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14.戦闘開始
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黒い画面に赤と緑のローソク足が表示され、イルダの顔を照らす。
チャートは動いていない。
先輩は腕まくりして、目を見開いてあちこち色んな画面を見回していた。
どの魔獣が良いか探しているようだ。
彼女はパプルを自分の猫のように、左腕に抱いていた。抵抗するだけ無駄だと思ったのだろうか、パプルは大人しく収まっている。
一つのチャートをじっくり見ていた先輩は、やがて『これにするかにゃ』といって、パプルの喉をこそばした。
魔獣名は『ビットプラネット』だった。
「あと1分」
パプルが目を細めて言うと、おやと腕の中の猫を見たイルダ先輩は、すぐに視線を画面に戻し言った。
「わかってんじゃん!」
12:30きっかりに、画面は一気に動き出した。凄い量の攻撃が双方から繰り出され、秒単位で動くローソク足が上がったり下がったりする。先輩に教えてもらった『歩み値』という窓に、お互い出しあった攻撃の足跡が、すさまじい量で記録されていく。
僕は先輩の横で、『魔獣戦争もお昼休みがあるんだな』とぼんやり思った。
一分もしないうち、下に向かっていた秒のローソクは長さが短くなって、下がらなくなった。次の瞬間、今度は勢いよく上の方へ動き始める。
「まだだよん」
唇をなめた先輩は、画面に吸い込まれるかのように前のめりだ。
上がりかけたローソク足は、何故かストンと下がって、元のところまで落ちる。『歩み値』の数字は緑の数字がズラズラと続く。
ジワジワと止まってきたところで、イルダ先輩は机を指で叩きながら小さく数を数え始めた。
パプルの耳がピクッと動いた後、『歩み値』には赤い数字が一気に記録されていく。
ローソクの足がグーンと上に伸びて行くタイミングで、先輩が叫んだ。
「エントリー!」
ピンポーン
同時にチャイム音がなって、右上の小さな画面に233が固定され、その横の数字に損益の数字が動き始める。
『歩み値』の画面が真っ赤になるほど、魔獣『ビットプラネット』の攻撃力は強力だった。すごい勢いで赤いローソク足が上に上に伸びていき、板の真ん中の数字が一気に上抜けていく。235,236.237.238.239.240.241.242.243…
「凄い…」
「まだにゃ」
イルダ先輩は目を見開いたまま、瞬きもしない。
ふと僕は、昨日見た『フミクラ』を思い出して小声でパプルに聞いた。
「『フミクラ』って価値が5000くらいだったけど、この魔獣は240の価値だよね。高い価値の方が良いんじゃないの?」
パプルは首を回すと僕に言った。
「魔獣は安く買って高く売るだけだから。手っ取り早く高くなるなら、何だってもいいんだよ」
そう言ったあとで、少し頭を傾げて付け加えた。
「この場合はね」
ローソク足の上昇が緩やかになって、徐々に互いの攻撃数が緩やかになった時、またイルダ先輩が叫んだ。
「イグジーッ!」
ピンポーン!
止まった数字は278。
左上の利益を表示する窓には、45000エネが記録されていた。
椅子にドサッと寄りかかった先輩は、思い出したようにパプルを抱きしめて顔を埋めた。
「んー…ネコ吸い」
チャートは動いていない。
先輩は腕まくりして、目を見開いてあちこち色んな画面を見回していた。
どの魔獣が良いか探しているようだ。
彼女はパプルを自分の猫のように、左腕に抱いていた。抵抗するだけ無駄だと思ったのだろうか、パプルは大人しく収まっている。
一つのチャートをじっくり見ていた先輩は、やがて『これにするかにゃ』といって、パプルの喉をこそばした。
魔獣名は『ビットプラネット』だった。
「あと1分」
パプルが目を細めて言うと、おやと腕の中の猫を見たイルダ先輩は、すぐに視線を画面に戻し言った。
「わかってんじゃん!」
12:30きっかりに、画面は一気に動き出した。凄い量の攻撃が双方から繰り出され、秒単位で動くローソク足が上がったり下がったりする。先輩に教えてもらった『歩み値』という窓に、お互い出しあった攻撃の足跡が、すさまじい量で記録されていく。
僕は先輩の横で、『魔獣戦争もお昼休みがあるんだな』とぼんやり思った。
一分もしないうち、下に向かっていた秒のローソクは長さが短くなって、下がらなくなった。次の瞬間、今度は勢いよく上の方へ動き始める。
「まだだよん」
唇をなめた先輩は、画面に吸い込まれるかのように前のめりだ。
上がりかけたローソク足は、何故かストンと下がって、元のところまで落ちる。『歩み値』の数字は緑の数字がズラズラと続く。
ジワジワと止まってきたところで、イルダ先輩は机を指で叩きながら小さく数を数え始めた。
パプルの耳がピクッと動いた後、『歩み値』には赤い数字が一気に記録されていく。
ローソクの足がグーンと上に伸びて行くタイミングで、先輩が叫んだ。
「エントリー!」
ピンポーン
同時にチャイム音がなって、右上の小さな画面に233が固定され、その横の数字に損益の数字が動き始める。
『歩み値』の画面が真っ赤になるほど、魔獣『ビットプラネット』の攻撃力は強力だった。すごい勢いで赤いローソク足が上に上に伸びていき、板の真ん中の数字が一気に上抜けていく。235,236.237.238.239.240.241.242.243…
「凄い…」
「まだにゃ」
イルダ先輩は目を見開いたまま、瞬きもしない。
ふと僕は、昨日見た『フミクラ』を思い出して小声でパプルに聞いた。
「『フミクラ』って価値が5000くらいだったけど、この魔獣は240の価値だよね。高い価値の方が良いんじゃないの?」
パプルは首を回すと僕に言った。
「魔獣は安く買って高く売るだけだから。手っ取り早く高くなるなら、何だってもいいんだよ」
そう言ったあとで、少し頭を傾げて付け加えた。
「この場合はね」
ローソク足の上昇が緩やかになって、徐々に互いの攻撃数が緩やかになった時、またイルダ先輩が叫んだ。
「イグジーッ!」
ピンポーン!
止まった数字は278。
左上の利益を表示する窓には、45000エネが記録されていた。
椅子にドサッと寄りかかった先輩は、思い出したようにパプルを抱きしめて顔を埋めた。
「んー…ネコ吸い」
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