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第十五話 アイラ・スノーボールの意地と願い
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第二視野にも任務の前と比べればほんの少しだが慣れてきた。疲れはあるが、体力には自信がある。まだまだ動ける。
「そんな愚直な攻撃が届くかァ!」
だが果敢なアイラの一撃が届くより先に、ドルヴォイの上から四つ目の右腕の螺旋が黄金色に輝いた。奇蹟の眼と根源を同じくするがゆえの、同色の輝きがその異能を顕現させる。
『障壁』。視認の難しい、ガラスじみた透明の壁面が突如その場に一瞬だけ現れ、ナイフによる刺突をいとも簡単に弾いた。
「これが『障壁』の異能! そしてこれが——『剛腕』の異能だ!」
四つ目の右腕の烙印が輝きを失い、入れ替わるように三つ目の右腕の螺旋が輝きを放つ。その第三右腕で、ドルヴォイは直接にアイラを殴りかかった。
第三右腕は元の持ち主だった転生者の体躯を思わせる、巨躯のドルヴォイに移植してなお少々不釣り合いなほどに太く巨大で、筋肉質な形をしていた。
「きゃっ——?」
「ぬッ……ちィッ、まだバランスがうまく取れんか!」
ドルヴォイの拳は空を切り、そのうえ体勢を崩して数歩よろめく。
似た感覚にドルヴォイは覚えがあった。烙印祓いを引退するきっかけとなった、生来の右腕を失ったときのことだ。
人間の両腕は約三キロある。それを片方だけ失えばバランスを著しく損ない、慣れるまでは運動に大きな支障をきたすのだ。
同じことが、今度は逆の理由によって起きていた。
腕が増えすぎた。左腕が一本に対して五本の右腕とくれば、バランスを取るのは難しくて当然だ。アイラが未だピクシスに移植した眼球の第二視野に慣れぬように、五本の腕に慣れるのにも相当の時間が必要になるはずだった。
(今の……まともに受けていたら、それだけで最悪死んでいた)
ぞっとしたのはアイラだ。
当たらなかったはずの拳は、確かに頬に殴りつけるような風圧を届かせていた。速度もとても目で追えるようなものではない。
『剛腕』の異能。右腕の身体能力を飛躍的に向上させる、シンプルながら恐ろしい能力。
アイラもなんとか第二視野で、励起した烙印を見て異能解析をするくらいはできるようになっていた。
「今の状態ではちと使い勝手が悪いか……。そうだ、次はこれを試してみるか。『暗闇』」
「——!」
息つく間もなく、周囲をどこからともなく現れた黒い霧が包む。
ドルヴォイは明らかに、アイラを殺すよりも自身の異能の使い勝手を把握することを優先していた。楽しんでいるのだ。新たに得た五つの力を。
「暗い……なにこれ? うっ……」
一瞬にして礼拝室に暗闇が満ちる。
神澤天志。先日ヨシュアによって殺害され、右腕を回収された転生者の異能だ。
アイラにとっては不運なことに、その視界を奪うだけの異能には、特別に彼女のトラウマを刺激する効果があった。
(——怖い!)
反射的に恐怖する。理屈ではなく、これは過去の体験に基づいた、どうすることもできない反応だった。
音までもが遠のいた気がする。
心臓がひときわ強く脈打ち、ナイフの柄を握る手が知らず震えた。
「嫌だ、わたしは……変わるって決めたから!」
「示してみせろ、エクソシストとしての意地を!」
「自分で認められる自分になるんだ! 胸を張って、並び立てるようなエクソシストに!」
闇を隔て、二者の視線が交錯する。互いが手に持つ箱を介する、暗所を見通す第二の視野のその中で。
アイラは左目を閉じ、ピスティスに集中した。こうすれば、身体と視界がやや離れている不自然さはあるものの、二種の視野で頭が混雑するといったことはなくなる。
——お姉ちゃん。お姉ちゃん。
「……っ」
すぐそばで死んだ弟が呼んでいる。見殺しにしたあの子が、闇の内で手招いている。
「エクソシストに必要なのは、技能だ……!」
あの人の無慈悲さを思い出す。許しを乞う転生者に躊躇なく死の鉄槌を下す容赦のなさ。
それを真似できるとは思わない。ただ、その理念を——
意思を、アイラは模倣する。戦う動機も恐怖も捨て置き、ただ必要な行動だけを取る。
闇の向こうで、肩口から伸びる敵の第一右腕が輝いた。
「教えてやろう。これがピクシスの使い方というものだ!」
二つ目の視野で、アイラはその異能が姿を現す瞬間を目撃した。
突如現れ、空中に浮遊する鉄色の杭。アイラの家族の命を奪い、そしてついさっきこの教会へ持ち帰った持木幸雄の右腕に宿る祝福。
暗闇で視界を奪い、鉄杭で仕留める。烙印に相応しい狡猾な策略だった。
(見えてる……! でも避けられる? 防ぐのは……ナイフじゃ無理!)
