東京ナイトイーグル

狗嵜ネムリ

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「雪弥は俺らのオモチャだからな。こいつらにも楽しんでもらわねえと……」
 遊隆の低い声に、俺は体を震わせる。
「お前ら、もっと近くで見てもいいぞ」
 二人に向かって遊隆が言い、そのまま俺のシャツの裾を両手で掴んだ。跳び箱の両隣に膝立ちになり、俺と遊隆を上目に見つめる二人。その顔には興奮の色が浮かんでいた。
 そんな彼らを、そして俺を焦らすように、ゆっくりと遊隆の手が体操着のシャツを捲ってゆく。腹筋があらわになり、更にシャツが捲られる。
「っ……」
 潤んだ目で自分を見下ろすと、遊隆の手は俺の乳首がさらけ出されたところで止まっていた。
「オラ、お前らが大好きな美少年のオッパイだ。好きにしていいぞ」
「マジすか、遊隆さん」
「遠慮なくいっちゃいますよ」
 二人が身を乗り出し、胸元に唇が近付けられる。俺は息を飲んで強く目を閉じた。
「──あっ!」
 二人の男の唇に挟まれた左右の乳首が、口の中で転がされ、強く吸い上げられ、啄まれる。電流に似た刺激はその二点から腰に伝わり、俺は思わず背後にいる遊隆を振り返った。
「やだっ……こんな、の……。やっ……!」
「雪弥、お前いい顔してるぞ。すっげえエロい」
「そんな訳あるかっ……あ!」
 右側の乳首を茶髪のモデルに一層強く吸われ、思わず腰がビクついた。
「あっ、ン……もうやめっ……あぁっ!」
「可愛い声してんなぁ」
 左側を黒髪のモデルが舌で激しく転がしてくる。左右で微妙に違う刺激に、俺はかぶりを振って身をくねらせた。
 それは、想像していたよりもずっと強烈な刺激だった。
「雪弥……俺以外の男相手に、感じてんのか?」
 耳元で遊隆が囁いた。
 俺は首を横に振る。何度も、何度も。
「気持ちいいか?」
 再度囁かれ、首を振りながらそれに答えた。
「いっ、いい……。気持ちいいっ……!」
「可愛いな。素直な子は好きだぞ」
「ふあぁっ……」
 遊隆が学ランのポケットからスマホを取り出し、カメラを機動させて俺に向けた。右手をいっぱいに伸ばして、俺の痴態を何枚も撮っている。
「やだっ、遊隆……!」
 既に俺の姿はビデオで記録されているというのに、なぜか遊隆に撮られると思うと恥ずかしくて仕方なかった。
 それからたっぷり十分以上は乳首を吸われていたかもしれない。もう声を出すのもままならなくなって、俺は荒い呼吸を繰り返しながら半開きになった目でただ宙を見つめていた。
 自分でも分かるくらい、短パン越しに股間が盛り上がっている。どうしてもそこに触れたくて、でも遊隆にしっかりと掴まれた両手は動かなくて、今にも意識が飛んでしまいそうだった。
「お願い……、触って……もう無理だから……お願い」
 懇願する俺を見て遊隆が笑う。
「そんなに言うなら仕方ねえなぁ。でも、どこを触って欲しいか分かんねえよな」
「あの……パンツ、濡れてて気持ち悪いから……」
「そうか、じゃあ最初にパンツ脱がしてやんねえとな。よし、お前ら一旦雪弥から離れろ」
 俺の乳首を啄んでいた二人が離れて行き、体操着の短パンに遊隆の手がかけられる。俺は息を飲んでその瞬間を待った。
「パンツは普通のボクサーか。色気ねえなぁ」
「あっ……」
 剥き出しになったボクサーパンツの上から遊隆の手が触れた。盛り上がったその部分を確かめるように、遊隆の太い指が表面をなぞる。
「ふ、あっ……」
「まだ直には触ってやんねえ」
「や、やだ……触って……」
