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好きじゃない
34 二章〈3〉④ 解決策で私用メール
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吉田さんとの会話を終えた俺は、早速メールの作成を始めていた。
さすがに本人のアドレスは知らないので、フォルダに入っている社内のメールアドレスを使うしかない。
正直、吉田さんに相談するまで思いつかなかった。家族や友人ではない相手だったため、電話やメールをするなんて発想が、これっぽっちも浮かばなかった。
一人で悶々と考えていたが、勇気を出して聞いてよかったと思う。吉田さんが解決策を提案してくれたおかげで、なんとかなりそうだ。
|営業部 営業3課 東條主任
|お疲れさまです
|私事で 大変申し訳ございませんが
|私の 腕時計の所在をご存知ありませんでしょうか
|もしご存知でしたら メールにてご返信いただけますと幸いです
|よろしくお願いいたします
|営業3課 藤崎譲
宛先が間違っていないか何度も確認し、そう打ち込んだ俺は、意を決して送信をクリックする。なんだかイケナイことをしているようで、心拍数が上がってくる。
(だ、大丈夫かな? 私用で使って、怒られるかも?)
送って早々に不安になった。だが、もう送ってしまったため、腹を括るしかない。
(その時はその時だ。とりあえず、仕事しよう)
そう自分に言い聞かせ、不安を紛らわせるために、俺は仕事に没頭することにした。
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