だが六つ腕の怪物が対するは、同じく暗視の移植眼球を有するエクソシスト。その扱いこそ歴然の差があるが、アイラも第二視野で暗闇の異能の向こうから自身に向けて放たれようとする、死の弾丸の存在を視認できていた。
「——避けてみせる! 絶対に!!」
杭の動きに集中する。奇蹟に扮した、罪深い眼球で注視する。
そして、ついに杭が放たれる——その瞬間にアイラはぐっと腰を落とし、横へ跳ぶ姿勢に移った。もとより運動神経は悪くない。この距離であれば、一発くらいであれば問題なく避けられる。
はずだった。
「言ったはずだ、ピクシスの使い方を教えてやると」
アイラが瞬間に動いたのなら、杭の先端がわずかにその方向へ向け直されたのは刹那の出来事だった。
いかなる手段を講じたのか。杭はその状態が静から動へ移り切る刹那、アイラの移動を完璧に予期したように微調整を経て、それから撃ち出されたのだ。
「あ……」
——死んだ。
恐怖や驚愕を覚えるより先に、その事実だけをアイラは直感した。
回避する方向を一切の誤差なく読まれている。どうやって? 避けようとするアイラを見てから杭の軌道を修正したのだとすれば、どう考えても人間の反射神経を超えている。
これも異能の力なのだろうか? しかし、ドルヴォイが挙げた名にそれらしき効力を持つものはなかった。
わからない。経緯は不明だが、アイラがあと一秒もすれば胸を貫かれて死ぬのだけは確かだった。
強くなると決めた。動機が不純でも、不適格なのだとしても、先達のあの背に並び立てるような烙印祓いになるのだと心に誓った。
死ねば、それが叶うこともなくなる。
嫌だ。諦めきれない。一度前を向いたのだから、今さら目標を手放すことなんてできるはずがない。
思考が許される最後の一秒間で、アイラは自然と願っていた。
(助けて、先輩)
それはあの路地の焼き直し。
神は祈りを顧みない。しかし、彼ならば——
だがそれさえも儚い願いだ。彼は既に任務を終えている。この場に来ることも、アイラの窮地を知ることさえできはしない。とうにわかっていたことだ。
祈りは届かず、願いもまた叶わないのか。アイラが死を受け入れかけた、その時。
なんの前触れもなく、彼女の第二視野の中から、飛来する鉄杭が消失する。代わりにその場には、両開きの木製のドアが片方だけばたりと現れて床へ倒れ込んだ。
「……え?」
「——まさか、これはッ。バカな! バカな、ありえん……!」
一瞬、死を間近にした自分の幻覚かとも思ったアイラだったが、ドルヴォイの移植眼球にも同じ出来事が映ったようだった。
真偽を確かめるように、暗闇が晴れる。自ら解除したのだ。
そこで倒れる年代物のドアにはいささかの覚えがあった。この礼拝室の扉だ。
それが突然、目の前に現れた。そして入れ替わるように、鉄杭は消えてしまった……。
入れ替わる?
「あ……これ、って」
あの夜、彼にせがったことをアイラは思い出した。
烙印祓いが有する最大の力。聖寵を、見せてほしいと——
「視差転移! そこにいるのかッ、ヨシュア君!!」
果たして、観音開きの扉のうち片方を欠いた入り口から礼拝室に足を踏み入れたのは、アイラが願った通りの人物だった。
「ええ。休日は返上です、司教」
「せ、先輩……ヨシュア先輩っ」
そこには、いないはずのヨシュアが立っていた。手に、物体の位置を交換する聖寵を宿す、暗黒の立方体を携えて。
「驚いたな。手回しはしていた……私の目論見を看破したのか? 一体いつだ?」
「任務の後、ですよ。本部に問い合わせれば、正式な指令が下りてきていないのはすぐにわかりました」
「そうか、三聖司教に照会を頼んだのだな。相変わらずキミは知恵が回る。しかしそれならば、私は事前に疑いを持たれていたのか。まったく残念だ」
「残念なのはこちらの方ですよ、ドルヴォイ司教。禁忌に触れたな。かつてのあなたなら、そんな姿になろうだなどと考えることはしなかった」
「無欲であることが善だと? くだらんな。ヨシュア君、キミは聡明な男だ。なにをしにこんなところまで来た? 誰に従うべきか、キミこそ考えるまでもなくわかるだろう!」
「なにをしに? これは異なことを、司教」
ヨシュアは手に持つ立方体に埋め込まれた眼球で、ドルヴォイの右腕たちを直視する。
ことさら、その表面に刻まれる螺旋の刻印たちを。
