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しおりを挟むそんなことがあって、弟妹たちの誕生日は喜んでもらえるものをあげられた。まぁ、私のできることなんてたかが知れていたが……。
「ジュリエッタねぇだ!」
「ねぇねだ!」
弟妹たちは、姉の姿を見るなり、さらに大はしゃぎした。
姉は、留学先からわざわざ戻って来てくれて、お祝いのパーティーに参加したから、益々弟妹たちは喜んで笑顔になった。
いつもなら、母が子供たちの誕生日になると自分が仕切ったかのようにパーティーを開くのだが、今年はそんなことをしようとする母がいない。
あの人は、子供たちの誕生日を祝っているようで、自分がいかに子育てを常に頑張っているかとか。やってもいないことを力説するのが好きな人だった。
ただですら見た目だけが、誰にも負けないくらい美しいため、その上で5人の子持ちで、騎士団長をしている夫もいるから、天狗になっていたようだ。
今は、離婚して実家の方でも色々あって、更に私にもあれこれ八つ当たりしたのもあって、あちらも追い出されたようだが、その後はどうしているかを私は知らない。
それまで、母のことを凄い人だも尊敬して、そうなろうとしている夫人たちは一気に現実を見ることになって、あれこれ言っているようだが、それも私は耳にしたことがないのは、そういうところに行かないからだろう。
更には、姉が留学先の王太子に婚約を申し込まれた話を私は聞くことになり、それに嬉しくなって大喜びした。
こちらの王太子はあんな感じだが、留学先の王太子は姉に相応しい人のようだ。
まぁ、惚気のようなことを聞かされていたが、姉が物凄く嬉しそうにしているから、それだけでよかった。
ただ、婚約すると留学したまま、あちらでお妃教育も始まるらしく、戻って来るのが学園の長期休暇くらいになりそうだと言われた時だった。
「ルクレツィア。そんな顔しないで」
「ごめんなさい。お姉様。でも、寂しくて」
「私もよ。特にルクレツィアの手料理が恋しくて仕方がないわ」
「え? 料理……?」
確かに姉は料理だけが、壊滅的だ。そこそこ料理のできる私の唯一は、それしかないようなものだが、そこを恋しがってくれるのだ。
なんて優しいのだろうか。そんなことに感心している間にまた、姉は隣国に行ってしまった。
「ジュリエッタねぇ。幸せそうだね」
「そうね」
妹は、そんなことを言った。幸せそうなのは嬉しいが、やはり寂しいのか。私にくっついていることも増えた。
これは、私が熱を出しすぎていた期間の後半、会えなかったせいと心配したのも大きかったようだ。
母親がいなくなった寂しさはない。元より世話に追われたことがないから、弟妹たちもそうだが、私も母に甘えようなんて思ったことがない。
姉がデザインしたドレスを私が仕立てたのをすっかり気に入ってくれて、他にも普段着を作ったが、それを着ていた。
姉のデザインは、弟妹たちによく似合っていた。本当なら、母が仕立てたりするのだが、もう離婚していなくなっているが、その前からあの人がしたことがないため、私が代わりにしていた。
姉だって、仕立てることくらいできるだろうが、お妃教育が忙しいからとデザインを担当して、私が仕立てることになった。
父と兄は、仕立てたものをしげしげと見つめて、何やらいいなと呟いていたが、何がいいのかはわからなかった。
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