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ワンナイトの代償
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「いやっ嫌い……あなたなんて……大嫌いよっ……!」
涙を零しながら睨みつけるその強い瞳の輝きに、フレデリックはゾクゾクと奥底から湧き上がる興奮を抑えることができなかった。
白々しい淑女の仮面を取り払ったセシルの本性は、中々に苛烈で容赦なく、可愛げの欠片もなかったが、それは皮肉にもフレデリックの中の征服欲を大いに刺激した。
そうして無垢な理想の花嫁が、嫌悪する男にこんなにも善がらされ、乱され、その全てに打ちのめされてゆく様に、一瞬だけ積年の溜飲が下げられたような気がした。
だが――
「……セシル」
意識を失ったセシルの赤い唇を舌で湿らせ、感触を確かめるように食む。
セシルは死んだように眠ったまま、何の反応も示さない。
「勝手に寝るな、まだ俺は満足してない……」
下肢をゆっくり揺すりながら、フレデリックはセシルの身体中に刻んだ歯形や鬱血痕を見下ろし、まるで正気の沙汰ではないと自嘲する。
抑えきれなかった、あまりにどす黒く破壊的な衝動。
そこからフレデリックは目を背け、今なお貪欲に蠢く蜜洞を一心不乱に穿った。
「んっ……」
意識はなくても、セシルの体はピクピクと小動物のように震えながら反応を示す。
好きにしていいと言ったのはセシルだ。
だから好きにさせてもらう。
たとえ意識があろうがなかろうが、フレデリックの気の済むまで。
フレデリックは眠りに落ちるその瞬間まで、嫌いで離れたくて仕方なかったはずの女の体を、思うまま貪り続けた。
意識のない女を相手にする趣味などなかったというのに、抑えきれない獣欲に翻弄され、突き動かされるままに何度でも――
はっと目覚めた時はまだ薄暗い早朝だった。
「セシル……」
この手に抱いたまま眠ったはずのセシルの姿がない。
フレデリックはガウンを羽織ってベッドから抜け出し、テーブルの上に広げられたまま置かれた婚約破棄同意書を手に取った。
訳もわからぬ焦燥がフレデリックを駆り立て、道に迷った幼子のように、本能がただ無心にセシルの姿を求める。
あんなに離れることを望んでいたのに、何故こんな気持ちになるというのか……
フレデリックがドアノブに手をかけたところで、外側からガチャリとドアが開かれた。
現れたセシルがこちらを見上げ、驚いたように目を見開く。
「フレデリック?」
浴場へ行ったのか、緩くうねる銀髪がしっとりと水気を含んでいる。
フレデリックはセシルの腕を掴んで引き寄せ、扉を閉めるなりセシルを容赦ない力で抱きしめた。
「ちょっ……痛い! 離してよ!」
嫌がって離れようとするセシルが憎らしくて、無理やり顎を掴んで上向かせた。
怒りのためか菫色の瞳が、ギラギラと赤みを帯びて輝いている。
フレデリックを嫌悪するセシルの眼差しが、心の奥底に潜む感情をグラグラと揺さぶり、それがフレデリックをどこまでも悲惨で堪らない気持ちにさせた。
「……お前なんて嫌いだ」
フレデリックの呻くような囁きを受け、セシルは困惑したように眉尻を下げる。
欠けたところが一つもない、会うたびフレデリックを惨めにさせたセシル・バートン。
『セシルは美しく聡明で、何より純血の貴族。卑しい半端者のお前とは何もかも格が違うのよ』
そう、セシルは自分とは何もかもが違う、本来なら自分などとは釣り合うはずもない至高の女。
存在だけでフレデリックを奈落の底へ突き落とし、蹂躙し、ちっぽけな矜持すら粉々に打ち砕く無慈悲な絶対者。
努力ではどうにもならない厳然たる溝は埋められようもなく、だからフレデリックは徹底的に冷遇し遠ざけようとした。
平気で約束をすっぽかし、心無い言葉を浴びせ、放蕩の限りを尽くし……
だが、そうやってどれだけ悪辣に振る舞っても、セシルは決してフレデリックの手を離そうとはしなかった。
「あなたが好きなの……何をしても構わないから……どうか私を捨てないで……」
実のない空っぽな目で愛を語り、嘘の涙で慈悲を乞うセシル。
そのたびに味わってきたフレデリックの屈辱感など、セシルには一生分からないし理解できないだろう。
そんな彼女の無自覚な傲慢さを、フレデリックは何よりも憎んだ。
そしてセシルの側にいる限り、フレデリックは息苦しいほどの劣等感から逃れられない。
「……お前なんて嫌いだ……」
何度も嫌いだと呟きながら、フレデリックはセシルの背にしがみついていた。
