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藤森×坂井編
It’s not my day.
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「あー、つまんね」
消費者金融きらきらファイナンス社長、藤森誠二は事務所のソファに足を投げ出し、煙草に火をつけた。
「社長、禁煙です!」
従業員の桜田麗華がすかさず近寄ってきて、ライターを取り上げる。
「麗華ちゃーん、傷心中なんだから勘弁してくれよ」
「関係ありません。従業員には快適な職場で働く権利があります。ちゃん付けも禁止」
ここはバブル時代の六本木かと突っ込みたくなるようなボディコンシャスなスーツに身を包んだ桜田は、素っ気なく言い放つ。
定番のやりとりなので、他の従業員は素知らぬ顔で顧客への電話に勤しんでいる。
「おまえ、仕事出来なかったら速攻クビにしてるからな」
「仕事が出来て美人で闇金で働いてくれる女、他に探せるなら探してください」
桜田は余裕の態度で、藤森の手からマルボロ赤の箱を取り上げてしまう。
彼女を雇用してから回収率が格段に上がったので、藤森としても文句は言えない。
「自分で美人とか言うなよ」
「美人ですから。私、外回り行ってきますけど、帰ってきてヤニ臭かったら明日から出勤しませんからね」
「おうよ」
長年セフレ関係にあった近間行人に、彼氏が出来た。
行人の幸せを心から願っているのは嘘じゃない。嘘じゃないが、面白くはない。
「面白くねえ、っつうか、羨ましいのか、俺は」
渋谷の雑踏を大股で歩きながら、自虐的に独りごちる。
泣く子も黙るきらきらファイナンス社長が、あんなくそ生意気なDKに負けるとか。
こういう時は「タコベル」に行くに限る。
特別タコスが好きなわけではない。
渋谷のファーストフード店「タコベル」では、溝口咲子が働いている。
夫のDVで買い物依存症になり、クレジットカードの返済が追いつかず、きらきらファイナンスに逃げ込んできた元主婦だ。
かつて藤森が、借金回収のついでに、DV夫との離婚とため込んだブランド品を売り捌くのに手を貸してやった。
スパイシーなタコスを食べながら、更正して真面目に働く咲子と話すと、元気が出る。
店内を見回すと、毎日夕方のシフトに入っている咲子の姿がない。
「溝口さん、今日は入ってないの?」
テーブルを片付けていた店員を呼び止めると、店員は微妙な表情になった。
「溝口さんのお知り合いですか?」
「ああ」
「今、どこにいるか知ってます?」
どういうことだ。
「いや、知らないが。今日はシフト入ってないのか?」
店員はテーブルを吹き上げる手を止めて肩をすくめた。
「彼女、辞めましたよ」
「辞めた? なんで」
問うと、店員は視線を逸らした。従業員のプライバシーがどうとか口ごもっている。
「言えねえことしたのか、あいつに」
凄むと、店員は違います違いますと首を振った。
「溝口さん、変な男と付き合い始めたのか、顔や手足に痣を作ってくるようになって」
藤森は奥歯を噛んだ。男運のない女だった。またロクでもない男に引っかかったのか。
「だからクビにしたのか」
「してませんよ。彼女、店の売り上げ持って逃げたんです。警察にも届けましたけど、行方不明みたいで」
店員はそれ以上話す気はないようだった。重ねたトレイを持って、キッチンへ引っ込んでしまう。
食欲はとっくに消え失せた。
更正したと思ったのに。ただの自己満だったわけだ。
藤森は意気消沈して店を出ると、腹立ち紛れに電柱を蹴りつけた。
当たり前だが、痛い。激痛と痺れに舌を打つ。アホか、俺は。
煙草を吸おうと胸ポケットに手を突っ込むが、そういえば煙草は桜田に没収されたままだった。
「くっそ」
こういう時、行人がいればな、と思う。
行人は人の話を聞くのが上手い。どんな話でも聞いてくれるし、何回だって聞いてくれるし、否定的なことを言わずに、ただ相槌を打ってくれる。
その行人は今頃実家の金沢だ。
もう今夜は酒に走ってふて寝をしようと、通りすがりのバーの扉を開いた。
「いらっしゃいませ」と笑顔で出迎えた店員は藤森を見るなり、笑みは崩さないまま小声で言った。
「失礼ですが、当店は暴力団関係者のご利用はご遠慮しておりますので」
藤森は暴力団ではない。
そう見られるナリをしているのは自覚しているが、ただの金貸しだ。フロント企業ですらない。
普段なら一悶着起こすところだが、もはや反論する気力も失せ、すごすごと引き下がった。
今日は厄日だ。
宅飲みに甘んじようとコンビニに入れば、好物のさけるチーズは売り切れだ。腹立ち紛れに酒を買い込み、マンションに帰った藤森はエントランスで立ち往生する。
「鍵、忘れた…」
無駄に高いセキュリティが恨めしい。
鍵がなくてはエントランスは開かず、運良く他の住人に便乗して入れたとしても、部屋には入れない。