「気持ちいいだろ?」
「あんっ……!」
 布越しに指先で摘まれ、俺は背中を仰け反らせた。
「触ってほしいか?」
「う、うん……」
 遊隆の手が俺のボクサーパンツを脱がしてゆく。シャツの時と同様、ゆっくりと焦らすような手付きだ。左右の二人は息を潜めて俺達を凝視している。
「いいのか、雪弥? 脱がすぞ、脱がすぞ」
「んっ、ん……」
 もう下の毛が見えている。俺のそれはパンツに押さえられ、反り返っているはずなのに無理に寝かされていた。じれったくて、でも恥ずかしくて、息が詰まりそうになる。
「っ……!」
 最後の数センチ、下着をずらされた反動で俺のペニスが勢いよく飛び出した。二人のモデルの笑い声が起き、俺は真っ赤になった顔を横にそらして目を瞑った。
「相変わらず俺好みの可愛いサイズだな。形も綺麗だし色も……あっ、雪弥。もしかしてお前、まだ童貞なのか?」
 からかうように遊隆に言われ、耳が熱くなった。
「ヌルヌルになってんぞ。やらしい奴だなぁ」
「ふ、……あ、あ……」
 遊隆のドスの効いた低い声が、俺を耳の奥から犯してゆく。
「よし、そんじゃコッチも二人で相手してやれ」
「おっし!」「アザッス!」
「うあっ、あ、あっ……!」
 二人の尖った舌が俺の先端をつつくように舐め回す。凄まじい勢いでその部分から頭蓋の頂点まで、鋭い閃光のような刺激が走った。
「や、あっ……! すげっ……あっ、あっ」
 根元から舐め上げられ、先端に達し、また根元から舐められる。更に背後から伸びてきた遊隆の手が俺の乳首を揉み始め、あまりの快感に俺の目からどっと涙が溢れた。
「雪弥、言ってやれよ。舐めるだけじゃ満足できねえ、ってよ」
 耳元で低い声。
「えっ……。でっ、でも……気持ちっい……あっ」
「もっと激しくしゃぶってもらいたくねえの? じゅるじゅるーって音たてて吸ってもらいてえよなぁ?」
「し、してっ……!」
「こいつら、雪弥がちゃんと言わねえと分かんねえんだよ。だからはっきり言ってやれ」
 遊隆の声は心底この状況を楽しんでいるようだった。
「……あっ、しゃぶって……俺の、チンポ……音たてて吸って……!」
 待ち構えていたかのように、黒髪が俺のそれを勢いよく口に含んだ。
「やぁっ! あっ、ん……。あっ、あ……」
 音をたてて吸い上げられ、耐え切れず腰が浮いた。茶髪のモデルはもっと身を屈めて、俺の玉を口に含んでいる。
「も、無理っ……遊隆っ、あぁっ……!」
「んん?」
 両方の乳首を抓られ、下半身も大変なことになっていて、とっくに限界を超えていた。もう我慢できない。今すぐじゃなくても、数秒後にでも絶頂に達してしまいそうだった。
「イきそっ……もう、無理……!」
「おっけ、雪弥イきそうだってよ。口から抜いて手で扱いてやれ」
 遊隆に命じられ、俺のそれをしゃぶっていたモデルが頭を離して手で扱き始めた。
「んあぁっ……! イきそ、イくっ……!」
 痙攣を起こした下半身。もう、何も考えられなくなった。
「すげえ濃いのが出たな、雪弥」
「ふあ……。あ、あ……」
「遊隆さん、次行きましょうよ」
 手に付着した精液を俺の腹になすり付けながら、黒髪のモデルが言った。
 これ以上何をされるというのか。たった一度イッただけで体が震えて動けないのに、まだ撮影は終わらない。
「ん。次はどうしよっかなぁ」
 遊隆が俺の頬を撫でながらいやらしく囁いた、その時。
「──遊隆さん、実は」
「あ?」
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