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しおりを挟むその後、バージルは激怒した。そんな息子に愛想が尽きたとして、勘当すると両親から言われていた。それにギャーギャーと騒いでいるのをオーガスタは、更に冷めた目で見た。
それは、オーガスタだけではなかったはずだが、彼はバージルに突き飛ばされたこともあり、オーガスタのせいでこうなったかのようにしていた。
そんなわけない。勝手に婚約者だと思い込んだのは、バージルだ。それなのに怒鳴られることもした覚えがないかのようにしていて、こんなのが伯爵家の次男なのかと思うとげんなりしてしまった。
姉の方も、こんなのとイチャついていたのかと思うと過去の自分が許せないのか。凄い顔をしていた。
「オーガスタ嬢」
「……」
「婚約を白紙にしたいなら、言ってくれ」
「っ、」
オーガスタは、チェスターに声をかけられて、そう言われて俯いたままだった。
そこに割って入って来たのは、姉だった。
「ちょっと失礼。とりあえず、あなたに最悪な弟がいたのは、わかったわ。でも、あなたの良さがいまいちわからないのよね。この子の姉としては、やり直してほしいのだけど」
「やり直し、してもいいのか?」
「えぇ、きちんとやり直して。その時に初めましてと自己紹介しあえばいいわ」
「お姉様」
「やり直すのよ。そしたら、殴られそうになったのに避けようとしなかったことを許してあげる」
「……」
「オーガスタ、許してほしい?」
「……ほしいわ」
「あなたは?」
「そうだな。許してくれるなら」
こうして、オーガスタたちはアミーリアが取り出してくれたことで、やり直すことになった。
その間、勘当されたことに騒ぎ立てるバージルとその両親にオーガスタたちの両親は凄い顔をして見ていた。
それに比べて、自分たちの娘はいい子に育ったと思っているとは思いもしなかった。特に母は、娘たちが何より自慢のようにしていた。
そこに夫については何もないというのに父は、にこしていた。大方、言わなくても自分は、娘たち以上だとでも思っているのだろう。
チェスターは、騒ぎ立てて勘当された弟を引きずって帰って行った。
「あんなのが家にいると何かと大変そうだな」
「兄の方が、どんなに優秀でも弟があれでは、どうなるかなんてわかりきっているようなものではありませんか。さっさと縁を切っていれば、アミーリアが怪我をすることもなかったのに」
母は謝罪に来ておいて、怒鳴りつけるだけのプレストン伯爵家の夫妻にも何とも言えない顔をしていた。
それに比べて、姉の代わりにやり返していたオーガスタの方が、あの子息には伝わるものがあってもよかったのだが、それで通じるような子息でもなかったことに呆れてもいた。
「オーガスタ」
「はい」
「婚約をどうしたいかは、お前が決めていいぞ」
「……」
「婚約者は、良さそうだったが……」
「もれなく、義両親があぁだと言うことを考えた方がいいわ。厄介な義弟がいなくなろうとも、義両親が消えるのは難しいでしょうから」
「……」
オーガスタは、両親にそんなことを言われて、何とも言えない顔をしていた。
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