40 / 77
7.メロンカッパンとピンクの猫又
7-8
しおりを挟む
「コロが卵を見つけて拾って大事に持っててくれたお陰だよ」
「そそ、そういうこと。ソイツにも、ちゃーんと教えてやってくれ。じゃあ俺は、そろそろ落ちるな」
「あ、うん。お疲れ様」
結局、僕が本当は女の子じゃないということは切り出せなかった。また今度、落ち着いて話をしよう。そう決意した僕は、次にまた確実に会える方法をコロに提案する。
「ね、コロ。フレンド登録しない?」
フレンドリストに登録すると、相手が大体どの辺りにいるのかとか、ログインしているかどうかがわかって便利なのだ。メッセージも簡単に飛ばせるから連絡がつきやすく、パーティも組みやすい。
たとえばこれが現実世界だったら、相手に「友達になろう」と言うのはなかなかハードルが高いと思うんだけど、これはゲームの中のシステムの話なのでそこまで緊張せずに持ちかけられた。リアルで会ってもいいと言ってもらえたばかりだし、断られることもないだろうと、ちょっと自信を持って聞いてみたのだけれど、コロから返ってきたのは意外にも沈黙。そして「いや……」という、にごすような回答だった。
「やめとく。フレ登録なんかしなくても、どうせまたどこかでバッタリ会えるだろ」
「えっ?」
まさか断られるとは思わなかったので、僕は変な声を上げてしまった。何か気に障ることをしただろうかと考えたけど、心当たりがなさすぎる。
ひょっとしたら、メイくんみたいなタイプかもしれない。すぐにやめることが前提だから、ゲームの中で親しい人をつくらない。ちょっとさみしいけど、プレイスタイルは人それぞれだから、仕方ないとも思う。
「……そっか、わかった。ホントに、また会える?」
フレンド登録はできないまでも、せめて口約束だけはしておきたい。確認する僕に「さあな」と笑いながら答えて、コロはヒノモトからログアウトした。
「そそ、そういうこと。ソイツにも、ちゃーんと教えてやってくれ。じゃあ俺は、そろそろ落ちるな」
「あ、うん。お疲れ様」
結局、僕が本当は女の子じゃないということは切り出せなかった。また今度、落ち着いて話をしよう。そう決意した僕は、次にまた確実に会える方法をコロに提案する。
「ね、コロ。フレンド登録しない?」
フレンドリストに登録すると、相手が大体どの辺りにいるのかとか、ログインしているかどうかがわかって便利なのだ。メッセージも簡単に飛ばせるから連絡がつきやすく、パーティも組みやすい。
たとえばこれが現実世界だったら、相手に「友達になろう」と言うのはなかなかハードルが高いと思うんだけど、これはゲームの中のシステムの話なのでそこまで緊張せずに持ちかけられた。リアルで会ってもいいと言ってもらえたばかりだし、断られることもないだろうと、ちょっと自信を持って聞いてみたのだけれど、コロから返ってきたのは意外にも沈黙。そして「いや……」という、にごすような回答だった。
「やめとく。フレ登録なんかしなくても、どうせまたどこかでバッタリ会えるだろ」
「えっ?」
まさか断られるとは思わなかったので、僕は変な声を上げてしまった。何か気に障ることをしただろうかと考えたけど、心当たりがなさすぎる。
ひょっとしたら、メイくんみたいなタイプかもしれない。すぐにやめることが前提だから、ゲームの中で親しい人をつくらない。ちょっとさみしいけど、プレイスタイルは人それぞれだから、仕方ないとも思う。
「……そっか、わかった。ホントに、また会える?」
フレンド登録はできないまでも、せめて口約束だけはしておきたい。確認する僕に「さあな」と笑いながら答えて、コロはヒノモトからログアウトした。
0
あなたにおすすめの小説
【奨励賞】花屋の花子さん
●やきいもほくほく●
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞 『奨励賞』受賞しました!!!】
旧校舎の三階、女子トイレの個室の三番目。
そこには『誰か』が不思議な花を配っている。
真っ赤なスカートに白いシャツ。頭にはスカートと同じ赤いリボン。
一緒に遊ぼうと手招きする女の子から、あるものを渡される。
『あなたにこの花をあげるわ』
その花を受け取った後は運命の分かれ道。
幸せになれるのか、不幸になるのか……誰にも予想はできない。
「花子さん、こんにちは!」
『あら、小春。またここに来たのね』
「うん、一緒に遊ぼう!」
『いいわよ……あなたと一緒に遊んであげる』
これは旧校舎のトイレで花屋を開く花子さんとわたしの不思議なお話……。
本の冒険者たち~はじまりの色彩~
月影 朔
児童書・童話
夏休み、退屈と無気力に沈む小学6年生のクウトは、世界の色彩が失われていることに気づく。
ある日、秘密の図書室で本の精霊リーフと賢者フクロウのオウルに出会い、人々から感情の色が失われている世界の危機を知らされる。失われた「怒り」を取り戻すため、クウトは『オズの魔法使い』の世界へ飛び込むが――。
いじめ、劣等感、孤独。誰もが抱える複雑な感情と向き合い、友情、勇気、信頼の「きずな」を紡ぎながら、自分と世界の色を取り戻す、感動の冒険ファンタジー!