そのへんのホテルで夜を明かすか、鍵を取りに事務所に戻るか。
どっちも面倒くせえな。
もはやライフゼロだ。
とりあえず飲もうと、藤森はマンションの前の公園の柵に腰掛け、ビールのプルタブを引いた。
夏の陽気でぬるくなったビールは苦くて、喉ごしも最悪だ。
「うまくねえ」
それでも酒を煽っていると、藤森の前に自転車が止まった。
「ここで何してるんですか?」
青い制服。お巡りだ。生真面目そうな、つまり融通のきかなさそうな若い警察官。
「飲んでるだけ。外で飲むの、違法じゃねえだろ」
それには答えず、警察官は手を出した。
「身分証、確認させてください」
出さざるを得ないか。ポケットを探るが、そういえばカード入れは事務所に置いたままだ。
藤森は免許証もマイナンバーカードも財布ではなくカードケースに入れている。
「あー、今、何もなくて」
「何も? 免許証は」
「事務所に置いてきて」
「事務所? 何の事務所ですか」
面倒くせえな。完全に厄日だ。説明するのも面倒くせえ。
飲みかけだった温いビールをあおり、べこりと缶をつぶした。
藤森の所作に、警察官の目つきが鋭くなる。上等だ。
「身分証、一緒に取りにくるか?」
藤森がゆらりと立ち上がった時、
「ごめん、待たせて!」
と場に不似合いな惚けた声が割って入った。
「あ?」
「スーパーのレジが混んでて。結構待たせたよね」
エコバッグを下げた見知らぬ男がさも親しげに藤森の肩を叩いてくる。
よく分からないが、こういうアドリブには慣れている。
「あ、ああ。遅かったな」
藤森が頷いてみせると、男は警察官に向き直った。
「ここのマンションの住人で、坂井といいます。彼は隣人で、ここで待ち合わせを」
柔和そうな男で、カジュアルだが質の良さそうな服装をしている。
おまけに子連れだ。5歳くらいの少年が大人しそうに横で立っている。
人は見た目が十割とはよく言ったものだ。いかにも真っ当な様子の男の登場に、警察官は途端に態度を和らげた。
「そうでしたか。それは失礼しました。飲むならなるべく室内で。それから、ゴミはきちんと持ち帰るように」
警察官の自転車が見えなくなってから、藤森は男に軽く頭を下げた。
「ありがとう。助かった」
「いえいえ。藤森さん、もしかして鍵なくしたんですか?」
「ああ、職場に置いてきて…あれ、なんで俺の名前」
首を傾げる藤森に、男と子供は目を合わせてふふっと笑った。
「ひどいなあ。お隣さんですよ、僕ら。藤森さんの隣の3607号室に住んでます」
(次話に続きます)
消費者金融きらきらファイナンス社長、藤森誠二は事務所のソファに足を投げ出し、煙草に火をつけた。
「社長、禁煙です!」
従業員の桜田麗華がすかさず近寄ってきて、ライターを取り上げる。
「麗華ちゃーん、傷心中なんだから勘弁してくれよ」
「関係ありません。従業員には快適な職場で働く権利があります。ちゃん付けも禁止」
ここはバブル時代の六本木かと突っ込みたくなるようなボディコンシャスなスーツに身を包んだ桜田は、素っ気なく言い放つ。
定番のやりとりなので、他の従業員は素知らぬ顔で顧客への電話に勤しんでいる。
「おまえ、仕事出来なかったら速攻クビにしてるからな」
「仕事が出来て美人で闇金で働いてくれる女、他に探せるなら探してください」
桜田は余裕の態度で、藤森の手からマルボロ赤の箱を取り上げてしまう。
彼女を雇用してから回収率が格段に上がったので、藤森としても文句は言えない。
「自分で美人とか言うなよ」
「美人ですから。私、外回り行ってきますけど、帰ってきてヤニ臭かったら明日から出勤しませんからね」
「おうよ」
長年セフレ関係にあった近間行人に、彼氏が出来た。
行人の幸せを心から願っているのは嘘じゃない。嘘じゃないが、面白くはない。
「面白くねえ、っつうか、羨ましいのか、俺は」
渋谷の雑踏を大股で歩きながら、自虐的に独りごちる。
泣く子も黙るきらきらファイナンス社長が、あんなくそ生意気なDKに負けるとか。
こういう時は「タコベル」に行くに限る。
特別タコスが好きなわけではない。
渋谷のファーストフード店「タコベル」では、溝口咲子が働いている。
夫のDVで買い物依存症になり、クレジットカードの返済が追いつかず、きらきらファイナンスに逃げ込んできた元主婦だ。
かつて藤森が、借金回収のついでに、DV夫との離婚とため込んだブランド品を売り捌くのに手を貸してやった。
スパイシーなタコスを食べながら、更正して真面目に働く咲子と話すと、元気が出る。
店内を見回すと、毎日夕方のシフトに入っている咲子の姿がない。
「溝口さん、今日は入ってないの?」
テーブルを片付けていた店員を呼び止めると、店員は微妙な表情になった。
「溝口さんのお知り合いですか?」
「ああ」
「今、どこにいるか知ってます?」
どういうことだ。
「いや、知らないが。今日はシフト入ってないのか?」