「烙印を確認。——その右腕を狩ることこそ、俺たちエクソシストの本分だ」
「そんな愚直な攻撃が届くかァ!」
だが果敢なアイラの一撃が届くより先に、ドルヴォイの上から四つ目の右腕の螺旋が黄金色に輝いた。奇蹟の眼と根源を同じくするがゆえの、同色の輝きがその異能を顕現させる。
『障壁』。視認の難しい、ガラスじみた透明の壁面が突如その場に一瞬だけ現れ、ナイフによる刺突をいとも簡単に弾いた。
「これが『障壁』の異能! そしてこれが——『剛腕』の異能だ!」
四つ目の右腕の烙印が輝きを失い、入れ替わるように三つ目の右腕の螺旋が輝きを放つ。その第三右腕で、ドルヴォイは直接にアイラを殴りかかった。
第三右腕は元の持ち主だった転生者の体躯を思わせる、巨躯のドルヴォイに移植してなお少々不釣り合いなほどに太く巨大で、筋肉質な形をしていた。
「きゃっ——?」
「ぬッ……ちィッ、まだバランスがうまく取れんか!」
ドルヴォイの拳は空を切り、そのうえ体勢を崩して数歩よろめく。
似た感覚にドルヴォイは覚えがあった。烙印祓いを引退するきっかけとなった、生来の右腕を失ったときのことだ。
人間の両腕は約三キロある。それを片方だけ失えばバランスを著しく損ない、慣れるまでは運動に大きな支障をきたすのだ。
同じことが、今度は逆の理由によって起きていた。
腕が増えすぎた。左腕が一本に対して五本の右腕とくれば、バランスを取るのは難しくて当然だ。アイラが未だピクシスに移植した眼球の第二視野に慣れぬように、五本の腕に慣れるのにも相当の時間が必要になるはずだった。
(今の……まともに受けていたら、それだけで最悪死んでいた)
ぞっとしたのはアイラだ。
当たらなかったはずの拳は、確かに頬に殴りつけるような風圧を届かせていた。速度もとても目で追えるようなものではない。
『剛腕』の異能。右腕の身体能力を飛躍的に向上させる、シンプルながら恐ろしい能力。
アイラもなんとか第二視野で、励起した烙印を見て異能解析をするくらいはできるようになっていた。
「今の状態ではちと使い勝手が悪いか……。そうだ、次はこれを試してみるか。『暗闇』」
「——!」
息つく間もなく、周囲をどこからともなく現れた黒い霧が包む。
ドルヴォイは明らかに、アイラを殺すよりも自身の異能の使い勝手を把握することを優先していた。楽しんでいるのだ。新たに得た五つの力を。
「暗い……なにこれ? うっ……」
一瞬にして礼拝室に暗闇が満ちる。
神澤天志。先日ヨシュアによって殺害され、右腕を回収された転生者の異能だ。
アイラにとっては不運なことに、その視界を奪うだけの異能には、特別に彼女のトラウマを刺激する効果があった。
(——怖い!)
反射的に恐怖する。理屈ではなく、これは過去の体験に基づいた、どうすることもできない反応だった。
音までもが遠のいた気がする。
心臓がひときわ強く脈打ち、ナイフの柄を握る手が知らず震えた。
「嫌だ、わたしは……変わるって決めたから!」
「示してみせろ、エクソシストとしての意地を!」
「自分で認められる自分になるんだ! 胸を張って、並び立てるようなエクソシストに!」
闇を隔て、二者の視線が交錯する。互いが手に持つ箱を介する、暗所を見通す第二の視野のその中で。
アイラは左目を閉じ、ピスティスに集中した。こうすれば、身体と視界がやや離れている不自然さはあるものの、二種の視野で頭が混雑するといったことはなくなる。
——お姉ちゃん。お姉ちゃん。
「……っ」
すぐそばで死んだ弟が呼んでいる。見殺しにしたあの子が、闇の内で手招いている。
「エクソシストに必要なのは、技能だ……!」
あの人の無慈悲さを思い出す。許しを乞う転生者に躊躇なく死の鉄槌を下す容赦のなさ。
それを真似できるとは思わない。ただ、その理念を——
意思を、アイラは模倣する。戦う動機も恐怖も捨て置き、ただ必要な行動だけを取る。
闇の向こうで、肩口から伸びる敵の第一右腕が輝いた。
「教えてやろう。これがピクシスの使い方というものだ!」
二つ目の視野で、アイラはその異能が姿を現す瞬間を目撃した。
突如現れ、空中に浮遊する鉄色の杭。アイラの家族の命を奪い、そしてついさっきこの教会へ持ち帰った持木幸雄の右腕に宿る祝福。
暗闇で視界を奪い、鉄杭で仕留める。烙印に相応しい狡猾な策略だった。
(見えてる……! でも避けられる? 防ぐのは……ナイフじゃ無理!)