おばあちゃんっ子 ーもうこの世界にいないあなたへー
かみつ
児童書・童話
20年以上前に死んでしまった、祖母との大切な思い出を、思い出すままに書いていきます。人はどんなに大事な想いもいつかは忘れていく生き物です。辛いこともそうです。だから、もう2度と思い出すことのないことかもしれない、何気ないことも、書いていきます。
人として、とても素晴らしい、
誰からでも愛されるそんな祖母でした。
今は亡き祖母へ
もう届くことのない、わたしの想いをここに書き記します。
夢の中で人狼ゲーム~負けたら存在消滅するし勝ってもなんかヤバそうなんですが~
世津路 章
児童書・童話
《蒲帆フウキ》は通信簿にも“オオカミ少年”と書かれるほどウソつきな小学生男子。
友達の《東間ホマレ》・《印路ミア》と一緒に、時々担任のこわーい本間先生に怒られつつも、おもしろおかしく暮らしていた。
ある日、駅前で配られていた不思議なカードをもらったフウキたち。それは、夢の中で行われる《バグストマック・ゲーム》への招待状だった。ルールは人狼ゲームだが、勝者はなんでも願いが叶うと聞き、フウキ・ホマレ・ミアは他の参加者と対決することに。
だが、彼らはまだ知らなかった。
ゲームの敗者は、現実から存在が跡形もなく消滅すること――そして勝者ですら、ゲームに潜む呪いから逃れられないことを。
敗退し、この世から消滅した友達を取り戻すため、フウキはゲームマスターに立ち向かう。
果たしてウソつきオオカミ少年は、勝っても負けても詰んでいる人狼ゲームに勝利することができるのだろうか?
8月中、ほぼ毎日更新予定です。
(※他小説サイトに別タイトルで投稿してます)
野良犬ぽちの冒険
KAORUwithAI
児童書・童話
――ぼくの名前、まだおぼえてる?
ぽちは、むかし だれかに かわいがられていた犬。
だけど、ひっこしの日に うっかり わすれられてしまって、
気がついたら、ひとりぼっちの「のらいぬ」に なっていた。
やさしい人もいれば、こわい人もいる。
あめの日も、さむい夜も、ぽちは がんばって生きていく。
それでも、ぽちは 思っている。
──また だれかが「ぽち」ってよんでくれる日が、くるんじゃないかって。
すこし さみしくて、すこし あたたかい、
のらいぬ・ぽちの ぼうけんが はじまります。
ボクはスライム
バナナ男さん
絵本
こんな感じだったら楽しいなと書いてみたので載せてみましたઽ( ´ω`)ઽ
凄く簡単に読める仕様でサクッと読めますのでよかったら暇つぶしに読んでみて下さいませ〜・:*。・:*三( ⊃'ω')⊃
その怪談、お姉ちゃんにまかせて
藤香いつき
児童書・童話
小学5年生の月森イチカは、怖がりな妹・ニコのために、学校でウワサされる怪談を解いてきた。
「その怪談、お姉ちゃんにまかせて」
そのせいで、いつのまにか『霊感少女』なんて呼ばれている。
そんな彼女の前に現れたのは、学校一の人気者——会長・氷室冬也。
「霊感少女イチカくん。学校の七不思議を、きみの力で解いてほしい」
怪談を信じないイチカは断るけれど……?
イチカと冬也の小学生バディが挑む、謎とホラーに満ちた七不思議ミステリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる