を引き出すような、あまりにいやらしい舌使いだった。
そんなキスをねっとりと味わわされたものだから、セシルはすっかり抵抗する気も失せ、くたりと脱力してしまった。
(なによ、その気になれば上手いんじゃない……どうせ今日限りの関係だし、私も楽しませて貰えばいいのよね)
腹を決めたセシルは、フレデリックの首に腕を絡め、薄く透き通った蒼い瞳を真っ直ぐに見上げた。
「いいわ、満足するまで付き合うわよ。でも今日限りよ、この部屋を出たら私達は赤の他人だから……それを忘れないで」
「はっ……最後まで可愛げの欠片もない女だな」
「失礼ね、少なくともこれまでは健気に尽くしてきたじゃない」
「本心でもないくせに……」
「あら、気づいてたの? 私の演技もまだまだってことかしらね」
「あんな白々しい演技に誰が騙されるかよ」
「あのね、私が理想の花嫁筆頭候補だってこと、忘れたの? あなた以外の人には効果あったみたいだけど」
にこりと笑うと、フレデリックは不快感も露わに眉間に皺を寄せた。
「フレデリック、おしゃべりはここまでにしましょ。私、実はすごく疲れてるの、寝ちゃいそうだから早く済ませて」
そう告げながらふわっと欠伸をした瞬間、ガブリと首筋を噛みつかれ、反射的に「ひっ」と悲鳴が漏れた。
フレデリックは単に噛むのが好きなのか、それともセシル憎しで噛みついてくるのかは分からないが、至る所に痣になるほどの噛み跡を残してゆく。
やがて乳房に大きくかぶりつき、レロレロと先を舐めしゃぶっては甘く噛み、赤子のようにちゅうちゅうと吸い上げられた。
「んっ……」
悔しい……認めるのが悔しいけれどフレデリックは女の扱いが上手い。
最初は噛まれるのも痛くて嫌で堪らなかったのだが、加減してくれている今は気持ち良さすら感じてしまう。
しかも、こうして乳首を吸われ続けていると、なんだか頭を撫でてあげたくなるようなむず痒い気分になるのも癪だった。
だからセシルはシーツを握りしめ、その衝動にじっと堪える。
(嫌よ、フレデリックなんかにこんな気持ちになるなんて冗談じゃないわ……)
しかし絶え間なく迫り来る快楽の波はセシルを疲弊させ、理性も思考も容赦なく奪い去ってゆく。
「もう……早く、入れてよぅ……」
いつの間にかフレデリックの背にしがみつき、蕩けるような快感に喘ぎながら、セシルは涙交じりに懇願した。
すると勝ち誇ったようにフレデリックは口の端を吊り上げ、愛液で潤みきった蜜洞へ怒張を捩じ込んだ。
「はっ、ん……」
奥まで貫かれただけで、全身がふるっと戦慄く。
二度めの挿入は感覚に慣れないながら、それほど痛みは感じなかった。
フレデリックは深く浅く自身を抜き差ししながら、やがて嵐のような律動でセシルを激しく揺さぶる。
「あっやっ……も、とゆっくり、んんっ……!」
中を打ち擦られるたびにクチュクチュと卑猥な水音が響き、堪らない羞恥がセシルを打ちのめした。
きっと、フレデリックは淫乱女だと嘲笑っているに違いない。そう思ったらフレデリックのいいように流されている現状が悔しくて涙が溢れた。
「いやっ嫌い……あなたなんて、大っ嫌いよっ……!」
そう言い放った瞬間、中のフレデリックがビクビクと脈打ちながら急速に質量を増す。
「な、んで大きく……あんっ!」
セシルを黙らせようとするかのように、フレデリックはセシルを強く抱きしめ、一際深く奥を穿った。
「やっ、やめ……も、いやっ……!」
強すぎる疼きがゾワゾワとセシルの背を這い、蕩けるような悦楽がセシルの脳を甘く犯した。
もう、何も考えられない……
与えられ続ける過度な絶頂は、長旅で心身共に疲弊しきったセシルには耐えられなかった。
耳朶に噛み付くフレデリックの荒々しい息遣いを直に感じながら、セシルの意識は白い霞の中へ溶けていった――
フレデリックは既に何度目かも分からない舌打ちをしつつも荒々しく紐を解く。
窮屈な圧迫感から解放され、ほうっと息を吐いたのも束の間、フレデリックは頼んでもいないのにドロワーズまで脱がせてセシルを裸に剥き、背後から抱きしめるように乳房を鷲掴んだ。
その加減のない強さに痛みを覚え、セシルは眉を顰める。
(この様子だと、きっと酷くされるわね。いっそのこと金輪際男は懲り懲りだと、トラウマになる程乱暴にしてくれればいいのよ)
恋愛になんて興味はないし、もう嘘でも男に媚びるなんてたくさんだ。
セシルは節くれだったフレデリックの手に手を重ねた。
「今日が最初で最後だから……この体はあなたの好きなようにして」
そう告げると、何を思ったかフレデリックの手の力が弱まり、指先で胸の突起を摘まみ上げた。
そうしてそのまま捻ったり、引っ張ったりと、まるでおもちゃのように弄ばれる。
でも――
(何も感じないわ……私って不感症なのかしら…)
しかしフレデリックのほうは段々その気になってきたのか、首筋に荒い呼気を感じたと思ったら、そのままガブリと齧り付かれた。
(痛い……さっきからなんなの? 女の体を齧るのがこの男の性癖ってこと?)
ということは、あんなにうっとりしていた女達はこんなのがよかったというのか……まったく、とんだ変態どもではないか。
やはりこんな男と結婚しないで済んでよかったとセシルはしみじみ思った。
もういい加減早く終わらないかと面倒に思いはじめてきたその瞬間――
「あっ……」
執拗にいじくり回されていた乳首になんともいえない疼きを感じ、セシルの唇から甘ったるい声が零れ出た。
そこでフレデリックはようやく加減する気になったのか、セシルの背中を甘噛みし、舐めて吸いながら尻たぶを掴んだ。
そして肉の感触を楽しむように揉みしだきつつ、長い指先が秘所に入り込んで上下に撫で上げる。
だがそこが乾いていることが気に食わなかったのか、フレデリックは面倒そうに舌打ちをし、セシルの尻を高く持ち上げた。
「な、何を……あぁっ!」
そのまま秘めたるところへ背後からしゃぶりつかれ、ザラザラとした舌で陰核をねっとりと嬲られた瞬間、強すぎる刺激が全身を貫き、セシルの下腹がきゅうっと締まり、腿がビクビクと痙攣するように震えた。
(なに、これ……)
逃れたいような、もっと味わいたいような不思議な感覚だった。
しかし余韻に浸る猶予も与えず、フレデリックはまるで犬のようにビチャビチャと卑猥な音を立てながら執拗に秘芽を舐り吸う。
「あっあっ……や、やめっ……!!」
強すぎる刺激が脳で白く弾け、甘過ぎる陶酔がセシルを包み込む。
なんという悦楽。
しかもまだこれで終わりじゃないということが恐ろしいところだ。
フレデリックはようやく秘部から唇を離し、硬い屹立の先端でセシルの割れ目をなぞった。
横目でチラリと背後を見遣ると、いつの間にかフレデリックも全裸になっていた。
あれだけセシルの体をいじくり回していながら器用な男だと感心する余裕をかましていると、ズプリと蜜洞に雄芯が入り込み、その衝撃にはくっと息が詰まった。
しかしゆっくりなどという配慮がなされるはずもなく、フレデリックは凶悪なもので一息にセシルの中を貫く。
「……っ!」
死んでも痛いなどというものかと、セシルは唇を強く噛み締める。
そしてジンジンと鈍く広がるこの痛みに、フレデリックへの恨み以上に喜びを感じた。
完璧とは程遠い傷物となったセシルを、父は決して赦さず見捨てるだろう。
これでセシルは本当に自由だ。
晴れてフレデリックなど用無しとなったわけだが、流石にここで帰れとも言い辛い。
(セックスってあとどれくらいかかるのかしら……)
そこで不意にセシルの腰を掴んだフレデリックは、叩きつけるような容赦ない抽挿でセシルを揺さぶりはじめた。
(痛い……ちっとも気持ちよくなんてないじゃない……)
最低な気分に浸りながら破瓜の痛みに耐えていたセシルだったが、中を擦られるたび徐々に痛みだけではない甘い疼きも感じはじめ、体がビクビクと震え出した。
「んっ、ふぅ……」
やがて突き上げられるたび媚びるような喘ぎが抑えられなくなり、次第に何も考えられなくなってゆく。
「あっ、あぁっ……!」
「くっ……」
一際大きな快楽の波がセシルを呑み込むのと、フレデリックが達するのはほぼ同時だった。
息を荒げ、甘すぎる余韻に脱力し、惚けたままの頭でセシルはぼんやり思う。
動物の交尾のようなこの体勢は、互いの顔を見ずに済んで自分達には最高に都合がいい体位だな、と。
ひとまずもう終わったようなので、セシルはフレデリックから離れようと身じろいだ。
しかし――
「えっ……?」
フレデリックはずるっと中から自身を引き抜いてセシルを表に返し、上からセシルを見下ろした。
「もう終わったんでしょ、どいてよ」
ムッと睨み上げるも、鼻で笑って軽くあしらわれる。
「終わって欲しいならもっと俺を満足させろよ」
「は? あなたの満足とかどうでもいいんだけど。約束は果たしてくれたし、ちゃんと同意書は差し上げるから」
フレデリックは、起き上がって押し除けようとするセシルの肩を押さえつけ、鼻先が触れるほど顔を近づけた。
視界いっぱいに広がる、これまで見たこともない暗い深淵のような輝きに、セシルの背がゾクッと震える。
怖い……いつもセシルを邪険にしてきたフレデリックとは全く違う、これは狂気のような危うさだ。
「……まだだ、まだ終わらない……お前から誘ったんだ、最後まで責任……取れよな」
「私は一度だけと言ったは……んんっ!?」
いきなり口付けられたと思ったら、言葉を奪うよう舌を絡め取られた。
そのまま舌裏をつつとなぞられ、ゾクゾクッと肩先が震える。
最初の時の好戦的なキス(キスとも言いたくない)とは全く違う、まるで官能を引き出すような、あまりにいやらしい舌使いだった。
そんなキスをねっとりと味わわされたものだから、セシルはすっかり抵抗する気も失せ、くたりと脱力してしまった。
(なによ、その気になれば上手いんじゃない……どうせ今日限りの関係だし、私も楽しませて貰えばいいのよね)
腹を決めたセシルは、フレデリックの首に腕を絡め、薄く透き通った蒼い瞳を真っ直ぐに見上げた。
「いいわ、満足するまで付き合うわよ。でも今日限りよ、この部屋を出たら私達は赤の他人だから……それを忘れないで」
「はっ……最後まで可愛げの欠片もない女だな」
「失礼ね、少なくともこれまでは健気に尽くしてきたじゃない」
「本心でもないくせに……」
「あら、気づいてたの? 私の演技もまだまだってことかしらね」
「あんな白々しい演技に誰が騙されるかよ」
「あのね、私が理想の花嫁筆頭候補だってこと、忘れたの? あなた以外の人には効果あったみたいだけど」
にこりと笑うと、フレデリックは不快感も露わに眉間に皺を寄せた。
「フレデリック、おしゃべりはここまでにしましょ。私、実はすごく疲れてるの、寝ちゃいそうだから早く済ませて」
そう告げながらふわっと欠伸をした瞬間、ガブリと首筋を噛みつかれ、反射的に「ひっ」と悲鳴が漏れた。
フレデリックは単に噛むのが好きなのか、それともセシル憎しで噛みついてくるのかは分からないが、至る所に痣になるほどの噛み跡を残してゆく。
やがて乳房に大きくかぶりつき、レロレロと先を舐めしゃぶっては甘く噛み、赤子のようにちゅうちゅうと吸い上げられた。
「んっ……」
悔しい……認めるのが悔しいけれどフレデリックは女の扱いが上手い。
最初は噛まれるのも痛くて嫌で堪らなかったのだが、加減してくれている今は気持ち良さすら感じてしまう。
しかも、こうして乳首を吸われ続けていると、なんだか頭を撫でてあげたくなるようなむず痒い気分になるのも癪だった。
だからセシルはシーツを握りしめ、その衝動にじっと堪える。
(嫌よ、フレデリックなんかにこんな気持ちになるなんて冗談じゃないわ……)
しかし絶え間なく迫り来る快楽の波はセシルを疲弊させ、理性も思考も容赦なく奪い去ってゆく。
「もう……早く、入れてよぅ……」
いつの間にかフレデリックの背にしがみつき、蕩けるような快感に喘ぎながら、セシルは涙交じりに懇願した。
すると勝ち誇ったようにフレデリックは口の端を吊り上げ、愛液で潤みきった蜜洞へ怒張を捩じ込んだ。
「はっ、ん……」
奥まで貫かれただけで、全身がふるっと戦慄く。
二度めの挿入は感覚に慣れないながら、それほど痛みは感じなかった。
フレデリックは深く浅く自身を抜き差ししながら、やがて嵐のような律動でセシルを激しく揺さぶる。
「あっやっ……も、とゆっくり、んんっ……!」
中を打ち擦られるたびにクチュクチュと卑猥な水音が響き、堪らない羞恥がセシルを打ちのめした。
きっと、フレデリックは淫乱女だと嘲笑っているに違いない。そう思ったらフレデリックのいいように流されている現状が悔しくて涙が溢れた。
「いやっ嫌い……あなたなんて、大っ嫌いよっ……!」
そう言い放った瞬間、中のフレデリックがビクビクと脈打ちながら急速に質量を増す。
「な、んで大きく……あんっ!」
セシルを黙らせようとするかのように、フレデリックはセシルを強く抱きしめ、一際深く奥を穿った。
「やっ、やめ……も、いやっ……!」
強すぎる疼きがゾワゾワとセシルの背を這い、蕩けるような悦楽がセシルの脳を甘く犯した。
もう、何も考えられない……
与えられ続ける過度な絶頂は、長旅で心身共に疲弊しきったセシルには耐えられなかった。
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