あんなにも希った別離がすぐ目の前に提示されているというのに、この胸を掻きむしられるような虚しさはいったいなんであろう。
こちらの一方的な思いから散々踏み躙っておいて、どうして今更こんな気持ちになるというのか……
「セシル……」
離したくない。
曝け出された本性を、全身で味わい尽くした肌の感触を、淫らに熟れた媚肉を、快楽に啼き喘ぐ声の甘さを……いっそ何も知らなければ、こんな思いに苛まれることもなかったというのに。
馬鹿なセシル。
自ら掘った墓穴の存在にも、愚かなこの女は一生気づくことはないのだろう。
(教えてやるつもりもないがな……)
「フレデリック、離して。ここを出たら他人と約束したはずよ」
「……」
「もともとあなたが望んだことなんだし、後のことはお願いしてもいいわよね?」
そこでフレデリックはセシルから身を離し、手にしていた婚約破棄同意書を、何の躊躇いもせずビリビリに破き、暖炉の火にくべてしまった。
「ちょっ……あなた正気!? あんなに欲しがってたものじゃない!」
必死の形相で捲し立てるセシルを見下ろし、フレデリックはふんと鼻で笑った。
「気が変わった。俺は根っからの天邪鬼なんだ、お前が望むことは悉く妨害してやりたくなる」
「なっ……そんなのただの嫌がらせじゃない! 話が違うわ!」
「残念だったな、大嫌いな俺と別れられなくて」
「冗談じゃない! 絶対別れてやる……んむっ!?」
早速天邪鬼を発揮したフレデリックは、やかましいセシルの唇を口付けで塞いだ。
それでも胸を叩いたりと暴れるセシルを抱きすくめ、官能を誘うようねっとりと口内を貪る。
すると段々とセシルの抵抗は弱まり、やがてくたりと脱力した。
そのすきにさりげなくベッドまで誘導し、横たえ、手早くバスローブを脱がせる。
セシルは生娘だったが、その体はすこぶる感度がよく、快楽に流されやすい。
それが証拠に、蕩けきった目でフレデリックを見上げ、今も抵抗どころかその先への期待に体を戦慄かせている。
清楚で貞淑な社交界の花だったセシルが、実はこんなにも淫らだなど誰が想像しただろう。
届かぬ花など虚像だった。
今のセシルは卑しいフレデリックと何も変わらない、ただの淫らな一人の女――
フレデリックはセシルの首筋に口付けながら、
至る所に刻んだ痛々しいばかりの所有印を指先でなぞる。
その美しさのなかに潜む醜悪さが、フレデリックを堪らなくそそって仕方がなかった。
ここまで汚されては、誰に見せることもできはしまい。ましてや他の男の元へ走るなど論外だ。
そしてこれからも、消える間もなく刻み続けてやる。
この体を好きにできるのはフレデリックただ一人だけなのだから。
もう、難しく考えることはやめにした。
ただセシルを手放したくなくなった――理由などそれだけで十分だ。
泣いて嫌がっても、罵倒されても、どれだけ忌み嫌われても……セシルは必ずフレデリックの妻にする。
「セシル……お前なんて大嫌いだ」
そう耳元で囁きながら泥濘の奥深くに怒張を沈めると、セシルは快楽と嫌悪に顔を歪めながら、潤んだ瞳でフレデリックを睨み上げた。
嫌いな男に善がらされる屈辱にセシルが打ちのめされている――その事実に背筋が堪らなくゾクゾクし、自身がビクビクと脈打つのを感じた。
(はっ、我ながらとんだ変態だな。セシルのくせに滅茶苦茶煽りやがって……)
「んっ……だったら、別れ……ぁんっ……てよっ!」
「残念だな、お前が嫌がる限り絶対に離してやらない」
「最っ低……!」
「ああ、俺は最初から最低な男だったろ? これからも最低なままだ、悲惨で楽しい結婚生活になりそうだよな」
「あなた、なんて……んんっ絶対ヤっ……あっああっ!!」
セシルが絶頂すると共に中が激しく蠕動し、フレデリックを食い千切りそうなほど締めつけてける。
「くそっ……とんだ淫乱だな……」
余裕をなくしたフレデリックは、叩きつけるように自身を突き入れ、最奥に欲の限りを放った。
その瞬間、これまで感じたこともない甘すぎる陶酔に脳が犯され、腰が砕けそうになる。
フレデリックはセシルの背に腕を差し入れ、離すまいとするかのように強く抱きしめた。
気を遣ってしまったセシルが抵抗などできるはずもなく、哀れなほどフレデリックになされるがままだ。
「全部お前のせいだ、責任取れ……」
そう囁きながらフレデリックはセシルの唇を柔らかく食む。
どれだけ貪り食らっても治らない獣欲も、壊し汚し尽くしてでも離したくない悍ましい所有欲も……フレデリック自身知りたくもない、無自覚だったあらゆる穢らわしい欲を引き出したのはセシルだ。
だから贖(あがな)ってもらう。
(お前はそれほど罪深いことをしたのだから――)
涙を零しながら睨みつけるその強い瞳の輝きに、フレデリックはゾクゾクと奥底から湧き上がる興奮を抑えることができなかった。
白々しい淑女の仮面を取り払ったセシルの本性は、中々に苛烈で容赦なく、可愛げの欠片もなかったが、それは皮肉にもフレデリックの中の征服欲を大いに刺激した。
そうして無垢な理想の花嫁が、嫌悪する男にこんなにも善がらされ、乱され、その全てに打ちのめされてゆく様に、一瞬だけ積年の溜飲が下げられたような気がした。
だが――
「……セシル」
意識を失ったセシルの赤い唇を舌で湿らせ、感触を確かめるように食む。
セシルは死んだように眠ったまま、何の反応も示さない。
「勝手に寝るな、まだ俺は満足してない……」
下肢をゆっくり揺すりながら、フレデリックはセシルの身体中に刻んだ歯形や鬱血痕を見下ろし、まるで正気の沙汰ではないと自嘲する。
抑えきれなかった、あまりにどす黒く破壊的な衝動。
そこからフレデリックは目を背け、今なお貪欲に蠢く蜜洞を一心不乱に穿った。
「んっ……」
意識はなくても、セシルの体はピクピクと小動物のように震えながら反応を示す。
好きにしていいと言ったのはセシルだ。
だから好きにさせてもらう。
たとえ意識があろうがなかろうが、フレデリックの気の済むまで。
フレデリックは眠りに落ちるその瞬間まで、嫌いで離れたくて仕方なかったはずの女の体を、思うまま貪り続けた。
意識のない女を相手にする趣味などなかったというのに、抑えきれない獣欲に翻弄され、突き動かされるままに何度でも――
はっと目覚めた時はまだ薄暗い早朝だった。
「セシル……」
この手に抱いたまま眠ったはずのセシルの姿がない。
フレデリックはガウンを羽織ってベッドから抜け出し、テーブルの上に広げられたまま置かれた婚約破棄同意書を手に取った。
訳もわからぬ焦燥がフレデリックを駆り立て、道に迷った幼子のように、本能がただ無心にセシルの姿を求める。
あんなに離れることを望んでいたのに、何故こんな気持ちになるというのか……
フレデリックがドアノブに手をかけたところで、外側からガチャリとドアが開かれた。
現れたセシルがこちらを見上げ、驚いたように目を見開く。
「フレデリック?」
浴場へ行ったのか、緩くうねる銀髪がしっとりと水気を含んでいる。
フレデリックはセシルの腕を掴んで引き寄せ、扉を閉めるなりセシルを容赦ない力で抱きしめた。
「ちょっ……痛い! 離してよ!」
嫌がって離れようとするセシルが憎らしくて、無理やり顎を掴んで上向かせた。
怒りのためか菫色の瞳が、ギラギラと赤みを帯びて輝いている。
フレデリックを嫌悪するセシルの眼差しが、心の奥底に潜む感情をグラグラと揺さぶり、それがフレデリックをどこまでも悲惨で堪らない気持ちにさせた。
「……お前なんて嫌いだ」
フレデリックの呻くような囁きを受け、セシルは困惑したように眉尻を下げる。
欠けたところが一つもない、会うたびフレデリックを惨めにさせたセシル・バートン。
『セシルは美しく聡明で、何より純血の貴族。卑しい半端者のお前とは何もかも格が違うのよ』
そう、セシルは自分とは何もかもが違う、本来なら自分などとは釣り合うはずもない至高の女。
存在だけでフレデリックを奈落の底へ突き落とし、蹂躙し、ちっぽけな矜持すら粉々に打ち砕く無慈悲な絶対者。
努力ではどうにもならない厳然たる溝は埋められようもなく、だからフレデリックは徹底的に冷遇し遠ざけようとした。
平気で約束をすっぽかし、心無い言葉を浴びせ、放蕩の限りを尽くし……
だが、そうやってどれだけ悪辣に振る舞っても、セシルは決してフレデリックの手を離そうとはしなかった。
「あなたが好きなの……何をしても構わないから……どうか私を捨てないで……」
実のない空っぽな目で愛を語り、嘘の涙で慈悲を乞うセシル。
そのたびに味わってきたフレデリックの屈辱感など、セシルには一生分からないし理解できないだろう。
そんな彼女の無自覚な傲慢さを、フレデリックは何よりも憎んだ。
そしてセシルの側にいる限り、フレデリックは息苦しいほどの劣等感から逃れられない。
「……お前なんて嫌いだ……」
何度も嫌いだと呟きながら、フレデリックはセシルの背にしがみついていた。
あんなにも希った別離がすぐ目の前に提示されているというのに、この胸を掻きむしられるような虚しさはいったいなんであろう。