店員はテーブルを吹き上げる手を止めて肩をすくめた。
「彼女、辞めましたよ」
「辞めた? なんで」
問うと、店員は視線を逸らした。従業員のプライバシーがどうとか口ごもっている。
「言えねえことしたのか、あいつに」
凄むと、店員は違います違いますと首を振った。
「溝口さん、変な男と付き合い始めたのか、顔や手足に痣を作ってくるようになって」
藤森は奥歯を噛んだ。男運のない女だった。またロクでもない男に引っかかったのか。
「だからクビにしたのか」
「してませんよ。彼女、店の売り上げ持って逃げたんです。警察にも届けましたけど、行方不明みたいで」
店員はそれ以上話す気はないようだった。重ねたトレイを持って、キッチンへ引っ込んでしまう。
食欲はとっくに消え失せた。
更正したと思ったのに。ただの自己満だったわけだ。
藤森は意気消沈して店を出ると、腹立ち紛れに電柱を蹴りつけた。
当たり前だが、痛い。激痛と痺れに舌を打つ。アホか、俺は。
煙草を吸おうと胸ポケットに手を突っ込むが、そういえば煙草は桜田に没収されたままだった。
「くっそ」
こういう時、行人がいればな、と思う。
行人は人の話を聞くのが上手い。どんな話でも聞いてくれるし、何回だって聞いてくれるし、否定的なことを言わずに、ただ相槌を打ってくれる。
その行人は今頃実家の金沢だ。
もう今夜は酒に走ってふて寝をしようと、通りすがりのバーの扉を開いた。
「いらっしゃいませ」と笑顔で出迎えた店員は藤森を見るなり、笑みは崩さないまま小声で言った。
「失礼ですが、当店は暴力団関係者のご利用はご遠慮しておりますので」
藤森は暴力団ではない。
そう見られるナリをしているのは自覚しているが、ただの金貸しだ。フロント企業ですらない。
普段なら一悶着起こすところだが、もはや反論する気力も失せ、すごすごと引き下がった。
今日は厄日だ。
宅飲みに甘んじようとコンビニに入れば、好物のさけるチーズは売り切れだ。腹立ち紛れに酒を買い込み、マンションに帰った藤森はエントランスで立ち往生する。
「鍵、忘れた…」
無駄に高いセキュリティが恨めしい。
鍵がなくてはエントランスは開かず、運良く他の住人に便乗して入れたとしても、部屋には入れない。
そのへんのホテルで夜を明かすか、鍵を取りに事務所に戻るか。
どっちも面倒くせえな。
もはやライフゼロだ。
とりあえず飲もうと、藤森はマンションの前の公園の柵に腰掛け、ビールのプルタブを引いた。
夏の陽気でぬるくなったビールは苦くて、喉ごしも最悪だ。
「うまくねえ」
それでも酒を煽っていると、藤森の前に自転車が止まった。
「ここで何してるんですか?」
青い制服。お巡りだ。生真面目そうな、つまり融通のきかなさそうな若い警察官。
「飲んでるだけ。外で飲むの、違法じゃねえだろ」
それには答えず、警察官は手を出した。
「身分証、確認させてください」
出さざるを得ないか。ポケットを探るが、そういえばカード入れは事務所に置いたままだ。
藤森は免許証もマイナンバーカードも財布ではなくカードケースに入れている。
「あー、今、何もなくて」
「何も? 免許証は」
「事務所に置いてきて」
「事務所? 何の事務所ですか」
面倒くせえな。完全に厄日だ。説明するのも面倒くせえ。
飲みかけだった温いビールをあおり、べこりと缶をつぶした。
藤森の所作に、警察官の目つきが鋭くなる。上等だ。
「身分証、一緒に取りにくるか?」
藤森がゆらりと立ち上がった時、
「ごめん、待たせて!」
と場に不似合いな惚けた声が割って入った。
「あ?」
「スーパーのレジが混んでて。結構待たせたよね」
エコバッグを下げた見知らぬ男がさも親しげに藤森の肩を叩いてくる。
よく分からないが、こういうアドリブには慣れている。
「あ、ああ。遅かったな」
藤森が頷いてみせると、男は警察官に向き直った。
「ここのマンションの住人で、坂井といいます。彼は隣人で、ここで待ち合わせを」
柔和そうな男で、カジュアルだが質の良さそうな服装をしている。
おまけに子連れだ。5歳くらいの少年が大人しそうに横で立っている。
人は見た目が十割とはよく言ったものだ。いかにも真っ当な様子の男の登場に、警察官は途端に態度を和らげた。
「そうでしたか。それは失礼しました。飲むならなるべく室内で。それから、ゴミはきちんと持ち帰るように」
警察官の自転車が見えなくなってから、藤森は男に軽く頭を下げた。
「ありがとう。助かった」
「いえいえ。藤森さん、もしかして鍵なくしたんですか?」
「ああ、職場に置いてきて…あれ、なんで俺の名前」
首を傾げる藤森に、男と子供は目を合わせてふふっと笑った。
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(次話に続きます)
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