だが六つ腕の怪物が対するは、同じく暗視の移植眼球を有するエクソシスト。その扱いこそ歴然の差があるが、アイラも第二視野で暗闇の異能の向こうから自身に向けて放たれようとする、死の弾丸の存在を視認できていた。
「——避けてみせる! 絶対に!!」
杭の動きに集中する。奇蹟に扮した、罪深い眼球で注視する。
そして、ついに杭が放たれる——その瞬間にアイラはぐっと腰を落とし、横へ跳ぶ姿勢に移った。もとより運動神経は悪くない。この距離であれば、一発くらいであれば問題なく避けられる。
はずだった。
「言ったはずだ、ピクシスの使い方を教えてやると」
アイラが瞬間に動いたのなら、杭の先端がわずかにその方向へ向け直されたのは刹那の出来事だった。
いかなる手段を講じたのか。杭はその状態が静から動へ移り切る刹那、アイラの移動を完璧に予期したように微調整を経て、それから撃ち出されたのだ。
「あ……」
——死んだ。
恐怖や驚愕を覚えるより先に、その事実だけをアイラは直感した。
回避する方向を一切の誤差なく読まれている。どうやって? 避けようとするアイラを見てから杭の軌道を修正したのだとすれば、どう考えても人間の反射神経を超えている。
これも異能の力なのだろうか? しかし、ドルヴォイが挙げた名にそれらしき効力を持つものはなかった。
わからない。経緯は不明だが、アイラがあと一秒もすれば胸を貫かれて死ぬのだけは確かだった。
強くなると決めた。動機が不純でも、不適格なのだとしても、先達のあの背に並び立てるような烙印祓いになるのだと心に誓った。
死ねば、それが叶うこともなくなる。
嫌だ。諦めきれない。一度前を向いたのだから、今さら目標を手放すことなんてできるはずがない。
思考が許される最後の一秒間で、アイラは自然と願っていた。
(助けて、先輩)
それはあの路地の焼き直し。
神は祈りを顧みない。しかし、彼ならば——
だがそれさえも儚い願いだ。彼は既に任務を終えている。この場に来ることも、アイラの窮地を知ることさえできはしない。とうにわかっていたことだ。
祈りは届かず、願いもまた叶わないのか。アイラが死を受け入れかけた、その時。
なんの前触れもなく、彼女の第二視野の中から、飛来する鉄杭が消失する。代わりにその場には、両開きの木製のドアが片方だけばたりと現れて床へ倒れ込んだ。
「……え?」
「——まさか、これはッ。バカな! バカな、ありえん……!」
一瞬、死を間近にした自分の幻覚かとも思ったアイラだったが、ドルヴォイの移植眼球にも同じ出来事が映ったようだった。
真偽を確かめるように、暗闇が晴れる。自ら解除したのだ。
そこで倒れる年代物のドアにはいささかの覚えがあった。この礼拝室の扉だ。
それが突然、目の前に現れた。そして入れ替わるように、鉄杭は消えてしまった……。
入れ替わる?
「あ……これ、って」
あの夜、彼にせがったことをアイラは思い出した。
烙印祓いが有する最大の力。聖寵を、見せてほしいと——
「視差転移! そこにいるのかッ、ヨシュア君!!」
果たして、観音開きの扉のうち片方を欠いた入り口から礼拝室に足を踏み入れたのは、アイラが願った通りの人物だった。
「ええ。休日は返上です、司教」
「せ、先輩……ヨシュア先輩っ」
そこには、いないはずのヨシュアが立っていた。手に、物体の位置を交換する聖寵を宿す、暗黒の立方体を携えて。
「驚いたな。手回しはしていた……私の目論見を看破したのか? 一体いつだ?」
「任務の後、ですよ。本部に問い合わせれば、正式な指令が下りてきていないのはすぐにわかりました」
「そうか、三聖司教に照会を頼んだのだな。相変わらずキミは知恵が回る。しかしそれならば、私は事前に疑いを持たれていたのか。まったく残念だ」
「残念なのはこちらの方ですよ、ドルヴォイ司教。禁忌に触れたな。かつてのあなたなら、そんな姿になろうだなどと考えることはしなかった」
「無欲であることが善だと? くだらんな。ヨシュア君、キミは聡明な男だ。なにをしにこんなところまで来た? 誰に従うべきか、キミこそ考えるまでもなくわかるだろう!」
「なにをしに? これは異なことを、司教」
ヨシュアは手に持つ立方体に埋め込まれた眼球で、ドルヴォイの右腕たちを直視する。
ことさら、その表面に刻まれる螺旋の刻印たちを。
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