こちらの一方的な思いから散々踏み躙っておいて、どうして今更こんな気持ちになるというのか……
「セシル……」
離したくない。
曝け出された本性を、全身で味わい尽くした肌の感触を、淫らに熟れた媚肉を、快楽に啼き喘ぐ声の甘さを……いっそ何も知らなければ、こんな思いに苛まれることもなかったというのに。
馬鹿なセシル。
自ら掘った墓穴の存在にも、愚かなこの女は一生気づくことはないのだろう。
(教えてやるつもりもないがな……)
「フレデリック、離して。ここを出たら他人と約束したはずよ」
「……」
「もともとあなたが望んだことなんだし、後のことはお願いしてもいいわよね?」
そこでフレデリックはセシルから身を離し、手にしていた婚約破棄同意書を、何の躊躇いもせずビリビリに破き、暖炉の火にくべてしまった。
「ちょっ……あなた正気!? あんなに欲しがってたものじゃない!」
必死の形相で捲し立てるセシルを見下ろし、フレデリックはふんと鼻で笑った。
「気が変わった。俺は根っからの天邪鬼なんだ、お前が望むことは悉く妨害してやりたくなる」
「なっ……そんなのただの嫌がらせじゃない! 話が違うわ!」
「残念だったな、大嫌いな俺と別れられなくて」
「冗談じゃない! 絶対別れてやる……んむっ!?」
早速天邪鬼を発揮したフレデリックは、やかましいセシルの唇を口付けで塞いだ。
それでも胸を叩いたりと暴れるセシルを抱きすくめ、官能を誘うようねっとりと口内を貪る。
すると段々とセシルの抵抗は弱まり、やがてくたりと脱力した。
そのすきにさりげなくベッドまで誘導し、横たえ、手早くバスローブを脱がせる。
セシルは生娘だったが、その体はすこぶる感度がよく、快楽に流されやすい。
それが証拠に、蕩けきった目でフレデリックを見上げ、今も抵抗どころかその先への期待に体を戦慄かせている。
清楚で貞淑な社交界の花だったセシルが、実はこんなにも淫らだなど誰が想像しただろう。
届かぬ花など虚像だった。
今のセシルは卑しいフレデリックと何も変わらない、ただの淫らな一人の女――
フレデリックはセシルの首筋に口付けながら、
至る所に刻んだ痛々しいばかりの所有印を指先でなぞる。
その美しさのなかに潜む醜悪さが、フレデリックを堪らなくそそって仕方がなかった。
ここまで汚されては、誰に見せることもできはしまい。ましてや他の男の元へ走るなど論外だ。
そしてこれからも、消える間もなく刻み続けてやる。
この体を好きにできるのはフレデリックただ一人だけなのだから。
もう、難しく考えることはやめにした。
ただセシルを手放したくなくなった――理由などそれだけで十分だ。
泣いて嫌がっても、罵倒されても、どれだけ忌み嫌われても……セシルは必ずフレデリックの妻にする。
「セシル……お前なんて大嫌いだ」
そう耳元で囁きながら泥濘の奥深くに怒張を沈めると、セシルは快楽と嫌悪に顔を歪めながら、潤んだ瞳でフレデリックを睨み上げた。
嫌いな男に善がらされる屈辱にセシルが打ちのめされている――その事実に背筋が堪らなくゾクゾクし、自身がビクビクと脈打つのを感じた。
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「残念だな、お前が嫌がる限り絶対に離してやらない」
「最っ低……!」
「ああ、俺は最初から最低な男だったろ? これからも最低なままだ、悲惨で楽しい結婚生活になりそうだよな」
「あなた、なんて……んんっ絶対ヤっ……あっああっ!!」
セシルが絶頂すると共に中が激しく蠕動し、フレデリックを食い千切りそうなほど締めつけてける。
「くそっ……とんだ淫乱だな……」
余裕をなくしたフレデリックは、叩きつけるように自身を突き入れ、最奥に欲の限りを放った。
その瞬間、これまで感じたこともない甘すぎる陶酔に脳が犯され、腰が砕けそうになる。
フレデリックはセシルの背に腕を差し入れ、離すまいとするかのように強く抱きしめた。
気を遣ってしまったセシルが抵抗などできるはずもなく、哀れなほどフレデリックになされるがままだ。
「全部お前のせいだ、責任取れ……」
そう囁きながらフレデリックはセシルの唇を柔らかく食む。
どれだけ貪り食らっても治らない獣欲も、壊し汚し尽くしてでも離したくない悍ましい所有欲も……フレデリック自身知りたくもない、無自覚だったあらゆる穢らわしい欲を引き出したのはセシルだ。
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