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シェイラは、エドリックと婚約破棄することになった。
シェイラの妹のドロシーも、同時期に婚約破棄となったが彼女はその後で、エドリックと婚約する気でいたようだった。
だが、エドリックが新しく婚約したのは、別の令嬢だったことで、ドロシーの思惑が外れることになったのだ。
どうやら、エドリックの本命はドロシーではなかったということのようなのだが、ドロシーは憤慨することになったのだ。
妹の怒りを聞きながら、シェイラが眉を顰めながら思ったことといえば……。
(この状況で、怒っていいのは、私だと思うのだけど……)
「酷いわ! あんまりよ!」
「……」
ドロシーは怒ったり泣いたりと忙しくしていて、シェイラはというと怒る気力もなくなり呆れていた。元婚約者が姉だと言うのに浮気していたことを証明するかのような思い出話までし始めたのだ。それを聞いて思ったことといえば……。
(同じことを他の令嬢にされたってだけよね。そんな男だとは思わなかったわ。破棄になって良かったわ)
シェイラは破棄してから、数日の間で釣書の山が出来ていた。
が、ドロシーの方には全くなかった。しばらく泣き続けていたドロシーも、自分のところに何も来ないなんておかしいとシェイラのところにギャーギャーと煩く抗議するのにはまいってしまった。
妹がやらかしたことで、恥ずかしくて学園もしばらく休むことになって勉強をしているシェイラと違い、そんなことお構いなしのドロシーに困り果てていた。
「いい加減になさい!」
「お母様! だって、姉さんばっかりなんて、狡いわ!」
「狡いもんですか! あなた、自分が姉の婚約を台無しにしたことを理解しているの? あなたのしたことで、傷物になったのよ!」
母親に叱られても、ドロシーは自分は悪くない。エドリックに騙されたんだと泣きながら言い続けていた。
それを見て、母は父にこのままでは姉の人生を台無しにしかねないと言ったようだ。
次の日、父から修道院に入れと言われて、ドロシーはショックを受けたようだ。
(これで、静かに勉強できるわ)
だが、修道院なんて嫌だと行くものかと逃げ出してしまい、父はもう面倒見きれないのとシェイラの将来を台無しにしかねないからと言う理由で、勘当することにしてしまうまで、あっという間のことだった。
(こんな、あっさりと勘当するなんて……)
今までも色々とやって来たドロシーも、こんなにあっさりと勘当されるとは本人も思っていなかったことだろう。シェイラも、そうだった。
両親は、シェイラのためだと言っている理由をこの後、知ることになった。
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